春木豊『動きが心をつくる 身体心理学への招待』の書評2:心身相関を説くレスペラント反応

第4章『心が先か、動きが先か』では、“悲しいから泣くのではない。泣くから悲しいのだ”という命題で有名なウィリアム・ジェイムズの末梢神経仮説と“個人的要因・環境的要因・行動が相互に作用する”というアルバート・バンデューラの相互決定論(reciprocal determinism)が紹介されている。 春木豊『動きが心をつくる 身体心理…
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春木豊『動きが心をつくる 身体心理学への招待』の書評1:人間の心の起源としての動き・感覚

中枢神経の“脳”によって人間の“心”が作り出されるという心脳一元論の脳科学的な心理観が現代では優勢である。しかし、本書で解説されている『身体心理学』では、高次脳機能よりも原初的で本質的な『身体の動き(行動)+感覚』に焦点を当てて、人間の心が『脳』よりも『身体』によって大きく制御されていることを語ろうとする。 中枢神経(脳)が末梢神…
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自己愛の充足と“働くこと+愛すること”との関係性2:自己愛の延長による安定と適応

短時間(有期契約)のアルバイトや派遣業務でも、(年齢は殆ど変わらないか上の場合もある)後から入ってきた新人が気軽にタメ口を聞いたり、分からない事を自分に聞かなかったりすると物凄く頭に来て腹を立てる人は多いでしょう。 『職場では先に働き始めた人が先輩なので敬わなくてはいけない(同世代でもどちらが先に会社に入ったかで上下関係がある)』…
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自己愛の充足と“働くこと+愛すること”との関係性1:仕事におけるやり甲斐と自己承認のポイント

人生にとって大切なことは、働くことと愛することだけではないが、それでもやはり『自分の仕事(職業活動)が上手くいっていること』や『愛することのできる他者がいること(愛して愛されるような関係があること)』は、人間の精神状態の安定や社会適応の良さと密接に関係している部分があります。 単純に言えば、仕事(職業活動)と結婚(恋愛)が上手くい…
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“自己愛の満たし方の分類”と“理想自我とのギャップが生む落ち込み”

ジークムント・フロイトは『理想自我』と『現実自我』のギャップを受け容れることができない時に、人は神経症(neurosis)を発症しやすくなると言いましたが、理想自我に様々な方向で近づこうとする行動・選択には『自己愛(self-love)』が関係しています。 人はあらゆる領域において自分が主人公になることはできないし、全ての分野にお…
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ALS(筋萎縮性側索硬化症)の支援のための“アイス・バケツ・チャレンジ”とソーシャルメディアの時代

ALS(筋萎縮性側索硬化症)は段階的な筋力の低下と筋肉の萎縮、運動機能の麻痺が進行していく神経変性疾患で、日本でも治療法がない難病(特定疾患)に指定されているが、近年は人気俳優をキャスティングしたテレビドラマや映画の影響などで疾患自体の知名度はかなり上がっていると思われる。 少し前にも三浦春馬主演で、ALSを発症した青年が懸命にそ…
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シリアの『イスラム国(ISIS)』による日本人男性の拘束事件:軍人・スパイではないかとの嫌疑

政府軍(アサド派)と反政府軍(自由シリア軍・イスラム戦線)が戦闘を続けているシリアで、千葉市在住とされる日本人の湯川遥菜(ゆかわはるな)さん(42)が、イラクとシリアのイスラム国(ISIS)に拘束されたという。シリアではアサド大統領の政府軍と反政府軍が戦っているだけではなく、反政府軍とイスラム国(ISIS)との対立も深まっており、各地で…
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田舎暮らしに憧れる若者の増加2:“個人の自由・気楽さ”と“共同体のつながり・安心”の葛藤

かつて田舎で生まれ育った人が『都会』で働いて暮らしたいと思っていたベクトルの反動として、今度は都会で生まれ育った人が『田舎』で働いて暮らしたいと思うベクトルがある。端的には、『今までとは異なる環境・ライフスタイル・人間関係の希求』であるが、もちろん都会にもメリットとデメリットがあるように、田舎にもメリットとデメリットがある。 ○田…
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田舎暮らしに憧れる若者の増加1:都会暮らし・サラリーマンの働き方に対する疲労感の現れか

都市部に住んでいる人で、『田舎への定住を希望する人の割合』が増加傾向にあるのだという。以下の新聞記事によると、都市部の住民で田舎への定住を希望する人は31.6%、前回2005年の調査より11%も増加して年齢別では20歳代が38.7%で最も多かったという。 田舎への定住希望が急増、20歳代で4割近くに 田舎暮らしに求める条件で…
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STAP細胞問題と笹井芳樹氏の自殺2:メディアの小保方氏の取り上げ方と研究者としての中立的評価

笹井氏のマスメディアを利用した小保方氏の紹介・売り込みのやり方が過剰であったことは、今からすれば『悲劇・悪循環の発端』だったと振り返ることもできるが、笹井氏はCDB設立の目的の一つを『若い科学者が実力を発揮できる先進的な研究所の設立・大学機関の年功序列的な空気の排除と実績による研究環境の充実』に置いていたという。 笹井氏本人も36…
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STAP細胞問題と笹井芳樹氏の自殺1:科学研究とマスメディア

STAP細胞論文の責任著者だった理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹・副センター長が、研究棟内の踊り場で首を吊って自殺したというニュースにはショックを受けた。 笹井芳樹氏は、ES細胞(万能細胞・胚性幹細胞)を用いた再生医療・発生科学の研究分野では日本を代表する科学者であり、この分野ではiPS細胞研究でノー…
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佐世保市の事件と加害者の動機・人格を巡る臆測2:人が信じたい仮説と事実・因果の臆測

未成年者の凶悪犯罪には、親の育て方や関わり方の道義的責任(監護責任)がどうしても追及されやすくなるが、子供と小さな頃から関わってきた親の気持ちからすれば、その多くは『生まれながらに人を殺すことを楽しむ子供・先天的異常で人を殺傷する運命を背負わされている子供』がいるというのはやはり俄かには信じがたいということもある。 『被害者の子供…
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佐世保市の事件と加害者の動機・人格を巡る臆測1:遺伝要因と環境要因の分断

長崎県佐世保市で起こった高校一年の少女による猟奇的な同級生殺害事件は、その後のメディア報道の氾濫や加害少女の断片的な供述によって、『事件の原因や少女の動機(性格形成)の推測』を巡って大きく意見が分かれているようだ。 一つは、加害少女の人間や動物の殺害(死体の解剖)に強い関心を持つ気質・性格は『生得的な人格障害・脳の器質的異常』であ…
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自己愛による自己の特別視と潜在的(コバート)な自己愛:自分に相応しい安全・快適な社会への欲望

自分で自分が好きとか自分を特別な人間とか思い込むとかいう自己愛を持つ事は、人間が『唯一の自我意識+自己身体』から離れられない以上は、半ば宿命的なことでもある。 自分よりも他人が大切という自己犠牲(他者への貢献)の心理は、家族や恋人、親友に対して『状況・必要性』に応じて起こることがあるが、人間が自分と特別な関係性のない他者に対して『…
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自己愛と容姿(外見)に対する自己認識:ありのままの現実自我と理想の虚像の追求

自己愛(self-love)には『自分は他人とは異なる特別な存在だ』という自惚れや自尊心に根ざした“自己の特別視”があり、一般的には自分を特別な人間だと思って優越感やわがまま(横暴さ)を示す人はあまり好まれない。 一方で、誰もが自分という『自我意識+自己身体』から離れた人生を生きることができないという現実、自分は自分以外の何者でも…
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