『嫌いな人と関わらなければならない悩み』と悪い第一印象(欠点探し)の固定化:2

自分が苦手・嫌いとか顔を合わせたくないと思っている相手は、かなりの確率で相手の側も自分に対してそう思っていたりします。具体的な根拠の乏しい曖昧な苦手意識・嫌悪感の多くは『第一印象(数回のやり取りの印象)の悪さ』を引きずっていたり、『短所・欠点の意識化(焦点化)』によって相手の良い部分がまったく見えなくなっていたりするので、そこから『相手の印象・評価』を良い方向に変えていける可能性もあるのです。

『好きな人と分かり合えない悩み』と相手に対する役割期待の肥大:1

単純に外見や話し方が気に入らないということもあり得ますが、嫌悪感や苦手意識を持っていると特別に悪口・批判を口にしていなくても、無意識的に『相手に対する拒絶的・軽視的(無視的)・驚異的(恐れのある)な反応』がでやすくなり、不自然によそよそしくなったり、それとなく冷淡・批判的な言い回しになってきます。すると、相手もそれに合わせた敵対的・拒絶的な言動を返しやすくなってくるので、余計にお互いに対する評価・印象も悪くなっていく悪循環にはまってしまうのです。

こういった悪循環に陥らないためには、初めの第一印象(何回かのやり取り)で植えつけられてしまった『相手の悪印象・悪いイメージ』をいったん脇において、敢えて『客観的に見た場合の相手の長所・得意・利点』などを考えてみることで、今までとは異なる相手の一面が見えてくることがあります。

今まで見えなかった『相手の良い部分・長所』が見えるようになれば、自分の側の発言・態度にも知らず知らずのうちに変化が起こってきて(いつもより相手を肯定・賞賛する発言が出たり、相手の気持ちを和らげる良い笑顔が出たり)、『相手の自分に対する認識・印象』を良くするような思いがけないアプローチが出来てしまうこともあります。

人はいったん気に食わない嫌な相手や苦手な人だと思うと、無意識的に『相手の評価を下げる悪い材料』ばかりに意識・注意が向かってしまい、『相手が悪い人間であるという証拠・根拠』を次々と集めることで、自分の相手に対する悪印象・人格否定をがっちりと固めやすくなります。良くも悪くも、第一印象や初期の対人評価が変わる余地がなくなって、悪い関係が悪い関係のまま維持されるか完全に相手を切り捨てることになります。

もう二度と顔を合わせなくて良い相手だとか、自分のほうが上位に立てるような相手だとか、仕事上・学業上の利害関係がない相手であれば、『気に食わない相手だから嫌って関わらないようにしよう』というのでも良いかもしれません。

しかし、実際に社会に出て働いたり活動したりしていると、どうしても好きではないが持続的に関わらなければならない相手(直接的・間接的な利害も絡んでくる相手)というのが出てくるので、できるだけ『相手がこういうダメな人間だ・自分とは絶対に合わない嫌いな人間だ』と決めつけすぎないようにして、その日ごとにちょっと気持ち・目線を入れ替えて、改めて相手の言動を見直してみることも必要でしょう。

『相手の良い部分(長所・魅力・実績など)』を意識的に探してみよう、『相手に受け容れられそうな話題・態度』でもう一度接してみようとする姿勢を持つことで、相手の印象を少しでもプラスに変えていくことができれば、相手との人間関係が良くなるだけではなくて、自分にとっての『実際的な利益・働きやすい環境・対人スキルの上昇(=自己評価の向上)』にもつながってきます。


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