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韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置問題2:韓国の反日政策の反動と外交的困難
韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置問題2:韓国の反日政策の反動と外交的困難 韓国側が慰安婦像を設立しようとする反日主義の団体や世論を抑えられないというように、当然、日本側にも大使館に続いて総領事館の前にまで慰安婦像を設立されて侮辱されている(いくら反省・謝罪・賠償をしてもこれからも歴史問題で責められ続ける)と感じる人も多い日本国民の世論を抑えられないという背景がある。 ...続きを見る

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2017/01/09 01:11
韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置問題1:日韓合意・韓国世論・ウィーン条約
韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置問題1:日韓合意・韓国世論・ウィーン条約 韓国・釜山(プサン)の日本総領事館の前に『慰安婦像(従軍慰安婦の象徴的な少女像)』が新たに設置されたことで、改善しかけていた日韓関係が再び急速に悪化した。2015年12月に日本の安倍晋三首相と韓国の朴槿恵大統領は『日韓合意』を締結して、歴史的な従軍慰安婦問題に対する『最終的かつ不可逆的な解決』を確認していた。 ...続きを見る

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2017/01/09 01:08
日露首脳会談の成果は共同経済活動・元島民の自由往来が中心に2:安倍首相とプーチン大統領の認識
日露首脳会談の成果は共同経済活動・元島民の自由往来が中心に2:安倍首相とプーチン大統領の認識 今回の首脳会談に際して、プーチン大統領が1956年の日ソ共同宣言を『平和条約の基礎となるルール』と位置づけていることは、『条件交渉による二島返還の実現可能性』と『ロシア固有の領土の前提による四島返還の困難性』を示唆している。日本人の元島民の人々の平均年齢が80代になっており、北方領土返還交渉は元島民の人が島に帰れる条件整備という意味では時間切れに近づいているが、四島の返還は難しくても『元島民の自由往来の拡大(ビザなし渡航の条件緩和)』で合意できたのは大きな前進だろう。 ...続きを見る

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2016/12/17 16:27
日露首脳会談の成果は共同経済活動・元島民の自由往来が中心に1:北方領土問題の歴史
日露首脳会談の成果は共同経済活動・元島民の自由往来が中心に1:北方領土問題の歴史 日本の安倍首相とロシアのプーチン大統領の『日露首脳会談』が山口県長門市と東京の首相官邸で行われたが、戦後日本の長年の対ロ(対旧ソ連)の外交目標である『北方領土の返還交渉』はほとんど実質的な内容や時期に踏み込むことはできなかった。 ...続きを見る

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2016/12/17 16:25
江戸時代の人口動態から見る結婚・離婚・平均出生数:18世紀の婚姻率上昇と人口停滞
江戸時代の人口動態から見る結婚・離婚・平均出生数:18世紀の婚姻率上昇と人口停滞 江戸時代の前半が『人口増加期』であり、後半が『人口停滞期』であるというのは、農業生産量(石高)の変化とも如実に連動している。1598年の日本の総石高は1851万石で、1697年にはそれが2580万石にまで急増しているのだが、江戸期後半になると1830年の段階の総石高は3043万石であり17世紀末と比較してもそれほど成長しておらず、幕末まで同程度の生産量がずっと続いて頭打ちになっているのである。 ...続きを見る

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2016/11/03 14:32
日本の人口が増加した歴史的な4つの時期:江戸時代の約3300万人を上限とする人口支持力
日本の人口が増加した歴史的な4つの時期:江戸時代の約3300万人を上限とする人口支持力 江戸時代には『江戸・大坂・京都』という都市が賑やかに発展して多くの人口を抱えることになったが、『都市部では人口増加率や婚姻率が低くなる・農村部から都市部に人口が移動する』というのは江戸時代も同じであった。都市は一般に婚姻率を下げたり婚姻年齢を上げたりして、人口増加を抑制する『自動的な人口調節機構』としての作用を意図せずに持つことが知られている。 ...続きを見る

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2016/11/03 14:29
ロバート・マルサスの人口論と人口調整メカニズム:日本の人口規模の歴史的推移
ロバート・マルサスの人口論と人口調整メカニズム:日本の人口規模の歴史的推移 トマス・ロバート・マルサス(Thomas Robert Malthus, 1766-1834)は『人口』は幾何級数的(等比数列的)に急速に増加するが、『食糧生産』は算術級数的(等差数列的)に徐々にしか増加しないので、人口と食糧生産(生活資源)との間には必然的に資源不足の不均衡が発生して、生産力の増加率は人口の増加率にどうしても追いつかないのだという。 ...続きを見る

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2016/11/03 14:26
ロバート・マルサスの人口論と各時代の社会が持つ人口支持力:人口増加による貧困の警戒
ロバート・マルサスの人口論と各時代の社会が持つ人口支持力:人口増加による貧困の警戒 21世紀の先進国は基本的に『人口減少社会』としての特徴を持ち、日本も少子高齢化・超高齢化が進んで財政負担が大きくなり、『社会保障の持続可能性+社会保障維持のための増税』が深刻な社会問題として認識されやすくなっている。 ...続きを見る

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2016/11/03 14:23
グリム童話『ものぐさ三人息子』『糸繰り三人おんな』で肯定される怠惰と近代の勤勉道徳
グリム童話『ものぐさ三人息子』『糸繰り三人おんな』で肯定される怠惰と近代の勤勉道徳 近代産業社会は勤労の義務や労働規範の強い社会であり、『働き者=善・怠け者=悪』『生産性+消費力の高さ=善・生産性+消費力の低さ=悪』とする二元論の影響が強い。 ...続きを見る

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2016/10/05 03:02
豊かな先進国でなぜ少子化が進むのか?:子供が自立するまでにかかるお金・時間と準備期間による晩婚化
豊かな先進国でなぜ少子化が進むのか?:子供が自立するまでにかかるお金・時間と準備期間による晩婚化 移民政策や婚姻の束縛緩和(未婚カップルの法的承認)などの弥縫策によって若干の出生率の上昇はあるが、近代化を体験して発展した先進国は概ね少子化に陥る。日本もドイツやイタリア、韓国と並んで特に女性特殊出生率が下がっている先進国だが、それはなぜなのだろうか。 ...続きを見る

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2016/09/10 08:01
人が見た目・身なりで判断されやすい都市文化と身分制秩序の崩れ:贅沢な消費で成長する市場経済
人が見た目・身なりで判断されやすい都市文化と身分制秩序の崩れ:贅沢な消費で成長する市場経済 都市と田舎の違いとして、人口が少ない田舎はお互いがどういった身分・立場の人かを知っている『顕名性』があり、人口が多い都市では向こうからくる相手がどこの誰だか分からない『匿名性』があるという違いがある。 ...続きを見る

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2016/09/09 12:00
イギリスの地主的・職業的なジェントルマン階級と人々の実際の身分より良く見られたい欲望
イギリスの地主的・職業的なジェントルマン階級と人々の実際の身分より良く見られたい欲望 19世紀のイギリスのヴィクトリア王朝で保守党党首・首相を務めたベンジャミン・ディズレーリ(Benjamin Disraeli,1804-1881)は、議会制民主主義・労働者保護を推進したりインド・エジプトへの積極的な帝国主義政策を展開したことで知られるが、『イギリスはジェントルマンとそうではない庶民という二つの国民(階級)からなっている』という言葉を残している。 ...続きを見る

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2016/09/09 11:58
近代化を促進する都市文化と消費文明:“貴族・身分”の時代から“職業・金銭”の時代へ
近代化を促進する都市文化と消費文明:“貴族・身分”の時代から“職業・金銭”の時代へ 資本主義で運営される現代の先進国は『都市文化』や『消費文明』としての特徴を持っている。国家や都市、国民経済が成長して近代化すると、人の居住地・職業・身なり・生き方を束縛する『身分制度』が緩和されたり廃止されたりして自由になる。 ...続きを見る

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2016/09/09 11:56
天皇陛下がビデオメッセージで『生前退位』の意向:戦後の象徴天皇の模範的体現と国事行為の遂行
天皇陛下がビデオメッセージで『生前退位』の意向:戦後の象徴天皇の模範的体現と国事行為の遂行 天皇陛下が8日に放送されたビデオメッセージで、82歳の高齢と身体の衰えに言及され、『象徴天皇としての務め』を果たし続けることが今後困難になった場合の最善の身の処し方について考えるようになったとのお気持ちを示された。 ...続きを見る

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2016/08/09 17:51
バングラデシュ・ダッカのテロ事件とイスラム過激思想に感化された若者2:大学・学生と過激思想
バングラデシュ・ダッカのテロ事件とイスラム過激思想に感化された若者2:大学・学生と過激思想 ノース・サウス大学などバングラデシュ国内の有名大学のキャンパスが、イスラム過激思想に基づくテロ計画のリクルートに使われていたのではないかとの疑惑も出ている。日本にも過激派の日本赤軍・連合赤軍を生んだ全共闘運動(学生運動)の歴史はあるが、どこの国でも特に新興国・途上国では『政治経済・民族・国家に関心の強い学生のいる大学』が過激派思想・カルト思想の勧誘の場にされやすい。 ...続きを見る

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2016/07/07 16:44
イギリスのEU離脱問題とUK(連合王国)の分裂リスク・正しさを巡る理想と現実:3
イギリスのEU離脱問題とUK(連合王国)の分裂リスク・正しさを巡る理想と現実:3 イギリスのEU離脱は『民族アイデンティティー・独立意識(独自の主権強化)』の高まりが国民投票で支持されたことを意味するが、それは『UK内部における民族アイデンティティー・独立意識(主権回復)』を刺激するリスクとも背中合わせであり、特にEU残留の意思表示が拒絶される恰好になったスコットランドと北アイルランドで独立運動が盛り上がる可能性が出てきたとされる。 ...続きを見る

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2016/06/28 08:51
イギリスのEU離脱問題とブレグジットの賛否を問うた国民投票の内訳(属性・特徴の分類):2
イギリスのEU離脱問題とブレグジットの賛否を問うた国民投票の内訳(属性・特徴の分類):2 イギリスがEUに残留すれば、EU加盟国27カ国のヨーロッパ全体にフリーアクセスできる経済的・移動的なメリットがあるのだが、英国民(厳密には投票をした英国民)はそのメリットを捨ててでもEUを離脱したいという人が多かったのである。 ...続きを見る

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2016/06/28 08:49
オバマ大統領の広島への歴史的訪問:再確認された原爆の記憶と核廃絶の理想に向かう意志
オバマ大統領の広島への歴史的訪問:再確認された原爆の記憶と核廃絶の理想に向かう意志 戦後72年が迫る2016年5月27日、アメリカのオバマ大統領が『広島訪問』という歴史的な行動を起こした。アメリカの歴代大統領は、政治的・道義的・心情的な思惑などもあって、今まで『広島・長崎(ヒロシマ・ナガサキ)』という被爆地を訪れることができなかった。アメリカの大統領としては初めての広島訪問である。オバマ大統領は広島市の平和記念公園の『原爆死没者慰霊碑』を訪れて献花し、原爆被害で傷つき亡くなられた方たちに追悼の祈りを捧げた。 ...続きを見る

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2016/05/29 14:10
『ベルギー連続爆破テロ』と欧米主導の秩序破壊を狙うIS:反近代・反人権のテロで揺らぐEUの共生理念
『ベルギー連続爆破テロ』と欧米主導の秩序破壊を狙うIS:反近代・反人権のテロで揺らぐEUの共生理念 ベルギーの首都ブリュッセルで22日朝に発生した『ベルギー連続爆破テロ』は、地下鉄・空港が標的にされて、36名以上の死者、300名以上の負傷者が出る歴史的な大惨事となった。 ...続きを見る

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2016/03/25 16:18
天皇・農村と境界領域に生きた非農業民:日本史における神聖なるものと卑賤なるものの距離
天皇・農村と境界領域に生きた非農業民:日本史における神聖なるものと卑賤なるものの距離 生活共同体の互助から外される村八分を恐れるのが『有縁(農民)の世界』であるが、縁切り寺を象徴的なものとする『無縁(漂白民・宗教勢力)の世界』においてはむしろ『縁・絆から生まれる束縛・強制・不自由』から人を解放する作用のほうが重視されたりもした。 ...続きを見る

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2016/03/13 14:14
網野善彦の百姓論と柳田国男の常民論と戸籍・徴税:日本史における擬制的な親子関係
網野善彦の百姓論と柳田国男の常民論と戸籍・徴税:日本史における擬制的な親子関係 日本は『神の国』だという森喜朗元首相の発言が過去の天皇主権体制を意図しているのではないかということで物議を醸したこともあったが、『神の国』というのは『瑞穂(米作)の国』と並ぶ日本の画一的・伝統的にそう思われてきた国家観の一つであると言って良い。 ...続きを見る

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2016/03/13 14:12
網野善彦の非農業民に注目した百姓論と日本の地域の多様性:日本人観のステレオタイプ
網野善彦の非農業民に注目した百姓論と日本の地域の多様性:日本人観のステレオタイプ 日本の国土の大部分で米作りの稲作(水田農耕)が行われてきたという『瑞穂の国』の伝統的な日本観は、古代ヤマト王権にまで遡る江戸時代以前の時代に日本人の一般庶民の大半が『百姓(ひゃくしょう)』と呼ばれる農民だったという単一農耕民族(定住民たる農民)の伝説を作り上げてきた。 ...続きを見る

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2016/03/13 14:10
慰安婦問題の『日韓合意』で最終的かつ不可逆的な解決に至れるか?:過去の歴史問題と向き合う難しさ
慰安婦問題の『日韓合意』で最終的かつ不可逆的な解決に至れるか?:過去の歴史問題と向き合う難しさ 安倍政権の外交的決断のサプライズによって、日韓の歴史認識問題を象徴していた『従軍慰安婦問題』に政治的な最終解決がもたらされることになった。安倍晋三首相は『戦後レジームの転換・自虐史観の訂正・改憲(自主憲法制定)・集団的自衛権』などのイメージもあって、『韓国・中国との間にある歴史認識の対立』に対しても厳しい姿勢を取る保守派の政治家としての認識が強かった。 ...続きを見る

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2016/01/04 17:07
中国の『抗日戦争勝利70周年の式典』と日中韓の外交関係・日本の技術協力の戦後賠償:3
中国の『抗日戦争勝利70周年の式典』と日中韓の外交関係・日本の技術協力の戦後賠償:3 戦後70年の『安倍談話』は、普段の安倍首相のコワモテな国家主義的・民族主義的なイデオロギーを抑制した論調と見解になっており、『侵略・植民地支配に対する反省・おわび』に言及しながらも、『戦争と直接に関わりのない子孫世代まで歴史的な怨恨・罪悪感の継承』をさせないようにしたいという内容になっている。 ...続きを見る

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2015/09/06 16:25
中国の『抗日戦争勝利70周年』の軍事パレードと『力の論理(力による現状変更)の懸念:2
中国の『抗日戦争勝利70周年』の軍事パレードと『力の論理(力による現状変更)の懸念:2 中国共産党が日中戦争の勝利を大々的に祝賀するのも微妙にずれているように感じるが、国際社会の平和や東アジア地域の安定を推し進めていくのであれば、中国も日本も韓国も北朝鮮も『過去の戦争の勝敗』に拘泥するのではなく、『未来志向の非軍事的(非ファシズム的)な対話交渉による問題解決』を常に心がけていかなければならない。 ...続きを見る

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2015/09/06 16:23
中国の『抗日戦争勝利70周年』の軍事パレードと過去の戦争の歴史解釈のあり方:1
中国の『抗日戦争勝利70周年』の軍事パレードと過去の戦争の歴史解釈のあり方:1 中国が『抗日戦争勝利70周年』の記念式典と軍事パレードを北京・天安門広場で開催したが、ロシアのプーチン大統領、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領らが参加して、安倍首相、オバマ大統領ら日欧米の先進主要国首脳が参加しないという『中国の示威的軍拡の賛否を巡る図式』が鮮明に分かれた式典でもあった。 ...続きを見る

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2015/09/06 16:21
戦後70年と薄れゆく戦争の記憶2:武藤議員のSEALDs批判・憲法三原則否定と安倍談話
戦後70年と薄れゆく戦争の記憶2:武藤議員のSEALDs批判・憲法三原則否定と安倍談話 自民党の武藤貴也議員が、安保関連法案に反対する市民運動をしている学生団体“SEALDs”に対して、『戦争に行きたくない行かせたくないから反対というのは、自分さえ良ければいいという利己的な個人主義で間違っている(戦後の平和主義教育・個人主義教育が公共・国家のために生命を捧げられない利己的な考え方をする個人を生み出したのではないか)』という趣旨の発言をしているが、武藤氏はこの発言は正しいとして撤回・謝罪はしないようである。 ...続きを見る

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2015/08/08 09:25
戦後70年と薄れゆく戦争の記憶1:礒崎陽輔首相補佐官の失言と立憲主義の法的安定性
戦後70年と薄れゆく戦争の記憶1:礒崎陽輔首相補佐官の失言と立憲主義の法的安定性 日本の夏は『終戦(敗戦)の夏』でもあり、広島・長崎の原爆の日(8月6日,9日)、終戦記念日(8月15日)と戦争関連の公的行事が続く。実際に戦争に参加したり原爆・空襲の被害を受けたりした歴史の語り部たちの多くが鬼籍に入りつつあることもあり、戦後70年という大きな節目の年を迎えた日本は、『歴史認識・安保関連法案・集団的自衛権・国民教育・憲法解釈(改憲動議)』などで劇的な転換期に差し掛かろうとしている。 ...続きを見る

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2015/08/08 09:23
池上彰『世界を変えた10冊の本』の書評1:アンネの日記とユダヤ人の国家建設
池上彰『世界を変えた10冊の本』の書評1:アンネの日記とユダヤ人の国家建設 池上彰さんが選ぶ『現代を読み解く新古典10冊』と銘打たれているが、本書で紹介されている10冊は『世界の歴史・宗教・紛争(テロ)・経済』にまつわる主張や価値観の根底にあるものを理解するための基本書である。 ...続きを見る

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2015/06/27 18:59
『昭和天皇独白録』の書評2:なぜ日米開戦は防げなかったのか?天皇と政治家・軍人・国民
『昭和天皇独白録』の書評2:なぜ日米開戦は防げなかったのか?天皇と政治家・軍人・国民 昭和天皇が臣下の首相・軍人に対して例外的に自分の意思を示して命令や指示、賛否表明をした事例としては、『張作霖爆殺事件(1928年)に対する軍法会議の処分を怠った田中義一内閣の総辞職』『上海事件(1932年)における白川義則大将に対する停戦・戦線不拡大の指示』『ポツダム宣言受諾と終戦決定の御前会議における御聖断(1945年)』などがある。 ...続きを見る

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2015/04/28 19:20
『昭和天皇独白録』の書評1:アジア太平洋戦争と“立憲君主”としての天皇の役割
『昭和天皇独白録』の書評1:アジア太平洋戦争と“立憲君主”としての天皇の役割 戦後の昭和21年(1946年)3〜4月にかけて、昭和天皇が大東亜戦争の原因と経過、終戦についてご自分の記憶だけを元に語られた独白を、外交官(書記官)の寺崎英成(てらさきひでなり)が書き留めて記録していたものである。 ...続きを見る

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2015/04/28 19:19
自己愛と消費文明の幻想(イリュージョン)を支える“自由・人権・平和の実質的価値の実感”
自己愛と消費文明の幻想(イリュージョン)を支える“自由・人権・平和の実質的価値の実感” 自由主義・個人主義が示唆する『個人の能力や魅力の差異・競争』にフォーカスした世界観は、“バラバラの個人・一時的な結びつきや協力があるだけの個人”によって構成されているだけでなく、密接なつながりのある相手以外の他者の多くが『自分と競争する相手(利害・幸不幸がぶつかりやすい敵のような存在)』として認知されやすくなる副作用もある。 ...続きを見る

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2015/03/18 19:13
現代人の傷つきやすさと自己愛の時代精神2:アイデンティティ人間からモラトリアム人間へ
現代人の傷つきやすさと自己愛の時代精神2:アイデンティティ人間からモラトリアム人間へ 裏返せば消費中心の現代社会というのは、『生産者・労働者としての立場』から外れると、それほど自己愛が傷つけられたり、他人から不快な対応(上からの厳しい態度)を取られたりすることが無くなっている『お客様社会(丁寧・礼儀正しい他者が多い社会)』でもある。 ...続きを見る

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2014/11/28 19:58
現代人の傷つきやすさと自己愛の時代精神1:強制の困難と消費者(お客様)としての意識の広がり
現代人の傷つきやすさと自己愛の時代精神1:強制の困難と消費者(お客様)としての意識の広がり 近代以前は身分制(上下関係のある役割分担)による『忠義・奉公(従属)』が行動理念となっていて、近代初期のナショナリズムが強まった時期には愛国心・国民教育による『国家への貢献・義務』が行動理念として機能した。 ...続きを見る

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2014/11/28 19:54
イスラム国の戦闘員に志願した北海道大学学生が『私戦予備・陰謀罪』で逮捕
イスラム国の戦闘員に志願した北海道大学学生が『私戦予備・陰謀罪』で逮捕 『イスラム国』と通称されるISIS(イラクとシリアのイスラム国)の中東地域における勢力拡大とそれに対抗する米軍主導の空爆は、連日の国際報道で伝えられているが、日本人一般からは遠い地域で起こっている自分たちとは直接の関わりがない戦闘という認識であった。 ...続きを見る

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2014/10/09 16:37
集団的自衛権と徴兵制を懸念する声5:国家はどこまで国民に強制できるかの認識と時代的変化
集団的自衛権と徴兵制を懸念する声5:国家はどこまで国民に強制できるかの認識と時代的変化 第二次世界大戦以後、日本の国家と国民の関係性は『強制権力(従わない国民を強制的にでも脅してでも従わせる国家権力)と忠君愛国(国家の構成要素や天皇の臣民としての国民)』から180度転換して、国民は国家による直接的な強制・束縛から自由になった。 ...続きを見る

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2014/07/18 23:31
集団的自衛権と武力による問題解決4:人間集団はなぜ軍隊を持つのか。戦う動物としての側面
集団的自衛権と武力による問題解決4:人間集団はなぜ軍隊を持つのか。戦う動物としての側面 軍隊というのは使いよう(命令する者の意図)によって善にも悪にもなるが、一般庶民では対抗できない武力(暴力)を保有しているというだけで、体制・政策に反対する自国民にとっても一定以上の圧力になることがある。古今東西、軍隊は名も無き一般庶民(個人の権利)を守るために動いてきたというよりは、体制(君主)と領土を守るために動いてきたこともあり、場合によっては体制に従わない一般庶民を押さえつける役割も果たしてきた。 ...続きを見る

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2014/07/18 23:30
集団的自衛権と武力による問題解決3:憲法9条の自衛権の範囲と功利主義的な徴兵制不要論
集団的自衛権と武力による問題解決3:憲法9条の自衛権の範囲と功利主義的な徴兵制不要論 集団的自衛権が世界平和に貢献する可能性としては、『一国だけによる無謀な武力発動・軍事作戦がほぼ不可能な状況』を作るという方向性があり、それは実質的にすべての国が武力による問題解決を放棄して、国際協調や互恵的支援活動によって問題を解決していこうとする原理原則につながっていく。 ...続きを見る

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2014/07/18 23:29
集団的自衛権と徴兵制2:人間社会における戦争と平和の歴史
集団的自衛権と徴兵制2:人間社会における戦争と平和の歴史 警察官・消防士・災害救助隊・高所作業員など、自衛隊以外にも生死の危険のある職業に就いている人は沢山いるから、集団的自衛権の行使で自衛官が戦闘行為に参加することになっても、その危険性・使命感はその他の危険な職業と同じじゃないかという意見もある。 ...続きを見る

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2014/07/18 23:27
集団的自衛権と徴兵制1:扇情的な社民党のポスターを巡る議論
集団的自衛権と徴兵制1:扇情的な社民党のポスターを巡る議論 社民党が作成した集団的自衛権の行使容認に反対するポスターが話題になっている。『あの日から、パパは帰ってこなかった(こんな未来はあまりにも悲しい)』というスローガンが書かれている子供が映されたポスターだが、『子供をダシに使うな・社民党は北朝鮮の拉致問題を看過した・自衛隊以外にも死ぬリスクのある職業は多い(他者のために死ぬ覚悟と使命感のある人もいる)・母子家庭や崩壊家庭の子供を波及的に傷つける』などネット上での反応には否定的なものも多い。 ...続きを見る

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2014/07/18 23:23
安倍政権による集団的自衛権の閣議決定3:日中関係・日米同盟・国際貢献・アメリカの要求の想定と負担
安倍政権による集団的自衛権の閣議決定3:日中関係・日米同盟・国際貢献・アメリカの要求の想定と負担 集団的自衛権行使を含めた日本が武力(軍事力)を行使するための三要件は以下のものに改められた。しかし、外国が武力攻撃を受けた時に同時に『日本国の存立が脅かされる』という極端な軍事危機を示唆する文言が、具体的にどのような同盟国(外国)の被害状況なのかは分かりにくい。 ...続きを見る

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2014/07/04 11:29
安倍政権による集団的自衛権の閣議決定2:集団的自衛権と戦争・徴兵制を結びつける不信の想像力とその原因
安倍政権による集団的自衛権の閣議決定2:集団的自衛権と戦争・徴兵制を結びつける不信の想像力とその原因 『集団的自衛権の行使容認』が日本や日本国民にとってどのような影響を及ぼすのかという問題意識も重要なのだが、それ以前の問題として『日本国憲法の三大原則』の一つである平和主義の解釈を、内閣の一存だけで『条文と全く整合しない内容』に変更しても良いのかという立憲主義の本質を揺らがす問題がある。 ...続きを見る

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2014/07/04 11:23
安倍政権による集団的自衛権の閣議決定1:憲法9条の解釈改憲と立憲主義の軽視
安倍政権による集団的自衛権の閣議決定1:憲法9条の解釈改憲と立憲主義の軽視 安倍内閣が7月1日、『集団的自衛権の行使』を容認する閣議決定を行い、憲法9条の実質的改憲に迫るような解釈の変更が為された。憲法9条の解釈を変更して集団的自衛権を行使可能にする閣議決定に対して、官邸前では大規模な抗議行動も行われているが、そもそも国家権力(最高権力者)の限界やその有効範囲を規定する『憲法(最高法規)』に対して、時の政権・内閣(首相)が恣意的に大きくその解釈を変更して良いのかという『立憲主義の軽視・逸脱』の問題がある。 ...続きを見る

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2014/07/04 11:20
孫子とニコロ・マキャベリの性悪説的なリアリズム3:マキャベリの君主論と時代要因
孫子とニコロ・マキャベリの性悪説的なリアリズム3:マキャベリの君主論と時代要因 カール・シュミットの友敵理論は『権力闘争(自他の利益・支配を巡る争い)』をリアリズムの極地としていて、孫子の性悪説的な人間観・政治観との共通性を持っているが、『政治(政策)の公共的な目的・福祉』や『理性的かつ倫理的な人間を育成しようとする教育(市民社会)の効果』をかなり低く評価した政治学だとも言えるだろう。 ...続きを見る

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2014/06/27 06:16
孫子とカール・シュミットの性悪説的なリアリズム2:シュミットの政治観と友敵理論
孫子とカール・シュミットの性悪説的なリアリズム2:シュミットの政治観と友敵理論 孫子のリアリズムは『支配と略奪・権力闘争』をイメージさせるが、ドイツの政治学者カール・シュミット(1888-1985)もまた政治のリアリズムを『権力闘争・友と敵の区別』に求めた人物である。 ...続きを見る

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2014/06/27 06:14
『孫子の兵法』の戦略性とリアリズム1:彼を知り己を知る・戦わずして勝つ・権謀術数
『孫子の兵法』の戦略性とリアリズム1:彼を知り己を知る・戦わずして勝つ・権謀術数 古代中国の春秋時代を生きた呉の武将である孫武(そんぶ,紀元前535年〜没年不詳)は、『孫子』という敵に勝つための戦術・戦略を記した兵法書を残した。『孫子』の兵法の最大の奥義は、戦争を省略して戦わずに勝つ(味方に犠牲を出さない)という『真の戦略』にある。 ...続きを見る

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2014/06/27 06:12
イラクの内戦状態の悪化、ISIS・ISILの進撃と米国のイラク再介入2:価値観外交が空転する中東
イラクの内戦状態の悪化、ISIS・ISILの進撃と米国のイラク再介入2:価値観外交が空転する中東 ISIS・ISILの過激派勢力の兵士は、内戦でイラク政府を転覆させた後に、みんなが個人として尊重されて自由・平等・物質的な豊かさを享受できるような民主的な国づくりをしたい(欧米のような個人が自由に振る舞う世俗国家になりたい)と思っているわけではそもそもないので、平和的な問題解決やイラク政府側の人間と妥協点を模索しながら話し合う必要性を感じていない可能性が高い。 ...続きを見る

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2014/06/20 16:45
イラク情勢の悪化、ISIS・ISILの拡大と欧米の外交姿勢1:イスラーム圏と近代的価値の相性の悪さ
イラク情勢の悪化、ISIS・ISILの拡大と欧米の外交姿勢1:イスラーム圏と近代的価値の相性の悪さ 米軍撤退後のイラク情勢は不安定化していたが、ここに来て『シリア内戦』でアサド政権(シーア派の政権基盤)を攻撃していたイスラム原理主義・スンニ派の“ISIS(イラクとシリアのイスラム国家)”と“ISIL(イラクとレバノンのイスラム国家)”が『親米派のイラク政権』に対する攻勢を強めている。 ...続きを見る

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2014/06/20 16:43
ヨーガの“心”を安定させる呼吸法と三昧の境地:腹式丹田呼吸の効果を説明する“気”の思想
ヨーガの“心”を安定させる呼吸法と三昧の境地:腹式丹田呼吸の効果を説明する“気”の思想 仏教もヨーガも『我執(がしゅう)』を苦悩の原因と定義して、自己中心的に自分だけが幸福になって快楽を得ようとする生き方が逆に人生の苦しみや虚しさ、葛藤を強めていくとするが、“私”という自意識・欲求に囚われない世界(他者)と自然に調和していくような自我の持ち方を仏教では『無我』と呼び、ヨーガでは『真我』と呼ぶことが多い。 ...続きを見る

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2014/06/17 15:31
内向的な仏教思想と外向的な近代科学(西洋思想)が求めるものの違い:外界の現実と心の関係性の捉え方
内向的な仏教思想と外向的な近代科学(西洋思想)が求めるものの違い:外界の現実と心の関係性の捉え方 自然科学に代表される“西洋思想(近代思想)”は、外界の事物の『実在性・現実性』を前提として、外界のモノの世界を『知識・技術』で改善したり、実在する他者との関係性を『実際のコミュニケーション』で円滑にしようとしてきた。西洋思想や近代科学は、ユングの性格理論でいえば自分の外部にあるものや人の実在性を重視して、価値の基準(欲求の対象)にする『外向的・客観的な思想』である。 ...続きを見る

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2014/06/17 15:29
ウクライナでペトロ・ポロシェンコ新大統領が就任:対ロ交渉を進展させ悲惨な内戦状態の早期終結を。
ウクライナの首都キエフで7日、5月の大統領選に勝っていたペトロ・ポロシェンコ氏が新大統領に就任したが、48歳という若い大統領が『ロシア(親露武装勢力)との武力対立・内戦の継続』ではなく『ロシアとの対話交渉・関係改善』の姿勢を明確に打ち出したことは率直に評価できるのではないかと思う。 ...続きを見る

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2014/06/09 15:03
“勝者・神話・自己肯定の物語”として再構成される歴史:靖国神社参拝とM.アルヴァックスの集合的記憶
かねてから歴史は『勝者の物語』と言われてきたし、民族や国家の生成発展の歴史は、日本の記紀にあるニニギノミコトの高千穂峰への天孫降臨のように、およそ現実にあったとは考えられない『神話的な物語』から始まったと伝承されるものであるが、科学や知識が高度に発展・増加した現代においても私たちが自国・自民族の関係する歴史問題を客観的に評価することは簡単なことではない。 ...続きを見る

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2014/04/29 07:16
日本・韓国・中国・アメリカとの間にある歴史認識のズレと原爆投下の正義に固執する米国の歴史観:2
戦勝国の代表として正義・人権保護を主張するアメリカに対しても、『原爆投下・無差別的空襲(民間人含む無差別殺傷)』こそ、日本の戦争犯罪と同等かそれ以上の人道的犯罪だったのではないか、アメリカは現代でも中東の敵対国に無差別爆撃をしたではないか(力の論理で外国を脅して屈服させて言うことを聞かせようとする外交は正しいのか)という批判の矛先が向けられることもあり、(それが実際の外交舞台での影響力にはならず日本の首相がとてもアメリカ大統領に原爆投下の犯罪性について言えないとしても)『勝者の物語』としての歴史... ...続きを見る

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2014/04/29 06:34
日本・韓国・中国・アメリカとの間にある歴史認識のズレと自己正当化のバイアスを受ける歴史:1
日本と韓国の間にある日韓併合(1910年)とその後に起こったとされる従軍慰安婦や強制連行などの歴史問題は、日本と韓国双方のナショナリズムの対立構図を鮮明にして容易に解決の糸口が掴めない。日韓関係の歴史認識の対立と同じような図式は、日本と中国の間にある日中戦争(1937年)や南京虐殺を巡る認識のズレにも見られるが、東アジアにおける歴史問題は人間にとっての歴史が『客観的な真実』というよりも『自己正当化の物語の創出(現時点からのバイアスを受けて作られる歴史)』に陥りやすいことを示している。 ...続きを見る

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2014/04/29 06:32
ポストモダンと後期近代(レイト・モダニティ)の現代思想3:再帰性の高まりと個人化の苦悩
ポストモダン思想を初めて提唱したのは、フランスの哲学者ジャン=フランソワ・リオタールの『ポストモダンの条件(1979年)』だとされるが、リオタールも工業分野の労働による物質的な豊かさだけを追求していた時代が終わるという『脱工業社会・脱産業社会(=情報化社会・知識労働の増加)』のコンセプトを打ち出していた。 ...続きを見る

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2014/04/24 11:49
ポストモダンと後期近代(レイト・モダニティ)の現代思想1:終わらない近代化
歴史学の時代区分では『現代(contemporary age)』と『近代(modern age)』は形式的に分けられている事が多いが、現代史というと『現在進行形の出来事や人物とも接続されるごく最近の歴史』といった意味合いが強く、近代史というと現代よりは少し前の時代の歴史といった感覚になってくる。 ...続きを見る

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2014/04/24 11:45
ウクライナのヤヌコビッチ政権崩壊:親プーチンのヤヌコビッチを拒絶、オレンジ革命路線の継続に傾く民意
キエフを首都するウクライナは、旧ソ連時代にはソ連西部を構成する自治共和国として機能し、その歴史的・地政学的な重要性もあって本国ロシアの強い政治干渉を受け続けてきた。共産党時代に表面的なソ連化が進む一方、ウクライナ人としての独立精神は維持されており、1991年のソ連崩壊後にウクライナはCIS(独立国家共同体)の一員として独立したのだが、『石油・天然ガスのロシアへの依存』がウクライナの急所として残った。 ...続きを見る

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2014/02/25 17:52
岸田秀の『史的唯幻論』から見る“日本・中国・韓国の屈辱”と対米感情のねじれ:2
途上国(弱小国)に対する侵略支配や植民地化を正当化する際に、キリスト教圏の西欧諸国は『野蛮・未開な部族を信仰・文明を通して啓蒙するため』という論理を押し通してきた。キリスト教の正しい信仰を広めるため、先進的な豊かな物質文明の恩恵を与えるためという大義名分によって、『大航海時代以降の白人の国家による世界支配(植民地獲得競争)』は自己正当化されてきたが、それは侵略・支配する側のロジックであって侵略・支配される側にとっては関係のないことでもあった。 ...続きを見る

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2014/02/14 01:46
岸田秀の『史的唯幻論』から見る“日本・中国・韓国の屈辱”と屈辱の雪ぎ方のもつれ:1
結果論としての恩義(自分たちのおかげ)の押し付けをするというのは、1853年のペリー来航以降(日米戦争のアメリカの勝利と戦後)のアメリカの態度でもあり、日本人はこの一方的で傲慢な恩義の押し付けに憎悪・不快を覚えた。何とか不平等条約を解消して国家主権を回復し、白人の国ロシアとの日露戦争にも勝利したことでアメリカ・西欧諸国と日本は対等なのだという姿勢を鮮明にした。 ...続きを見る

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2014/02/08 14:38
歴史認識・民族感情を巡る『軍事的戦争』と『道義的競争』2:他国より格下と見られる屈辱
国家間関係も当事者国の国民の感情で大きく動かされるが、『自国よりも格下・劣位・新参の国(子分のような国)だと思い込んでいた国』が自国と対等であるというような振る舞いや敵対するような外交・主張をし始めると、その国に対する国民感情は一般に急速に悪化しやすい。かつてのアメリカに対する大日本帝国の外交・戦争・植民地拡大は正にそういった国民感情の悪化を引き起こしたわけだが、そこには1929年の『世界恐慌による国民の生活水準の悪化=自分の生活や人生の不満の仮想敵への転嫁』も関係していた。 ...続きを見る

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2014/02/08 14:38
歴史認識・民族感情を巡る『軍事的戦争』と『道義的競争』1:日本だけが悪かったわけではないの思い
安倍首相の訴える戦後レジームの転換だとか自虐史観の変更、憲法改正による集団的自衛権の行使・国民の自由権の制限だとかいうものも、そういった『戦前の日本の歴史・軍事・教育・価値観の正当化(戦後民主主義・日本国憲法・一国平和主義の否定的な見方)』の延長線上にあるものとして考えることができる。安倍首相は海外では民族主義右派のリビジョニスト(歴史修正主義者)と批判されることもあるが、安倍首相自身は『愛国心や自尊心を強化する自国中心主義の歴史教育=近代国家として当たり前の正しい教育』という解釈である。 ... ...続きを見る

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2014/02/06 08:43
NHKの会長・経営委員の“政治思想開示の影響”とアジア太平洋戦争の道義的解釈を求める動き:3
NHK経営委員の長谷川三千子氏も、朝日新聞社に乗り込んで抗議の拳銃自殺をした右翼団体『大悲会』の元幹部・野村秋介の行動を肯定するような追悼文書を書き、『自他への暴力を行使してでも信念を貫き通すことの正義・潔さ』を賞賛するような思想性を示した。 ...続きを見る

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2014/02/06 08:37
NHKの会長・経営委員の“安倍カラー人事”とアジア太平洋戦争の道義的解釈を求める動き:2
『安倍カラー人事』とも言われた保守的・復古的なNHK経営委員においても、埼玉大教授の長谷川三千子氏やベストセラー作家の百田尚樹氏が、籾井会長と連動するような『戦前の日本の体制・天皇主権・軍事行動』などを肯定する発言をしている。 ...続きを見る

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2014/02/06 08:34
山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評4:収容所の暴力支配と虚飾のメッキ・人間の本性
収容所(固定メンバーで活動する閉鎖環境)におけるリンチ問題は、現代の日本における学校のいじめや体罰、虐待などにも通じる問題である可能性があるのだが、山本七平氏はこの収容所体験を、みんなが平等に最低限の衣食住を保障されて労働や格差、組織の命令から解放されれば理想的な集団秩序が作れるのかという『社会実験』だったのではないかという見方をしている。特に、ジュネーブ条約で労働義務が免除された将校が多く収容されたネグロス収容所ではそういった社会実験の空気が濃くなっている。 ...続きを見る

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2013/11/07 14:42
山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評3:“現実の数字”を無視する員数主義
小松真一氏の『日本の敗因二十一カ条』の冒頭に掲げられた要因は、『精兵主義の軍隊に精兵がいなかった事。然るに作戦その他で兵に要求される事は、総て精兵でなければできない仕事ばかりだった。武器も与えずに。米国は物量に物言わせ、未訓練兵でもできる作戦をやってきた』というものである。 ...続きを見る

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2013/11/07 14:39
山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評2:バシー海峡の悲劇と日本の精神主義
戦後の日本には漁船といえども殆ど船は残っておらず、日本にあった無数の船が戦地の海域や上陸作戦に活用されて、そのほぼ全てが撃沈されて海の藻屑と消えた。つまり驚愕すべき押し込み率で兵員を押し込んだ約3000人搭載の居住環境最悪(生存条件ギリギリ)のボロ船の大量投入は、『確率論的なフィリピン上陸』のために大多数が死ぬことを前提として、機械的に実行された狂気的かつ非人道的な戦術であった。 ...続きを見る

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2013/11/06 16:46
山本七平『日本はなぜ敗れるのか―敗因21カ条』の書評1:小松真一の『虜人日記』とバシー海峡
陸軍専任嘱託の技術者として戦地に徴用された小松真一氏が、日本が敗戦して間もない時期のフィリピンの収容所で密かに書き残した『虜人日記』は、山本七平氏がいう『現地性』と『同時性』を兼ね備えた一級史料である。軍人ではない立場で戦地に派遣されていた小松真一氏は、『戦前日本の軍国主義・皇国史観』にも染まらず、『戦後日本のアメリカ式の自由民主主義・東京裁判史観』にも染まっていない中立的かつ常識的な心境で、自分が見たままの状況やそれについての考えを『虜人日記』に書き付けている。 ...続きを見る

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2013/11/06 16:42
山本太郎議員が渡した手紙の問題から『天皇の政治利用・戦前の日本の思想と体制』を考える:1
山本太郎参院議員(無所属)といえば過激な反原発思想・原発廃止論者として知られ、『放射性物質の汚染・健康被害』についても、必ずしも科学的根拠に基づいているとは言えない不安・恐怖を煽るような発言が目立つ。原発事故の被害・恐怖を、主観的な信念に依拠して訴える山本議員の反原発運動には賛否両論があるが、『とにかく早く原発を無くして欲しい・既得権や経済の都合に囚われない脱原発をスピーディーに進めるべき』とする層からは強い支持を受けているようだ。 ...続きを見る

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2013/11/01 03:07
『中庸』の儒教思想と子思や朱熹(朱子)の説いた君子の“道・誠・理”
『中庸』は『論語』『孟子』『大学』と並ぶ、儒教の四書のうちの一つである。儒教の中核的教義や行動規範とも関連する『中庸』という書物を書き著したのは、始祖の孔子の孫に当たる子思(しし)という人物で、字(あざな)は鯉(り)という。孔子には伯魚(はくぎょ)という男子がいたが、孔子の存命中に伯魚は死没しているため、子思は儒教教団の血統的な権威として位置づけられた。 ...続きを見る

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2013/10/07 21:00
松本清張『砂の審廷 小説東京裁判』の書評2:大川周明・東条英機の確執と汎アジア主義
大川周明の日本精神を中核に置いたアジア主義の思想は、猶存社時代の『雄叫び』に書いた大川の文章、猶存社の綱領にも反映されているが、大川は1920年頃に以下のようにアジア主義・アジアの大同団結のために果たすべき日本の役割について述べていた。こういった日本を絶対的盟主の地位に置いたアジア主義のための軍事国家建設思想(アジアを団結させて白人の世界支配を終わらせる神の国の思想)が、国家・国民を誇大妄想めいた思想で騙し、無謀な戦争へ誘導した罪として評決される対象になってもいた。 ...続きを見る

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2013/09/26 20:14
松本清張『砂の審廷 小説東京裁判』の書評1:戦時中の右翼思想を代表した大川周明
敗戦後の『東京裁判(極東国際軍事裁判,1946年5月〜1948年11月)』は、戦勝国による敗戦国に対する一方的な断罪・報復で不公正な裁判だという批判は根強くあるが、松本清張の『砂の審廷 小説東京裁判』では日本の右翼思想の理論的指導者だった大川周明(おおかわしゅうめい,1886-1957)を題材として、『大東亜共栄圏構想の本流だった世界観(戦争判断)』に切り込んでいく。 ...続きを見る

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2013/09/26 20:11
佐々木俊尚『レイヤー化する世界』の書評1:中世の帝国から近代の国民国家への変化の歴史
『プロローグ 現代』と『第三部 未来』で、現代の情報化社会で進行している“第三の産業革命(情報革命・技術革新)”の意義を分析しながら、未来のレイヤー化する世界で起こると予想される“国民国家+民主主義の世界システムの崩壊”を独自の視点で予言する。 ...続きを見る

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2013/08/31 04:51
『風立ちぬ』の喫煙描写と『はだしのゲン』の残酷描写へのクレームについての雑感:4
『はだしのゲン』には確かに小学校低学年くらいの子供に見せるには、少し過激で残酷な暴力表現(感受性の強い繊細な子供には心理的負担・恐怖になるような表現)が含まれているところがあるので、『一切の年齢制限が要らないという判断』は現在の学校教育や子供の精神への影響に見合っていない部分があるかもしれない。 ...続きを見る

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2013/08/20 08:31
『風立ちぬ』の喫煙描写と『はだしのゲン』の残酷描写へのクレームについての雑感:3
中沢啓治さんの『はだしのゲン』は戦争(原爆投下)によって人間がモノのように蹂躙され殺戮(破壊)される非情な現実を劇画調の漫画で描いた作品であり、基本的に『反戦思想(反軍思想)・平和主義』を伝えようとする目的意識が内在した漫画作品として知られる。戦争そのものへの価値判断を明確には打ち出さずに、戦中戦後の時代を夢を忘れずに明るく生き抜こうとする『風立ちぬ』とは全く異なるタッチの作品である。 ...続きを見る

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2013/08/20 08:27
戦争にまつわる人物・出来事を題材にした作品『風立ちぬ』と『はだしのゲン』の感想:2
戦争で都市や敵艦を爆撃して人を殺害する道具(特攻の道具)として働いた戦闘機の零戦は、堀越二郎にとっては『最も美しい外観と機能を備えた機体』を追求した結果に過ぎず、自分にとって最上の美を造形しようとした作品としてのみリアリティを持っている。 ...続きを見る

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2013/08/20 08:20
戦争にまつわる人物・出来事を題材にした作品『風立ちぬ』と『はだしのゲン』の感想:1
宮崎駿監督のアニメ映画『風立ちぬ』を見た。『風立ちぬ』は太平洋戦争(大東亜戦争)で使われた零戦の開発者・堀越二郎(ほりこしじろう)の人生を題材にしながら、文学者・堀辰雄(ほりたつお)の代表的な小説『風立ちぬ』の恋愛のエピソードや印象的な情景を織り込んだ作品である。 ...続きを見る

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2013/08/20 08:18
憲法は『公権力の有効性』と『国民の人権(自由)』の範囲を規定する1:共同体とシステム
衆参両院で改憲勢力が概ね3分の2以上を占めた(加憲の公明党含め)ことで、政治家や識者、興味のある人たちの間で『改憲の議論』が活発化していますが、それでも一般的な国民の過半は『日常的な話題』にするほどの強い興味を持っているわけではないと思います。 ...続きを見る

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2013/07/30 15:22
橋下徹市長の『慰安婦関連発言』と日本・欧米・中国を含む全ての国が歴史の悲劇から学ぶべき事
『女性の人権・現代的な倫理観』を軽視しているとして物議を醸した橋下徹大阪市長は、『過去の戦争には従軍慰安婦が必要だった。日本だけではなく諸外国も慰安婦制度を持っていて興奮した兵士たちを慰めていた。在日米軍の猛者たちは合法的な風俗業を活用して性的エネルギーをコントロールすべき』などと発言したが、これも『悪いことをしたのは日本だけではない』という論法にのっとったものである。 ...続きを見る

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2013/05/23 03:04
安倍首相の“戦後レジームの脱却・歴史認識の見直し”とアジア太平洋戦争の見方:2
安倍政権では首相自身は参拝せずに供物を献納するに留めたが、麻生太郎副総理はじめ複数の閣僚が国家のために戦争で生命を捧げた英霊に敬意と追悼の念を捧げるとして『靖国神社』に参拝している。戦争指導者とされるA級戦犯を合祀した靖国神社に、政治家が参拝することに対する中国・韓国からの非難は長年続いている。 ...続きを見る

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2013/05/23 03:00
安倍首相の“戦後レジームの脱却・歴史認識の見直し”と主権回復の日の記念式典:1
安倍晋三政権には、“金融緩和・財政政策(公共事業)・成長戦略”の三本の矢に象徴される経済政策と“憲法改正・戦後レジーム(自己批判の歴史認識)の見直し・愛国心を考慮した教育改革”などに象徴される保守主義(復古主義)との表裏の二面性がある。 ...続きを見る

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2013/05/23 02:58
カミュやサルトルの実存主義では、“人間の自由と苦悩・人生の価値”をどう考えるか?
カミュのエッセイ『反抗的人間』では、明晰な理性で世界や人生を観察する時に出現する非合理的な説明のつかない不条理に対して、迷信(神の信仰)で目を背けたり自殺で逃げたりすることを批判し、その運命的とも言える人の世の不条理さを見つめ続けて“抵抗(レジスタンス)”することが『人間の尊厳』につながると説きました。 ...続きを見る

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2013/02/22 08:41
キリスト教の“原罪‐贖罪”と仏教の“煩悩‐解脱”の人間観:親鸞の一切皆苦の受容戦略
西欧文明の『罪』を背負った人間は、キリスト教の贖罪や精神分析による内面(無意識)の分析によって癒されますが、東洋文明の『苦』を背負った人間は、仏教の涅槃寂静(煩悩消尽の悟り)や極楽往生、あるいは俗世(俗物)に適応した欲求の充足によって癒されることになります。 ...続きを見る

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2013/02/18 09:58
日本の尖閣諸島国有化に対する中国の反日デモの激化と要因3:中国人民の富の偏在と豊かさの実感
尖閣諸島の領有権や排外的なナショナリズムの問題によって日中関係がこれ以上悪化する事は、日中双方にとってだけではなく、世界経済や東アジアの安定秩序にとっても望ましくない事である。日中の経済的な相互依存性の深さと貿易額の伸び率(2011年の貿易総額は3449億ドル・直近10年の伸び率は概ね2桁の成長)を考えれば、『中国の禁輸措置・日本の企業撤退(雇用喪失)・双方の不買運動・暴力的なデモや報復』など日中の経済活動を萎縮させるような対応を取ることで失うことになる国富(国益)は膨大であり、国民生活も直接間... ...続きを見る

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2012/09/20 09:08
日本の尖閣諸島国有化に対する中国の反日デモの激化と要因2:中国の国内問題・体制矛盾のガス抜き
日本に対する歴史的政治的な憎悪・敵意に基づいて起こる『反日デモ(暴力的な破壊行為)の容認』によって、中国共産党は“国内問題(経済格差・地域格差・民族差別・人権抑圧・政治的不自由)のガス抜き”を行っているとされる。その一方で、反日デモが余りに大規模化して過激化するとその不満・怒りのエネルギーが、“反政府運動・体制批判”に転換する恐れもあるため、中国共産党は一定の段階で厳しく反日デモ・暴力活動を取り締まる傾向がある。 ...続きを見る

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2012/09/20 09:06
日本の尖閣諸島国有化に対する中国の反日デモの激化と要因1:レームダックの野田政権の外交判断
韓国との間で『竹島(韓国名・独島)』の領有権を巡る争いが起こっていたが、日本が『尖閣諸島』を地権者から20億5千万円で買い上げて国有化したことで、中国の反発が強まり中国民衆の反日デモが暴動・略奪にまで過激化した。尖閣諸島問題の対立と何ら関係がない中国に滞在している邦人が暴力を振るわれたり、中国に拠点を置く日系企業の工場・店舗・事務所が襲撃されたり、日本人経営の飲食店が破壊されるなどの異常な無秩序状態が引き起こされた。日本国内でもそういった中国国内の暴力・襲撃に報復するかのような形で、中国人学校の... ...続きを見る

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2012/09/20 09:02
李明博大統領の竹島上陸・中国の活動家の尖閣諸島上陸で加熱した領土問題と民族感情:3
『反日感情・反日教育・戦中の被害者意識・日本に対する優越願望』は、戦後の中国や大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国民意識の統合・経済軍事の意欲を促進して、国内の政治経済の不満を緩和するガス抜き(政治的なポピュリズムの人気取り)にも用いられてきた。だが、近年は中国や韓国の政府が国民の感情・意識・自己定義をコントロールするために利用してきた『反日感情・対日の優越願望』が度を越してきており、一部国民の反日的な言動・デモ活動が政府の思惑を越えてしまう状況が増えてきているのではないかと懸念する。... ...続きを見る

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2012/08/22 17:57
李明博大統領の竹島上陸・中国の活動家の尖閣諸島上陸で加熱した領土問題と民族感情:2
ポツダム宣言受諾後(連合国に対する降伏後)のロシアによる北方領土の一方的な占領、李承晩(イ・スンマン)の軍事独裁政権が国際法を無視して勝手に設定した『李承晩ライン(1952年1月)』を継承する竹島の占領は、いずれも『国際法上の不法占拠』だが、日本は北方領土・竹島の返還のために冷静な外交交渉を継続しており、不正な実効支配をしているロシアや韓国に軍事的な威圧・挑発を仕掛けた事なども全くない。 ...続きを見る

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2012/08/22 17:52
李明博大統領の竹島上陸・中国の活動家の尖閣諸島上陸で加熱した領土問題と民族感情:1
中韓露との間で『領土問題』を巡る極東情勢が緊張の度合いを強めている。『北方領土・竹島・尖閣諸島』はそれぞれ『北海道・島根県・沖縄県』に含まれる日本固有の領土ではあるが、アジア太平洋戦争の敗戦後の混乱によって、北方領土はロシアに、竹島は韓国に実効支配されてしまい、領土返還の目処が全く立たない。 ...続きを見る

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2012/08/22 17:51
『島原の乱』の原因を作った松倉重政・勝家父子の苛烈な悪政とキリシタン弾圧:江戸期の禁教・鎖国体制
元和2年(1616年)に、2代将軍・徳川秀忠が出した『二港制限令(長崎・平戸のみを南蛮船に開港する)』は幕府の鎖国政策の始まりとなったが、この鎖国政策にはキリスト教カトリックの宣教師の潜入潜伏を阻止して、海外でキリシタンとなった日本人が帰国することを防ぐという禁教の意図も含まれていた。 ...続きを見る

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2012/05/30 00:12
キリシタン大名の有馬晴信・小西行長の没落と禁教令の時代の到来:京都・元和の大殉教
1613年(慶長18年)の『バテレン追放令』によって、江戸幕府のキリスト教に対する弾圧姿勢が法的にも固められ、この禁教令によって長崎・京都にあったキリスト教会は破壊されてしまった。1614年11月(慶長19年9月)に、宣教師・修道士・著名なキリスト教徒はマカオ、マニラなどに国外追放処分となり、キリシタン大名の走りであった高山右近もマニラに自主的に出ていってその地で客死している。 ...続きを見る

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2012/05/30 00:10
キリスト教と豊臣秀吉・徳川家康の禁教令2:なぜ秀吉・家康はキリスト教を禁止しようとしたのか?
豊臣秀吉の1587年の『バテレン追放令(天正禁教令)』は南蛮貿易の利益を重視していたために不徹底なものであり、平戸に集結した宣教師たちの反対運動に押されたこともあって、実質的にキリスト教信仰は容認される状況であった。 ...続きを見る

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2012/05/27 09:12
キリスト教と豊臣秀吉・徳川家康の禁教令1:西国のキリシタン大名の信仰と南蛮貿易の利益
過去の記事でキリスト教の思想・信仰について書いたが、日本史でキリスト教が関係した最大の事件は、やはり肥前・島原半島と肥後・天草諸島で江戸初期に勃発した『島原の乱(1637年12月11日-1638年4月12日)』である。 ...続きを見る

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2012/05/27 03:12
キリスト教の普遍性を求める世界観とヨーロッパの大航海時代2:プラトンのイデア論と知覚・存在を巡る議論
個人の自由・権利・楽しみを最大限に尊重する“人権思想・自由主義・男女平等”というのは、十分な世俗化を遂げたキリスト教からは生み出されたが、イスラーム圏ではそういった個人レベルの自由や楽しみ(宗教規範の軽視)が認められていない政教一致の国が今でも多い。ケマル・アタチュルクが世俗革命を起こした『トルコ共和国』のような比較的早い段階で世俗化したイスラム国家でも、コーラン(聖典)に返りシャリーア(イスラム法)を遵守せよという原理主義的な揺り戻しが起こりやすい。 ...続きを見る

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2012/04/18 17:30
キリスト教の普遍性を求める世界観とヨーロッパの大航海時代1:ポルトガル・スペインの隆盛期
現代の世界秩序や社会制度の大枠を規定しているのは“近代”の価値観であり、ヨーロッパに発した近代的価値観の多くは『キリスト教』にその起源や原動力を持っている。世俗的な法治主義の古代ローマ帝国を宗教化していったキリスト教の教義・世界観は、千数百年にも及ぶ『中世の迷信的・信仰的な停滞と抑圧』を生み出したとも言われるが、それと同時に“絶対者である神・普遍的な真理・プロテスタンティズムの倫理(天職・勤勉・蓄積)”といったキリスト教的な観念や目的性が、『近代化』を推進する原動力として働いた。 ...続きを見る

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2012/04/18 17:28
奥州・蝦夷の歴史は“米の文化・中央の権力”とどう向き合ったか3:松前慶広と豊臣・徳川政権への同化
奥州藤原氏ははじめ本拠地を江刺郡豊田館(奥州市)に構え、その後に磐井郡平泉に拠点を移して1108年から中尊寺金色堂の造営を開始しているが、奥州藤原氏は最後に確立された『蝦夷・俘囚の系譜』を引く中央から独立的な政権でもあった。初代の藤原清衡は自らを『東夷の遠酋・俘囚の上頭』と称するなど、京都の朝廷・貴族とは異なる奥羽地方の出自を誇りにしていたが、奥州藤原氏の四代(清衡・基衡・秀衡・泰衡)にわたる約100年の栄耀栄華も、義経を匿った事を弾劾する源頼朝の遠征によって1189年に終焉した。 ...続きを見る

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2011/11/20 15:33
奥州・蝦夷の歴史は“米の文化・中央の権力”とどう向き合ったか2:安倍氏清原氏と武家の棟梁源氏
平安時代中期には、陸奥に土着して支配領域を拡大していた軍事貴族の安倍氏がいて半独立的な勢力を築いていたが、朝廷への貢納を怠った廉で陸奥守・藤原登任(ふじわらのなりとう)が攻撃を仕掛けると逆にこれを打ち負かして、安倍氏は朝敵として成敗の対象となる。朝廷は1051年に河内源氏の源頼義(みなもとのよりよし)を陸奥守に任命して安倍氏征伐に派遣するが、後冷泉天皇の祖母の上東門院(藤原彰子)の病気平癒祈願で大赦が出て安倍頼良は許された。 ...続きを見る

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2011/11/20 15:29
奥州・蝦夷の歴史は“米の文化・中央の権力”とどう向き合ったか1:稲作伝来が生んだ日本文化の基層
前回の記事の続きになるが、平安時代前期の9世紀には、平安京の朝廷は蝦夷に対する直接の軍事活動を取りやめることになり、朝廷の蝦夷に対する支配領域の拡大は現在の岩手県・秋田県のそれぞれ中部付近を北限として停止することになる。なぜ平安京の天皇・公家は坂上田村麻呂が進展させた『蝦夷征伐事業』を中途半端な段階でやめてしまったのだろうか、その理由は大きく分ければ『怨霊信仰・ケガレ思想による軍事の敬遠』と『奥羽地方の北部が稲作不適地であることが分かったから』ではないかと思う。 ...続きを見る

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2011/11/20 15:28
蝦夷征伐の東北史から見る“日本人・大和文化”とは何か?3:坂上田村麻呂の東北経略と平安京の怨霊信仰
大和と蝦夷の激戦地帯となったのは現岩手県の胆沢(いざわ)の周辺であり、780年(宝亀11年)に俘囚の伊治呰麻呂(いじのあざまろ)が反乱を起こして、陸奥按察使(むつあぜち)の紀広純(きのひろずみ)を殺害して朝廷が築いた多賀城を攻め落とした。789年(延暦8年)には、征東大使・紀古佐美(きのこさみ)が率いる征東軍を、蝦夷の阿弖流為(アテルイ)が巣伏の戦いなどで打ち破り(アテルイの乱)、蝦夷のゲリラ戦術に翻弄されて奈良末期・桓武朝の第一次蝦夷征伐は失敗に終わる。 ...続きを見る

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2011/11/09 08:23
蝦夷征伐の東北史から見る“日本人・大和文化”とは何か?2:まつろわぬ者の蝦夷・アイヌと帰属意識
統一的な近代国家の要件を備えた日本が明治期に成立するまでは、日本及び日本人の範囲は『天皇家・大和朝廷(平安京)にまつろう者(従う者)の集団勢力』によって規定されており、蝦夷・毛人(えみし)とは端的には『大和朝廷・にまつろわぬ者ども(天皇の権威に服属もせず臣下としてのアイデンティティを持たない者)』という意味であった。日本の天皇(皇室)・朝廷を『世界の中心』として、そこから離れれば離れるほど文化文明の賑わいや洗練から遠い『世界の周縁(僻地)』になるという世界観がそこにあり、これは中国王朝の中華思想... ...続きを見る

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2011/11/09 08:21
蝦夷征伐の東北史から見る“日本人・大和文化”とは何か?1:中国の華夷秩序の影響と大和朝廷
日本人は戦時中には“大和人(大和民族)”と自称する事が多く、男性社会を支える良妻賢母を育成しようとする女性教育では三従の“大和撫子”が理想とされた。日本が当時最先端の造船軍事技術を集積させた切り札の戦艦にも『大和』という命名が為された。米軍の海・空からの苛烈な集中砲撃によって、鹿児島県の坊ノ岬沖海戦(1945年4月)で実質的に壊滅に近い状態に追いやられてた連合艦隊の『戦艦大和』が、短時間で沈没させられた悲劇のエピソードも有名である。海戦を戦う戦艦から空母(移動可能な戦闘機発着拠点)への時代の変化... ...続きを見る

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2011/11/09 08:16
池上永一『テンペスト 上下』の書評2:男としての孫寧温と女としての真鶴の人生の交錯と琉球王国の命運
喜舎場朝薫は6歳より漢文を読み始めた神童であり、科試を受験する段階において自他共に認める『琉球第一の並ぶ者なき逸材』であるはずだったのだが、それまで全く無名であった孫寧温と出会い、自分を大きく超える知性と国際認識に人生で初めて遭遇して驚愕する。しかし、精神に潔さを持つ喜舎場朝薫は、孫寧温を謀略で追い落とそうとするのではなく、良きライバルとして孫寧温に追いつき追い越そうとし、また宦官で男であるはずの孫寧温に対して、その美貌と優しさに不思議な魅力を感じる自分に戸惑う。後半において既に他の女性と結婚し... ...続きを見る

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2011/09/02 17:58
池上永一『テンペスト 上下』の書評1:宦官の男としての人生を生き始める孫寧温と琉球王朝の危機
現在の沖縄県は紛れも無く、日本の九州地方に帰属する47都道府県の1つの自治体であるが、日本本土と陸続きではない沖縄には、北海道のアイヌと同様に独自の民族文化圏があった。近代日本は明治維新の前後において、北と南に支配領域を拡大して、異民族・異文化を『日本の一部』として併合して組み入れた。 ...続きを見る

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2011/09/02 17:55
『古事記・日本書紀』の日本神話と任那・百済同盟の謎3:日本人としてのアイデンティティの萌芽
『日本人』という統一的な国民アイデンティティが本格的に形成されたのは、幕藩体制(地方の分国的意識)が崩壊した明治維新以後ですが、(畿内を中心として)日本列島に生まれて住む人という意味での大雑把な日本人のアイデンティティが生まれたのは、6〜7世紀だったと推測されます。それでも、6〜7世紀頃の日本列島には入国審査もパスポートもあるはずがなく、かなり自由に大陸・半島からの渡来人が行き来していたわけで、日本人と朝鮮人との区別の意識もそれほど強くなかった可能性はあります。 ...続きを見る

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2011/05/26 18:47
『古事記・日本書紀』の日本神話と神功皇后の三韓征伐2:白村江の戦いの敗戦による反動形成
帝紀(系譜)と旧辞(事績)の史実性が高まってくるのは飛鳥時代後期からで、明確に天皇という尊号が用いられ始めたのは33代の女帝である推古天皇(在位593〜628)か壬申の乱で皇位を奪った40代・天武天皇(在位673-686)からであると推測されています。欠史八代の後は、12代・景行天皇の子のヤマトタケルノミコト(倭建・日本武尊)の九州征伐や関東遠征の英雄物語が有名ですが、ヤマトタケルの子である仲哀天皇の皇后が『三韓征伐(新羅征伐)』の神話で知られる神功皇后です。 ...続きを見る

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2011/05/26 18:41
『古事記・日本書紀』の日本神話と大国主の国譲り1:高天原の神々の系譜と皇統を接続した物語
戦前の日本の古代史は『古事記・日本書紀』の日本神話と皇国史観で接続されていましたが、記紀は日本の伝説的なルーツと一部の史実が入り混じった古典であり、皇室・皇位の政治的権威の正統性を示すために書かれた書物でした。明治維新からアジア太平洋戦争の敗戦まで、日本の学校教育では天皇を高天原の天神の子孫である『現人神(あらひとがみ)』と教えていましたが、その根拠も初代の神武天皇に至るまでの血統を示した記紀にありました。 ...続きを見る

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2011/05/26 18:38
“戦いに対する反応”と“自分の負け・下位”を認める服従ディスプレイ:身分の上下から敬意の表現へ
武器(凶器)を用いた戦闘では、どちらかが鈍器・刃物や銃器によって死亡するリスクがあり、それは即ち自分もしくは相手が重犯罪者として検挙・処罰されることにつながるので、争いで武器を持ち出す人は殆どいない。武器で攻撃すれば敵対者に致命傷を負わせることが多くなり、個人対個人の争いであれば『報復の危険性』はなくなるが、武器の強力化や軍事兵器(火器・爆弾)の登場は『集団闘争(戦争)の被害規模の巨大化』という新たなリスクを生み出した。 ...続きを見る

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2011/03/19 09:07
人間社会の“原始的な暴力”と“制度的な仕組み”による秩序形成2:現代のメリトクラシーと戦いの物語
前回の記事の続きになるが、近代社会では『学歴・職業・所得・資産・地位』などに、自分の能力や努力、事績が反映されやすいという『機会の平等に基づくメリトクラシー(能力主義)』の前提が置かれている。学歴や職業、所得というのは、競争して優位に立てば上昇するという機会の平等の前提が置かれているため、自尊心・自己アイデンティティと相関しやすい傾向を持つ。こういった『相対的指標に基づく階層意識・自他の区別』は、暴力(腕力・威嚇)による動物的階層が、文明的・倫理的な方法へ転換されたものとして解釈することができる... ...続きを見る

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2011/03/13 07:28
人間社会の“原始的な暴力”と“制度的な仕組み”による秩序形成1:個人と国家の強制力とその制御
人間社会の“秩序形成原理”は、時代の進展と共に暴力や権力、宗教から離れて平和的(経済的・合理的)なものになってきたが、S.フロイトの『人はなぜ戦争をするのか』にあるように、原始的な上下関係のある集団秩序は無意識的本能としてのエスと身体的な暴力(腕力の強弱)によって形成されてきた。人間は個人間の関係性において『協調・競争(闘争)・無関心』の行動を選ぶことができるが、共通の法律・倫理・宗教の規範がない原始的社会では、土地や食糧、異性、資源を巡って争う時には『身体的な暴力のディスプレイ及び行使』が用い... ...続きを見る

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2011/03/13 07:24
S.フロイトの『人はなぜ戦争をするのか』の論考と社会契約による権力2:共同体の利益と帰属意識
暴力を禁圧する文明社会・法治国家の『本質論』としては、人並み外れて腕力が強かったり威圧感があったりする無頼な個人(集団)から本気で暴力を振るわれれば、大半の個人はそれに対抗することができないので、政治権力(集団合意)や法律、道徳、公教育によって、『個人と民間の暴力』が厳しく規制され禁止されているということでもある。 ...続きを見る

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2010/10/23 07:59
S.フロイトの『人はなぜ戦争をするのか』の論考と第一次世界大戦の経験1:個人−共同体の暴力
精神分析の創始者であるジークムント・フロイト(Sigmund Freud, 1856-1939)は、相対性理論で知られる物理学者アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein, 1879-1955)との1932年の往復書簡で、人間が戦争を起こす原因と戦争の解決法について考察している。 ...続きを見る

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2010/10/23 07:56
中国の民主化・近代化を非暴力的に訴えた劉暁波がノーベル平和賞授賞:一党体制・人権状況の問題
中国政府は『多民族・多宗教国家の統合性』を高めて、拡大する経済格差(都市・農村の格差)の不満を緩和するために、『国民のナショナリズム・対外的な拡張主義』を活用すると同時に制御しなければならないという困難なミッションを抱えている。 ...続きを見る

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2010/10/12 20:00
尖閣諸島沖の中国船衝突事件のあらましと戦後日本の領土問題2:中国の経済成長と元の為替
中国は尖閣諸島の領有権について、台湾航路の目印とされた島が尖閣諸島の魚釣島だったといい、先取権の根拠を明代の古文書に求めていたりもするが、明確に近代以前の歴代中国王朝が『尖閣諸島の領有』を宣言したり官吏を派遣したという記述はない。 ...続きを見る

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2010/10/11 03:29
尖閣諸島沖の中国船衝突事件のあらましと戦後日本の領土問題1:残されていたフジタ社員の釈放
尖閣諸島沖で起こった中国船衝突事件では、中国の外交圧力に押されて公務執行妨害容疑で逮捕されていた中国人船長・セン其雄が釈放され、菅政権への国民の批判が強まった。菅政権の仙石由人官房長官は、中国人船長釈放は沖縄県の那覇地検の外交的配慮を伴う判断であって、政府は検察に介入すべきではなくこの判断を了とすると延べ、主権と軍事緊張の関わる重要な外交問題で『中国との正面衝突』を回避する軟着陸を選択した。 ...続きを見る

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2010/10/11 03:25
佐藤賢一『小説フランス革命X 王の逃亡』の感想:フランス王ルイ16世のヴァレンヌ事件と共和政の接近
小説フランス革命は全12巻で完結する構想になっているようだが、第5巻の本書はフランス王であるルイ16世と王妃マリー・アントワネットが、『革命の熱狂・共和主義者(ジャコバン)の敵意』を避けて首都のパリから逃げ出そうとするヴァレンヌ事件(1791年)の経緯が詳細に描かれている。 ...続きを見る

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2010/09/26 11:09
宮城谷昌光『三国志 第一巻』の書評:楊震・曹騰の目線を通した後漢王朝の斜陽と外戚・宦官の跋扈
宮城谷昌光の描く三国志の世界は『正史』に基づく重厚さと背景描写の緻密さがあるので、中国の古代史に一定の関心を持った人でないと読み続けることが困難になるかもしれない。第一巻では人口に膾炙する曹操も劉備も孫権もその名前すら殆ど出てこないのだが、三国時代に入る前の『後漢王朝の斜陽期の政治・人物』が入念に正確に描写されていて興味深い。 ...続きを見る

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2010/08/28 23:08
ITやインターネットが促進する“現代のグローバリゼーション”と人類の歩んできた歴史過程
トーマス・フリードマンは『フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来』でインターネットと情報端末の普及で情報化社会が整備されることにより、生まれた国や地域とは関係なく『個人が平等な競争をする労働市場が広がる』という予言をしているが、グローバリゼーションによるフラット化は先進国と新興国を包摂する『生産‐流通‐消費の一大システム』の構築を促進して、個人と企業を取り巻く国際競争は厳しさを増していく。 ...続きを見る

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2010/07/06 17:50
五木寛之『21世紀仏教への旅 中国編』の書評:頓悟禅の六祖・慧能と曹洞宗の道元が伝えた禅宗の教え
日本仏教の禅宗の歴史は平安後期に始まるとも言われるが、鎌倉時代の栄西(1141-1215)の臨済宗と道元(1200-1253)の曹洞宗が一般にはよく知られている。本書は五木寛之が中国の禅宗の事績やエピソードを辿りながら、寧波(ニンポー)の天童寺や広州の光孝寺を旅して、日本に臨済宗・曹洞宗として伝播した南宋時代の禅宗に思いを馳せる紀行文の形式となっている。 ...続きを見る

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2010/06/02 13:46
自力救済の中世社会における“無縁”と“暴力”:近代国家の中央集権的統治とヤクザの民間暴力
前回の記事の続きになるが、武士団と中世寺社勢力は『暴力(軍事)による威圧・実力行使』によって、自力救済の社会に最も良く適応した集団である。『国家(法律・制度)』と『社会(現実の生活)』とのギャップが大きくなった時には『実力行使(暴力・威圧)の優先度』が高まる、ヤクザも前近代社会の自力救済装置の一部と見なすことができるだろう。 ...続きを見る

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2010/05/14 02:11
“国家(法権力)”と“社会(民衆社会)”のズレが生む無縁の世界:朝廷・幕府・寺社の多重権力
白河上皇の院政期(1086年〜)を『中世の始まり』として、織田信長の京都入京(1568年)による武家政権の全国的政権化を『中世の終わり』とするのが通説であるが、伊藤正敏氏は著書『寺社勢力の中世――無縁・有縁・移民』の中で、祗園会を主催する感神院祗園社が京都に広大な『不入地』を獲得した1070年を『中世の始まり』とする仮説を出していて興味深い。 ...続きを見る

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2010/05/10 11:56
中世寺社勢力と非農民の“行人・神人・聖”が形成した“無縁の世界”:有縁の世界からの避難所
ゲマインシャフト(伝統共同体)としての『家族とのつながり・血縁地縁』が薄れていって、最期には誰にも看取られず孤独死してしまうという『無縁社会の問題』が以前マスメディアなどで取り上げられていた。ここでいう『無縁』とは、単純に人間関係のあらゆる縁が切れてしまうという意味だが、無縁状態は『孤独・不安』であると同時に『自由・独立』でもある。 ...続きを見る

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2010/05/04 21:38
“無縁社会における自由・孤独”と“有縁社会における安心・不自由”:中年期以降の“縁”との向き合い
高齢者の『孤独死』の問題はゼロ年代の初頭から取り上げられていたが、『無縁死』という新しい造語が作られたことで、現代社会における“中年期以降の孤独の不安”が再認識されたように思う。NHKスペシャルで放送された『無縁社会〜“無縁死” 3万2千人の衝撃〜』の番組はリアルでもウェブでも大きな反響を呼んだようだが、孤独死にしても無縁死にしても、その恐怖や不安のリアリティは『自分ひとりでの物理的な死』にあるというよりも『関係性から切断された状態での晩年』にあるように感じる。 ...続きを見る

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2010/02/08 14:50
『ポルトガル海上帝国』から『東インド会社の時代』への転換:貿易・軍事を使い分ける民間企業
前回の記事の続きになるが、ガマを支援したポルトガルのマヌエル1世やコロンブスを支援したカスティリヤ女王イザベル1世の目的は、『(アジアの特産品である)香辛料の獲得』と『東方キリスト教国の君主プレスター・ジョンの発見』にあった。 ...続きを見る

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2010/01/30 08:28
大航海時代とスペイン・ポルトガルの最盛期を支えた『非ヨーロッパ世界からの富の流入(収奪)』
15〜16世紀までの世界の歴史では、陸続きではない遠く離れた文明圏は独立的に存在しており、海を介した国際的な『人・モノの動き』は大きく制限されていた。15〜16世紀当時、大きな文明圏・経済圏として世界に存在していたのは、『ヨーロッパ諸国・ロシア・インド諸国・東南アジアの交易圏・中国(中華帝国)・日本(室町幕府〜戦国時代・安土桃山)』である。 ...続きを見る

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2010/01/26 09:48
ロック,ルソーの社会契約論(民主主義)とプルードンのアナキズム、ヘーゲル哲学についての考察
ジョン・ロックは立憲政体における『自由主義・個人主義』にもかなり強くコミットしているが、ジャン・ジャック・ルソーは厳密には『個人の人権』を最優先する自由主義の思想家とまでは言えず、社会契約に基づく『一般意志の実現』を至上命題とする民主主義者(人民政府の推進者)という側面が強い。 ...続きを見る

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2009/09/22 09:55
ジョン・ロック,ジャン・ジャック・ルソーの社会契約論と一般意志に基づく民主主義政治についての考察
前回の記事の続きになるが、万人闘争を排除して社会秩序を安定させるために『政治的な絶対権力』は必要だが、その絶対権力を戦争の勝者である専制君主(国王)に与えるだけでは、一般国民は専制君主に一方的・慣習的に支配される『自由の保障されない臣民・隷属』になってしまう。 ...続きを見る

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2009/09/20 05:12
核抑止力によるパワーバランスと通常兵器による内戦・紛争の多さ:貧困の克服と教育内容の改善
中央集権的な近代国家の成立によって『国内の平和秩序』が形成されたとすれば、絶対的破壊力を持つ核兵器の保有・普及によって『国際的な平和秩序』が形成されると考えることもできるのだろうか。国民各人が近代国家には対抗できないと認識して自発的に服属することによって『内戦・紛争のリスク』は大きく縮減されるが、各国が核兵器の破壊力には対抗できないと認識すれば『国家間戦争・軍事行動のリスク』も大きく縮減される。 ...続きを見る

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2009/08/14 14:30
核抑止力によるパワーバランスと国家間戦争の減少:近代国家の誕生による国内の平和秩序と世界大戦の反省
『核兵器』は瞬時にして膨大な数の人間の生命を奪い、都市を壊滅させる圧倒的な破壊力を持つ。1945年8月6日、8月9日に、アメリカの広島・長崎に対する実験的な原子爆弾の投下によって、核兵器の持つ震撼せざるを得ない破壊力が歴史的・科学的に証明されることになった。原子爆弾を開発するマンハッタン計画には、オッペンハイマーやアインシュタイン、ボーアを始めとする20世紀の物理学界の天才たちの頭脳が集積され、原爆は“価値中立的・進歩的”と定義されていた自然科学に倫理学(科学哲学)の視点を持ち込む契機ともなった... ...続きを見る

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2009/08/12 17:51
『山本七平の日本の歴史 上』の書評2:後醍醐天皇の皇位の正統性と日本的な下剋上の社会秩序
天皇中心史観では、一般に建武の新政を瓦解させて室町幕府を創設した足利尊氏は『逆賊』、北畠親房・楠木正成は『忠臣』などとステレオタイプに分類されたりもするが、現実の足利尊氏や北畠親房の実像は『後世における人物の再構成・再解釈』とは大きくかけ離れている可能性が絶えずある。山本七平は歴史記述における『後世における人物・出来事の再構成』に言及して、書き手の思想・感情が反映された『歴史の再構成』が異端審問(思想弾圧)を招く危険性について指摘している。 ...続きを見る

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2009/06/23 19:39
『山本七平の日本の歴史 上』の書評1:夏目漱石の『こころ』から読み解く“去私の人”と“天皇制”
冒頭から延々と夏目漱石の『こころ』に対する独自の文学評論が続けられ、読んでいるうちに日本の歴史と明治文学の『こころ』に一体何の関係があるのかというもどかしい思いにさせられる。だが、『こころ』に登場する“友人K”と“先生”の自殺を読み解く過程において、二人が静かな恋情を寄せていた“お嬢さん”の日本文化に根ざしたパーソナリティの特殊性が次第に明らかになっていく。 ...続きを見る

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2009/06/22 16:47
塩野七生『ローマ亡き後の地中海世界・上』の書評1:イスラーム圏の拡大とサラセン人の海賊業の猛威
法秩序に基づくリアル・ポリティクスを追求して広大な世界帝国を建設したローマ帝国だが、4世紀以降は人口減少・農業経済の衰退・元老院の腐敗・キリスト教の浸透(ローマン・アイデンティティの喪失)などによって国家防衛の機能を大きく減退させ、『ゲルマン民族の大移動(傭兵隊長オドアケルの侵略)』によって476年に西ローマ帝国は崩壊した。ローマ帝国が実現していた行政機構のネットワークと軍事的セキュリティの崩壊によって、ヨーロッパ世界は『蛮族・盗賊・海賊・イスラム教徒』が跳梁跋扈する混乱の中世へと突入し、国家権... ...続きを見る

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2009/05/07 18:50
士農工商の身分制度と商業・貨幣蔑視の価値観:中世日本における自由な異界としての“無縁・悪所”
西欧社会と日本社会の歴史を均質的に語ることはできないが、古代社会〜封建社会の支配階級としての貴族・武士は『精神的・観念的な価値』に自らの存在根拠を求めている傾向が強く、『物理的な価値』を生み出す農耕・労働の役割は農民・職人・町人・奴隷などに宛てがわれていた。貴族・武士が自認する精神的価値のエッセンスは『いざという事態に際して、死を恐れずに戦う勇気・覚悟』にあった。武士道とは死ぬことと見つけたりという『葉隠れ』の記述は象徴的なものであるが、武士の切腹・自死の儀礼にも『死を超越した潔さ・決断』に支配... ...続きを見る

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2009/03/10 18:12
絶対王政・幕藩体制による“平和な社会”の実現と戦士階級(武士階級)の支配の揺らぎ:戦闘と労働の義務
前回の記事の続きになるが、近代産業社会では仏教世界のパラダイムにおける『悟り・解脱』などには一銭の価値もないと見なされ、キリスト教世界で世俗の経済生活からひきこもっていた修道院も批判に晒されることになった。寺院に篭もって仏教の学問や修行を禁欲的に死ぬまで続けたり、俗世の欲望を捨てて布施を求める乞食坊主になられることは、国家・産業社会にとっては労働力・納税者の損失という好ましくない事態を意味することになるというわけであるが、科学精神と理性主義、資本の力によって『静謐な聖性の幻想』のヴェールは力づく... ...続きを見る

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2009/02/18 22:47
近代産業社会の労働道徳と『脱俗の聖域・無欲の聖性』を生み出した前近代的な宗教(仏教)の禁欲道徳
近代産業社会とは労働道徳と市場経済によって成立する社会であり、自然科学と功利主義によって『宗教・思想』の大部分が迷信や誤謬として退けられることになった。日本の歴史では、キリスト教やイスラム教のような一神教の強力な宗教原理が政治に根づいたことはないが、藤原氏の摂関政治が隆盛する平安時代中期くらいから『世俗(俗性)』と『宗教(聖性)』の分離が進んでいき、仏教界(宗教界)は世俗の争乱や対立、責任追及から上級貴族を中心とした人々を守る『聖域』を提供してきた。 ...続きを見る

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2009/01/29 06:35
13代将軍徳川家定・14代将軍徳川家茂の婚姻:皇女和宮の降嫁による『公武合体』の挫折と江戸幕府の崩壊
『前回の記事』の続きになるが、1787年に茂姫は徳川宗家との家格の釣り合わせのために、寧姫として近衛経煕(つねひろ)の養女となり、1789年に近衛寔子(このえただこ)として婚儀が執り行われた。11代将軍の家斉と茂姫の間には五男・敦之助(あつのすけ)が産まれるが、既に側室の子・敏次郎(12代・徳川家慶)が世嗣に決まっていたので清水徳川家の養子になった。しかし、敦之助はわずか4歳で病死した。徳川家斉は10代の頃から複数の側室を持っており、26男・27女の53人もの子を設けた徳川家の歴史の中でも特に精... ...続きを見る

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2008/12/05 08:10
徳川将軍家と薩摩藩島津家の縁戚関係の歴史:篤姫の先例となった11代将軍徳川家斉と茂姫の婚姻
宮崎あおい主演のNHK大河ドラマ『篤姫』の初めでは、島津今和泉家(島津忠剛,ただたけ)の娘であるお一(おかつ)が、一橋派として将軍後継問題に干渉しようと計画する島津本家(島津斉彬,なりあきら)の養女・篤子(篤姫)となったが、学説的には徳川家と島津家の縁組は家定の将軍就任以前から既定されていたと言われる。次いで、五摂家で最も家格の高い近衛家(近衛忠煕,ただひろ)の養女・近衛敬子(すみこ)となるが、これは摂家以上の娘と婚姻を結ぶ徳川家の慣例に合わせたものであり形式的な家格の向上である。 ...続きを見る

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2008/11/25 08:13
将軍(後継者)を確保するための徳川幕府の御三家と御三卿のシステム:徳川将軍家と公家の形式的な婚姻
『前回の記事』の続きになるが、徳川宗家においては将軍の正室・側室・愛妾を集積させて世継ぎを確保しようとする『大奥』を整備したにも関わらず、たびたび血統断絶(後嗣断絶)の危機に晒された。しかし、徳川将軍家は宗家に継ぐ家格を持つ『御三家(ごさんけ)・御三卿(ごさんきょう)』の分家から必要に応じて養子を取ることで、徳川の血統を継ぐ将軍を立て続けることができた。 ...続きを見る

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2008/11/25 01:32
豊臣政権から江戸幕府への転換と『ご恩と奉公の原理』の変質:“豊臣家の断絶”と“徳川将軍家の継続”
織田信長、豊臣秀吉という日本史の上でも傑出した専制君主の時代が終わると、豊臣政権下で最大の実力者であった徳川家康(1543-1616)が台頭して征夷大将軍に就任し江戸幕府を開府する。武力で領土を拡大する戦国武将としての実力と存在感では、徳川家康は信長や秀吉よりも個としての存在感が劣っているが、武家の棟梁としての血統(家系)を約260年にわたって存続させた戦略においては数枚上手であった。家康は天下一統を成し遂げた秀吉の政権の果実を横から攫った狡猾な印象があるので大衆的な人気は必ずしも高くないが、秀... ...続きを見る

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2008/11/15 19:37
田母神俊雄・前航空幕僚長の歴史認識を巡る論文問題と文民統制について
田母神俊雄(たもがみ・としお)・航空幕僚長が、アジア・太平洋戦争に関する政府見解と異なる論文をアパ・グループの雑誌に発表して更迭された。田母神・前航空幕僚長は定年退職扱いとなり退職金の約6000万円は受け取る意向ということだが、国会に参考人招致された田母神氏は『自衛官の言論の自由』を根拠に、自らの論文の内容が政府見解と異なるとしても何ら問題はないはずだという趣旨の主張をした。アパ・グループ会長の元谷外志雄(もとや・としお)氏とは10年来の交遊があり、歴史・国家認識における親近性はあるが資金面にお... ...続きを見る

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2008/11/12 02:40
大英帝国のコーヒーハウス文化の衰退と国民各層に普及した“紅茶文化”:紅茶の国イギリスの近代化
『ブログ論壇の誕生』の書評記事で、政治的・公共的な討論を行う場が王国の宮廷のサロンからイギリスのコーヒーハウスやフランス・イタリアのカフェへと移行したという話を少しした。17世紀以前のヨーロッパの王朝では貴族階級の代表者が集まる宮廷政治が主流であり、政治の中枢である宮廷でサロンを開催して公共的な議論を行ったが、サロンとは貴族階級や知識階層の『社交の場』であり民主主義的な理念とは遠い公共圏であった。17世紀以降、有力・有識な市民階層が集うイギリスのコーヒーハウスで政治の重要課題が話し合われたという... ...続きを見る

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2008/10/22 02:22
千利休の茶の湯(茶道)の精神と豊臣秀吉の勘気に潜むもの:和風文化の原型を形作った東山文化
日本国王としての権勢を強めた義満の時代に豪華絢爛・華美典雅を特徴とする北山文化が花開き、将軍としての指導力を殆ど発揮できなかった義政の時代に侘び寂び(わびさび)・幽玄枯淡を特徴とする東山文化が成熟したのは興味深い。豪奢な鹿苑寺(金閣寺)と風流な慈照寺(銀閣寺)の建築物の外観の対照は鮮やかであり、義政の東山文化の潮流の中で和(日本)の文化芸能の基本的性格の多くが規定されることになった。現代においても伝統芸能・日本文化の継承として認知されている『茶道(村田珠光)・華道(池坊専慶)・能楽』の基本的な形... ...続きを見る

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2008/09/05 22:55
豊臣秀吉の明征服を目指した朝鮮出兵(文禄・慶長の役):スペイン帝国の布教活動と征服事業
羽柴の名字を持つ“羽柴秀吉”は“豊臣”という関白家の姓を手に入れて、藤原氏を凌ぐ『(天皇由来の)律令的権威』を手中にしましたが、秀吉の最終目標は名実共に日本の最高権力者となることであり、その為には日本の伝統的権威の源泉である天皇家を何らかの手段で超越する必要性がありました。権威・権力の源となる血統も官職もない農民(百姓)の子として生まれた豊臣秀吉が一廉(ひとかど)の武将(大名)となるだけでも驚異的なことですが、全国の大名を武力で服従させる奇蹟とも言える天下一統を成し遂げた秀吉は、関白太政大臣とい... ...続きを見る

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2008/08/18 22:02
本能寺の変後の羽柴秀吉の地政学的優位と朝廷工作による『豊臣姓』の授与
過去の記事で『刀狩』について書きましたが、天皇家・摂関家・将軍家の血縁と無関係であるだけでなく、朝廷・幕府の官位官職とも無縁な農民(足軽)出身の豊臣秀吉(羽柴秀吉・木下藤吉郎)が天下を掌握して、人臣としての最高位である関白・太政大臣の地位に上り詰めたことは、近代以前の歴史においては類例のないことでした。羽柴秀吉が主君の織田信長から“サル”と呼ばれて重用・厚遇されたことは有名ですが、本能寺の変の後に秀吉(羽柴筑前守)が天下人になれる可能性はそれほど高いものではなく、織田家家臣団の中で秀吉の上位に位... ...続きを見る

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2008/08/08 17:53
豊臣秀吉の“刀狩(兵農分離)”と室町期の農民・国人の軍事力:武断主義と文治主義の交替史の終焉
中国王朝の交替史と日本の近世以前の政権(幕府)の交替史を眺めると、『武断主義(軍事政権)の時代』と『文治主義の時代』とが繰り返し訪れているが、近代国家が成立する以前は、武力で政権を取った勢力が官僚機構を整備して数十年〜数百年のスパンで領域を統治した。日本は公家政権(平安京の朝廷)と武家政権(源氏棟梁の幕府)という二本の柱があったが、鎌倉時代以降は公家(天皇)は権威付与の役割へと後退し、武家は政治権力の中枢へと進出したが、弓矢・刀剣を携える武芸(戦闘)を生業とする武士も天下泰平の時代には官僚化・農... ...続きを見る

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2008/07/14 08:03
8代将軍足利義政と京都の町を破壊する応仁の乱の発生:山城国一揆に象徴される民衆・土民の政治的影響力
優柔不断で指導力のない8代将軍・足利義政と将軍の後継者選びに強く容喙した日野富子(義政の正室)の判断のミスが、応仁の乱の勃発を許した大きな原因となっていますが、将軍義政が東軍(細川勝元)に味方したのに対して、後花園上皇は細川(東軍)にも山名(西軍)にも味方せず客観中立の態度を保持したまま出家しました。将軍義政の政治判断には一貫性がないところが多く、京都で応仁の乱を引き起こす好戦的な武将である畠山義就(はたけやまよしなり,1437-1491)の入京と守護補任を許しておきながら、義就と家督を争ってい... ...続きを見る

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2008/07/14 07:54
後醍醐天皇の建武の新政の瓦解と足利義満による南北朝の合一
鎌倉幕府の滅亡後には、後醍醐天皇が実際に政権を運営する『建武の新政』が始まります。しかし、朝廷の実権と天皇親政を回復しようとする建武の新政は、恩賞・訴訟の不公平や旧来の土地所有権を否定したことによる所領問題の混乱、大内裏造営のための重税、天皇や公家の浪費・遊興による財政逼迫など多くの問題を抱えた悪政に終わりました。国政の混乱を深めた建武の親政は、北条時行(北条高時の遺児)と北条泰家(時行の叔父)が起こした中先代の乱(1335)をきっかけにして終焉に向かいます。 ...続きを見る

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2008/06/22 10:28
清王朝における儒学的な中華思想(華夷秩序)の変質と雍正帝による中外一体(一君万民)の原則
前回の記事の続きですが、中国王朝が広大な版図を獲得できた理由の一つに異民族に莫大な恩恵(回賜)を与えた朝貢貿易があり、大半の異民族は本音で中華文明を崇拝しているかはともかく、形式的に中国王朝に帰属して朝貢貿易の実利を獲得しました。李成桂(りせいけい)が高麗へのクーデターを起こして樹立した李氏朝鮮(1392-1910)は、例外的に中華思想に基づく明の冊封秩序を積極的に受け容れていました。李氏朝鮮が明の冊封体制を好意的に認めていた背景には『李氏朝鮮が儒教の朱子学を国教とする王朝であったこと・国号の「... ...続きを見る

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2008/05/15 17:25
地方武士の織田信長と百姓出身の豊臣秀吉が対峙した“血統(家格)・慣習・宗教”による伝統的権威
近世の江戸時代以前の日本社会では、政治的地位と家格的身分(血縁的身分)が比例しており、公家政権であっても武家政権であっても『天皇家・摂関家との観念的血縁』が政治権力の正統性の根拠になされてきました。無論、鎌倉幕府を創始した源頼朝の背後に北条時政・政子がおり、室町幕府を確立した足利将軍家の権威が戦国時代の戦国大名(一向宗の宗教勢力)に踏みにじられたように、日本史では『フィクサーとしての実質的権力者』にはある程度の流動性が見られます。しかし、伝統的権威性の象徴である『天皇・摂関家』、政治的権力の象徴... ...続きを見る

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2008/05/09 14:56
中国王朝の中華思想・易姓革命による歴史観と満洲族(女真族)による“清王朝”の建国
中華思想とは、中原を抱えた中国こそが最も先進的な文化文明の中心地であり、完成度の高い漢字文明(儒教文化)と安定性の高い農耕文化を持つ漢民族こそが世界で最も優れた民族であるという自画自賛的・唯我独尊的な思想です。中華思想は前近代的な朝貢貿易・王道教化に象徴される儒教的な冊封体制との関連が深いため、近代国家として成立した中華人民共和国にそのまま当てはまるものではありませんが、現代のチベット問題をはじめとする中国周辺部の統治を巡る問題にも、清王朝の時代からの歴史的・思想的な関わりを持っています。『中国... ...続きを見る

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2008/05/01 23:36
日本史における“権力の正統性・殺生禁忌”と後醍醐天皇による武家政権の一時的崩壊
儒教の記事で、朝廷(公家)と幕府(武家)の相補的な関係について書きましたが、日本では西欧的な立憲君主制の概念を知る以前から『政府(実効権力)の正統性』が天皇の承認によって担保されるという形式を採っていました。古代〜近世の日本で権力と権威が分離して二重権力構造が生まれたそもそもの発端は、保元の乱(1156)・平治の乱(1169)の発生によって武家勢力が急速に台頭し、皇室から賜姓された平氏・源氏が政治の実権を握れる状況が生まれたことでした。平安時代の桓武天皇以降、平安京にある公家政権は常備軍を廃止し... ...続きを見る

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2008/04/19 10:35
尚氏の琉球王国が実現した大交易時代と中国王朝の冊封体制・文治主義(官僚政治)の伝統
沖縄関連の記事で近世以降の沖縄の歴史について少し書きましたが、尚氏の琉球王朝は15世紀に万国津梁(ばんこくしんりょう=世界の架け橋)の黄金時代を迎え、東南アジアや中国大陸(明)との海外貿易によって繁栄を謳歌しました。琉球王国は尚巴志(しょうはし)が建国して尚泰久(しょうたいきゅう)において盛期を迎える第一尚氏王朝と、尚徳の血統に取って代わった金丸(尚円)以降の第二尚氏王朝とに区切られます。 ...続きを見る

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2008/04/03 06:53
中世ヨーロッパの精神的支柱となったキリスト教とスコラ哲学:精神(観念)の実在性と内面(欲求)の自由
古代ヨーロッパ世界の政治秩序は、皇帝(アウグストゥス)を頂点とするローマ帝国によって形成されていましたが、大波のようなゲルマン民族の侵攻とローマ市民としてのアイデンティティの崩壊、農業経済の基盤崩壊によってローマ帝国は瓦解します。ユリウス・カエサルの登場以来、蛮族の侵入を阻止してきた安全保障の防衛ラインを踏み破られた永遠の都ローマは、無抵抗のままに西ゴート族やヴァンダル族に蹂躙され略奪の要求に屈して滅亡しました。西暦476年、ゲルマン族の傭兵隊長オドアケルによって幼帝ロムルス・アウグストゥルスが... ...続きを見る

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2008/03/15 16:58
日本の将棋の起源とケガレ思想による将棋のマネーゲーム化:『逆説の日本史8』の雑感
将棋(しょうぎ)とオセロというのは日本で最もポピュラーなボードゲーム(盤上遊戯)であり、子ども時代に誰でも一度は友人と勝負したことがあるゲームだと思いますが、将棋は特に古来から日本にある伝統のゲームという一般認識が持たれています。日本の将棋、中国の象棋(シャンチー)、西欧のチェスを合わせて世界三大将棋といいますが、それらの起源を遡ると古代インドで発明されたチャトランガという立体駒を用いたボードゲームに辿り着きます。韓国の将棋(チャンギ)やタイのマークルックといったチャトランガ起源のゲームもありま... ...続きを見る

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2008/03/03 00:50
宮城谷昌光『管仲 上下巻』の書評2:“人の己を知らざるを患えず”の精神と自己の人生の肯定的受容
管仲が人民の生活を重視した善政を実際に敷くまでには、天才的な知性を現実世界とリンクさせるために『人間そのものへの関心』と『明るく闊達な人格』を取り戻す必要があった。そして、管仲の遁世的な憂鬱の陰と人格の暗さを晴らしたのは親友の鮑叔と妻の梁娃であった。最後に『母親からの愛情欠損』というトラウマティックな過去と訣別することにより、管仲は生身の人間が織り成す世俗の政治と軍事に真正面から対峙することが出来た。 ...続きを見る

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2008/02/24 04:53
宮城谷昌光『管仲 上下巻』の書評1:“管鮑の交わり”が象徴する永遠不滅の友愛のイデア
紀元前8〜7世紀を生きた管仲(かんちゅう)は斉の桓公を中国大陸の覇者にした名宰相であるが、管仲が歴史に不朽の名を刻めたのは親友・鮑叔(ほうしゅく)の長年月にわたる支援があったお陰である。管仲と鮑叔の不滅の友情から派生した故事成語に『管鮑の交わり(かんぽうのまじわり)』という言葉があるが、本書『管仲』は古代中国の春秋時代に芽生えた管鮑の交わりを中心軸として、管仲の「憂暗」から「栄達」への人生の見事な転換を描ききっている。管仲も鮑叔も、中国全土を統べる周王の権威が衰退し始めた紀元前7世紀に生きた士大... ...続きを見る

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2008/02/23 04:42
孔子『論語』の解説と“ルーツ(起源)の正統性”を説く朱子学(水戸学)の歴史的影響
儒教の始祖・孔子(B.C.551-479)の言行録である『論語』の書き下し文と解説を、ウェブサイトのほうで更新したので興味のある方は読んでみて下さい。『論語』は子路篇の当たりまでは孔子の実際的な言行や儒学の正統思想がテーマになっていることが多いですが、憲問篇の当たりから散文的なエピソードが多くなり前半に出てきた章の言葉との重複も幾つか出てきます。陽貨篇では『君臣の義(忠節)』よりも『徳治政治の実現』を重視して血統的に正統な君主以外の人物に仕えようとする孔子の言行も描かれており、日本の江戸時代に幕... ...続きを見る

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2008/01/27 11:37
大貴族・大寺社の『不輸不入の権』と古代日本の土地制度・税制の変遷:土地の所有権の承認を求めた武士
藤原氏が朝廷の権力を実質的に独占するようになるのは、藤原鎌足の次男・藤原不比等(659-720)の時代からですが、藤原不比等は自身の子孫のみが藤原姓を名乗って朝廷の最高位である太政大臣になれるという特権を獲得します。つまり、朝廷における実力主義や冠位の流動性を完全に廃して、藤原氏でなければ朝廷の高位の位階や官職を得ることが極めて難しい体制が作られたのです。『同等に比べられる者などいない』という“不比等”の名前が指し示すように、藤原氏は他の氏族(豪族)を全く寄せ付けないような特権階級となり継続的な... ...続きを見る

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2008/01/27 11:23
藤原光明子・聖武天皇・称徳天皇をめぐる奈良時代の歴史2:摂関政治の萌芽と律令制の変質
前回の記事の続きになりますが、天武系の天皇の系譜は女帝の称徳天皇の代で断絶することになります。称徳天皇の時代は藤原氏が関与する朝廷の権力闘争がもっとも激化した時代でもありましたが、称徳天皇(孝謙天皇)自身も父親が聖武天皇、母親が光明皇后であり藤原氏の血筋を引いていました。しかし、母親の光明皇后(藤原光明子)とは違って、称徳天皇は『藤原氏の権勢の存続維持』を至上命題にして政治を行っているわけではありませんでした。光明皇后は飽くまで『藤原氏の権力の継続』と『藤原氏がコントロールできる天皇の擁立』を考... ...続きを見る

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2007/12/26 10:30
藤原光明子・聖武天皇・称徳天皇をめぐる奈良時代の歴史1:男系天皇の皇統と女性天皇
平安時代の貴族(公家)は軍事(流血)を嫌い死刑制度を廃止しましたが、桓武天皇(在位781-806)自身は、坂上田村麻呂を征夷大将軍に任命して東北地方の蝦夷を服従させるなど旺盛な軍事活動を指揮した天皇であり、死刑の執行にも承認を与えています。しかし、晩年に藤原式家の藤原緒嗣(ふじわらのおつぐ)が805年の徳政相論において『天下の百姓(人民)を苦しめているのは、軍事(蝦夷征伐)と造作(平安京の建造)であり、これらをやめれば百姓は安心する』といった諫言をして、それを聞いた桓武天皇は軍事と造作を停止する... ...続きを見る

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2007/12/25 00:49
聖徳太子の『三教義疏』が説く勝鬘教の捨身思想と古代日本における怨霊信仰の影響力
過去の歴史記事の続きになりますが、武断派としての横顔も持つ聖徳太子は、新羅に525年頃に侵攻された任那(加羅,369-562)の日本府(内官家,うちつみやけ)を奪還するために、600年と602年に新羅征討の軍事活動を起こしました。562年に、残っていた任那の利権を完全に失った欽明天皇が必ず内官家を回復するように遺言して死んだように、古代日本の天皇家にとっては、任那(加羅・伽耶)はかなり重要な領地あるいは特殊なこだわりのある地域だったようです。しかし、聖徳太子の新羅征討は朝鮮半島に軍隊を送る前に中... ...続きを見る

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2007/12/05 08:52
聖徳太子と蘇我馬子による仏教保護と氏姓制度・冊封体制から離脱し始めた大和王権
古代〜近世に至る日本では神道(アニミズム)・儒教・仏教・道教などの宗教が折衷的に信仰されていましたが、仏教は近代以前の皇室から深い帰依を受けたという意味で特別な宗教でした。仏教伝来の年は、百済の聖明王から釈迦の仏像や仏教経典が献上された538年とされますが、飛鳥時代から平安時代にかけての仏教は『国家鎮護・皇室保護・貴族繁栄』を目的とする官営仏教(国教に近い宗教)として栄え、僧侶(官僧)や寺院(官寺)は公的な国家機構の一翼を担うことになりました。 ...続きを見る

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2007/11/24 16:12
世俗と宗教の“ダブルスタンダード(二重基準)”によって支えられた前近代の秩序と近代国家の政教分離原則
過去の記事では、孔孟思想と老荘思想の違いについて考えましたが、儒教とはアニミズム(精霊信仰)と祖先崇拝から派生した一つの宗教であり、基本的には『今よりも昔を尊ぶ』という保守的な伝統復古の教えです。近代日本では儒教道徳(忠孝・仁義の徳)が大きな力を持った時期もありましたが、孔子という個人が創始した思想体系に過ぎないので、逐語的に『論語』や『孟子』の文章を規範化して受け止めても得るべきところは少ないでしょう。自分の日常生活や人間関係を豊かにするために儒教的な世界観や徳目を振り返ってみる場合には、復古... ...続きを見る

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2007/10/31 13:30
“世俗の儒教思想”と“隠遁の老荘思想”の中庸を探った古代中国の処世術
過去の記事で、 孔孟思想の『陽(世俗)』の原理と老荘思想の『陰(脱俗)』の原理について対比的に考えてみましたが、儒教思想と老荘思想というのは個々バラバラなものというよりは、一人の人間の内部に矛盾を抱えながら存在するものです。長い歴史を持つ中国文化では、官界(政治の世界)で可能性が開けた時には『儒家の道理(処世)』に従い、俗世界の重圧に打ち負かされそうな時には『道家の道理(処世)』に従うというような『儒道互補の処世術』が上手く用いられてきました。 ...続きを見る

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2007/08/17 22:24
議会制民主主義における“国民主権の実感”とロベルト・ミヘルスの“民主制の寡頭支配の原則”
前回の記事では、政治統治における『貴種崇拝(伝統尊重)の原理』について取り上げましたが、人類が形成してきた集団国家(共同体)の歴史を振り返ると、少数者(君主・貴族・官僚)が多数者(大衆・人民)を支配するというのはおよそ普遍的な原則であり、アメリカ独立革命(1775)やフランス革命(1789)以前には、最高権力である『主権』は絶えず人民の手から遠い場所にありました。普通選挙が実施される民主主義国家でも、一般市民が『国民主権(主権在民)』を実感できる機会は少なく、その事が『自分が投票しても政治や社会... ...続きを見る

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2007/08/13 00:10
政治支配の正統性(レジテマシー)を支えてきた貴種崇拝の原理と『政治とカネ』の問題
『抽象的な将来不安』を構成する要素には、国家による社会保障(年金制度)や「美しい国日本」に向かう改革の具体的な影響、「政治(行政)とカネ」の不透明性への不満、少子高齢化の進展、若年層の格差拡大、憲法改正がもたらす安全保障政策の変化などさまざまな要素を考えることが出来ます。 ...続きを見る

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2007/08/12 07:15
参院選における自民党の歴史的大敗とイラク・アフガニスタンにおける特措法の問題
7月29日の参議院選挙については以前このブログでも関連記事を書いたのですが、猛暑の中、行われた実際の参院選の結果についてはフォローする時間がありませんでした。選挙後の議席数を見ると自民党が大幅に議席数を減らし、民主党が参院の第一党へと躍進して江田五月氏(66)を参院議長として送り込みました。 ...続きを見る

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2007/08/10 02:47
塩野七生『ローマ人の物語]X ローマ世界の終焉』の書評3:盛者必衰の理に絡め取られたローマ帝国の没落
ローマ帝国の崩壊の瞬間をリアルタイムで直接的に実感したローマ市民は一人もいなかったのであり、ただロムルス・アウグストゥスを廃位した後にオドアケルも含めて誰も皇帝位に就任しなかったことで、西ローマ帝国は歴史の狭間へと消滅したのである。人間に壮年期の絶頂を越えて衰退へと向かう寿命があるように、どんなに強大な勢力を誇った国家(帝国)や民族にもまた成長期から絶頂期を経て、衰退期へと傾斜していく寿命があるのだ。都市国家ローマを原点とするローマ帝国の寿命は、紀元前753年から紀元後476年までの1229年に... ...続きを見る

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2007/07/23 23:11
塩野七生『ローマ人の物語]X ローマ世界の終焉』の書評2:ヴァンダル族の劫掠と全ての力を失ったローマ
ローマ劫掠(410年)後の423年ホノリウスは死去し、西ローマ帝国皇帝にはホノリウスの妹ガッラ・プラチディアが産んだ若干6歳のヴァレンティニアヌス3世が即位するが、実質的な皇帝権力は後見人のガッラ・プラチディアが掌握するところとなる。絢爛豪華なオリエント文化を誇る東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルでも、帝国が東西分裂した395年以降、男性の皇帝ではなくその周囲にいる親族の女性が政治の実権を握るようになっていた。 ...続きを見る

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2007/07/19 02:42
塩野七生『ローマ人の物語]X ローマ世界の終焉』の書評1:安全保障の責務を放棄したローマ皇帝
テオドシウス大帝は全軍指揮権を掌握する皇帝として自ら戦場に立った最後の皇帝(インペラトール)であると言われるが、テオドシウスの子として皇位を継承したホノリウス(西ローマ帝国皇帝)やアルカディウス(東ローマ帝国皇帝)は、もはや軍最高司令官(インペラトール)としての責務を自覚した皇帝ではなくなっていた。 ...続きを見る

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2007/07/17 00:10
帝政ローマのパックス・ロマーナ(ローマの平和)から『ローマ世界の終焉』へと傾斜する諸行無常の歴史
ローマの歴史は狼に育てられた双子の兄弟ロムルスとレムスから始まる。古代ローマの建国神話では、紀元前753年に弟レムスを討ち滅ぼした兄ロムルスによって、『7つの丘』を中心とする都市国家ローマが建国されたと伝えられている。古代ローマの政治体制の原点はロムルスとヌマ・ポンピリウスから始まる王政であったが、元老院や民会を無視して軍事や内政に辣腕を振るったタルクィニウス・スペルブスが追放されたことで王政は終焉する。 ...続きを見る

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2007/07/16 22:25
日清戦争・日露戦争後の東アジア情勢と「併合」へと傾く日韓関係
日露戦争の勝利によって朝鮮半島における影響力を確固たるものにした日本は、1905年9月にロシアとポーツマス条約を結んだ後すぐに(11月17日)、漢城(ソウル)で大韓帝国との間に「第二次日韓条約」を締結します。特派全権大使として韓国に乗り込んだ伊藤博文が締結した第二次日韓条約によって、韓国は植民地にはされなかったものの国家主権を大幅に制限される保護国となります。独立運動に身を投じていた韓国人の中には、日本が大義名分として掲げた『韓国の自主独立のための戦争(日清戦争・日露戦争)』を信じていたものが少... ...続きを見る

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2007/06/02 00:11
朝鮮半島の保護権益を巡る日露戦争と近代日本の政党政治の衰退
過去の記事で朝鮮半島の近代化の困難と儒教的な冊封体制について書きましたが、清国や李氏朝鮮(大韓帝国)が西欧的な政治体制や経済政策を迅速に導入して日本との集団安全保障体制を確立していれば、東アジアを起点として世界史の粗筋は大きく変化していたかもしれません。19世紀後半(明治維新)から終戦に至るまでの日本の戦争の軌跡と政治体制の変化を振り返ると、第二次世界大戦(太平洋戦争)での敗戦がなければ、現在のような自由民主主義体制や価値観の多様性(プライバシー権)、経済優位の政治状況が日本に根付いていたかどう... ...続きを見る

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2007/06/01 22:55
韓国の近代化を巡る葛藤と封建的な冊封体制の束縛:大院君の壬午事変(壬午軍乱)と独立党の甲申政変
1910年の韓国併合以前にも、日本では西郷隆盛を中心とする板垣退助、江藤新平らの征韓論がありました。征韓論を唱導した西郷や板垣、江藤は、政権中枢の大久保利通や岩倉具視らとの論争に敗れて故郷に下野しますが、その後、朝鮮に強引に開国・国交を迫るための江華島事件(1874)が起こりました。征韓論を唱えて鹿児島県(旧薩摩)に下野した西郷隆盛は、日本側が策謀的な挑発行為を行った江華島事件には批判的であったといいます。 ...続きを見る

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2007/05/03 14:42
近代の朝鮮半島の歴史と日本・韓国・中国の民族アイデンティティの揺らぎ
過去の記事で、日本と中国・朝鮮(韓国)の間にある歴史認識の対立と戦後補償の問題について書きましたが、日本と中国の戦後関係の障壁となっている歴史は、多数の被害者を出した日中戦争(1937-1945)と関東軍の策謀(満州事変)による満州国建設(1932)をはじめとする清王朝の利権化です。20世紀初頭から中国も朝鮮も国家主権を侵害されて帝国列強(日本・ロシア・イギリス・フランス・ドイツ)から植民地同然の扱いを受けていたのですが、中国(蒋介石の中華民国・毛沢東の人民解放軍, 八路軍)と日本とは武力衝突の... ...続きを見る

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2007/05/02 16:28
士族最後の反乱となった西南戦争と西郷隆盛の生涯:2
何故、鹿児島県(薩摩藩)に下った西郷隆盛が、至誠の尊王思想の持ち主でありながら、官軍と衝突する西南戦争(1877)を引き起こしたのかという理由には諸説ありますが、西郷自身には官軍と戦闘を交えてでも上京するという確固たる意志はなかったと言われます。西郷は可能であれば、1万3千人もの薩軍を率いて戦闘をしながら上京を目指すのではなく、陸軍大将である自分と陸軍少将の桐野、篠原など最小限の人員を連れて、薩摩を弱体化し西郷の暗殺を画策した(と私学校側が思い込んだ)政府や警視庁の真意を問責しに行きたかったので... ...続きを見る

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2007/04/22 07:32
士族最後の反乱となった西南戦争と西郷隆盛の生涯:1
西南戦争の薩軍の主戦力となった鹿児島の私学校というのは、西郷隆盛が設立した私設の教育機関であり、鹿児島県下で乱暴者(ぼっけもん)といわれる不平士族の暴走を戒めて統御し、未来の日本を背負って立つ人材を育成するという目的を持った学校でした。 ...続きを見る

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2007/04/20 00:15
『河野談話』以降、外交カード化した慰安婦問題の混乱:日・中・韓の国家アイデンティティの歴史的変遷
現在、歴史的事実の再確認を巡って問題が紛糾している韓国の従軍慰安婦問題のように個人補償の請求が再燃する恐れもあるが、従軍慰安婦問題は『河野談話(1993)』という当時の重要な公人(当時の官房長官)の謝罪発言による国際社会での既成事実化がネックとなっていて容易に解決がつきそうにない。韓国人の従軍慰安婦や軍人(兵隊)が利用する慰安所が存在していたこと自体は確かなので、従軍慰安婦問題の核心は、従軍慰安婦の有無ではなく『慰安婦連行(徴収)の強制性』と『政府・軍の関与の程度』となっている。 ...続きを見る

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2007/04/07 13:18
日本・中国・韓国の“歴史的物語性のあるナショナリズム”と歴史認識の対立の先鋭化
反日的な民族的自尊心を高めようとする韓国や中国、北朝鮮のナショナリズムに呼応する形で、戦後民主主義の中で忘れ去られていた日本人の民族アイデンティティや軍事的なプレゼンス(独立的な自衛)への欲求が緩やかに強化されようとしている。かつて、排他的な国家や民族を意識させない国際主義的な連帯こそが平和や進歩につながるというのが社会主義的なテーゼであったが、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスが地上のユートピアを夢想した壮大な思想体系は数々の苦難と挫折を歴史にもたらした。 ...続きを見る

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2007/04/07 12:26
西郷隆盛の独立不羈の精神と司法卿・江藤新平の佐賀の乱
西郷隆盛は、江戸城無血開城へとつなげた戊辰戦争の軍功によって、参議・陸軍大将・近衛都督を兼務する日本の最高権力者に取り立てられましたが、廟堂(朝廷)で権勢を握っていた岩倉具視(1825-1883)や三条実美(1837-1891)と折り合わない部分があり、征韓論を巡っては親友であった大久保利通(1830-1878)や木戸孝允(1833-1877)と激しく対立しました。 ...続きを見る

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2007/04/01 09:25
西郷隆盛(西郷南洲)の遺訓と薩摩隼人の質実剛健の気質
戊辰戦争と明治維新を経て日本は近代的な法制を整えた中央集権国家となりましたが、明治政府成立後も薩摩の国父島津久光と陸軍大将の西郷隆盛は旧薩摩藩において隠然たる影響力を中央政府に及ぼし続けました。日本各地の諸藩と旧士族の殆ど全てが新政府の正統性を承認する中で、西郷が下野して後の鹿児島県(旧薩摩藩)と九州諸県(熊本藩・佐賀藩)と長州藩・土佐藩は、薩長閥が政権を掌握する明治政府に対して反抗的な態度を取り続けました。 ...続きを見る

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2007/03/27 20:09
ソクラテスの産婆法とプラトンのイデア論:ロゴス(言葉)に生命を吹き込む知行合一の生き方
前回の記事で、プラトンのイデア論について言及したが、正しく善く生きようとする倫理的(理性的)な意志を放棄して、その場その場で湧き起こる欲求や必要を満たし、与えられた義務や責任を果たしていけばそれで良いのではないかという反イデア的なプラグマティズムの価値観も近代以降は強くなっている。 ...続きを見る

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2007/03/24 00:47
プラトンの善を志向する政治哲学とクリティアスの寡頭政(オリガルキア)の挫折:善の意図と悪の結果の乖離
先日の記事で池田晶子さん死去のニュースについて書いたが、その中で触れた古代ギリシアの哲学者プラトン(Plato, B.C.427−B.C.347)の哲学のエッセンスと政治思想について書き留め、ソクラテスの死に薫陶を受けたプラトンの『死の認識』についても感想を書いておこうと思う。 ...続きを見る

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2007/03/09 08:40
マックス・ヴェーバーの『支配の社会学』と政治権力の正統性の根拠:伝統・法・大衆の生み出す力
『永遠の過去』を繰り返す中世ヨーロッパから、不可侵の主権を持つ近代国家が誕生する歴史過程では、各地の封建諸侯が所領を分割統治する『地方分権体制』から国王が全ての権力を掌握する『中央集権体制』への移行が起こりました。国王が専制君主として君臨する専制君主政治は、ジョン・ロックやジャン・ジャック・ルソーの社会契約説を踏まえた立憲主義と民主主義(ロシアや中国ではカール・マルクスやレーニンの官僚独裁的な共産主義)によって次第に衰退していきますが、現代の民主政体の国家も不可侵の主権を持つという意味では絶対王... ...続きを見る

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2007/02/26 11:51
吉田松陰の生涯と松下村塾が育んだ変革期の人材:2
吉田松陰が理想とした政治は、封建主義的な身分秩序を廃して、天皇と民衆を直結させる真性の立憲君主政であると思われます。身分の別を越えて一致団結して未曾有の国難を乗り切り、民衆の幸福と安寧を実現する公正な政治体制を樹立することが目標でした。安政の大獄で刑死する直前の松陰は、従属外交に甘んじている幕府の重臣を討つように決起を促す檄文を久坂玄瑞や高杉晋作、桂小五郎に送り続けました。その時点では薩長同盟もなっておらず幕藩体制を転覆できる見込みが全く無かったので、『決起するとしても時期尚早である』として久坂... ...続きを見る

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2007/02/11 10:02
吉田松陰の生涯と松下村塾が育んだ変革期の人材:1
前回の記事で、吉田松陰の国体の認識と尊皇攘夷思想について触れましたが、松陰の閃光のような儚き人生について考えるとき、私の脳裏に浮かぶのは『論語 為政篇』の「子曰く、詩三百、一言以ってこれを蔽むれば(おさむれば)、思い邪なしと曰えり」のフレーズです。松陰は率直な心情を吐露する幾つかの俳句を残してはいますが、基本的に技巧的な詩文には余り関心を払いませんでした。「思い邪(よこしま)なし」とは雑念や虚飾の邪心がない様子を意味していますが、松陰は直情的な気質をもって純粋な信念を貫く生き方を終生変えることが... ...続きを見る

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2007/02/09 20:27
横井小楠の破約攘夷論と吉田松陰の国家(国体)の認識:幕末を通底した儒学の道理
佐久間象山は、『日本民族固有の精神を持って、外国の先進的な科学技術や学問知識を積極的に取り入れるべし』とする『和魂洋才』の有利を唱導し、和魂洋才の影響を強く受けた吉田松陰は、佐久間象山の勧めを受けてペリーが乗ってきた黒船(軍艦)への密航を企てます。吉田松陰は安政の大獄でこの世を去るまで攘夷主義者の立場を崩しませんでしたが、先祖代々の兵学者であった松陰は『敵を知り己を知れば、百戦危うからず』の精神でアメリカ渡航を企てたといいます。 ...続きを見る

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2007/02/07 00:10
幕末の攘夷主義の精神と儒教(儒学)の伝統的な世界観
安倍政権の唱導する『美しい国・日本』や昨年ベストセラーとなった藤原正彦の『国家の品格』で奨励された武士道精神は、過去の日本にあった伝統的な精神性を復古しようとする主張です。 ...続きを見る

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2007/02/06 10:46
“生きるための定常型経済”と“稼ぐための資本主義経済”:利潤と蓄積を行動原理とする経済人
前回の記事では、『働かなくても食べていける社会』の理念とその可否について考えてみたが、『働かざる者、食うべからず』の伝統的な労働道徳を基点にして、経済社会の歴史的な変遷を略述してみたいと思う。 ...続きを見る

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2007/02/02 02:24
トーマス・フリードマン『フラット化する世界・上下』の書評3:人類の未来を分かつイマジネーション
2.インターネットの普及と、接続の新時代 ...続きを見る

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2007/01/04 09:29
トーマス・フリードマン『フラット化する世界・上 経済の大転換と人間の未来』の書評:1
15世紀から16世紀に掛けての大航海時代は、アフリカ大陸廻りのインド航路を発見しようとしたポルトガルのエンリケ航海王子(1394-1460)によって幕を開けた。ポルトガル王室のジョアン2世から資金援助を受けたヴァスコ・ダ・ガマ(1469?-1524)は、バルトロメウ・ディアス(1450?-1500)の業績を受け継いでアフリカの喜望峰廻りでインドに到達した。 ...続きを見る

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2007/01/03 20:01
専制君主政の特徴とカラカラ帝の『アントニヌス勅令』によるローマン・アイデンティティの弱体化
前回の記事では、ローマ的な元首政から東方的な専制君主政への移行を書いたが、専制君主政には統治の効率性という長所もあれば、権力の暴走や自由の抑圧という短所もある。最高権力者である皇帝に権力を集中させる帝政(専制君主制)には、皇帝に選出された者が悪政を行う暴君であった時に抑止力が働きにくく、独裁権力が暴走して国民を抑圧・搾取するという問題がある。国家の政治方針や施策内容が皇帝一人の素質や性格、判断に左右されるという問題以外にも、帝政には、皇帝の健康状態の悪化や死去によって内外の情勢が不穏になりやすく... ...続きを見る

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2006/12/24 13:16
ローマ帝国の皇帝権力の変質:元首政から専制君主政への移行
元老院主導の共和政の衰退と帝政ローマの興隆の初期帝政(元首政)と元老院の働きに関する補足記事になります。ガイウス・ユリウス・カエサルは、広大な版図にローマの覇権を拡大する為には、被征服民族の復讐感情をスポイルしてローマにアイデンティティを帰属させる『属州のローマ化』が必要であることを長期にわたる「ガリア遠征」で知ったに違いない。 ...続きを見る

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2006/12/24 12:31
アメリカの戦後処理の難易度を分けた“イスラームの宗教性”と“日本人の宗教性”
イラク戦争後にアメリカ主導で樹立した新生イラク(イラク正式政府)はその政権基盤が脆弱であり、新生イラク政府は『権力のレジテマシー(正統性)』を幅広い国民層に承認させることに成功していない。複数のイスラム教宗派(シーア派・スンニ派)と少数民族(クルド人・アッシリア人)が混在し地方軍閥が蕃居するイラクでは、国内の大多数の民衆と軍閥が権力のレジテマシーを承認しない限り、内戦とテロリズムの悲惨な状態を沈静化することが出来ないだろう。 ...続きを見る

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2006/12/16 06:31
多神教のローマ帝国の同化政策(ローマ化)と一神教のユダヤ人のディアスポラ(離散)
元老院主導の共和政の衰退と帝政ローマの興隆:ローマ帝国の覇権主義を支えた『属州のローマ化』の記事では、ユリウス・カエサルの遺志を継いだアウグストゥス以降のローマの外交戦略の要である『異民族の同化』にスポットを当ててみた。ローマ帝国の歴史は、本国ローマが政治的主導権を維持していた西ローマ帝国に限っても約1,200年の長きに渡って継続した。九州・畿内地方の有力な豪族を取りまとめた大和朝廷(ヤマト王権)成立以降の日本の歴史は確かに長いが、日本に住む人々が『日本人』として単一の国民アイデンティティを持ち... ...続きを見る

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2006/12/16 05:53
中世ヨーロッパの貴族階級の没落とローマ・カトリックの東西分裂
中世ヨーロッパのイギリスやフランス、ドイツに存在した国家とは、国王・貴族階級・聖職者階級・都市部の商工業者が既得権益と安全保障を巡って勢力を競い合う封建主義的な身分制国家(等族国家)でした。世界各地の文物(商品)や財貨で溢れるイスラム商業圏と遭遇した十字軍遠征(1096)以降に、ヨーロッパ世界でも貨幣経済が発達することになります。 ...続きを見る

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2006/12/02 11:20
元老院主導の共和政の衰退と帝政ローマの興隆:ローマ帝国の覇権主義を支えた『属州のローマ化』
古代ローマにおける帝政の正統な歴史は、ガイウス・ユリウス・カエサル(B.C.100-B.C.44)の養子となったオクタヴィアヌス(アウグストゥス)から始まるが、元老院主導の共和政ローマを皇帝独裁の帝政ローマへと方向転換したのは飽くまでもカエサルである。カエサルの独裁政治の確立以前にも、共和派(閥族派)のルキウス・コルネリウス・スッラ(B.C.138-B.C.78)が終身独裁官として権力を振るった前例があったが、元老院指導体制を支持して民衆派を弾圧したスッラと民衆の絶大な支持を受けて元老院派と戦火... ...続きを見る

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2006/11/28 03:11
宮城谷昌光『奇貨居くべし 天命篇』の書評
宮城谷昌光『奇貨居くべし 春風篇』の書評を書いたが、先日、「火雲篇」「黄河篇」「飛翔篇」に続く最終巻の『天命篇』を読み終えた。群雄と賢哲が割拠する戦国乱世を泰然自若として駆け抜けた商賈(商人)の呂不韋は、幾つもの色恋の悲哀と度重なる戦火の悲惨を潜り抜けて成長し、自らの政治的理想を追求する投資の大道へと行き着いた。 ...続きを見る

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2006/11/06 23:37
国家権力の行使と目的を問う憲法改正論の本旨:“固有の意味の憲法”と“立憲的な意味の憲法”
小泉政権から安倍政権へと日本の政権が変わり、以前から高まりつつあった憲法改正や教育基本法改正の議論に更に拍車がかかりそうな趨勢ですが、改めて、国家の最高法規である憲法(Constitution)とは何なのか、国家主権とは何なのかを考える場合には、現実の政治状況と憲法の基本理念を確認しながら思考を深めていく必要があります。また、立憲政治と世界の歴史を切り離して考えることは出来ず、中世(近世)から近代に至る欧米の議会政治や王権の縮小の歴史と大日本帝国憲法から日本国憲法へと改正された日本の近代史を振り... ...続きを見る

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2006/10/29 17:19
プラトンの『国家』と儒教の『論語』に見る徳治主義の原型とギリシア精神の結実としての『哲学』
前回の記事で、古代ギリシアの民主主義理念とギリシア神話に並ぶ文化的遺産として、世界の普遍的原理や科学的な一般法則を探究する理性的な哲学を挙げたので、古代ギリシア哲学の歴史を簡単に振り返ってみようと思う。 ...続きを見る

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2006/10/02 14:47
ギリシア神話の『パンドラの箱』と旧約聖書の『創世記』に見るジェンダーのアナロジー(類似性)
古代ギリシア社会では、日常生活において女性の発言権や地位が極端に低いわけではなく、アリストパネスの喜劇『女の平和』では、セックス・ストライキを敢行したアテナイの女性たちが戦争を停止させることに成功したりもする。 ...続きを見る

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2006/09/26 03:36
古代ギリシアの男性原理に基づく民主主義政治:富国強兵の共同体倫理と女性の参政権
古代ギリシアの民主主義は現代の民主主義の原点ではあるが、その最大の違いは、貴族・平民・奴隷という厳格な身分制度があり、市民権付与における男女差別を前提としていたことである。ギリシアのアテナイなどで実施された民主主義政治は、女性や無産者、奴隷(敗戦国の奴隷と債務奴隷)に市民権(参政権)が与えられなかったという意味では不完全な民主主義であった。 ...続きを見る

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2006/09/22 20:17
アテナイ(アテネ)の歴史が残した民主主義とペリクレス:神々の子孫を自認するヘレネスの系譜
古代ギリシアの有力なポリスであったアテナイでは、独裁者の専制を抑止する陶片追放(オストラシズム)などクレイステネスの改革(B.C.508)を経て、政治的な意志決定に主体的に参加する市民(citizen)階級が勃興してくる。 ...続きを見る

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2006/09/20 00:04
ギリシアの選良的な貴族主義とローマの宥和的な貴族主義:宗教原理と認知的不協和理論
古代ギリシア世界の歴史は、宗教・政治・哲学・芸術・建築・演劇・言語など西欧文明社会の精神的ルーツとなり、キリスト教(ヘブライズム)誕生以前の地中海世界に、ヘレニズムという文化的な共通基盤を準備した。古代ギリシアに起源を持つ言語や哲学は、根本的な原理を探究する理性的営為として現代にも継承されており、ギリシア神話の美しき神々や壮大な物語は、『美のイデア』を表象しようとする芸術家や文学者に鮮烈な元型的インスピレーションを与え続けている。 ...続きを見る

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2006/09/19 14:48
宮城谷昌光『奇貨居くべし 春風篇』の書評
『奇貨居くべし』の格言は、始皇帝の父となる荘襄王(子楚)を補佐して秦の宰相となった呂不韋(りょふい)の優れた先見の明の故事に基づくものである。春秋戦国時代も末期に差しかかろうという時代に、商賈(しょうこ)の次男として生を受けた呂不韋は商人として各地を遍歴し巨富を築く。 ...続きを見る

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2006/09/13 13:49
原爆記念日に思ったNPT(核拡散防止条約)体制の有名無実化とアジア外交の混迷
18日夜の台風情報では福岡の大牟田市付近を北上していた台風10号ですが、19日の朝には既に北九州市北西の日本海へと抜けており、19日午後に少し風と雨が強くなったもののそれほど大きな影響はありませんでした。 台風の被害が比較的少ない福岡県北部では、真夏の台風の後には雨風の影響で心地よい涼気が漂うという利点もありますが、台風の進路に直撃すると土砂災害や水害事故の被害が大きくなるので、今後発生する台風にも十分な警戒が必要ですね。 ...続きを見る

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2006/08/20 07:28
ロシアの女帝エカテリーナ2世の波乱万丈の生涯とエルミタージュの膨大なコレクション
首都モスクワと並ぶロシアの大都市サンクトペテルブルグに屹立するエルミタージュ美術館での窃盗事件が先日報じられていたが、ロマノフ王朝の歴代皇帝と縁の深いエルミタージュの警備も、王朝崩壊後100年が経過しようとする現代ロシアでは、意外に杜撰なものになってしまっているのだろうか。 ...続きを見る

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2006/08/10 06:23
多民族国家フランスの帝国列強の歴史:アルジェリアの民族解放闘争とアラブ・ナショナリズム
前回の記事でワールドカップの決勝戦の話をしましたが、そこから少し話を敷衍して、フランスとアルジェリアの歴史の概略と植民地政策の崩壊の流れをまとめておきたいと思います。 ...続きを見る

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2006/07/12 05:47
国家の栄光・挫折の歴史の情動的継承と国民アイデンティティ:靖国神社参拝が象徴する理念的価値
第二次世界大戦の戦勝国を中心とした国際秩序を維持する国連のパラダイムは、安保理常任理事国に大権を与えることで敗戦国や途上国との差異化を図ってきたわけだが、国連憲章第2条第1項に鑑みても『主権国家の平等性』に配慮した改革が必要な時期になっているのかもしれない。 ...続きを見る

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2006/07/09 07:20
北朝鮮のミサイル発射問題と国連決議による集団安全保障システムの実効性
6月に北朝鮮のテポドン2号発射を懸念する『北朝鮮の“テポドン2号”による恫喝外交と日本の政治状況の変化』という記事を書いたが、その懸念が7月5日の7発の弾道ミサイル発射実験で現実のものとなり日朝関係を中心に極東アジアの緊張が高まっている。 ...続きを見る

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2006/07/09 06:33
北朝鮮の“テポドン2号”による恫喝外交と日本の政治状況の変化:秋田の豪憲君殺害事件の所感
数年前にも、北朝鮮が長距離弾道ミサイルの「テポドン2号」をアメリカを遠方に見据えた太平洋側に向けて試射するのではないかという予測がマスメディアから報じられ日米両政府の警戒レベルが高められた。 先月末辺りから、米軍の解像度の高い軍事衛星写真が公開され、北朝鮮が北東部の咸鏡北道花台郡にあるミサイル実験場から再びテポドン2号の発射実験を行うのではないかという懸念が高まっている。 ...続きを見る

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2006/06/19 23:06
塩野七生『ローマ人の物語]W キリストの勝利』の書評:ギリシア・ローマの伝統の衰退とキリスト教の台頭
紀元前44年、共和政ローマで絶大な権力を得たガイウス・ユリウス・カエサルは、ブルートゥスとカッシウスらに敢え無く暗殺されることになった。 カエサルが構想した少数の政治的リーダーによって国家を統治する三頭政治(カエサル・ポンペイウス・クラッスス)は、共和政体堅持を主張する元老院との対立の中で自壊していった。 ...続きを見る

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2006/06/11 17:06
構造主義の始点となったソシュール言語学:『恣意的な差異の体系』による世界秩序の確立
ホモ・サピエンス(知恵のある人)である人間の知性を本質的に規定する言語は、他者とのコミュニケーションや世界事象の記述と記録を可能にします。 ...続きを見る

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2006/05/23 01:58
集団知能検査の開発を促進した第一次世界大戦:投影法の性格検査と無意識概念
『心理アセスメントで用いる心理検査とインフォームド・コンセント』の記事で、クライエントの利益増進や問題解決につながる心理アセスメントの種類(面接技法・心理検査)と目的について書きました。 ...続きを見る

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2006/05/13 01:21
塩野七生『ローマ人の物語W ユリウス・カエサル ルビコン以前』の書評:三頭政治の確立と瓦解
塩野七生の『ユリウス・カエサル ルビコン以前』は、ローマ全体の歴史を復刻する彼女の壮大なライフワーク「ローマ人の物語」シリーズの第W巻である。 第X巻『ユリウス・カエサル ルビコン以後』と合わせて読むことで、ローマ史上最高のカリスマ性を持つガイウス・ユリウス・カエサルという人物の人生と思想の概略を抑えがたい興奮と共に知ることが出来る。 ...続きを見る

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2006/05/05 08:59
人類集団の歴史的変遷と地域格差の発生・知能水準と技能開発の環境依存性:サイトの更新
人類の集団社会の構成と分類 ...続きを見る

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2006/05/03 07:11
パトリオティズムとナショナリズムの愛国心2:平和主義の理想と宗教倫理の愛
前回の記事の続きで、戦争放棄の平和主義と自他を分別しないキリスト教的なアガペー(博愛)について少し付け足しておきます。 ...続きを見る

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2006/05/01 05:27
パトリオティズムとナショナリズムの愛国心1:人類の集団社会の歴史的変遷
前回の記事で、愛国心と公共心の概念が内包する意味の違いについて書いたが、今回は、平和主義と宗教理念の相関について述べた後で、郷土や同胞を守る『愛国心(パトリオティズム)』と近代以降の国民国家を前提とする『国家主義(ナショナリズム)』についても若干補足しておきたい。 ...続きを見る

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2006/04/29 22:53
共同体(国家)の栄誉・防衛・盛衰と結びついた愛国心の歴史:古代ローマの属州統治と首都凱旋の栄光
『愛国心の教育』を法律で規定するという事は、『愛』という観念・感情の法規定を内包する事になります。 利他的な愛と性愛的な恋の概念の差異を考えると、精神主義的な愛国心を法で語る際のポイントの一つが自己犠牲(利他主義)になるのではないかと思います。 ...続きを見る

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2006/04/26 02:15
キリスト教初期の歴史と聖書の構成:サイトの更新
キリスト教の誕生とパレスチナの地 ...続きを見る

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2006/03/31 21:25
盛者必衰の理とせめぎ合うアメリカの経済的文化的ダイナミズム:アジアの域内貿易振興とBRICsの台頭
前回の記事で、アメリカ経済と双子の赤字の話をしたが、アメリカの貿易赤字の原因としては、かつて経済先進国の枠組みに入っていなかった中国やインドの急速な経済成長が考えられる。 ...続きを見る

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2006/03/24 23:23
アメリカの『双子の赤字』の拡大の深刻化:好調な日本経済の抱える格差の問題
アメリカは、20世紀以来長期にわたって財政赤字と経常赤字の『双子の赤字』に悩まされてきた。財政収支とは、国家の歳出と歳入の差であり、経常収支とは、外国との経済取引(貿易・サービス)の収支のことだが、アメリカでは両方の収支が恒常的に赤字となっていて長年の経済的課題となっている。 ...続きを見る

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2006/03/22 00:12
紀元前の宗教史の略年表:サイトの更新
有史以前の人類は、アニミズム(森羅万象への精霊崇拝)やシャーマニズム(呪術信仰)、神話伝承といった宗教的感受性を共有することで、共同体の連帯や団結を高め、自然の猛威や外敵の脅威に備えてきました。 ...続きを見る

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2006/03/11 14:43
『古代ギリシアの7賢人の思想と生涯』に関する自サイトのコンテンツ紹介
過去に、ギリシアの歴史と風土、思想に関する『西欧文明世界の精神的源泉としてのギリシアの歴史物語と風土文物の魅力』という記事を書きました。 ...続きを見る

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2006/03/06 09:19
ポリュビオスの『政体循環論』と貴族制から民主制へのアテナイの政治体制の変遷
■様々な政治形態を経験したギリシア世界とポリュビオスの政体循環論 ...続きを見る

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2006/02/06 00:18
西欧文明世界の精神的源泉としてのギリシアの歴史物語と風土文物の魅力
■古代から現代に至るギリシアの歴史・文化・伝承―西欧世界の文字文化や哲学的営為の源泉として― ...続きを見る

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2006/02/05 21:32
日本国憲法の改正議論と国際社会の紛争・テロや教育の問題
先日書いた『中国・韓国との東アジア外交の困難と平和尊重の学校教育の重要性』の記事に、少し補足記事を上げておきます。 前回の記事のつけたしに書いた補足記事ですが、「憲法改正議論の平和主義の部分と各国の子ども達の学校教育の問題」を中心にした雑感めいた記事になっています。 ...続きを見る

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2005/11/07 23:01
中国・韓国との東アジア外交の困難と平和尊重の学校教育の重要性
前回、第三次小泉改造内閣に関する記事を書いたので、その人事から東アジアの外交関係や平和主義の重要性へと話を敷衍してみたいと思います。 ...続きを見る

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2005/11/03 11:20
第3次小泉改造内閣の発足:『ポスト小泉』候補の毛並みの良さと女性閣僚の減少
日本国憲法改正草案が自民党から提出されたのを受けて、国家の最高法規たる憲法の理念と現行憲法改正の意義について私見を述べようかと思いましたが、昨日、第三次小泉内閣が組閣されましたので新しい内閣の顔ぶれを俯瞰しながらつらつらと日本の政治の今後に関する雑感を書き留めておこうかと思います。 ...続きを見る

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2005/11/01 13:04
所謂、『勝ち組』『負け組』と経済制度のあり方について:幸福論2の補足
今回の衆院総選挙について触れた記事の多くに、『なぜ、都市部の経済的弱者に相当する若年層は、新自由主義を標榜する小泉首相率いる自民党に投票したのか?』といった問題を分析した記事が多く見られた。 ...続きを見る

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2005/09/21 01:41
幸福論1:わたしの幸福とあなたの幸福の交わるところ
『でたらめな仕組みで動く社会』の正当性や根拠にまつわる考察 という記事を書いてから、『人間の支配と服従』という物理的な政治権力の問題というよりも、『人間の自発的な服従傾向の心理』について考えたいと思っていた。 この事は、社会生活の中で人間が受ける精神的ストレスとも密接に関わっているし、対人関係の葛藤から発症するストレス反応(心因反応)やうつ病をはじめとする深刻度の高い精神疾患とも関連している。 ...続きを見る

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2005/09/15 00:47
“フロイトの権威主義と父性原理が精神分析に与えた影響”と“弟子達との訣別”
フロイトは現代的な科学の文脈から大きく外れた心理学者であり臨床家であるが、彼が理想としたのは、自然科学的な精神分析であった。 フロイトは、自らのリビドー(性的欲動)を心的活動のエネルギーとする精神分析理論の正当性を固く信じ、絶えず他者に優越していたいという権威主義の持ち主であったためにユングやアドラーを初めとして多くの弟子や同僚と訣別することとなった。 フロイトの自負心の強さを示す一つのエピソードとして、自分が構築した無意識の決定論を中核に据えた精神分析体系を、コペルニクス、ガリレオ・ガリレ... ...続きを見る

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2005/09/06 00:46
心理学の歴史概論2:心理学に影響を与えた医学と進化論
■医学から心理学への影響 ...続きを見る

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2005/09/05 00:32
心理学の歴史概論1:大陸合理主義とイギリス経験主義の影響
日本の心理学は、欧米の心理学を輸入する形で始まりましたが、心理学そのものの始まりは非科学的なものであれば古代ギリシアのプラトンやアリストテレスの魂(プシュケ)を巡る学問などが心理学としてありました。 ...続きを見る

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2005/09/03 23:05
権威と社会4:自由意志の世界と決定論の世界
権威主義の内面は、絶えず権威に対する畏敬・敬愛・驚嘆という肯定感情と権威に反した場合に加えられる制裁への恐怖・不安・憎悪という否定感情が入り乱れて葛藤する両価性(アンビバレンス)の状態に置かれている。 故に、権力への敬愛を批判的に捉える不安や憎悪は、絶えず抑圧されて意識化されないか、もしくは、権威を『良い権威』と『悪い権威』という形に極端に分割するスプリッティング(分裂)という原始的な防衛機制を発動する。 ...続きを見る

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2005/09/02 19:00
権威と社会3:何故、北朝鮮国内の独裁体制は維持され続けているのか?
例えば、人権保護や経済情勢悪化、核兵器開発など数多くの問題を抱えた独裁国家として注目されることの多い北朝鮮を題材にして考えてみても、北朝鮮は金正日という独裁者一人によって完全支配されている国家ではありません。 どのように強力な権力者であっても、彼(彼女)一人で全国民を完全に掌握し支配することは不可能であり、必ず彼の命令を忠実に伝達して実行する直属の部下(重臣)がいて、その重臣の命令を機械的に実行する官僚組織や軍事機構が存在しています。 ...続きを見る

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2005/09/02 08:51
歴史記録の担い手としての性:歴史を書き残す行為とは何か?
現在、残されている歴史記録の大半は男性の手によって書かれ、史実とされる歴史過程の主役(指導者・重要人物・運動家・芸術家など)も男性が圧倒的多数を占めます。 そして、歴史に名前を残している人間の大半は、強い権力を持って共同体や集団を主導した者、抜きんでて優れた作品を残した者、時代を変革するアイデアを輩出した者、大勢の共感や了解を得るテキストを記述した者です。 ...続きを見る

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2005/08/30 17:35
“コンテンツ重視のサイト制作者”と“人間関係重視のサイト管理者”
趣味のWebデザインの『歴史を書かない女性たち』という記事を興味深く読ませて貰い、『ウェブサイトの歴史を残す行為と男女の性差』について色々なことを考えさせられました。 ...続きを見る

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2005/08/29 00:30
権威と社会2:宗教的権威と禁欲的道徳の密接な関係
『政治判断による権利の制限』について前述しましたが、ここからは『人間社会に見られる権威現象とその心理』についての考察を推し進めていきたいと思います。 人間の権威の起源は、家庭内における親と子の非対称な関係性にあり、知識・経験・社会的能力に勝る親が子に対して『親の言うことは素直に聞きなさい。私の言う事にごちゃごちゃ口答えせずに黙って聞きなさい』という躾目的の教育的権威がその原型となっています。 従来の家父長制社会では父親が絶対的な権威として子どもの精神世界に内在化させられ、社会的権威の前段階の... ...続きを見る

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2005/08/27 07:00
権威と社会1:間接民主制と政治的意思決定に関する論考
『でたらめな仕組みで動く社会』の考察を過去記事で行いましたが、その最後に『規範を守らせる権威について。どういった態度や認知を取るのかの問題』について言及しました。 社会内の法・慣習にせよ、学校内の校則・指導にせよ、その論理的な根拠や合理的な理由を万人に納得させられるものばかりでないことを私たちは経験的に知っていますが、それらのルールの正当性や強制についてさほど疑問に思うことはありません。 ...続きを見る

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2005/08/24 22:07
戦争と平和・集団と個人・適正なコンプライアンスレベル
先の記事の終わりのほうで、集団的威力や潜在的暴力によって生み出される『権力の格差(blutal divide)』に触れましたが、これが戦争と平和の状態を生み出す人間の集団心理を読み解く最大のキーワードであることは間違いないでしょう。 ...続きを見る

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2005/08/16 01:11
『農業革命・工業革命・情報革命』人類が歩む無数の価値とデバイドの産出の歴史:2
経済メカニズムやビジネスが変化し、社会構造や生活形態が変化する時には、必ずその流れを推し進めようとする革新派と、その流れを押し留めて今の状態を維持しようとする保守派が現れますが、はじめ優勢であった保守派も、多くの場合、時間経過と共にその勢力を弱くして、最終的には時代の変化に敏感であった革新派が主導的な立場にたつといったことが歴史には頻繁に見られます。 ...続きを見る

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2005/08/02 05:55
『農業革命・工業革命・情報革命』人類が歩む無数の価値とデバイドの産出の歴史:1
農業革命や産業革命といった人類史上の大変革に匹敵する出来事(第三次革命)として情報革命が起こり、私たちはかつて想像すらできなかった有象無象の膨大な情報に取り囲まれています。 IT(Information Technology:情報技術)革命と呼ばれる急速な情報化社会の到来は、社会構造や経済システム、そして、私たちのライフスタイルに大きな変化をもたらしました。1990年代ごろから、情報技術分野におけるイノベーション(技術革新)が加速して、パソコン(personal computer)や携帯電話、... ...続きを見る

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2005/08/02 05:53
塩野七生『三つの都の物語』の書評・3:孤高と連帯……自己の帰属する場所と価値を求める人
自由な経済活動によって自国の優雅な繁栄を導いたヴェネツィアは、カトリックのイタリア各国やヨーロッパ諸国とも交易していたし、イスラム教のトルコ帝国とも貿易をしていたが、迫り来るハプスブルク家の君主カルロス5世の猛威の前にどのような方略で自国防衛をすべきかという窮迫した状況下にあった。 ...続きを見る

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2005/05/30 00:43
塩野七生『三つの都の物語』の書評・2:16世紀ヴェネツィアと現代日本のデジャヴュ
オスマン・トルコがヨーロッパ世界への浸透を始め、ヴェネツィアの隆盛が頂点から衰退に向かおうとする時代の転換期を舞台にして、『緋色のヴェネツィア』というヴェネツィア貴族の宿命と試練を描いた悲劇が語られる。 生まれながらに対照的な境遇にある美しい二人の貴公子マルコ・ダンドロとアルヴィーゼ・グリッティは、陰謀と政略が渦巻く国際政治の渦中に身を投じる。ダンドロ家の嫡子であるマルコは、名門貴族のエリート路線を順当に歩んで元老院(セナート)議員となり、グリッツィ家の庶子であったアルヴィーゼはトルコに渡って... ...続きを見る

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2005/05/29 08:11
塩野七生『三つの都の物語』の書評・1:独立の岐路に立つ海の都ヴェネツィア共和国
歴史的事実と創作的ロマンスが絶妙な配分で織り込まれた“塩野七生『三つの都の物語』朝日新聞社”を読み、私の精神は暫しの間、人文と芸術の隆盛が頂点に達したルネサンスの余韻を残す16世紀初頭のイタリアを浮遊しました。 『三つの都の物語』は、非常に長大で重厚な大作(547P)であり、文庫本では3冊に分冊されていますが、ハードカバーの単行本では『緋色のヴェネツィア』『銀色のフィレンツェ』『黄金のローマ』という三章に大きく分けられています。 ...続きを見る

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2005/05/25 21:46
近代における国家主権の変遷:“核の抑止力”への信仰を超えて
イラク戦争の戦後処理とアラブの歴史に関する記事を書いたが、そこから国家主権と軍事力によるパワーバランスについての話を展開してみたい。 民主国家ではない独裁者が専制支配する独裁国家であっても、対外的には不可侵の国家主権を主張でき、国民・領土を他国の攻撃や侵略から防衛する当然の権利があるとするのが、ウェストファリア条約締結(1648年)以後の近代国際社会の前提である。 ...続きを見る

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2005/05/17 17:31
斉藤昭彦さんの拉致事件:イラク戦争の戦後処理とアラブ民族の紆余曲折の歴史
イラクで再び邦人の斉藤昭彦さんが拉致拘束されて、重症を負って安否が不明という事件報道を受けて、イラク戦争の戦後処理とアラブ民族主義の歴史、国民国家の主権問題などについて簡単に概略をまとめ、幾つかの私見を述べてみようと思う。 ...続きを見る

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2005/05/13 22:36
孔子が最も深く敬愛した周の周公旦の大政奉還の故事
孔子が理想とした治世は、西周時代(B.C.11世紀-B.C.770)に実現されていたとされる仁と礼による徳治主義に基づく治世であり、孔子が最も深く尊敬した聖人君子は、周の武王を補佐した周公旦である。孔子の仁と礼を基盤に置く政治思想と社会秩序の根底にある君臣の忠義を理解するには、周王朝の草創期において比類なき功績を残し、君臣の義を踏み外さなかった武王の弟・周公旦という人物を知る必要があるかもしれない。 ...続きを見る

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2005/04/10 00:51
戦乱と混迷の春秋戦国時代に徳治主義と修己治人の理想を掲げた孔子の漂白遊説の生涯
孔子(Confucius B.C.551-479)は、諸国を封建的に統率していた周王朝の中央集権制度が崩壊し始めた春秋末期に、小国・魯(現在の山東省付近)の昌平郷・陬邑(すうゆう,現在の山東省曲阜県付近)に生を受けた人物である。 孔子は、その名を丘(きゅう)、字(あざな)を仲尼(ちゅうじ)、諡(おくりな)を文宣王と言い、孔子の“子”とは先生・師匠といった意味であり、孔子の言行録である『論語』では、孔子の呼称は全て“子”となっている。 中国史上最大の歴史家とも言われる司馬遷が、紀元前90年頃に... ...続きを見る

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2005/04/08 21:18
ギリシア世界のエロスとキリスト世界のアガペー
オリンポスの神々の最高権力者である主神ゼウス(ジュピター)でさえ抗する事の出来ない特殊能力を持ったエロスは、ヘシオドスのギリシア神話が紡ぎ語る世界草創期に誕生した“愛と嫌悪の情動を支配する神”です。 ギリシア神話は、世界の始原を“象徴的な神々”の出現を用いて滔々と幻想的に語りますが、世界の始まりに生まれた神の多くは、自然崇拝や精霊崇拝の名残を受けた神であり、エロスのような人間的感情を司る神は他にいません。 ...続きを見る

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2005/04/05 07:22
ギリシア神話に遡るエロスの起源:フロイトの生命観に見るエロスとタナトスの両価性
エロス(Eros)の語源は、ギリシア神話の恋愛の神エロスであり、ローマ帝国の時代になるとローマ神話においてエロスはキューピッド(Cupid)と呼ばれるようになります。 現在では余り使われない慣用表現ですが、恋愛関係にある二人の出会いの契機を作ってくれた人や相手の紹介をしてくれた人に対して『あの人が恋のキューピッドだ』という言い方があるように、エロスは人間のみならず神の感情機能さえ自由に支配する特殊能力を有した恋愛の神です。 ...続きを見る

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2005/04/03 07:07
孔子を始祖とする儒教の思想と歴史の考察:倫理・教養・政治・宗教の顔を持つ儒教
20世紀前半まで、東洋思想の根幹として強い影響力を持っていた儒教(Confucianism)は、多くの革新的な学派学閥が次々と湧き起こってくる春秋戦国時代に、孔子(Confucius B.C.551-479)を始祖として誕生しました。 儒教は、中国本国のみならず、朝鮮半島、日本など東アジア全域へと広まっていき、封建主義を支える政治哲学や祖先崇拝の宗教教義としての地位を高めていきました。 ...続きを見る

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2005/03/31 23:48

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