アダルトチルドレンの共依存(一体化)と認知療法:“自分の人生”と“親の人生”との境界線を明確化する

認知療法の創始者であるアーロン・ベックは、その人の基本的な認知の傾向を背後で規定している、幼少期から培われてきた信念体系(人間観・世界観の基盤)のことを『認知スキーマ(認知的枠組み)』と呼んだ。そして、アダルトチルドレンの認知スキーマは、『愛情・評価を求める親子関係の反復(自分の言動・存在に対する親の反応)』によってその大枠を規定されて…
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アダルトチルドレンの悪循環と認知療法:親(相手)を変えようとするより自分の認知を変えてみる

他人の考え方や行動を変えようとするよりも、自分自身を変えるほうがより簡単で効果的だという正論の主張は昔からあるが、アダルトチルドレンの特徴として『親の価値観や言動を必死に変えようとする』『親に自分の価値観や生き方を何とか理解させて認めさせようとする』ということがある。 親からの愛情や支持、保護を適切に受けることができなかったアダル…
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ACの親子関係におけるアンビバレンツな“依存・従属”と“反抗・許認可を求める欲求”

アダルトチルドレンをはじめとする過去の親子関係(家庭環境)の問題では、それまでの人生で長い時間をかけて身につけてきた自分で自分を不幸にしてしまう『自己認知(自分についての考え方)・他者認知(他人についての考え方)・自己アイデンティティ』をポジティブな方向へと再構築することが目標になる。 大人になってからも『親から受けたマイナスの影…
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山田順『資産フライト 「増税日本」から脱出する方法』の書評:2

消費意欲が強くて、新しいテクノロジーや知識情報への関心が強い『ニューリッチ層』とは、成功したベンチャー経営者、オーナー企業家、高所得の専門家、個人投資家などのことを言うらしいが、ニューリッチが最も好む投資方法が『日本の投資市場の平均利回り(インデックス)』と連動していない『ヘッジファンド型の海外投資』なのだという。海外投資の増大にせよ資…
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山田順『資産フライト 「増税日本」から脱出する方法』の書評:1

安倍政権は経済政策の『三本の矢』の成長戦略として『企業減税・国家戦略特区』を打ち出しているが、日本の企業・個人の税制については、お金を持っている人からは依然として『高過ぎる』という不満も聞かれる。反対に、経済格差の拡大や過度の節税を批判する人からは、もっと『大企業・富裕層に対する増税』をして税の累進性を高めるべきだという意見も出され、お…
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東野圭吾『幻夜』の書評2:“雅也(亮司)の献身”と“美冬(雪穂)の冷淡”の構造

『幻夜』でも『白夜行』と同じように、美冬の清楚さと妖艶さを兼ね備えた美貌に魅了された男たちは、次々と悪どく利用されて不幸に追いやられていき、美冬の謎に満ちた過去を深入りして探ろうとする者は冷酷に命を奪われていく。美冬一人では完璧に実行することが不可能な犯罪と計略の実務を担当しているのは、言うまでもなく、美冬と完全につながっていてこの犯罪…
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東野圭吾『幻夜』の書評1:秘密(犯罪)を共有する新海美冬と水原雅也の物語

東野圭吾のベストセラーでドラマ化・映画化もされた『白夜行』の続編という位置づけに当たるのが『幻夜』であるが、まったく別の悪女の物語としても読める。唐沢雪穂(西本雪穂)と桐原亮司の組み合わせが、新海美冬(しんかいみふゆ)と水原雅也(みずはらまさや)に変わっているが、『白夜行』のエピローグ後の雪穂が美冬として再設定されており、『トラウマ(殺…
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U.ベックの“個人化”と自由・孤独な個人の“自己の物語化”によるアイデンティティ再構築

ドイツの社会学者のウルリッヒ・ベック(Ulrich Beck, 1944~)は、近代社会では個人は伝統的な家の縛りや村落共同体、血縁共同体、身分階層、宗教の規範からどんどん解放されていく『個人化(individualization)』が進展すると指摘したが、これは伝統的な共同体やその規範・慣習からの『自由な個人の解放』を意味してもいた。…
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近代化による“自己(自分)”と“共同体感覚”の変化:帰属感・安定感を弱める現代の自己

現代では自分が他の何物でもない唯一の自分であること、自分が他者から独立した意識や世界観を持つ独自の自己であることは、あまりにも『自明な前提』になっているし、『個人主義・プライバシーの重視・ウェブの浸透』などによってますます社会と自己、他者と自己、主観的世界(内面)と外部環境との距離感は開いているように感じられる。 しかし、イタリア…
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成育環境と親子関係が“子の性格形成”に与える影響3:子と親の人格の間の境界線の大切さ

家庭における『基本的な価値観・世界観・人間関係の評価』は世代を超えて親から子、子から孫へと伝達されやすいという『負の連鎖のリスク』を持っています。ですから、子に虐待(愛情のない冷淡な処遇)をした親の責任が減免されるわけではないとしても、その親自身も時間軸と視点を変えれば、『過去の被害者(ネガティブな価値観や人生観を変えるきっかけを掴み損…
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成育環境と親子関係が“子の性格形成”に与える影響2:子ども時代の家庭生活から何を学ぶか

親から罵倒や暴力を受けて育った子どもは、深い心的外傷(トラウマ)を負うことで様々な不利益や心身症状を生じやすくなりますが、その虐待体験によって抑圧された『怒り・悲しみ・絶望』にどのように対処していくのかが重要になってきます。抑圧された怒りや悲しみの感情が、『自分を傷つけてきた親』に直接に向けられることは殆どなく、反対に『親の期待に応えら…
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成育環境と親子関係が“子の性格形成”に与える影響1:自己評価の低下と転移感情

子どもの健全な人格形成や適応的な精神発達に対して『親(養育者)の愛情・保護』が与える影響は大きいものがありますが、親から愛情のある養育を受けられずに冷淡(虐待的)な対応をされたとしても、小さな子どもが親を嫌いになる、親との縁を切りたがることは滅多にありません。 明らかに親からの一方的な暴力や罵倒、ネグレクト(育児放棄)を受けていて…
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キケロー『友情について』の書評2:変化し続ける状況と変化しない友情

『友情とは何か?』の本質論についてラエリウスは、友情は順境をいっそう輝かせ、逆境を分かち担い合うことで軽減してくれるものと定義し、『まるで自分に語るように、安んじて全てを語ることができる人を持つことほど嬉しいことがあろうか。自分と同じだけそれを喜んでくれる人がいないのなら、繁栄の中にあったとてどうして大きな喜びがあろうか』という共感感情…
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キケロー『友情について』の書評1:ラエリウスと小スキピオの不滅の友情を巡る対話篇

古代ローマ市民が理想とした『友情』のあり方を、哲学者キケローが、思慮深い執政官ガーイウス・ラエリウスの口を借りて、二人の女婿に向けて語らせる構成になっている。ラエリウスが亡くなった親友の小スキピオとの友人関係を振り返りながら語るのだが、現代の日本から時間的にも地理的にも遠く離れた『古代ローマ』に生きた人たちが、私たちと全く変わらない友情…
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NLP(神経言語プログラミング)における“ストラテジー”と“理想的なゴール設定”

NLPというのは『言葉の使い方・選び方・かけ方とその心理効果』に深くこだわったカウンセリングであり、選び抜いた言葉を掛けることで『相手の意識・注意』をその言葉に向けさせ、『言葉の内容が生み出すイメージ』によって肯定的な暗示効果を掛けるというメカニズムがあります。 『今はつらいと思いますが、少しずつ認知(物事の見方)を変えることでず…
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NLP(神経言語プログラミング)で用いる“言語の暗示作用”と“イマジネーションの効果”

リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーが開発したNLP(神経言語プログラミング)は広義の催眠・暗示療法(イメージ療法)のメカニズムを応用した技法とも言えますが、『脳(中枢神経回路)の必然的な特性』を利用して自分の可能性・価値を高めていく体験的な方法論になっています。NLPは解決志向のカウンセリングである『短期療法(ブリーフセラピー)…
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『タイプ7情熱家・タイプ8挑戦者・タイプ9調停者』の“特徴的概念”と“他タイプとの相関”

○タイプ7情熱家……理想 『楽しくてやり甲斐のある人生』を実現するために情熱を燃やして懸命に頑張るが、『辛いこと・苦しいこと』への耐性が弱いために逃避的な傾向を示してしまうこともある。『楽しさ・面白さ・充実感』といったポジティブな感情体験ばかりに意識が向かっているので、『現実社会における現時点での課題』に集中して取り組むことが難し…
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『タイプ4芸術家・タイプ5観察者・タイプ6忠実家』の“特徴的概念”と“他タイプとの相関”

○タイプ4芸術家……本当の自分 自分らしい生き方やユニークな価値観を追求するが、その背景には『自己愛の肥大・自己の特別視』という精神状態(認知傾向)があり、そのために『平均的(適応的)な人生・凡庸な自己像の受容・無難な働き方・社会的な義務の遂行』などができなくなってしまうリスクがある。タイプ4の芸術家は自分の内面にある信念やイメー…
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『タイプ1批評家・タイプ2援助者・タイプ3遂行者』の“特徴的概念”と“他タイプとの相関”

エニアグラムの心理テストで分類される9つの性格タイプにはそれぞれの特徴と囚われがあるが、エニアグラムの目的は『性格上の長所・得意』を伸ばして『性格上の短所・苦手』を改善するというバランスの取れた認知(考え方)・行動・人間関係の様式を実現することにある。 エニアグラムの長所と短所は表裏一体のものであり、基本的には『過ぎたるは及ばざる…
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