松本清張『砂の審廷 小説東京裁判』の書評2:大川周明・東条英機の確執と汎アジア主義

大川周明の日本精神を中核に置いたアジア主義の思想は、猶存社時代の『雄叫び』に書いた大川の文章、猶存社の綱領にも反映されているが、大川は1920年頃に以下のようにアジア主義・アジアの大同団結のために果たすべき日本の役割について述べていた。こういった日本を絶対的盟主の地位に置いたアジア主義のための軍事国家建設思想(アジアを団結させて白人の世…
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松本清張『砂の審廷 小説東京裁判』の書評1:戦時中の右翼思想を代表した大川周明

敗戦後の『東京裁判(極東国際軍事裁判,1946年5月~1948年11月)』は、戦勝国による敗戦国に対する一方的な断罪・報復で不公正な裁判だという批判は根強くあるが、松本清張の『砂の審廷 小説東京裁判』では日本の右翼思想の理論的指導者だった大川周明(おおかわしゅうめい,1886-1957)を題材として、『大東亜共栄圏構想の本流だった世界観…
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“他人と一緒に楽しむ体験の欠如”と“他人との距離感の分かりにくさ(嫌われたくない思い)”

一緒にいるだけで楽しくて気持ちが明るくなる(もっとその人と長く一緒にいたい)、あるいは共に過ごしているだけで傷ついた気持ちや不安な感情が癒されるという共同体的な帰属感の原点は、子供時代の『打ち解けた良好な母子関係』にあります。 心身の虐待を受けていたり親の前でいつも良い子を演じなければならなかったり、堅苦しくて砕けた所のない親(冗…
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自分一人の力だけでやり遂げようとする自律性の限界と他人との付き合い方の問題:2

表面的な社会適応(自立能力)は良いが、他者に対する不信感・拒否感が強いパーソナリティについて、精神分析家のD.W.ウィニコットは『真実の自己』ではない『偽りの自己』だとして定義していますが、『偽りの自己』は子供時代から現在まで『本当に楽しいと思える人間関係(親子関係)の体験や記憶』がないということが影響しています。 本当に楽しいと…
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自分一人の力だけでやり遂げようとする自律性の限界と他人との付き合い方の問題:1

自己を確立して“自立的”な人生を生きるということは、自分のやるべきことだけを他人の助けを借りずに“自律的”にこなすということとは違うわけで、『自分と他人を含む社会的関係性の中での協力・安らぎ・役割分担』のような関係性への適応や他者への関心も含めた総合的な行動方略として“自立”があると考えるべきなのかもしれません。 確かに現代社会で…
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“意識領域の大人の自分”と“無意識領域の子供の自分”との葛藤が生み出す対人ストレス

意識領域の大人としての自分と無意識領域の子供としての自分の葛藤が深くなると、『他人との表面的な付き合い』は出来ても『他人との親密な付き合い』はできなくなりやすい。なぜでしょうか。 他人の話題や出来事について積極的に興味関心を持とうとする共感しようとするのが『成熟した大人としての付き合い方』ですが、大人と子供の心理の間で葛藤が続いて…
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“自律心”と“自立心(自己アイデンティティの確立)”の違いと人間関係への適応

自分で自分の身の回りのことをしたり最低限のやるべきことをしたりする能力として『自律』がありますが、『自律』は3歳頃の比較的早い発達段階で達成することのできる発達課題だと考えられています。 哲学的な『自律(autonomy)』の概念には、自分で物事の是非善悪(倫理的な問題)を判断して自分の行動を自発的に規律するとか、外部の他者や罰則…
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“ブラック企業の問題”と企業・学校・家庭の信頼感の崩壊2:共同体的な仲間意識と契約・法律

ブラック企業の最大の問題点は、企業・上司と従業員との間に『共同体的・人情的な信頼感の基盤(従業員の心身の健康や人格の尊厳に配慮してくれる最後の砦)』がなくなったことであり、企業の経営者・上司が部下の従業員を死なせるような働き方をさせたり、健康を大きく壊したりするところまで追い詰めるはずがないというかつての常識が通用しない職場・人間関係が…
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“ブラック企業の問題”と雇用が保障してきた前提条件の変化1:企業と従業員の関係性

厚生労働省が離職率が極端に高かったり労働基準監督署への通報があったりした『ブラック企業』の実態調査に乗り出したというが、ブラック企業の問題は『職場・仕事への長期的不適応(強い労働忌避・職場恐怖・仕事の苦手意識)』を生むことが多いという意味で深刻である。 運悪くブラック企業に勤務してしまった事によって、精神的ストレスや不適応感からう…
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NTTドコモも9月20日にiPhone5S, iPhone5Cを発売2:新型iPhoneの料金と特徴

iPhoneの世界市場でのシェア低下は、Android端末と比較してiPhoneのスペックが高いわけではなくなっているのに、端末価格が割高であることの影響が大きいとされる。またiOSはiPhoneだけにしか搭載されないのでシェアは低くなりやすい。Androidのほうはさまざまな電機会社が製造しているスマートフォンに搭載されているので、日…
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NTTドコモも9月20日にiPhone5S, iPhone5Cを発売1:ドコモとAppleのプラット

ソフトバンクとauがAppleのiPhoneを取り扱ったことで加速度的にスマートフォンの契約者数を伸ばし、NTTドコモはその間6割を超えていた圧倒的なシェアを落とし続けてしまった。携帯電話シェアのサイトを見ると、2013年7月時点のシェアは以下のようになっているようだ。 NTTドコモ……42.57% au……26.60% …
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『1964年の東京五輪』とは異なる『2020年の東京五輪』の価値観とメッセージを追求して欲しい

汚染水問題を完全に永続的に解決する最善の方法は『溶融した核燃料の完全除去』ですが、そのハードルは極めて高いため、現時点では『ALPS(多核種除去装置)の増設+地下ダムの凍土遮水壁(核燃焼周辺の土壌を凍結させて地下水の侵入を阻む壁つくり)+地下水バイパス(核燃料に地下水が触れる前にポンプで汲み上げて海に流す脇道つくり)』の汚染水対策が実現…
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2020年の『東京オリンピック』の開催決定と福島第一原発事故後の汚染水問題の深刻さ

アルゼンチンのブエノスアイレスで開催されていた国際オリンピック委員会(IOC)総会における投票で、東京がイスタンブール(トルコ)に60対36の大差をつけて2020年夏季五輪(オリンピック+パラリンピック)の開催都市に選ばれました。事前の予測ではスペインのマドリードが優位かとも伝えられていましたが、スペインは日本以上の景気・財政・雇用状況…
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NLPとカウンセリングの目的理念の類似性と相手を望ましい方向に導くためのリーディング

NLPではコミュニケーションの意味を『お互いが相手から受け取ることのできる反応』と定義し、コミュニケーションの目的を『相手と自分にとって何らかの望ましい変化を引き起こすこと』という風に考える。 NLPのこの目的意識は、『言語的あるいは非言語的コミュニケーションを用いて、クライエントにとっての回復・成長・発展・利益につながる好ましい…
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NLPのペーシングとバックトラック(backtrack)で自分と相手のリズムを合わせてみる

キャリブレーションを前提とするペーシング(pacing)は、相手の表情や動作、仕草、声の調子などをしっかり観察することによって、より『実際の相手のペース』に近い自分のペースを模倣して作り上げていくことができるからである。 動作・ジェスチャー……相手のしている動作をそのまま真似するのではなく、相手がコーヒーカップを持って飲み始めたら…
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五感を重視するNLPのコミュニケーション技法とモダリティ(表象システム)が生み出す『優位感覚』

五感(感覚機能)を活用した観察技術であるキャリブレーション(観察による認識の調整)を実行することで、表情が暗くなってきたのでこれは話したくない話題なんだなとか、声の調子・抑揚が強くなってきたので今はテンションが上がっているなとか、落ち着かない感じで貧乏揺すりを始めたので精神的ストレスが高まっているのだろうとか言ったことを的確な精度をもっ…
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NLP(神経言語プログラミング)におけるコミュニケーションの持つ意味とキャリブレーションの観察技法

コミュニケーションの擦れ違いや誤解は、『相手の言葉・表情・態度・身振りの意味』を読み間違えることによって起こるが、NLP(神経言語プログラム)ではコミュニケーションの本来の意味を『お互いが相手から受け取ることのできる反応』に求めている。 自分が一方的に話し過ぎたり聴き過ぎたりすれば『相手から受け取ることのできる質の良い反応』は必然…
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佐々木俊尚『レイヤー化する世界』の書評4:境界線のない“場”と自己の多面性を映す“レイヤー”

世界で生きるすべての人々を呑み込んでいってしまうと予測される“場”は、インターネット上のビジネスモデルとしての重要性がずっと指摘され続けている“プラットフォーム”と言い換えることもできるが、『誰もが必然的にアクセスしたりアクションしたりするために集まってくる場』であり、国家のように物理的な領土・物質に紐付けられている必要さえないものであ…
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佐々木俊尚『レイヤー化する世界』の書評3:“ウチの世界”と“ソトの世界”の境界が揺らぐ

シーパワーである日本は、海に囲まれた単一民族国家に近い特殊な国家(自然発生的な国家)であると見なされがちであるが、日本が『日本人という国民アイデンティティを持った国民』によって構成される近代国家になるためには、『明治維新と国民教育=幕藩体制・身分制度・コメ経済に代表される近世の世界システムの否定』が必要だった。 このように、日本人…
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