パトリオティズムとナショナリズムの愛国心1:人類の集団社会の歴史的変遷

前回の記事で、愛国心と公共心の概念が内包する意味の違いについて書いたが、今回は、平和主義と宗教理念の相関について述べた後で、郷土や同胞を守る『愛国心(パトリオティズム)』と近代以降の国民国家を前提とする『国家主義(ナショナリズム)』についても若干補足しておきたい。 一つのテーマで記事を書くとそこから様々な話題や時代の連想が湧きやす…
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共同体(国家)の栄誉・防衛・盛衰と結びついた愛国心の歴史:古代ローマの属州統治と首都凱旋の栄光

『愛国心の教育』を法律で規定するという事は、『愛』という観念・感情の法規定を内包する事になります。 利他的な愛と性愛的な恋の概念の差異を考えると、精神主義的な愛国心を法で語る際のポイントの一つが自己犠牲(利他主義)になるのではないかと思います。 現代の日本において、公益の為の自己犠牲や自発的な権利抑制というとやや大袈裟な観があり…
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教育基本法改正案と愛国心:個人主義・自由主義と公共意識や社会性のバランス

憲法改正議論でも『愛国心』を意味する言葉を前文に盛り込むか否かが争点になる事が多いですが、ここ最近、教育基本法改正で『愛国心に相当する語句』の取り扱いが話題になっています。 教育基本法の改正案では、自民党と公明党との意見調整が為されて愛国心という直接的表現の採用は見合わされ、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土…
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山口県光市母子殺害事件が問いかける社会正義と人権2:死刑制度と罪悪感の倫理

国家が社会防衛と秩序維持の観点から、個人である犯罪加害者に司法矯正や社会復帰を目的とした刑罰を科すという近代法の限界は、被害者遺族が加害者へ向ける復讐感情の浄化をシステム的にスポイルしてしまったところにある。 加害者の更生支援に比べると被害者の情緒的救済策が余りに乏しいというのは確かだし、死刑制度の存置と執行によってしか感情的な怒…
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山口県光市母子殺害事件が問いかける社会正義と人権1:加害者と被害者の非対称性

1999年に起きた山口県光市母子殺害事件の被害者遺族・本村洋さんが、鋭い眼差しと厳しい表情で司法記者クラブの会見に臨み、加害者少年への死刑執行を強く求めている姿をテレビで見た。 犯行当時18歳だった加害者少年は、裁判が長期化して現在では既に25歳になっていて、1審と2審で無期懲役の判決を言い渡されている。 弁護側は、加害者の殺意…
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分割脳実験から分かる右脳の認知過程と左脳の言語過程の協働:サイトの更新

スペリーとガザニガの分割脳実験と認知機能 大脳を形態面で見ると、『左半球』と『右半球』から構成されていて、脳梁と呼ばれる神経線維で連結しているのですが、左脳と右脳それぞれの役割機能と相互作用については様々な学説や俗信が存在しています。脳の特定の機能が、脳の特定の部位(構造)で実現されているという考え方を『機能局在説(機能局在論)』…
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子ども社会のいじめの心理と大人社会のモラル・ハラスメント:集団内での示威と防衛の葛藤

以前の『いじめの頻度依存性に関する記事』の補足で、傍観者のいじめに対する行動選択の話とは別に、心理的問題に原因を帰属する観点での記事を書きかけていました。 ある程度、内容がまとまったので記事をアップしておきます。 いじめをする子どもに直接的に、『何故、○○君をいじめるの?』と質問をぶつけても、大抵は明確に言語化された原因が語られ…
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モデリング理論による新たな適応的行動の学習2:A.バンデューラの社会的学習理論と動機付け過程

A.バンデューラの社会的学習理論で、『自己効力感など認知的制御』や『個人・行動・環境の相互決定論』の前提として重要な位置づけを持つ学習行動が『モデリング(modeling)』です。 モデリングとは、他者の行動の内容と結果を観察して模倣することによって、適応的な行動パターンを習得し、不適応な行動パターンを消去する学習過程のことを意味…
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モデリング理論による新たな適応的行動の学習1:恐怖反応の生得性と後天性

前回の記事で、環境刺激の影響や自分の行動の結果を予測して行動を決定する『予期学習』や『モデリング理論』について触れましたが、今回は、A.バンデューラのモデリング理論を中心として人間の学習行動を考えたいと思います。 人間の学習行動が『他者(モデル)の行動の事例や成功・失敗の経験を観察するだけでも成り立ち、時に、そのモデリングの学習効…
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各種ブログサービスで進められるSNS機能の取り込みとユーザのコミュニケーション欲求

前回の記事の続きになりますが、ブログとSNSの協応環境の整備についての感想です。 日本のmixiや米国のMy SpaceなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の隆盛を見ていると、既存のブログサービス会社がSNS的なサービスの採用に魅力を覚えるのも無理からぬところがあります。 ブログユーザの中にも、特定ユーザや安…
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新規ユーザ獲得を巡る『ブログの機能拡張』と『快適な接続環境の維持』のバランス

ITmedia エンタープライズの『7分で分かる3月のブログ界』という記事を読んで、現在のブログサービス会社の機能拡張競争の激しさとスパム対策の大変さを感じさせられました。 3月はブログサービスのトラブルが続発した月であったようで、ここで書かれているココログなどのトラブルと比較すると、ウェブリブログの機能拡張時のトラブル(接続不良…
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『子どもの教育環境の調整による能力開発』が直面するモチベーションと社会的学習の問題

うつ病や全般性不安障害、強迫性障害、適応障害など人間の精神障害を構成する基本要素として、『情緒障害=情緒の制御困難・情緒の過剰亢進と異常抑制』を想定することが出来ます。 精神医学タームでは『心因反応』という言葉が頻繁に使われてきたように、強い不安感や抑うつ感、強迫観念、感情鈍磨などの精神症状を『外的・内的刺激に対する一時的な精神反…
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『泣くから悲しい』のジェームズ=ランゲ説:生理的反応と情動体験の認知の関係

人間の情動の形成機序と情動の適応機能について、過去の幾つかの記事で説明してきましたが、その多くは『認知→情動・感情・気分→行動』という時間的順序を前提としたものでした。 心理臨床技法の事例検討及び効果研究の統計などから見ると、認知療法には有効性と信頼性に関する一定のエビデンスがありますが、認知療法の作用機序の根幹は『情動の主観的経…
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ヘンリー・タジュフェルの『社会的アイデンティティ理論』:集団間に働くインセンティブの行動原理

『心でっかちの日本人』の書評の補足記事として、『タジュフェルの社会的アイデンティティ理論の反証実験』の概略について記事を上げておきます。 この実験結果は、経済人(ホモ・エコノミクス)の行動原理としての『合理性・功利性・結果予測性』が、集団行動の中でどのような形で発現してくるかについて興味深いモデルを提示しています。 個別的な…
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『問題行動の修正と学習』を重視する行動主義と『支持的関係性と心の変容』を重視する心理主義

前回の記事では、『人間の行動の原因』を、個人の心理に求めるのか頻度依存行動のような集団力学(グループダイナミクス)に求めるのかといった話をしました。 『社会現象の解釈』は、現象の原因を何に帰属させるのかによって大きく変わってきますが、 科学性を重視する心理学では、19世紀頃から「内面的な心(精神機能)」よりも「観察可能な行動」を…
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『集団・個人の内部と外部』を切り分ける『ヒトの認知モジュール』:愛の証明としての自己犠牲の元型

過去に『何故、人を殺してはいけないのか?』、個人の倫理と共同体の倫理の乖離と接近という記事を書きましたが、それを補足する形で、愛国心と軍事外交、集団規律と個人の自由、観念的価値と生命の肯定などのキーワードを元に書いていた記事がある程度の分量になったので記録しておきます。 自国の国民・領土・伝統・文化・風土・習俗を愛するという意味で…
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