“Windows8”を使ってみた感想:スマホやタブレットの操作感に対応したOS

WindowsXPのサポート期間が2014年4月8日に切れることが話題になっています。今メインで使用しているデスクトップのOSはWindows7なのですが、ユーザーエクスペリエンスが大きく変化したというWindows8も気になっていたので、Windows8を搭載したネットブックを購入して使ってみました。

Windows8に対するウェブ上の評価は『ホーム画面が使いにくい・操作方法が分かりにくい・有用なアプリが少ない』といった辛辣なものが多いのですが、確かにWindows7までのUI(ユーザーインターフェイス)とは全く異なるデザイン設計と操作方法が採用されていて、初めのうちは使いにくいように感じます。

Windows8は従来のWindowsのようにマウス(タッチパッド)とキーボードで操作することもできますが、その最大のセールスポイントは画面に指で触って操作する『タッチパネル』に対応しているということでしょう。スマートフォン(スマホ)やタブレットのように使えるパソコンというコンセプトで作られているモデルが多く、スマホやタブレットに直接Windows8が搭載されていることもありますが、指で画面に触れて直感的に操作できるようになった事を売りにしています。

しかし、飽くまでパソコンのOSとして開発されている多機能なOSですから、スマホの主流であるAndroidやiOSと比較すれば、その操作は幾分か複雑になり、すべてをその場で直感的に使いこなせるほどUIが洗練されているとまでは言えません。Windows8の分かりにくさは初めに表示される画面が、『ホーム画面(タイルデザインのアプリが並んでいる画面)』『デスクトップ(今までのWindowsと同じような画面)』の二つに分かれているということにあります。

Windows8を起動して初めに表示される画面は、カラフルなタイルデザインのアプリが並んだ『ホーム画面』で、SurfaceのテレビCMや8の紹介記事でお馴染みの新しさを感じさせる画面です。しかしこのスタート画面は、飽くまでタイルのアプリをタップ(クリック)してから使用するのに最適化された画面であり、一般的なパソコンとしてブラウザやアプリ(メモ帳・フォトショップ等)をマルチタスクで使いたい場合には、『デスクトップ』の画面に移動しなければなりません。

デスクトップへの移動は、デスクトップのアプリをタップするだけで簡単に移動できますし、ノートPCのタッチパッドであれば『左側からなぞる』という操作で起動中のアプリを次々に切り替えていくことができます。スマホと同じような操作方法で、画面をズームアウト(縮小)したりズームイン(拡大)したりすることもできます。

いずれにせよ、7以前のWindowsと同じようにブラウザとその他のアプリを同時に立ち上げて、何らかの作業をしようとするのであれば、『新規なホーム画面』ではなく『従来のデスクトップ』でする必要があり、ホーム画面のほうでは基本的にマルチタスクができないエンタメ仕様になっています。

ホーム画面……Windowsストア(AndroidのGooglePlayやiOSのiTunesに相当)からアプリをダウンロードして、タイルデザインのアプリを編集して並べておく画面。シングルタスクでアプリをエンタメ的に利用することができ、スマートフォンやタブレットのような使い方に適している。

デスクトップ画面……Windows7以前のデスクトップと基本的に同じ仕様であるが、『スタートボタン』が廃止されているため、『すべてのプログラム』を表示しづらくなっている。マルチタスクでアプリを作業に適した形で利用することができ、各種のファイルに随時にアクセスするような使い方に適している。

Windows8は無線LAN(Wi-Fi)の通信機能は使いやすいし、タイルデザインのアプリの表示形式も新鮮さを感じるのですが、従来のパソコンユーザーが最も重視する『デスクトップの作業性・操作の分かりやすさ』を犠牲にする変更が為されているのは少し残念に感じました。

Windowsの利便性の大部分は、インストールしている全てのアプリ(ファイル)に簡単にアクセスできるという事に依存しているわけですが、画面左下に常にある『スタートボタン』を廃止してしまったため、『すべてのプログラム』の項目がアプリ表示画面である『スタート画面上の右クリック』にしか無くなってしまっています。

スタート画面の右クリックから移動できる『すべてのアプリ』では、デスクトップに表示するためのショートカットを作成できないという問題もあります。例えば『メモ帳(エディター)』のショートカットを作る場合に、『エクスプローラー』で検索してメモ帳の保存場所を探し、そこから右クリックでショートカットを作るといった手間がかかるのは、ユーザーにとって親切な設計ではないでしょう。

WindowsのXPからVista、7、8へとマイクロソフトのOSはバージョンアップされてきましたが、各種のファイルやアプリへのアクセスのしやすさ(探しやすさ)という点では、使い勝手(ユーザビリティ)が必ずしも向上してきたとは言えないのではないかという印象があります。

8ではポインターを左端のホットスポット(反応する部分)に持っていくと『起動しているアプリの表示画面』になり、右端のホットスポットに持っていくと『チャームバーの表示画面(設定・検索・共有・デバイス・スタート)』になるのですが、これは慣れてくると結構使いやすいUIだとは思います。

電源管理が面倒くさくなったという声もありますが、fnキーのあるノートPCのモデルであれば、『ファンクションキー(fn)+f1』のホットキーで即座にスリープモードに移行できる事を覚えておけば便利です。二つの画面の切り替えも、ホーム画面なら『Windowsキー』ですぐに表示でき、デスクトップなら『Windowsキー+D』ですぐに表示できます。

Windows8は各種のアプリで使うエンターテイメント(動画・音楽・ゲーム)やリアルタイムのSNSの更新情報表示などに力を入れているOSで、AndroidやiOSの対立軸になることを目指していると考えられますが、現状では『Windowsストアの有料・無料のアプリのラインアップ』をどうやって増やしていくかが課題でしょうね。






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