テーマ:心理

A.R.ホックシールドの感情労働(感情マネジメント)の増加とハラスメントの問題:2

場面・相手に対応して自分の適切な感情を表現できるように制御することを、『感情マネジメント』と呼んでいるが、感情マネジメントをする最大の目的は『他者に対する好意・尊敬・適切な関心』を表現して伝えることで、安定的で良好な人間関係を維持するためである。 好意的な感情の贈り合いの意味と解釈については、過去にマルセル・モースの『贈与論』を参…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

A.R.ホックシールドの感情労働(感情マネジメント)の増加とハラスメントの問題:1

労働環境におけるパワハラやセクハラが増大した背景には、“工業労働(第二次産業の肉体労働)”から“サービス労働・知識労働(第三次産業の精神労働)”への変化といった急速な『産業構造の転換』も関係しているはずである。 第三次産業のサービス業の増大は、ポストフォーディズム(脱産業化社会)、知識産業化、認知資本主義など様々な呼ばれ方がされる…
トラックバック:3
コメント:0

続きを読むread more

LINEの“既読機能”と“つながり(返信)の義務感・SNS疲れ”の問題

メッセンジャーSNSの“LINE(ライン)”は、若年層を中心として爆発的に世界でユーザーを増大させたが、LINEの最大の特徴の一つである『既読機能(自分がメッセージを読んだことが相手に即座に伝わる機能)』を巡って賛否が割れているようだ。 最近では、トーク画面で『既読の表示』にならずに送られてきたメッセージだけ(文字数制限はあるが)…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

大阪市立桜宮高校2年生の自殺と学校・部活での体罰2:桑田真澄の経験的な体罰批判

バスケ部で一生懸命に練習している生徒は、ミスをしたり試合に負けても、体罰が必要な悪事や問題行動をしているわけではなく、『言葉やお手本での技術的なアドバイス,精神的な士気や意欲を高めるメンタルコーチング』で十分な部活指導ができたはずである。何十発も叩かれなければ理解できない生徒だったとは思えず、『試合に負けたこと・技術的な水準が高まらない…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

“甘やかす過保護・コントロールする過干渉”が子どもの心身発達や性格形成に与える影響:2

自分で善悪や損得を判断して、自分で自分の人生の進路や価値観を選択できるようになってくる『思春期以降の発達段階』においては、親は相談相手になってアドバイスをしたり経験に基づく意見をしたりする役割が期待されるが、(子どもの犯罪行為や反社会的勢力への参加を抑止するケースなど特殊な場合を除いて)『私の言う通りにしなさい・お前の考え方は間違ってい…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

“甘やかす過保護・コントロールする過干渉”が子どもの心身発達や性格形成に与える影響:1

子どもの育児や教育において発達上(適応上)の問題になりやすい関わり方として、『過保護・過干渉・過度の放任・無関心(極端な無干渉)』がある。“過保護”というのは、子どもの発達年齢や自律性・積極性・知識+能力に見合った『自発的な行動・挑戦』を“甘やかし・馴れ合いの行き過ぎ”で阻害してしまうことである。『あなたにはまだ危なくて無理だから,私(…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

アダルトチルドレンの親子関係の問題点と“親の生き方・考え方”が子どもの状況認知に与える影響

親の生き方や人間性に憧れ・敬意を持つような子どももいるが、一方で、親のようにはなりたくないという反発・否定の思いを持つ子どもも多い。それでも『親の人生の生き方・仕事の捉え方・配偶者との関わり方・他者との関わり方・社会や環境への適応の仕方』などを見て真似して育つという側面を無視できず、親が人生や仕事、人間関係を基本的にポジティブに捉えてい…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

子どもを“叱ること”と“怒ること”の違いをどう考えるか:人格形成的・教育的な効果

子どもを『叱ること』と『怒ること』の違いは、善悪の区別や他人の気持ちを理解させるために『言語での説諭・叱責』を子どもが納得できるまでするのか、親の上位性や不機嫌を伝達させるために『精神的な恫喝・身体的な痛み』を与えるのかの違いでもある。『感情的に怒ることの問題』は自分よりも強いもの・怖い相手には従うべきだが、自分よりも弱いもの・与しやす…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

親子関係の悩みに対する“共感的理解・疎外感・転移感情”についてどのように考えるか。

成育環境や親子関係、過去の経験から受ける影響をゼロにすることはできず、誰もが『過去から今までの間に積み重ねてきた経験・知識・人間関係』に少なからぬ影響を受けていて、そういった小さな要素の積み重ねによって現在の人格や価値観、人間観が段階的に形成されていく。両親からの適度な愛情・保護・教育を受けられなかったり、虐待的な環境で成長して大きくな…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

過去のトラウマや親子関係の偏り(アダルトチルドレンの環境)が精神発達プロセスに与える影響:3

小学生の年代に当たる児童期(学童期)では、一生懸命に勉強・スポーツ・地域活動に取り組んでその成果を教師・親・友達から評価される事で『勤勉性(努力する姿勢)』という発達課題を獲得していくが、その獲得に失敗して自分の努力が全く認められないような状態や友達よりも劣っているという自覚が続くと『劣等感(努力をしない姿勢)』が形成されやすくなってし…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

過去のトラウマや親子関係の偏り(アダルトチルドレンの環境)が精神発達プロセスに与える影響:2

アダルトチルドレンは、両親から大切にされる子どもらしい子ども時代を過ごす機会を奪われるという問題でもあり、『子ども時代の楽しい記憶・幸福な体験・温かい家族関係の思い出』が持てない、思い出せないという問題でもある。身体的・精神的虐待も含めて、アダルトチルドレンを生み出す機能不全家族や親子関係の歪曲には、以下のような典型的な問題・特徴が見ら…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

赤ちゃんの“記憶・教育・学習能力”と“原始反射・運動機能の発達”:1

赤ちゃんにどれくらいの単純な記憶力があるのかを調べる『馴化(じゅんか)‐脱馴化法』では、生まれたばかりの新生児(生後1ヶ月まで)の赤ちゃんにも、数十秒間だけ記憶を保持できる『極短期記憶』がある事が分かっています。馴化‐脱馴化法というのは、ある刺激を与えてそれに慣れさせていくと(馴化させていくと)その刺激に赤ちゃんは反応しなくなるが、別の…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

アダルトチルドレンの認識とマーシャ・リネハンの“不承認環境”がもたらすパーソナリティへの影響

境界性パーソナリティ障害(BPD)が形成される環境的要因には、アダルトチルドレンの成育家庭や幼少期の愛着障害をもたらす母子関係が関係している事もあるが、BPDの性格構造が形成されやすい家庭環境としてマーシャ・リネハンは『不認証環境』というものを定義している。『不認証環境』というのは簡単に言えば、子どもの存在価値や能力・成績、感情・気分な…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

境界性パーソナリティ障害(BPD)の形成と“母子間の愛着障害・嗜癖の依存性の要因”:2

幼少期からの親子関係の問題や愛情剥奪、守られている感覚の欠如などによって、『親や過去の記憶から与えられた自己像(その視点からの世界観・人間観)』に強く束縛されてしまい、自由な物事の認知や行動の選択ができなくなっているのがBPDの人格構造なのである。そのため、他人からの愛情や関心を失う事を恐れて異常なほどの執着心やしがみつき、つきまといを…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

“社会適応・問題解決・能力成長”を目指す精神発達とロバート・W・ホワイトのコンピテンス概念:3

知能検査で測定するIQ(知能指数)の変化パターンには『上昇型・下降型・上下変動型・変動なし型』などがあるが、乳幼児期から児童期にかけて著しい上昇を見せた後は、緩やかな上昇に転じて青年期以降はそれほど大きな変化をしないというパターンが多い。ウェクスラー式知能検査では、その場の問題状況に臨機応変に適応して推理したり関係を把握したり、解決した…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

“社会適応・問題解決・能力成長”を目指す精神発達と子どもの育て方に関する児童観・知能発達:2

思春期から青年期にかけての社会適応課題では、過去のトラウマの要因や現在の劣等コンプレックスの影響、意欲・興味関心の減退などによって、学校に通えなくなったり会社に行けなくなったり、社会参加する気力・意志がなくなってしまったりする可能性が生まれるが、乳幼児期の心身発達課題では何らかの問題がある成育環境や親子関係の情緒的葛藤がない限りは、やる…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

“社会適応・問題解決・能力成長”を目指す精神発達とジャン・ピアジェの認知発達論の一般性:1

前回の記事では社会環境や時代状況によって発達課題(個人の人生設計)が影響を受けるという話をしたが、『発達段階・発達課題』は現在の発達心理学でもなお有効な概念である。発達段階(developmental period)は、精神的・身体的な発達の非連続性とその区切りとなる分かりやすいステージを示すもので、乳児期から幼児期(幼児期から児童期)…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

生涯発達心理学の視点と“社会環境・時代情勢”によって変化する発達課題:青年期~老年期の精神的危機

現代の発達心理学は、出産前の胎芽期・胎児期から死の直前の老年期までを含めた『生涯発達心理学』として研究されているが、学校を卒業してからの思春期・青年期以降の発達課題やライフイベントが個別化・多様化しているため、『画一的・一般的な発達理論』を構築するのが難しくなっている。 ライフスタイルの選択肢が増えたこと、就職・結婚・育児・家族自…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

H.ハルトマンの自我機能の定義と精神分析的な性格障害(パーソナリティ障害)の形成・治療の考え方

精神分析における性格障害(古典的な異常性格)は、自我が自分を苦痛から守ろうとする『不適切な自我防衛機制』によって強化されると考えられていたが、その後の臨床心理学・精神病理学の展開の中で『人格の統合過程の失敗・人格を構成する内的な構造や機能のバランスの崩れ(葛藤)』が性格障害の遠因として認められるようになった。 S.フロイトの精神分…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

超自我の過剰による罪悪感(自己処罰欲求)と自分で自分を不幸にしてしまう道徳的マゾヒズム

精神分析の始祖であるS.フロイトも、超自我が生み出す罪悪感が原因になっている性格障害として、『例外人・罪悪感から罪を犯す人・権威的な集団への同一化(権力欲の強い人)』などを取り上げている。“例外人”というのは現在の悪い状況は、自分のせいではなく、不可避な運命や生まれ落ちた環境のせいであると思い込み主張する人のことであり、“罪悪感から罪を…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

O.フェニケルの精神分析的な性格理論とパーソナリティ障害2:超自我に対する病的行動と罪悪感

O.フェニケルは精神分析のスタンダードな性格理論の類型である、『依存性・自己愛性・愛と無視の両価性の特徴を持つ口愛期性格』『几帳面な強迫性・蓄積するケチ・譲らない頑固・神経質な潔癖の特徴を持つ肛門期性格』『野心・競争心の強化と挫折(去勢)に関係する尿道性格』『自我が強まって自分の自己愛的な願望やジェンダー的な欲求を充足させようとする男根…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

O.フェニケルの精神分析的な性格理論とパーソナリティ障害1:昇華型と反動型の性格傾向

精神分析の人格障害理論(性格障害理論)は、ジークムント・フロイトの『性格と肛門愛(1908)』で肛門期へのリビドーの固着が、“吝嗇(ケチ)・頑固・完全主義・強迫性・秩序志向”の特徴を持つ肛門期性格を生み出すとしたように、発達早期の発達段階への『固着‐退行』によって性格障害を説明しようとした。 『口愛期・肛門期・男根期』などの早期発…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

過去の親子関係(人間関係)のコンプレックスと投影同一視が生む“パラタクシス(並行的)な二重の関係”

父親から大きな愛情を受けていた人やその父親を早い段階で亡くしてしまった人は、『父親に近い年齢・外見・態度の男性』に対して、過度に馴れ馴れしく接して甘えたり頼りにしたりすることもある。反対に父親からの愛情や保護を知らずに育ってきて、父親というものに反発心を持っている人も、『父親に近い年齢・外見・態度の男性』に対して必要以上に攻撃的になった…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

境界性パーソナリティ障害(BPD)の“気分・感情の不安定性”とアダルトチルドレンの要素

境界性パーソナリティ障害(BPD)では『感情・気分の不安定性』が症状の中心となって、それ以外の分野の不安定性を相互に強め合っている図式があり、『感情・気分の適度なセルフコントロール』が認知行動療法(CBT)における目標として設定されることが多い。 感情・気分が不安定になってしまう代表的な精神疾患は、言うまでもなく気分障害(感情障害…
トラックバック:2
コメント:0

続きを読むread more

“大津市の中学校のいじめ自殺問題”と教育現場の無力・混乱6:いじめのトラウマの影響と再発防止

いじめ問題は自殺・殺人にまでは至らないとしても、“いじめ”を受けることによる精神的な傷つきの悪影響や不利益は非常に大きい。その子どもが将来の長きにわたって、自尊心の欠損や他者に対する不信感(恐怖感)、社会環境(集団生活)に対する不適応感で苦しみ続ける恐れも高いのである。 いじめの内容が深刻であったり、いじめられている期間が長期化し…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

大津市の中学校のいじめ自殺を『少年法・少年事件』の視点から考える4:子供の教育に対する大人の責任

日常生活や人間関係において何が正しくて何が間違っているのかを親・教師からしっかりと教えて貰えなかった子ども、ずっと育児放棄(ネグレクト)のような状態にあって愛情・保護を受けられずに精神的に不安定になってしまった子ども、親から虐待を受け続けて人間不信や復讐感情(やらなければやられるという感情)が染み付いてしまった子ども、学業不振になり学校…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

大津市の中学校のいじめ自殺を『少年法・少年事件』の視点から考える3:少年法の保護主義の理念と刑罰

殺人などの重大事件を犯していない場合には、犯罪少年・触法少年・虞犯少年は、『知事・児童相談所長への送致』という軽い保護処分か(18歳未満のみ)、『保護観察・児童自立支援施設送致・児童養護施設送致・少年院送致』といった保護処分かになるのである。 14歳以上の犯罪少年が収容される可能性がある“少年刑務所”は『罪に対する罰を与えられる施…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

大津市の中学校のいじめ自殺を『少年法・少年事件』の視点から考える2:14歳未満の触法少年の処遇

いじめている生徒が、ストレス解消や嗜虐欲求の満足のための『いじめ』をやめずに、そのいじめが人道的・倫理的に間違っている悪い行為(自分自身を貶める恥ずべき行為)であることを学べないまま大人になれば、それはその生徒の人生や人間関係を台無しにしかねない欠点(教育の失敗による性格構造の歪み・長期的な悪影響)として残ることになる。 いじめら…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

大津市の中学校のいじめ自殺を『少年法・少年事件』の視点から考える1:先生の教育的指導のあり方

学校内で『犯人探し・悪者探し・加害者としての決めつけ』をすることは、教育的に悪い影響を与えて教師と生徒との信頼関係を壊し、冤罪的な疑いを掛けられれば性格構造(大人への価値観)が更に歪む恐れがあるというのはその通りかもしれない。 だが、そういった学校教育の理念的な前提があるにしても、『限度を超えた暴力・侮辱・脅迫のいじめ(実質的な犯…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more

“大津市の中学校のいじめ自殺問題”と教育現場の無力・混乱5:教師はいじめをどう認識していたか

いじめは絶対にしてはいけない、友達の気持ちを想像して思いやらなくてはいけないと建前でいいながらも、実際にいじめが起こったら先生・学校に相談しても何もしてくれないのではないかという不信感を生徒に植え付けているのであり、この事は『間接的ないじめの容認・看過(大人は子供・生徒のいじめに対して具体的かつ有効な対応をすぐにしてくれるとは限らない)…
トラックバック:1
コメント:0

続きを読むread more