『昭和天皇独白録』の書評2:なぜ日米開戦は防げなかったのか?天皇と政治家・軍人・国民

昭和天皇が臣下の首相・軍人に対して例外的に自分の意思を示して命令や指示、賛否表明をした事例としては、『張作霖爆殺事件(1928年)に対する軍法会議の処分を怠った田中義一内閣の総辞職』『上海事件(1932年)における白川義則大将に対する停戦・戦線不拡大の指示』『ポツダム宣言受諾と終戦決定の御前会議における御聖断(1945年)』などがある。…
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『昭和天皇独白録』の書評1:アジア太平洋戦争と“立憲君主”としての天皇の役割

戦後の昭和21年(1946年)3~4月にかけて、昭和天皇が大東亜戦争の原因と経過、終戦についてご自分の記憶だけを元に語られた独白を、外交官(書記官)の寺崎英成(てらさきひでなり)が書き留めて記録していたものである。 遠慮なく話せる極めて近しい側近だけを集めた非公開の場での昭和天皇の発言であり、ここだけの話の“内輪の述懐”として語っ…
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千葉県船橋市の18歳女性の連れ去り・殺害事件2:未成年の家出・仲間意識に基づく私的制裁のリスク

20歳の男は『逮捕された少女のために監禁・暴行した』と供述しているが、少女のためを思ってしたと語る行動の結果は、自分も少女も殺人犯として取り返しのつかない過ちを犯して逮捕され処罰されるということであり、本当に少女のためを思っているのであれば『重大犯罪につながるような衝動・行為・お願い事』を抑制し拒絶して、まっとうな人間関係のトラブルの解…
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千葉県船橋市の18歳女性の連れ去り・殺害事件1:連れ去りの計画性と安易な犯行の幼稚さ

千葉県船橋市の野口愛永さん(18)が車で連れ去られて行方不明となっていたが、20歳の男2人と未成年の男女2人の男女4人によって殺害されていたようである。二台の車を準備してから野口さんを連れ去ったなど、事件がどのような経緯で起こったのかの具体的な報道が続いているが、誰がなぜこの事件を起こそうと思ったのかの『事件の動機部分』については曖昧な…
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大屋洋子『いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか』の書評:男女の世代論と仕事・恋愛・結婚の壁

恋愛関係も婚姻関係も統計的には、年齢差が5歳以内の『同世代の異性』と結ばれることの方が多いが、20代の若い女性が一回り以上年上の40代男性と交際するケースが、社内恋愛・不倫関係などで見られることがある。 話題・流行の相性や価値観の近さという面では同世代かやや上の世代くらいのほうが合いそうだが、『世代間の経済力の格差・恋愛や性への積…
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人はなぜ自分を傷つける“気質・性格が好ましくない人”と関わりを持ってしまうのか?:人間不信と優劣感情

他人からどうしても認められたい“愛情飢餓”が強かったり、他人の率直な好意・言葉を信じられない“人間不信+劣等コンプレックス”に陥っていたりすると、『不健全な人間関係』に取り込まれやすいという話を前回の記事ではした。 相手に上手く取り入ろうとしてご機嫌取りや一方的な奉仕で阿ったり、相手の言葉や態度の裏を読みすぎて共感的なコミュニケー…
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統一地方選挙で現職知事が全て当選、自民優位鮮明に:地方政治の見えにくさと関心低下、地方議員への不信

統一地方選挙前半戦の投票が12日に行われ、10の道と県の知事選挙のすべてで現職知事が当選して、41の道府県議会議員選挙では大阪を除いた40の地方議会で自民党が第一党の多数派勢力を維持した。結果として、地方の首長の顔ぶれは全く一緒のまま、地方議会の政党政治の議席配分も現状のままとなり、地方政治の大きな変化は起こらなかった。 41の道…
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“一人でいる時間”と“誰かといる時間”を楽しむバランス感覚:愛情飢餓感が招く不健全な人間関係

“一人でいる時間”を楽しめるかどうかは、対人関係のパターンや他者からの印象(他者から見た自己イメージ)にも影響を与える。一人でいる時間を楽しめる能力や性格は、内面にある“対象恒常性のイメージ”に支えられている。 対象恒常性(object consistency)は『発達早期の良好な親子関係(愛情・保護を受ける経験)』や『その後の安…
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宮部みゆき『ソロモンの偽証 5・6』の書評2:柏木卓也の死の真相と現代的な自己愛の肥大

優等生の藤野涼子は、目立たず物静かだった不登校の同級生・柏木卓也の死の真相、札付きの不良として世間から半ば殺人犯だという決めつけの目線で見られている大出俊次の殺人の嫌疑を明らかにするために、教師たちの反対をはねのけて『学校内裁判』の提起と準備、開廷に踏み切る。 宮部みゆき『ソロモンの偽証 5・6』の書評1:人物のパーソナリティーの…
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宮部みゆき『ソロモンの偽証 5・6』の書評1:人物のパーソナリティーの多面性を描く学校内裁判

クリスマスの夜、城東第三中学校の屋上から飛び降りて死んでいた不登校の柏木卓也(かしわぎたくや)。死亡の経緯がはっきりしない柏木卓也の不審死を巡って、“自殺”か“他殺(殺人)”かの憶測が飛び交い、一年後に受験を控えた同級生の気持ちを掻き乱す。 そんな中、学校・担任教師の森内恵美子(もりうちえみこ)・優等生で刑事を父に持つ藤野涼子(ふ…
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東京都渋谷区で同性婚を認めるパートナーシップ条例成立2:リベラルな多様性・寛容性と保守的な秩序感覚

同性婚に反対する保守派や道徳主義者の中には、『同性婚を認めれば男女が夫婦として結びつく伝統的な結婚制度(家族制度)が衰退する恐れ・法的に認められた同性愛者(子供を産まないカップル)が増加する可能性がある』といった反対の理由を語る人たちもいる。 東京都渋谷区で同性婚を認めるパートナーシップ条例成立1:“女性・若年・都市”の賛成傾向 …
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東京都渋谷区で同性婚を認めるパートナーシップ条例成立1:“女性・若年・都市”の賛成傾向

東京都渋谷区の区議会は3月31日に、同性カップルを『結婚・家族に相当する関係(パートナーシップ)』と認める証明書を発行する条例案を賛成多数で可決した。法的強制力を持たない条例とは言え、日本で同性カップルの結婚同等の関係を公的に認める制度が成立したのは初めてである。 性的マイノリティであることによって不利益を受けている当事者からの強…
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星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』の書評2:ADHDの各種症状と発達障害の治療方略

ADHD(注意欠如・多動性障害)に対する一面的な見方として『落ち着きがなくて短気でキレやすい』ということがあるが、同じADHDでも多動性と衝動性が前面に出る“多動性・衝動性優勢型(ジャイアン型)”と注意散漫や忘れ物の多さ、片付けのできなさ、人付き合いや会話の苦手さが前面に出る“不注意優勢型(のび太型)”とでは問題状況の現れ方がまるで異な…
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星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』の書評1:大人の発達障害が見過ごされやすい要因

中枢神経系(脳)の生物学的な成熟障害や機能不全によって発症する『発達障害(developmental disorder)』は、今まで子供に特有の障害と考えられてきたが、『子供時代の発達障害』を見過ごされたままで大人になってしまう人たちが少なからずいる。 本書は、ADHD(注意欠如・多動性障害)やアスペルガー障害、自閉症、学習障害(…
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