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先日、「アルファブロガー・アワード2007」の結果が発表されて15人の新たなアルファブロガーが選出されましたが、一部でブログ限界論が囁かれる中でもまだまだ読み応えのあるブログが多く存在していることを感じさせられました。私も3年近くブログを書いていますが、長年ブログを書いていると確かに忙しい時には更新する意欲が若干衰えることはあるものの、『ブログに書きたいと思う内容』そのものが完全に無くなってしまうということはありません。ブログに記述しておきたい情報やブログを通して伝えたいメッセージ性などが『思考レベル』では既に頭の中でまとまっていますが、それを具体的な文章に落としていく作業に時間がかかるので躊躇するということが多くなった感じがします。 しかし、いったんデスクトップに向かって文章を書き始めれば、それなりの形とスピードでコンテンツが出来上がっていくので、ブログという媒体を使って書き続けたい『人間の心理・社会・歴史』に関連する領域と伝えていきたい内容が残っている限りは、ブログの更新を続けていくのではないかと漠然と感じています。現在書いている各ジャンルの長文の記事をもっとコンパクトにして読書メモや時事問題(日々のニュース)への感想のような形に出来ればもう少し更新頻度を上げることも可能かと思うのですが、今までのような長文記事とちょっとしたニュースクリップのような記事を織り交ぜていくというのも面白そうです。 アルファブロガー・アワード2007で選出されたブログを見てみると、ブログを書いているジャンルが非常に多彩でありブロガーの属性(背景)も多種多様なので『自分が興味を持てないジャンルのブログ』も当然その中には含まれます。ブログユーザの拡大と閲覧者層の興味関心の細分化などによってアルファブロガーを選出すること自体が無意味化したという意見もありますが、機械的なスパムブログやプライベート過ぎるブログが増大している現状を考えると、最大公約数的な読み応えのあるブログ、特定ジャンルを深く掘り下げているような高品質のブログをピックアップするという意義は今でも残っていると思います。個人の日記として淡々とブログを書くというのもブログの一つの利用法ですが、アルファブロガーというのは『本人や関係者以外の他人が読んでも、面白いと思えるブログの模範像(一定のメディア的価値を持つブログの基準)』を示すものと位置づけることが出来ます。 ブログ限界論が語られる理由として、ブロゴスフィアのパイが大きくなり過ぎて『自分の志向性や興味関心に合うブログ』を見つけにくくなったことと、長期間にわたってブログを書き続けてきた人が『ブログを更新するモチベーション』を維持できなくなったことを想定することができます。数年前のブログ黎明期にイメージされていたブロゴスフィア(ブログ界隈)という緩やかなまとまり(志向性)がある言論空間が崩れて、ブログ論やウェブ論、コミュニティ論などのテーマが語られるシーンは大幅に減少し、小規模な細分化されたコミュニティ(島宇宙)と情報発信に専念する個人が散在しているというのがブログの現状だと思います。 ブログが限界に達したという時には、これ以上アクティブなブログユーザと閲覧者の数が増えないという『量的な限界』と、これ以上面白い記事(社会的に影響力のある記事)やブロガー間のやり取りを見ることができないという『質的な限界』がありますが、『量的な限界』はいずれやってくるとしても個人の書く記事に依拠する『質的な限界』は発信力と情報力のあるブロガーがいる限りはまだまだやってこないのではないかと思います。特に、長文のまとまった内容や知見を公開するツールとしては、ブログはコミュニティ志向のSNSやチャット志向のTwitterなどよりも優れていますから、長文コンテンツを公開(保存)する用途としてのブログは今後も静的なHTMLのウェブサイトと並んで残っていくでしょう。一時的な流行や人気とは無関係に書かれるブログとは、自己の質的な限界に挑戦する形のブログであり、長期的スパンで価値をストックして質を高めていけるようなブログを楽しく書き続けていくことが一つの目標でもあります。 また、ブログというのは『コンテンツを時系列的に公開するツール・コンテンツ単位でコミュニケーションできるツール』に過ぎないので、ウェブサイトや掲示板(BBS)同様、ブログのユーザ数が減って商業的に衰退することはあっても、ブログというCMS(Contents Management System)が全く使われなくなるということもまた無いのではないかと思います。今、従来のブログに代わって短文でエントリーできるミニブログやチャット感覚で使えるTwitterなどが人気を集めていますが、雑談的なコミュニケーションを主目的としてブログを書いているユーザの場合には、ミニブログやTwitterのほうがブログよりも低コスト(時間的な低コスト)で楽しめるという利点がありますね。若年層のブログへの興味の低下という点では、ケータイで気軽に遊べる他のSNSやモバゲータウン、ウェブサービスなどの影響が大きいと思いますが、ブログというツールは『自分が能動的に書きたい内容(情報・主張・日記)』がないと長く使い続けられないという特徴がありますので、レスポンスが返ってきやすいSNSや受動的に遊べるゲーム系サイトと比較すると中途の離脱率が高いのかもしれません。 毎日jpでアルファブロガーにブログを始めたきっかけやブログとの付き合い方についてインタビューする『アルファブロガーに聞く』という連載が行われています。第1回は「404 Blog Not Found」の小飼弾さん、第2回は「isologue」の磯崎哲也さん、第3回は「ネタフル」のコグレマサトさんがインタビューされています。それぞれのブログは全く性格と内容、方向性の異なるブログですが、数年前からブログを読み書きしている人であれば、今まで一度は目にしたことがあるブログではないかと思います。 小飼さんがブログを長く楽しむコツとして読者におもねりすぎないこととブログ炎上の対処法としての『スルー力』を上げていますが、コミュニケーションや意見のやり取りを目的としてブログをしているような場合には、炎上をしないような表現や説明をしながら自説を展開するというのが良いのではないかと思います。反論や非難に対して相手を攻撃するような『感情的な反応』を返しても事態が余計に悪化する可能性が高いので、自分の意見と相手の意見の差異を確認する冷静な作業に留めるか、過剰な反応をせずに書き込みをそのままにしてスルーするという対応をするのがベターでしょう。isologueは磯崎哲也さんが公認会計士ということもあり、経済・会計・金融などの専門性が高いブログという印象があります。ライブドア事件や村上ファンドの事件が起こった時に時折読んでいたという記憶がありますが、インタビュー記事では自分の専門性を柔軟にとらえて『領域横断的な記事』をタイムリーに投げかけていったところに人気獲得の秘密があったという話が出てきます。 小飼さんにしても磯崎さん、コグレさんにしても『記事単体の完成度を高め過ぎずに、自分の考えたことや感じたことを記事にしていく』という姿勢がブログが長続きすることにつながっているという感じを受けました。isologueにはビジネスブログや個人のブランディングツールとしての要素もありいろいろと考えさせられる部分があるのですが、ブログには確かにある程度長い期間書き続けてこそ生まれる価値というものがあるように思います。ネタフルのように毎日大量の記事を書き続けることは難しいですが、書きたい事や伝えたい事が思い浮かんだ時には気楽にブログの記事をまず書いてみるというスタンスが大切ですね。義務にならない程度に、自分の思考や感情、情報を発信・記録するツールとして、今のブログをウェブサイトと同時並行的に使い続けていければ良いなと思います。毎日jpの『アルファブロガーに聞く』のシリーズが今後どれくらい続くのか分かりませんが、次はどんなブロガーがインタビューに応えることになるのか楽しみではあります。 ■関連URI ブログ(Weblog)とウェブサイト(ホームページ)の特性と情報発信の目的による選択:1 ブログ(Weblog)とウェブサイト(ホームページ)の特性と情報発信の目的による選択:2 ウェブ上のコンテンツを閲覧(活用)される喜びとブログの情報価値のストック化 ■書籍紹介 3時間で「専門家」になる私の方法
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