島田裕巳『葬式は、要らない』の書評4:時代の変化で変わりゆく“葬式・寺・祖先崇拝(子孫継続)”

葬式にお金のかかる理由は、近世以降は『ムラ社会的な共同体内部においての見栄・格式・世間体(世俗の地位や功績に応じた相応の豪華さの葬式を営むことが常識とされる)』であった。しかし、その原点には仏教の歴史と相関した『極楽浄土に往生するために現世に浄土を再現しようとする平安貴族以降の考え方(葬式においても豪勢な祭壇を設けたり目立つ宮型霊柩車が…
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島田裕巳『葬式は、要らない』の書評3:日本仏教の歴史と葬式仏教・戒名の問題

日本の仏教の歴史を振り返りながら、日本の葬式文化・葬式仏教の発生と変化、高コスト化(贅沢化)について説明しているが、葬式文化の原点におけるエッセンスになっているのが『平安貴族の浄土教信仰(死後に極楽浄土に往生したい悲願)』と『近世以降の村落共同体内部における地位・見栄・世間体』である。 朝廷の高位高官を独占して俗世の栄耀栄華をほし…
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島田裕巳『葬式は、要らない』の書評2:葬式になぜお金をかけるのか?少子高齢化の影響

現代の都市部では、地縁血縁のある人や助け合える相手がいない『無縁社会の問題』が多くなってきた。地縁血縁から切り離されて配偶者・きょうだい・親族もほとんどいない『無縁者・天涯孤独な人(身寄りのないご遺体)』も増えてきていて、豪華な会場・僧侶の読経・戒名などを省略し、自宅で簡単な祭壇を設けて一晩を過ごし翌日に火葬に送る『家族葬(密葬)』や納…
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島田裕巳『葬式は、要らない』の書評1:葬儀・慰霊の歴史的普遍性と外国に比べて高い日本の葬式費用

人生でもっとも大きなお金のかかるライフイベントの一つとして、結婚式や葬式に代表される『冠婚葬祭』の行事がある。冠婚葬祭は規模や人数、設備、豪華さによってそれにかかるコストは大きく違ってくる。 現代では極論すれば、入籍だけして『結婚式』は上げなくても良いし、『葬式』は家族葬(密葬)・直葬にして華美な祭壇を作らずに済ませてしまっても良…
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セルフコントロールと認知能力の相関とシステム2:努力・意志を必要とせずに課題をこなすフロー

心理学者のキース・スタノビッチとリチャード・ウェストが、人間の脳機能を『自動的・直感的に働く脳機能(システム1)』と『意識的・理性的に働かせる脳機能(システム2)』に分けて考える認知モデルを初めて提唱したが、このモデルは人間の認知的な間違いやすさを上手く説明してくれる。 物事をできるだけ正しく認知して判断しようとするシステム2の脳…
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『熊本地震(震度7・震度6強)』の余震が九州全域で続いている:被害者が増えないことを願う

14日の午後9時26分頃、突如、熊本県の益城町(ましきまち)を震源とする震度7、マグニチュード6.5の大地震が熊本県を中心とする九州全域を襲った。福岡県でも震度1~4の揺れが起こったが、私がこれほど大きな地震の揺れを体感するのは、2005年の『福岡県西方沖地震(震度6弱)』以来のことであり、余震の数の多さではその時とは比較にならないほど…
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人間の脳はなぜ間違えるのか?:システム1の自動的な印象・バイアスとシステム2の知識・努力

システム1の脳機能は衝動的な自動反応であり、システム2は意識的なセルフコントロールである。システム2はシステム1の何も考えていない衝動を、『知識・努力・計画・注意力』などを働かせながら、より状況適応的な行動へと調整していくと考えることができる。システム2のセルフコントロール(自己制御)やセルフモニタリング(自己監視)が機能していなければ…
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ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』と人の二段階の脳機能:自動反応と努力を要する知的作業

プロスペクト理論で知られる行動経済学者・心理学者のダニエル・カーネマン(Daniel Kahneman,1934)の『ファスト&スロー』では、『自動的に働く脳機能(システム1)』と『意識的に働かせる脳機能(システム2)』を分類することによって人間の行動形成を認知科学的に説明している。 システム1では『注意・記憶・行為』などの心的機…
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ネットの炎上に荷担する人の傾向と心理:『年収が高い・子供と同居』がなぜ炎上に結びつくのか?

国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一助教が情報通信学会誌に発表した『炎上参加者に関する統計的研究』が話題になっているが、炎上に荷担しやすい人の傾向(要因)として『意外な要因』が浮かび上がってきたのだという。 年収高いほど、子どもいるほど「炎上」に荷担 実証研究が話題に 炎上させる人の傾向 「年収の高い子…
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AI・ロボットのテクノロジー進化は人類の脅威になるのか?2:技術はどこまで人間を代替していくのか

“Artificial Intelligence”のAI(人工知能)にも、人間の知的能力を部分的に置き換える『部分AI』と人間の知的能力を全体的に置き換えてほぼ人間同等の存在を生み出そうとする『全体AI』とがあるが、現在開発されているAIのほとんどは会話やゲームなどに特化した部分AIではある。 ロボットの大半も現時点では、生産ライ…
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AI・ロボットのテクノロジー進化は人類に何をもたらすか?1:遺伝子・技術によるヒトの進化の歴史

“ホモ・サピエンス(知恵あるヒト)”は“ホモ・ハビリス(道具を使うヒト)”としての特徴を持ち、人間はある段階から他の生物のように『DNA(遺伝子)』を変化させて適応するよりも、『科学技術・環境調整』によって適応度を高めてきた。 数百万年~数十万年前の猿人・原人の段階と比較すれば現生人類(新人)の骨格・顔貌・運動能力はDNAレベルで…
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“iPhone SE”の4インチ回帰とスマホの進化に対する期待感・想像力の低下

Appleがコンパクトな4インチの“iPhone SE”を発売したが、“iPhone6(iPhone6S)”の時代まで感じられたスマホのバージョンアップによる分かりやすいメリット(進化したポイント)が見えづらくなった。iPhone SEは実質的に、A9を搭載したiPhone6Sを多少の機能を削りながらそのまま小型化(ダウンサイジング)し…
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