ACの親子関係におけるアンビバレンツな“依存・従属”と“反抗・許認可を求める欲求”
アダルトチルドレンをはじめとする過去の親子関係(家庭環境)の問題では、それまでの人生で長い時間をかけて身につけてきた自分で自分を不幸にしてしまう『自己認知(自分についての考え方)・他者認知(他人についての考え方)・自己アイデンティティ』をポジティブな方向へと再構築することが目標になる。
大人になってからも『親から受けたマイナスの影響(自分や人生を否定する価値観)』から上手く逃れられなかったり、『幼少期から身につけてきた非適応的(孤立的)な認知・行動パターン』を繰り返していたりするのが、アダルトチルドレンの特徴であると同時に、自分で人生を選択できないという人生の大きな障害となっている。
両親との関係でトラウマティックな影響を受けた人は、過去の親との関係を想起することによって、他者一般との人間関係の中で『激しい衝動・感情』を抱きやすくなる。それは基本的な人間関係のパターンを『支配‐従属‐反抗の図式』で捉えなければならないという学習行動が成立しているからで、自己と他者が対等な立場でお互いの気持ちや意見を尊重するというやり取りの経験が乏しいからである。
大人しくしていれば相手に支配されるかもしれない(自分の意志がなくなってしまう)という不安から過度に攻撃的(反抗的)になったり、あるいは反対に何でもオーバーな仕草で相手に合わせて従属的に振る舞ってしまうので、感情・衝動性の表現が激しくなる。
幼少期から『子を養育している親の言うことはとにかく聞かなければならない(言うことを聞かなければあなたを見捨てたり懲罰を加えることになる)』というメッセージを通して、自分よりも強い立場にある人にはとにかく従属することが安心という認知・行動パターンを学習している。そのため、『自分自身の考え方や感じ方(感情)を相手(親)に伝えること』をタブーのように感じており、もし自分が正直にありのままの感じた事や考えている事を伝えれば、相手(親)が自分を完全に見捨てたり激しく処罰したりするだろうという恐怖感を伴う予知を持ってしまっているのである。
自分の家だけで通用する独自のルール(親の教えた世界観・人間観)を守り続けていたり、波風を立てないように表面的な関係を取り繕うのに必死だったりするが、その従属的な行動パターンが『自分の自由意思』を喪失させ、親とは異なる個人としての自分の判断に対する『恐怖感・罪悪感(後ろめたさ)』を強めてしまうことにもなるのである。その根底にある問題とは、親からの支配性と親への依存性の感情が絡まりあった問題であり、『何をするにも親の許し(お墨付き)がなければならない』や『自分ひとりでは何もできない』という自己否定の認知となって現れやすい。
親から独立した自分の自由意思や責任感(自立性)を持つということは、『自分の人生に対する権威的(依存的)な後ろ盾』を失うということでもあるので、社会一般のルールとは異なる親・家庭の独自の息苦しいルールであっても、それを破って自分の世界観や目的意識、善悪の分別に基づいて人生を切り開いていくことはかなり大きな不安が伴う経験になってくる。
小さな頃から虐待的行為を含むような報酬と罰のオペラント条件づけで言動を教育されてきた人は、親からの『支配・抑圧』と『保護・後ろ盾』を切り離して考えることが難しく、親の言うことは常に正しいという刷り込みから、親の言う事を聞いていれば安心できる(大きな失敗はしないはず)という感覚にもなりやすい。
『親との関係の持ち方』が成人になってから後も、人生や人間関係に大きな影響を及ぼしている場合には、親の言うことや家庭のルールには無条件で従わなければならないという『従属性・依存性』と、逆に親の言うことには強く反対せずにはいられない、自分の行動や存在の価値を親に何としても認めさせたいという『反抗性・承認欲求(許認可を求める欲求)』が相当に強くなる。
この『従属・依存』と『反抗・承認欲求』が同時に存在するアンビバレンツな感情状態が、環境に対する不適応や自分に対する自己評価(自尊心)の低下を引き起こすことにもなるのだが、『自分の人生を自分のものとして生きる(親・他者からの悪影響にいつまでも呑み込まれないようにする)』にはどうすれば良いのかという認知療法的な対応についても、また時間のある時に書いてみたいと思う。
■書籍紹介
大人になってからも『親から受けたマイナスの影響(自分や人生を否定する価値観)』から上手く逃れられなかったり、『幼少期から身につけてきた非適応的(孤立的)な認知・行動パターン』を繰り返していたりするのが、アダルトチルドレンの特徴であると同時に、自分で人生を選択できないという人生の大きな障害となっている。
両親との関係でトラウマティックな影響を受けた人は、過去の親との関係を想起することによって、他者一般との人間関係の中で『激しい衝動・感情』を抱きやすくなる。それは基本的な人間関係のパターンを『支配‐従属‐反抗の図式』で捉えなければならないという学習行動が成立しているからで、自己と他者が対等な立場でお互いの気持ちや意見を尊重するというやり取りの経験が乏しいからである。
大人しくしていれば相手に支配されるかもしれない(自分の意志がなくなってしまう)という不安から過度に攻撃的(反抗的)になったり、あるいは反対に何でもオーバーな仕草で相手に合わせて従属的に振る舞ってしまうので、感情・衝動性の表現が激しくなる。
幼少期から『子を養育している親の言うことはとにかく聞かなければならない(言うことを聞かなければあなたを見捨てたり懲罰を加えることになる)』というメッセージを通して、自分よりも強い立場にある人にはとにかく従属することが安心という認知・行動パターンを学習している。そのため、『自分自身の考え方や感じ方(感情)を相手(親)に伝えること』をタブーのように感じており、もし自分が正直にありのままの感じた事や考えている事を伝えれば、相手(親)が自分を完全に見捨てたり激しく処罰したりするだろうという恐怖感を伴う予知を持ってしまっているのである。
自分の家だけで通用する独自のルール(親の教えた世界観・人間観)を守り続けていたり、波風を立てないように表面的な関係を取り繕うのに必死だったりするが、その従属的な行動パターンが『自分の自由意思』を喪失させ、親とは異なる個人としての自分の判断に対する『恐怖感・罪悪感(後ろめたさ)』を強めてしまうことにもなるのである。その根底にある問題とは、親からの支配性と親への依存性の感情が絡まりあった問題であり、『何をするにも親の許し(お墨付き)がなければならない』や『自分ひとりでは何もできない』という自己否定の認知となって現れやすい。
親から独立した自分の自由意思や責任感(自立性)を持つということは、『自分の人生に対する権威的(依存的)な後ろ盾』を失うということでもあるので、社会一般のルールとは異なる親・家庭の独自の息苦しいルールであっても、それを破って自分の世界観や目的意識、善悪の分別に基づいて人生を切り開いていくことはかなり大きな不安が伴う経験になってくる。
小さな頃から虐待的行為を含むような報酬と罰のオペラント条件づけで言動を教育されてきた人は、親からの『支配・抑圧』と『保護・後ろ盾』を切り離して考えることが難しく、親の言うことは常に正しいという刷り込みから、親の言う事を聞いていれば安心できる(大きな失敗はしないはず)という感覚にもなりやすい。
『親との関係の持ち方』が成人になってから後も、人生や人間関係に大きな影響を及ぼしている場合には、親の言うことや家庭のルールには無条件で従わなければならないという『従属性・依存性』と、逆に親の言うことには強く反対せずにはいられない、自分の行動や存在の価値を親に何としても認めさせたいという『反抗性・承認欲求(許認可を求める欲求)』が相当に強くなる。
この『従属・依存』と『反抗・承認欲求』が同時に存在するアンビバレンツな感情状態が、環境に対する不適応や自分に対する自己評価(自尊心)の低下を引き起こすことにもなるのだが、『自分の人生を自分のものとして生きる(親・他者からの悪影響にいつまでも呑み込まれないようにする)』にはどうすれば良いのかという認知療法的な対応についても、また時間のある時に書いてみたいと思う。
■書籍紹介

