相手(異性)から愛情・敬意を持って接してもらうためにどうすれば良いか?2:愛情と尊厳の返報

自分の素晴らしいポイントや長所・魅力として認めてもらえる特徴を、好きな相手に伝えてそれを承認されたり評価されるだけでも『自然な自信・自尊心の強化』につながる。

更に、そういった自分で自分を大切にできるという自信・自尊心が、『好きな相手から自分の人格・生き方が尊重されやすい関係性』を作り上げていくので、『役割的な上下関係の固定化』によって起こりやすい不当で理不尽な扱いやDV・モラハラの危険性を下げてくれることにもなる。

自分の人間性や能力・魅力を過小評価したり自己卑下したりすることのデメリットは、自分だけではなく他人からも『そのような価値や魅力の低い人間』として見られやすくなることであり、恋愛・夫婦などの親密な関係性においても『自分よりも格下の相手・自分の意見(要求)を押し付けやすい相手』として尊敬されずに不当に扱われやすくなってしまうことである。

相手(異性)から愛情・敬意を持って接してもらうためにどうすれば良いか?:1

伝統的ジェンダーや男女関係の処世術では、女性があまりに魅力的で有能であることを示しすぎると、男性は恐怖感や劣等感を感じて萎縮したりその相手に近づきたがらなくなるから、女性は『自分の魅力・能力・実績・自己評価』などを実際よりも低く見せて男性を立てるほうが好かれる(アプローチのハードルが下がって男性が寄ってきやすい)と言われる。

確かに、男性の多くは自分よりも能力や魅力、実績が圧倒的に高いと感じる女性には近づきたがらないが、それは『拒絶・軽視・侮蔑』を恐れるからであり、魅力的で自信や気品のある女性が嫌いだから近づかないというわけではない。だから、自分に対するその女性の好意・愛情・優しさなどを十分に感じられている状態であれば、『自分に自信があって安心できる愛情表現もしてくれる女性』というのは最も魅力のある女性(大切に丁寧に接したい女性)として認識されやすくなる。

自分を実際よりも低いように見せかけたり自信のない卑屈さをアピールすることによって、相手から緊張せずに気軽にアプローチされやすくなるというのは、『相手から自分の価値や尊厳を軽視されやすいリスク』も併せ持っている。

相手から『尊敬・敬意のある真面目で礼節のある付き合い』をしてもらうためには、男性でも女性でも『何を言われても何をされてもおとなしく言う事を聞くだけの相手という格下(奉仕者)のイメージ』まで持たれるのはマイナスでしかないことのほうが多いだろう。

付き合いが深まって親しくなっても、『お互いを尊重して思いやりを持たなければならない相手としての最低限の尊厳・礼儀』を持っているほうが、人間関係の質感や一緒にいて大切にされているという実感は上がりやすい。

一方で、『無礼さや無神経さ・過度の要求や甘え・暴言暴力・相手をバカにした言動』を遠慮のいらない親密さの現れ(他の人には言えないような失礼なことや暴言・侮辱の類でも何でも言って構わないような間柄)として受け止めてしまう人が多いという問題もあり、間接的なDVやモラハラの要因にもなりやすい。

恋人(配偶者)から愛されるために尊重されるために、自分の要求・意見を押し殺して自己犠牲を払うという人は少なからずいるが、それらは『適当に扱われながら何とか別れないことに役立つ側面』はあっても、『相手からの愛情や尊重を実感しやすくなることに役立つ側面』は余りないという問題がある。

自己犠牲を払って献身的に尽くして上げたことに対する、『相手からの感謝・親切・尊重』が感じられるような関係性であれば良いのだが、色々な面で尽くして愛情を注ぎケアして上げてもそれを『してもらって当たり前・それが相手の役割や立場なのだから』という受け止め方をする人もいる。そういった感謝・返報を知らない相手の場合には、いくら自己犠牲を払って尽くしてあげても、相手の要求・主張をそのまま受け入れてフォローしてあげても、自分の献身・支えに対する『相手からの愛情・尊敬・親切な扱い』はまず返ってくることがないだろう。

行動主義や学習心理学の理論で考えると、『自分に冷たい態度を取る相手・自分を不当に軽視したり理不尽な怒りを向けてくる相手・自分の人格や感情を傷つけるような言動をした相手・感謝や返報の素振りも見せない相手』に対して、献身的な自己犠牲の態度を示したり、愛情や敬意、甘やかしの報酬を与えることは、『相手を自分の思い通りに不当に軽く扱っても大丈夫だと確信させる誤学習の強化』につながるということである。

恋愛においては惚れた側の弱み、結婚においては経済生活の不安といったものが影響してくることもある。しかし、『自分を不当に傷つけたりバカにしたり利用したりするような態度を取った相手(恋人・配偶者)』に対して、逆に自分が下手に出て相手のご機嫌を取ったり今まで以上に世話を焼いて愛情・敬意を注いでやったりすることは、『過保護・過干渉の間違った子育て』と同様に『恋人(配偶者)に対する間違った学習』を助長してしまうリスクがある。

自分はどれだけ理不尽に傷つけられても、思いやりのない冷たい対応を受けても、あなたを見捨てずに愛しているというメッセージは、一見すると一切の見返りを求めない理想的な無償の愛のようにも思える。

だが、『理不尽な暴言・冷たい態度・浮気や不倫などの許しがたいと感じる行為』に対して、愛を囁いたり優しく接したり別れないでと懇願したりするような報酬を与えれば、『これからも同じように自分を傷つけても良い・どんなに理不尽に扱われても私はあなたを好きなままでいる』というお墨付きを与えるような正の強化(誤学習)につながってしまい、いくら尽くしても愛情や敬意が返ってくることはないだろう。

どんなに好きな相手であっても、一方的に自分を傷つけるような言動をしたり、理不尽な感情表現や行き過ぎた要求をしてきた時には、『自分が傷ついているということ・これ以上の暴言や不快な態度は受け容れられないということ・相手に対する怒りや失望の気持ちを抱いているということ』を正直に伝えて、相手が自分の苦しみや悲しみ、傷つきにもう一度寄り添ってくれるだけの“心(共感能力・自省心・他者への想像力)”を維持しているかを確認することも大切である。

相手が自分の苦しみや悲しみ、傷つきを共感的に理解しようと努めてくれて、今までの理不尽な言動や間違った態度を改めてくれる(そういった態度を後悔してくれる)のであれば、『相互的な愛情・敬意・思いやり』に裏打ちされた信頼関係や相互扶助の寄り添いを回復していける可能性がある。

だが、どんなに自分の感情の傷つきや自尊心のダメージを訴えても全く聞く耳を持たず、それまでと変わらない理不尽な要求や人格軽視の暴力的な対応を続けるのであれば、その後の付き合い方を考え直すきっかけにもなるし、愛情や好意、尊敬が全く感じられないままの近しい人間関係(感情面・愛情面以外の生活や子育ての面での助け合いの必要性などが別にあるとしても)を続けていくことの意義を問い直す必要も感じられてくるだろう。






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