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zoom RSS 成宮寛貴さんが突然の芸能界引退:薬物疑惑・セクシャリティ・報道とプライバシー

<<   作成日時 : 2016/12/12 08:34   >>

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写真週刊誌『FRIDAY』のコカイン吸引疑惑報道(プライバシー暴露含む)を受けて、俳優の成宮寛貴さん(34)が9日に、所属事務所を通じて芸能界引退を発表した。成宮寛貴さんは『相棒』『ブラックマンデー』『逆転裁判』『オレンジデイズ』などの代表作があり、表情に濃淡のある容姿と個性的な演技で膨大な映像作品に出演し続けていた。

『相棒』では熱い正義漢の影にある私刑執行のダークナイトの役柄を演じて話題にもなったが、端正なルックスの主役級のイケメンというだけではなく、冷淡でニヒルな悪役をこなすような演技の幅の広さもあり、中堅の役者としての人気と需要を十分に確立していた。ぽっと出の知名度の低い新人であれば限界を見極めての突然の引退があってもおかしくないが、成宮さんのような知名度・仕事・実力のある俳優の芸能人が即日に芸能界を完全に去って引退することを決めるのは異例だろう。

『FRIDAY』では、成宮寛貴さんが違法薬物を使用している場面とされる色々なモノが散らかった乱雑なテーブルの前(レストラン個室)に成宮さんがいる写真を掲載、古くからの友人Aが盗撮したとされる写真と一緒にその親友の証言を紹介している。写真では成宮さんの手元や扱っているモノははっきりと写っていないが、友人Aによると自分がパシリで買いに行かされた薬物を、透明のパケ(ビニール袋)から出してプラスチックカードで粉砕しようとしている場面なのだという。

今年は元プロ野球選手の清原和博、元俳優の高知東生、歌手のASKAなど有名人の薬物犯罪のニュースが続いていたが、これらの人たちは『本業のピークが過ぎた観のある人たち』でもあり、成宮寛貴さんは『今が人気のピークに近い印象さえあるイメージの良い中堅俳優』である。この疑惑が事実なのであればFRIDAYにとっては今年最大級の大きなスクープとなる前のめりの報道でもあった。

FRIDAYは訴訟も受けて立つ強気な態度を示し、報道内容について十分なウラを取っていて追加的に出せる証拠(録音された肉声テープ)もあるという発言をしている。報道当初は成宮さんも所属事務所も、何の根拠もない事実無根の許せない記事であるとして『民事・刑事問わずあらゆる法的措置をとるという厳しい対決姿勢』を示した。だがその数日後、FRIDAYの記事取り下げや事実誤認の風評被害に対する謝罪・賠償を争う訴訟をするのではなく、本人自筆のファックスによる『電撃的な引退宣言』へと事態は急転した。

成宮寛貴さんが引退に追い込まれた理由は大きく、『薬物使用疑惑によるイメージ悪化・風評被害の発生』『信頼していた長い付き合いのある親友に裏切られたこと』『LGBT(ゲイ)など秘匿したかったセクシャリティやプライバシーの暴露』だろう。成宮さん直筆の文章が掲載されたFAXには、引退理由について以下のように記されている。

[全ての原因を作ったのは自分自身だと承知しております。

心から信頼していた友人に裏切られ複数の人達が仕掛けた罠に落ちてしまいました。

この仕事をする上で人には絶対知られたくないセクシャリティな部分もクローズアップされてしまい、このまま間違った情報が拡がり続ける事に言葉では言い表せないような不安と恐怖と絶望感に押しつぶされそうです。

今後これ以上自分のプライバシーが人の悪意により世間に暴露され続けると思うと、

自分にはもう耐えられそうにありません。

今すぐこの芸能界から消えてなくなりたい。]

常識的に考えれば、『薬物使用疑惑』が事実無根の言いがかりや友人たちの罠だったのであれば、本人が公開の場にでてきて薬は使ったことがないと身の潔白を語り、『医療機関での薬物検査の結果』を示せば引退などしなくても良い(逆に卑劣な罠を仕掛けた友人たちを訴訟で責任追及して追い込める)ということになるが、成宮さんのファックスを読む限りは、本人の感じている問題や不安(恐怖)の中心は『薬物疑惑問題』ではなく『友人の裏切り・セクシャリティ(LGBT)の露見・プライバシーの暴露』にあったようである。

隠し取りや音声の録音をしてFRIDAYに持ち込んだのは、成宮さんが芸能人としてデビューする前のアルバイト時代から十数年以上の交流がある親友と伝えられており、自分のプライバシーや個人的事情まで深く知っている、それだけ信頼していた友人に裏切られたというショックが大きいのは確かに分かる。その親友とされる人物と、何らかの大きなトラブルや仲違いが起こっていた可能性もあるのかもしれないが、腹を割って何でも話せる友人が自分を陥れる罠を仕掛けてきた事を知れば深刻な不安感や絶望感、怒りに襲われるだろう。

成宮さんは、極めてプライベートな部分に当たるセクシャリティについてこの仕事をする上で人には絶対知られたくないと書いており、『事実誤認の報道に対抗して裁判沙汰にしなかった理由』の一つの解釈・推測としては、薬物疑惑を完全に否定しづらかった可能性もあるかもしれないが、『FRIDAY報道で世間に植えつけられた自分にとって受け入れがたい新たな自己イメージ(差別・偏見の色眼鏡によって歪められたイメージも当然含まれる)』を背負ったまま、今の芸能人の仕事を続けることが不可能な厳しい精神状態に陥った恐れも強い。

成宮さんの薬物疑惑と陰性の検査結果について、一部のゴシップ記事で所属事務所から薬物使用の病院での検査を促されたが、病院で検査を受けることは拒否して、自分で調達した薬物検査の簡易キットで検査をした(検査終了後の結果だけを事務所に持ち込んだ)などと報じられていたが、関係者は『しかるべき機関で検査を受けた』としている。弁護士が正式な薬物検査の陰性結果を証明する『正式な鑑定書』も保管していて、成宮さんが薬物を使用したとされる疑惑は完全に晴らせていたとする。

成宮氏の元事務所、病院検査拒否報道を否定「弁護士が正式な鑑定書」

成宮さんの薬物疑惑を報じたFRIDAYの記事は、高い人気と需要のある将来が期待されていた俳優のキャリアを完全に潰して引退に追い込み、成宮さんの無実を信じるファン層を中心として『激しいFRIDAYに対するバッシング(無責任報道の批判・一人の俳優の人生を潰した問題・廃刊要求など)』も沸き起こった。

FRIDAYからすれば犯罪をしていた成宮さんが悪くその事実を指摘しただけということになるのだろうが、FRIDAYの報道姿勢にある問題としては『犯罪行為と直接関係しない本人が秘匿したいセクシャリティを含むプライバシー』を面白おかしく過剰に暴き立てたところにあるようにも感じられた。

薬物疑惑の指摘の核心から外れた興味本位のプライバシー侵害(薬物疑惑の指摘において一般読者にそれを知らせるべき特段の必要性もない)によって、成宮寛貴さんが突然引退して姿を晦ましたり、海外に飛んだりした現状の原因について、『薬物疑惑で不利だから引退して逃げている』のか、『プライバシー暴露による自己イメージの変化(更に友人から追加的な知られたくないプライバシーを漏らされるのではないか)や世間の差別偏見によって引退して人前に二度と出たくない』のかの判断が極めて困難になってしまった。

芸能界を引退するにしても成宮さんはより確実な医療機関のお墨付きのある薬物不使用の証拠を出したほうが良かったのかもしれないが、FRIDAYの性指向・私的な人間関係に深入りするプライバシー侵害によってそういった冷静な事実確認(無実の証明)の判断がしづらくなっていた可能性もあるだろう。

そもそも論としては、絶対確実な薬物犯罪の証拠を掴んでいるというのであれば、写真週刊誌でエンターテイメント性を織り込んでゴシップ報道するよりも先に、警察に通報して捜査・検査してもらうべきであるし、個人の極めてプライベートなセクシャリティを暴き立てて衆目に晒すような記事は『報道の自由』からも逸脱しかけていると感じられる。

まぁ、あまりに突っ込んで芸能人のプライバシー保護を捉えると、芸能人の恋愛・結婚・離婚・不倫なども追求されずに放って置かれるべきプライバシーの範疇ではないか(異性と一緒にいる場面を隠し撮りして週刊誌に掲載するのはプライバシー侵害ではないか)ということになり、有名税・公人性を免罪符として確立されてきた『芸能ゴシップ』というジャンルや仕事そのものが否定されかねないということになってしまうので難しいのだろうが。パパラッチの執拗な追跡行動が引き起こした側面のあるダイアナ元妃の交通死亡事故などもあるし、芸能・セレブのゴシップだから本人が嫌がっていても犯罪以外の理由でどこまでも延々と付きまとってとことん私生活を暴き立てても良い(公人・著名人の隠したい私生活についても知る権利・報道の自由は所与のものとして成り立つ)という考え方そのものは大きな間違いだろうと思う。

成宮寛貴さんは、親子三人の母子家庭で中学時代に母親を亡くしてしまい、自分の高校進学を断念して弟の学費を必死でアルバイトの掛け持ちで稼いでいたという苦労人のエピソードでも知られている。今回の引退騒動でも弟に対する拡大的な被害が及ぶことを懸念していたともされるが、才能と将来性のある俳優が薬物疑惑でいなくなったのは一般視聴者にとっては残念なことでもある。

ここまでの大騒動になったら、身の潔白を証明して引退を撤回して復帰ということも難しいだろうし、途中でいきなり芸能人をやめてしまったことで開けた穴(ドラマ・CMの放送中止の影響,撮影中の作品での代役探し,契約違反に対する違約金請求等)の問題も相当に大きくなってしまったようである。

近年は、芸能界(スポーツ選手含む著名人)に薬物汚染が広がっているというダークなイメージも持たれてしまっているが、薬物を許さないとする業界の分かりやすい自浄作用と本人の私生活での責任の自覚(好ましくない遊び・場所に誘ってくる交友関係の見直しも含め)が求められているようにも思う。

初めから世の中に暴露されたら困るような悪事をしない、勘違いされやすい行動・態度を取らない(犯罪・暴力の雰囲気の強い仲間関係を持たない)ということも大切だろうが、長年の交際のある信頼している友人知人であっても芸能人・著名人は『もしも裏切られたらの可能性』まで配慮して慎重に振る舞わなければならないとしたら、高所得で承認欲求が満たされるとしても、気持ちの落ち着かない(人を信じにくくなる)大変な緊張を伴う仕事なのだと改めて思わされる。


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