ホメオパシーの効果の科学的根拠の否定。疑似科学や自然主義思想の何が問題と成り得るのか?

ホメオパシー(同種療法)の治療効果に科学的根拠はないというニュース報道が為されているが、従来、自然療法や代替療法、民間療法(健康食品)の多くはエビデンスベースドなものではなくプラセボ効果(偽薬効果)を主とする心理効果に期待する療法である。 ホメオパシーの『科学的な無効性』が日本学術会議によって強く主張されているのは、今年7月山口県…
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宮城谷昌光『三国志 第一巻』の書評:楊震・曹騰の目線を通した後漢王朝の斜陽と外戚・宦官の跋扈

宮城谷昌光の描く三国志の世界は『正史』に基づく重厚さと背景描写の緻密さがあるので、中国の古代史に一定の関心を持った人でないと読み続けることが困難になるかもしれない。第一巻では人口に膾炙する曹操も劉備も孫権もその名前すら殆ど出てこないのだが、三国時代に入る前の『後漢王朝の斜陽期の政治・人物』が入念に正確に描写されていて興味深い。 漢…
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ブレンダ・ボイド『アスペルガー症候群の子育て200のヒント』の書評:育児のトラブルにどう対処するか?

アスペルガー症候群(AS)の子どもを持つ親が、日常的な子育てや指導・援助で悩みやすいポイントとその対処法を、実際の育児経験の試行錯誤に基づいてまとめた本です。広汎性発達障害(PDD)の専門書ではないので難解な専門用語や理論的な解説が無くて、『実践的な子育ての方法やアドバイス』にテーマを絞っているので、アスペルガー症候群の子どもやコミュニ…
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企業の定期健診に導入予定の『うつ病兆候のチェック項目』と職場におけるメンタルヘルスの関心の高まり

うつ病(気分障害)に関する啓発教育や情報提供が進んだこともあり、うつ病発症の疑いがある人が『睡眠障害・食欲不振・抑うつ感などの自覚症状』をきっかけにして、心療内科・精神科を受診するハードルは下がってきている。 うつ病患者が急増して誰もが成り得る精神疾患であるという認識が広がったことで、うつ病に対する偏見や誤解は以前よりも減ってきて…
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『卒業後数年は既卒者を新卒扱いで採用すべき・学業と就活の両立』という日本学術会議の提言について

『景気の波』によって企業業績や人材需要が変化することで、偶発的な『就職難(就職氷河期)』の世代が生まれているが、『新卒採用主義』の雇用慣行が強い日本では新卒時に就職できないことが大きなビハインド(生涯賃金の減少・安定雇用の喪失などの不利益)となる。企業の新卒一括採用の雇用慣行にはメリットもあればデメリットもあるが、新卒時に大手企業に採用…
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仙台市泉区の高校教諭殺害について:夫婦関係(家庭生活)の悪化のプロセスと相互の感情・役割の変化

宮城県仙台市泉区で56歳の私立高校教諭が、44歳の妻と共謀した男性二人(会社役員・寿司職人)に殺害された事件が報道されている。38歳の会社役員の男性と27歳の寿司職人の男性は、以前から高校教諭の家族と親しく交際しており、夫と会社役員の容疑者が勤めていたことのある『学習塾・家庭教師業』を通して家族との人間関係が深められていったようだ。 …
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吉本隆明『僕ならこう考える』の書評:自分のコンプレックスや人間関係にどう向き合うかの私的談義

吉本隆明が自身の人生経験や文学者・哲学者(思想家)のエピソードを参照しながら、誰もが一度は抱くであろう身近な人生や自意識、人間関係の悩みに答えていくという体裁の本。コンパクトな分量であり、分かりやすい話し言葉で書かれているのでさらりと読むことができるが、『思索の深度・論理性』よりも『日常の経験・暮らし』に重点が置かれているので読み手によ…
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高速道路無料化の社会実験で1ヶ月が経過:交通量1.87倍・公共交通機関の利用者減・一定の観光促進効果

民主党政権がマニフェストで公約に掲げていた『高速道路の無料化』であるが、全ての高速道路を一気に無料化することは現実的・財政的に困難であり、交通量が比較的少ない高速道路を選んで『37路線50区間』で無料化の社会実験が行われている。自公政権でも土日・祝日限定でETC搭載車を全区間1,000円にする割引制度を行っていたが、民主党政権では37路…
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認知症の延命医療を巡る日本とアメリカの文化差:“生命の尊厳”と“自意識・他者とのつながり”を思う

この記事は、前回の大井玄『「痴呆老人」は何を見ているか』の書評の続きになります。自分(私)が自分(私)でなくなっていき、人格の統合性が解体していく認知症というのは、本人にとって『現代社会の構成員である資格・価値』を失うかのようなショッキングな体験として受け取られやすいのですが、本書では『競争社会に適応した近代的自我』をそれほど絶対視する…
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大井玄『「痴呆老人」は何を見ているか』の書評:認知症に対する恐怖感を生む自我中心の現代社会

認知症(Dementia)は主に老年期に発症する脳の器質的障害で、『知能・記憶力・見当識・判断力の低下』をはじめとする様々な精神症状(認知障害)を発症して、重症化すれば『食事・着替え・排泄』といった基本的な日常生活動作も困難になってきます。 老年性認知症には脳血管疾患によって発症する『脳血管型認知症』と脳の器質的な萎縮・機能低下の…
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大阪市の二児放置事件とネグレクトを誘発する性格形成・環境要因:母親アイデンティティと児童福祉の問題

前回の記事の続きになるが子どもを養育するための十分な収入さえあれば子育てができるはずだから、母子家庭や貧困家庭への経済支援を強化することが大切だというのは重要な指摘ではある。だが、『児童虐待・ネグレクト』は経済的困窮だけで発生する問題ではなく、経済的困窮は人格構造や精神発達の問題に続くかたちで虐待のトリガーとなる二次的な要因としての側面…
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大阪市の二児放置事件と持続的な育児行動を支える要因:判断能力の未熟と現実逃避の自己防衛

大阪市西区のマンションで置き去りにされた幼児2人の遺体が見つかった事件で、23歳の母親が死体遺棄容疑で逮捕された。3歳と1歳の2人の乳幼児を長期間にわたって密室に放置し死亡させたという極端な『ネグレクト(育児放棄)』に、メディアやネットでは当然に厳しい非難・罵倒の声が殺到したが、母親への道徳的・人格的な非難とは別に、虐待の最悪の結末(子…
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高齢者の所在不明問題と生存確認方法の曖昧さ:“家族・地域・福祉”で高齢者の生活や命をどう見守るか

100歳以上の高齢者で所在不明の人たちが全国で70名以上もいたというニュースが連日報道されているが、この問題は『公的年金の不正受給』と『家族関係の希薄化(高齢の親・祖父母への無関心)』という二つの視点から考えることができる。 高齢の所在不明者(安否不明者)がどのくらいいるのかは『地域差』も大きく、県によっては宮城県のように673人…
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“親密過ぎる関係”では、なぜコミュニケーション頻度が下がるのか?:異性関係の慣れと新鮮さ

ある二人の人間の間に『個人的なつながり(人間関係・恋愛や夫婦関係)』があるか否かは、コミュニケーションの内容や相手に対する行動・態度などから大まかに推測することが可能である。ある程度親しい友人知人との間では活発なおしゃべりや娯楽的活動が見られるし、初対面の相手やよく知らない相手との間ではやや距離感のある遠慮がちな言葉のやり取りが見られる…
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リラックスした対人関係を生み出す“ペーシング”と“姿勢反響”:お互いの動作を合わせる効果

対人関係を円滑にするコミュニケーション技術をマニュアル化したNLP(神経言語プログラミング)には、ペーシング(pacing)という基本動作がある。 ペーシングというのは『相手の呼吸感覚・話す速さ・話す調子・視線の動き』に自分のそれを合わせていく動作技術なのだが、ペーシングによって親近感や安心感が強まるので一般的なカウンセリングにも…
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視線を用いた非言語的コミュニケーションと優劣関係のディスプレイ:目で好意・悪意・恐怖を伝達する

人間や類人猿、サルにとって、『他の個体』を長く凝視したり目を合わせたりすることは特別な社会的意味を持つ行為である。サル山にいるニホンザルの目を人間が長く見つめると、サルは歯を剥き出して大声で吠え、今にも飛び掛ってきそうな形相をし始める。サル同士でも序列関係が下位のサルが上位のサルの瞳を長く見つめていると、『俺から目を逸らせ』とばかりに目…
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