韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置問題2:韓国の反日政策の反動と外交的困難

韓国側が慰安婦像を設立しようとする反日主義の団体や世論を抑えられないというように、当然、日本側にも大使館に続いて総領事館の前にまで慰安婦像を設立されて侮辱されている(いくら反省・謝罪・賠償をしてもこれからも歴史問題で責められ続ける)と感じる人も多い日本国民の世論を抑えられないという背景がある。

韓国・釜山の日本総領事館前の慰安婦像設置問題1:日韓合意・韓国世論・ウィーン条約

近年は日本も嫌韓・嫌中を基軸とする右傾化が進んでいるともされるが、韓国は特に今までの『反日教育・反日政策のエスカレートによる反動(反日が激化した国民世論のアウト・オブ・コントロールの制御困難)』がここにきて、韓国の国益を損なう場面が増えてきている。

日本は基本的に韓国との外交関係を改善して安全保障・経済活動・文化交流などの諸分野で協力を深めようとしているが、慰安婦像の終わりなき増加や反日思想を持つ過激な政治運動などによって、日本政府も韓国に不満を持つ国内世論に配慮して韓国に近づきにくくなる。過激な反日教育や日本バッシングの反動が、上手くすれば今までの経緯にこだわらずに味方につけられる日本を遠ざけ、『米・中・日・朝』に対する韓国の外交と経済(外貨準備)を八方塞がりの厳しい状況に追い込んでいるのである。

2015年に締結した『日韓合意』を自ら破ってしまった形となった韓国は、国際法的にも道義的にも日本外交に『優位なカード』を渡してしまったが、この優位なカードが切られた日本政府の厳しい対抗措置は、これまでとにかく慰安婦問題で責めれば日本が折れて韓国世論が納得するという定型の政策パターンが通用しなくなったことを暗示してもいる。

日本政府は従軍慰安婦問題に様々な学術的・史料的な解釈がある中でも、韓国側の言い分を概ねそのまま認めており、『過去の大日本帝国・日本軍が韓国人(朝鮮人)の慰安婦に与えた苦痛・悲惨・損害』についても謝罪して賠償する姿勢を、政治家の談話や国家間の合意・償い金・支援金で見せてきた。

従軍慰安婦問題がなかったとか過ちを反省していないという外交的な姿勢・発言を首相・外相がしたことはなく、戦前の日本・軍が元韓国人慰安婦に性的な慰安を強制して傷つけたという事実は認めているが(政治的合意であって日本国内では従軍慰安婦問題はなかった朝日新聞・証言者・歴史学者に捏造されたとする異論反論も多いという状況はあれど)、未来志向の日韓関係を発展させるため、国家間・政府間でその問題を蒸し返して非難・要求をしないということに合意した以上は、その日韓合意を遵守して履行していくべきであろう。

この時期に、敢えて日本との友好関係を損なう慰安婦像の設立が断行された背景には、韓国国内の政治的リーダーの不在と内政・経済の混乱、国民の政治経済に対する不満・不安があるのだろう。朴槿恵大統領は親友の崔順実の国政介入問題・公金詐取問題によって、議会で弾劾訴追を受け、大統領としての職務を停止されている。

そのため、今の韓国には正当な選挙を経た政治的リーダーが欠如していて、民主主義が一時的に機能不全に陥っており、怒りと不安で荒ぶっている国内世論が『方向性を失った政権批判・反日思想』で過激化しやすくなっているのである。

今まで、韓国政府は政府批判や政治経済への不満、社会問題の発生に対し、すべての問題の根本的原因は『日本(日帝)の韓国併合の占領統治時代(過酷な支配・略奪・搾取)』にあるとして、国民の反日感情を煽って日本を憎悪させることによって『内政の危機・社会不安・経済の混乱や格差問題』を回避してきた。

だが、『反日主義のエスカレート・日本の歴史的道徳的な糾弾(謝罪と賠償の要求)』だけでは対応しきれない問題が韓国に山積してきており、どんな問題においてもすべて日本が悪いとだけ主張して責める思想・政治・活動の矛盾や効果のなさに気づく韓国の国民も増えてきている。

今回の慰安婦像問題では、日韓合意の違反を指摘する日本が道義的な優位に立って、『駐韓大使・総領事の一時帰国』『通貨スワップ協定の締結再開協議の中止』といった韓国の政府・国民に不安と損失を与える強いカードを切ることになった。

日韓関係の正常化や改善に向けて障害となる出来事として、『朴槿恵大統領の弾劾訴追(政治的代表者の不在)』だけではなく『次期大統領として有力な文在寅(ムンジェイン)の反日主義の過激さ・バランス感覚を欠いた短絡思考』もある。

野党『共に民主党』の文在寅氏は『少女像撤去賛同は国益を損なう親日行為・大統領になれば日韓合意は破棄する』など、日本との外交関係を更に悪化させそうな発言を繰り返して、反日主義の世論に媚びるような主張が多く、リアリズムのバランス感覚がほとんど感じられない。

仮に文在寅氏が次の大統領となれば日韓関係の冷却が長期化するだけでなく、国家間合意を一方的に破棄するという国際的信認を軽視した発言によって韓国外交の失策が増える恐れもある。

韓国はアメリカと中国との外交でも板挟みの苦境に陥っており、アメリカの最新鋭地上配備型迎撃システムの『高高度防衛ミサイル(THAAD)』を韓国に配備すれば、中国は経済活動における規制・制裁をより厳しくするとして韓国に圧力をかけている。しかし、この米国が韓国に配備する高高度防衛ミサイル(THAAD)は、北朝鮮の核ミサイルに対抗して迎撃するためのもので、この配備を中国の要求によって撤回すれば韓国は北朝鮮の万が一の核攻撃(ミサイル攻撃)に対して無防備になってしまうリスクを負うとされている。

韓国は対米貿易でも、アメリカの産業・雇用だけを守ろうとする保護主義的なトランプ次期政権によって、韓国が米国に輸出する電化製品・自動車・機械などに高額な関税や規制をかけられたり(これは韓国だけではなく日本にも共通する日米貿易の不安点でもあるが)、米国の雇用増加に貢献しない生産活動・拠点設置に対しても対抗措置を取られる恐れが出ている。

韓国は外交的な孤立や経済的な難局を打開する上でも、不毛な日本との慰安婦像問題に最終的な解決策を本気で打ち出して、韓日関係を改善して協力し合える実利を取るべきというのが常識論ではある。レームダック化を通り越して無力化した朴槿恵政権の次の韓国の政権がどのような性格の政権でどんな対日政策を出してくるのかは不透明だが、日韓合意の履行と破棄のどちらに踏み切るのかは韓国自身にとっても単なるイデオロギー闘争を超えた、現実的な大きな利害に関わる国策の判断になってくるだろう。


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