国家権力の行使と目的を問う憲法改正論の本旨:“固有の意味の憲法”と“立憲的な意味の憲法”

小泉政権から安倍政権へと日本の政権が変わり、以前から高まりつつあった憲法改正や教育基本法改正の議論に更に拍車がかかりそうな趨勢ですが、改めて、国家の最高法規である憲法(Constitution)とは何なのか、国家主権とは何なのかを考える場合には、現実の政治状況と憲法の基本理念を確認しながら思考を深めていく必要があります。また、立憲政治と…
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TAT(主題統覚検査)を開発したH.A.マレーの心理的欲求の分類と行動原理としての欲望

前回の記事では、攻撃行動やその衝動(欲求)を様々な理論的立場から説明してきましたが、コミュニケーションで満たされる“4つの対人欲求”と対人評価を高める“5つの性格行動特性”の記事でも以前書いたように、『他者・集団の欲求(目的)の充足』は、対人評価の上昇や対人魅力の強化と密接に関係しています。 『他者から高く評価される人・他人から好…
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フラストレーション攻撃仮説・モデリング・社会的動機と自己呈示行動:攻撃行動の発現に関する仮説

精神分析を含む心理学史を振り返ると、人間の精神や行動の基本原理として『欲求(desire)』を仮定した心理学理論(心理学派)が数多くあり、人間性心理学(ヒューマニスティック心理学)のアブラハム・マズロー(A.H.Maslow, 1908-1970)は、自己実現を最上位の欲求とする『欲求階層説』を提示しました。 自己実現欲求…
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母親が娘の子供を出産する“代理母”と亡きパートナーの凍結精子を利用する“死後生殖”の生命倫理:2

『母胎を使った“産みの母親”(分娩した母親)でなければ、血縁関係のある実母・実子(嫡出子)とは認めない』という現行の民法や最高裁の判断に見られる価値観も、そういった保守的なこだわりや家族観の反映ですが、分娩した母親のみを実母と認める現行の民法解釈には、『実の親子関係(血縁関係/権利関係)』の明確な客観性を保持するという意義もあります。自…
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母親が娘の子供を出産する“代理母”と亡きパートナーの凍結精子を利用する“死後生殖”の生命倫理:1

既に死亡した配偶者の配偶子(卵子・精子)を用いた生殖補助医療の問題、卵巣・子宮の摘出及び機能障害によって妊娠出産が不可能な女性の代理母の問題など、人間の生命の誕生とその社会的承認を巡る医学的・法的・倫理的な問題が、マスメディアやインターネットの記事で取り上げられる機会が多くなっています。 年齢別人口構成が逆ピラミッドとなる少子高齢…
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学校環境でのいじめや対人関係で追い詰められた子どものクライシスコール:遺書を作成する行為と心理

前回の記事が長くなりすぎたので記事を分けたが、福岡県筑前町の三輪中学校と北海道滝川市の江部乙小学校のいじめ問題において生徒が遺書を書き残していたという事が気にかかっていたので、いじめを苦にして遺書を書き残す生徒児童の心理について思考のメモを書いておきたい。 学校内でのいじめを苦にして自らの生命を絶ってしまう生徒が、遺書を残すという…
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福岡県筑前町と北海道滝川市のいじめ問題2:教師の言動が生徒に与える影響と学校心理臨床の課題

前回、『福岡県筑前町と北海道滝川市のいじめ問題1:教師・生徒・親の信頼関係の再生といじめ対処の見直し』という記事を書いたが、福岡県の三輪中学校のいじめ事例で担任教諭が被害者児童にいじめ行為をしていた問題とその心理的背景について補足的に考察しておきたい。自殺問題にまで発展するか否かは別として、教育者が調子に乗り過ぎてしまい生徒を皆の前で揶…
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福岡県筑前町と北海道滝川市のいじめ問題1:教師・生徒・親の信頼関係の再生といじめ対処の見直し

福岡県筑前町の三輪中学校2年生だった男子生徒(13)が、いじめを受けたという遺書を残して自殺した事件が取りざたされているが、このいじめに学級の担任教師が関与していたことが大きな問題となっているようだ。この福岡県のいじめ事件の前にも、去年の9月に、北海道滝川市で江部乙小学校6年生の女児が、いじめを苦にして教室で首を吊るという事件があり、一…
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『行為の法的責任』を何処に求めるか?:道義的責任(主体責任)と社会的責任(結果責任)の比重

理性的抑制と本能的欲望が葛藤する脳の構造:『認識能力』と『行動制御』で構成される責任能力の記事で、脳の生理学的機序と刑法の責任能力について雑多な感想を書きましたが、それと関係して、近代法の理念や少年法の問題について書きかけていたので公開しておきます。 環境と遺伝に関係した性格心理学などの問題にも踏み込みたかったのですが、時間がなかった…
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北朝鮮が地下核実験を強行:朝鮮半島と日本・アメリカの間で高まる軍事的リスクと核拡散の懸念

今年7月に、射程距離3,500~6,000キロのテポドン2号の発射実験に失敗した北朝鮮だが、国際社会の反対を振り切って核実験を強行的に実施したことで極東アジアの軍事的緊張が高まりを見せた。日本では先月末に小泉純一郎前首相から安倍晋三首相へと政権移譲が行われ、新しい内閣が組閣されたばかりの慌しい時期であったが、日韓首脳会談に臨んでいた安倍…
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理性的抑制と本能的欲望が葛藤する脳の構造:『認識能力』と『行動制御』で構成される責任能力

『泣くから悲しい』のジェイムズ=ランゲ説が発表当時にもたらした衝撃は、『涙腺から涙が出る』という生理学的変化が『悲しみを感じる』という情動反応よりも時間的に先に起こるという事でした。 ジェイムズ=ランゲ説では、喜怒哀楽の情動形成よりも早く末梢神経系の生理学的反応が起こるという『末梢起源説』に力点が置かれているので、『(外部情報の)…
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“心脳一元論における責任能力の曖昧化”と“刑法39条の責任阻却事由の原理的考察”

『物理的な脳と心理的な意識の並行関係と機械論的生命観の限界』で、人間の脳器官と精神機能の相関関係について考えましたが、精神科医や心理学者、生物学者の中には、『脳の機能(状態)』と『人間の心(精神)』を同一のものと見る唯物論的な精神観を持っている人が少なからずいます。 感覚器官によって知覚され、精神世界において表象(イメージ)され、…
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プラトンの『国家』と儒教の『論語』に見る徳治主義の原型とギリシア精神の結実としての『哲学』

前回の記事で、古代ギリシアの民主主義理念とギリシア神話に並ぶ文化的遺産として、世界の普遍的原理や科学的な一般法則を探究する理性的な哲学を挙げたので、古代ギリシア哲学の歴史を簡単に振り返ってみようと思う。 古代ギリシア哲学の個別の哲学者の思想や理論、生涯を見ていく余裕はないが、多神教の神々が情感豊かに活躍するギリシア神話の世界観に加…
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