“制縛型の自己不確実者”と“敏感型の自己不確実者”の持つ不安感情と強迫症状の特徴

前回の記事の続きになりますが、エルンスト・クレッチマーの言う内的活動を外部に表現する『転導能力』には、精神内界の表象(イメージ)や感情を外部に発散して内界に留めないというカタルシス機能があります。しかし、転導能力が障害された自己不確実者は、一度体験した強烈な出来事に伴う表象(イメージ)や感情を外部に発散(表現)することができないので、長…
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死刑存置論と死刑廃止論が仮定する人間観と自由意志の強度:自律的な倫理主体としての人間と環境

刑事裁判が国民感情と応報原理の正義に偏り過ぎると、加害者にとっても被害者にとっても『事件に対する世間の関心の強さ・被害者の人間関係が持つ物語性=共感可能な属性の多さ』によって、裁判の公正性・量刑水準の妥当性が損なわれる可能性がある。個人的復讐の国家による代理執行をどう価値判断すべきなのかは難しい問題だが、『応報刑としての死刑』を肯定する…
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山口県光市母子殺害事件の死刑判決・“当事者の応報原理”と“社会的な秩序維持”を代理する死刑制度の考察

1999年の山口県光市母子殺害事件の被告に対して広島高裁の差し戻し控訴審で『死刑判決』が出されたが、前回の最高裁審理における差し戻しの理由が『特に酌むべき事情がない限り、死刑を選択するほかない』とするものだったので今回の判決は十分に予測されたものであった。現行の刑法規定のみから考えると18歳以上の殺人犯には死刑が科されてもおかしくはない…
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梅田望夫『ウェブ時代 5つの定理』の書評2:若者を応援する大人の流儀とインターネット

追記ですが、本エントリーのURIに著者である梅田望夫さんがリンクを貼ってくださっていることに気づきました(My Life Between Silicon Valley and Japanの4月21日分の記事)。一般読者のエントリーに著者がフィードバックを返してくれることは非常にありがたいことであり、著者本人が自分の感想に目を通してくれた…
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梅田望夫『ウェブ時代 5つの定理』の書評1:ポジティブな金言と主体的な人生の可能性

梅田望夫さんが精選した『ウェブ時代の金言』はビジネスの成功とポジティブな希望を志向する言葉の群れであり、一つ一つの言葉の中には『仕事(起業)のヒント』とは別に『生きる姿勢』への問いかけが含まれています。『ウェブ時代 5つの定理』では、理想的な未来のビジョンや先進的な思考過程を言語化するビジョナリーの金言が、5つのカテゴリーに分けて収録さ…
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日本史における“権力の正統性・殺生禁忌”と後醍醐天皇による武家政権の一時的崩壊

儒教の記事で、朝廷(公家)と幕府(武家)の相補的な関係について書きましたが、日本では西欧的な立憲君主制の概念を知る以前から『政府(実効権力)の正統性』が天皇の承認によって担保されるという形式を採っていました。古代~近世の日本で権力と権威が分離して二重権力構造が生まれたそもそもの発端は、保元の乱(1156)・平治の乱(1169)の発生によ…
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“内的表象による不安症状”の持続性と“外的対象による恐怖症状”の即時性:行動力を抑制する自己不確実感

心理的不快をもたらす精神症状の代表的なものとして『不安(anxiety)』がありますが、持続期間の短い『正常圏の不安』には『恐怖(phobia)』と同じような特定可能な理由が見つけやすく、持続期間の長い『病理的な不安』には特定可能な理由が見つけにくいという特徴があります。他人に『不安の内容』を具体的に説明しやすく、不安な問題について話を…
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セス・ゴーディン『ダメなら、さっさとやめなさい!』の書評:仕事や勉強で価値を生み出す努力の方向性

『勝間和代のインディペンデントな生き方』の書評で、経済活動としての仕事(職業)では『努力の方向性』が重要になるという話をしました。セス・ゴーディンの『ダメなら、さっさとやめなさい!』は、何に時間や労力のリソースを振り向けるべきなのかという問題意識に絞って書かれたコンパクトな本です。冒頭の『古くからの格言は間違っている』という前書きの中に…
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ブログ運営と心身の健康管理:アメリカにおける仕事(職業)・メディアとしてのブログの問題点

アメリカで何人かの職業的なブロガーが死亡しニューヨーク・タイムズが『デジタル時代の労働搾取』と報じたようですが、ブログと致命的疾患(心臓疾患)との医学的な因果関係はともかくとして、『ある種のブログ運営』には過大なストレスがかかるのではないかと思います。趣味や娯楽の一環として『空いている時間』に短文の記事(日記)を気楽に書くという一般的な…
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人間の性格における『固定的な部分(気質要因)』と『可変的な部分(環境要因)』:抑うつ性格の悲観的認知

心理学とは『客観的な行動(対人関係)』と『主観的・生理的な心理(内面)』のメカニズムを科学的に研究する学問ですが、行動主義や性格心理学では『人間の行動生起の予測』に重点が置かれてきました。結論から言うと、現在の心理学のレベルでは事後的に人間の行動を説明(解釈)することはできても、事前的に人間の行動の形成・変化を予測することは不可能です。…
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トニー・フィッツパトリック『自由と保障 ベーシック・インカム論争』の書評2:未来の社会保障の論点

勤労意欲維持の観点から、日本をはじめとする現代の先進国の多くで無条件に給付されている『労働と相関しない給付』は、少子化対策のための児童給付・育児支援金だけであるといっても過言ではない。むろん、国民に直接的にお金を支給しない『社会福祉・行政サービス・社会インフラ』というのは無数にあるのだが、資本主義国家の多くでは財政状況に関わらず『現金の…
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トニー・フィッツパトリック『自由と保障 ベーシック・インカム論争』の書評1:労働と所得の倫理的結合

資本主義に駆動される市場経済では『労働』と『所得』を切り離すことが出来ないと考えられているが、市場経済ではどうしても市場の勝者と敗者の区分が生まれ、全人口の数%は様々な要因(失業・病気・連鎖的貧困・世帯主の死亡など)によって労働からの自立的な所得を獲得することが困難になる。『所得の再分配・社会保障制度』を伴わない原理的な資本主義(市場経…
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Amazonのインスタントストアの機能で、“ESD ブックストア”を作成してみました。

amazon.co.jpがアソシエイトで用意しているインスタントストアの機能を利用して、“ESD ブックストア”という簡易型のウェブショップを作成してみましたので、書籍紹介に興味のある方はぜひアクセスしてみてください。ウェブサイトのほうでもHTMLファイルでAmazonの商品を紹介していますが、インスタントストアのほうが『ページ作成のコ…
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尚氏の琉球王国が実現した大交易時代と中国王朝の冊封体制・文治主義(官僚政治)の伝統

沖縄関連の記事で近世以降の沖縄の歴史について少し書きましたが、尚氏の琉球王朝は15世紀に万国津梁(ばんこくしんりょう=世界の架け橋)の黄金時代を迎え、東南アジアや中国大陸(明)との海外貿易によって繁栄を謳歌しました。琉球王国は尚巴志(しょうはし)が建国して尚泰久(しょうたいきゅう)において盛期を迎える第一尚氏王朝と、尚徳の血統に取って代…
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仕事を通した社会的アイデンティティ確立の問題と子どもの労働意欲・職業選択を促進する家族関係

茨城県土浦市で起きた事件では、フリーターの加害者が父親から『仕事(正社員の定職)に就け』と責められていたことが“逆切れ”につながったという報道がありましたが、20~30代で職業選択・就職活動で躓いた場合の就労サポートや仕事に対するモチベーション(勤労意欲)の向上は、非常に困難の多い課題になっています。加害者の男性は、バイトではなく定職に…
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