クール・ビズ(COOL BIZ)普及の要因としての『快適性・実用性・ファッション性』

6月の梅雨入りを間近に控えたこの季節は、カラッと気持ちよく晴れた天気が続き、心まで軽やかになるような青空が広がって気持ちいいですが、夏の猛暑に先駆けた暑さが日に日に厳しさを増し、ネクタイを締めたスーツ姿で働くのが苦痛な季節でもあります。

環境省地球環境局が、地球温暖化の防止策として提起したビジネスマンの夏の軽装“クール・ビズ(Cool Biz)”が連日、ニュース番組で報道され、デパートや複合商業施設の紳士服売り場ではクール・ビズ専用の売り場が目立つようになってきました。

亜熱帯気候に近い日本の夏の暑さに対応した涼しく働きやすい軽装を推奨してそれが広まる事は、温暖化する環境にとっても暑さに悩むビジネスマンにとっても良い事だと思いますし、正式な場における儀礼的な意匠としてのネクタイは、相手や場の必要に応じて付けるということでいいのではないかと考えます。

夏場に仕事をする際の効率性や環境保護に対する貢献という意味では、ノーネクタイ、ノージャケットのほうが確かに優れていますが、職場の服装に関して保守的な考えを持つ人達の割合もまだまだ多いと思います。
正式なスーツの服装と人間性や企業イメージを結びつけやすい人達の場合には、ネクタイを付けジャケットを着たフォーマルな服装をしたビジネスマンに好感や信頼感を感じる傾向がありますので、ネクタイやジャケットを着る事がビジネスや商談に有利に働くことも多いでしょうね。
そういった実利的な側面や世代間のファッションセンスのギャップからも、まだまだクール・ビズが一般に普及するには時間がかかるのではないかと思います。

日本に限らず欧米でも、ビジネスの交渉場面における服装とビジネスの信頼性やビジネスマンの常識感覚に根ざした人間性を結びつける傾向は少なからずありますが、形式的な服装にこだわり過ぎる事なく、羽目を外しすぎずに洗練された夏ならではのファッションを臨機応変に楽しむ心の余裕を持てれば良いですね。
私は、ネクタイを締めて上着を羽織ったフォーマルなスーツ姿のビジネスマンにどちらかといえば好感を感じますが、やはり酷暑の真夏の季節に外回りをするビジネスマンの方などはクール・ビズのほうが仕事の効率や業績も上がるのではないかと思います。

羽田孜元首相が半袖のエコ・スーツを着て省エネの軽装をアピールしても全く流行しなかったように、ファッション性を重視する現代社会では、環境保護志向だけを売りにした見た目の良さが伴わない服装が普及しない事は明らかですが、今回のクール・ビズは、優れたデザイン性やお洒落な外見へのこだわりも併せ持った夏の軽装ということなので、過去のエコ・スーツや省エネ・ルックよりかは、20代~30代を中心とした普及が期待できるかもしれません。

普通のスーツの上着を脱いで、ワイシャツのネクタイを外しただけの服装は、涼しく快適な軽装ではあっても何となくだらしなく見えて、クール・ビズのファッション性の利点やデザインの新奇性といった魅力を活かし切れていないようにも思えます。
やはり、ただ涼しければ良いというだけのクール・ビズではなく、自分が敢えてスーツを着ずにそれを着てみたいと思える形のクール・ビズでないと一般企業全体に普及することは難しいでしょうね。
本当に、涼しく、快適で、ファッション性の高いお洒落な夏の軽装が普及するには、政府の閣僚や官公庁の公務員が提唱するだけでなく、民間のアパレル業界が、市場(消費者)の需要と期待に応えて、優れたデザイン性と機能性を持つ“マーケティングに乗る夏の軽装”を次々に開発して販売することが必要となるでしょう。

クール・ビズが普及する為の要因としては、涼しく効率的に仕事ができるという"快適性”、ビジネス場面で夏の軽装が当たり前になって誰もが違和感を感じないという“実用性”、デザインの洗練やカラーバリエーションの豊富さなど多くの人に着てみたいと思わせる“ファッション性”が上げられます。


最後に、国や環境省がクール・ビズを推奨する最大の理由は、涼しい軽装をすることでオフィスの冷房設定温度を28℃程度に上げ、温室効果ガスの排出量を減らすためですが、京都議定書で日本に科された温室効果ガス(CO2)の削減目標6%を達成する為にはクール・ビズの普及と合わせて自動車、発電等の石油燃料の使用を大幅に減らす必要があるでしょう。
何より、最大の二酸化炭素排出国であるアメリカとそれに次ぐ排出国である中国が、京都議定書に批准していない事によって、京都議定書発効の有効性が疑わしいものとなり、温暖化防止の世界的連帯が崩れていることが最大の問題ではあります。

私たち個人や民間企業、官公庁に出来る身近な温暖化対策としては、『冷暖房の設定温度を抑制して必要以上の冷暖房をしないこと・ゴミの排出削減・分別ゴミの徹底によるリサイクルの効率化・資源ゴミの再利用への協力・過剰包装の拒否・エコロジー製品の選択的購入・自動車の走行距離の低下・ディーゼル車の削減とハイブリッド車の購入・アイドリング時のエンジン停止』などがありますが、国民一人一人が出来るところから実践する事で一年間の温室効果ガスの排出量は微減し、その積み重ねが大きな温暖化防止効果につながっていきます。

クール・ビズ(Cool Biz)は、“cool”と“business”の合成語ですが、その名が示すように産業経済の発展と涼しい快適性を両立させるだけでなく、地球環境の開発と保護も両立させていかなければならないと思います。
環境の開発と保護が根本的に矛盾するものであるならば、人類の生存可能性や異常気象の発生と相関すると推測される地球温暖化を少しでも抑止する為に、ある程度開発のスピードや規模を縮小していく必要があると考えます。


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    Excerpt: 最近、「COOL BIZ(クール・ビズ)」という言葉をよく聞く。地球温暖化防止国... Weblog: ネコの散歩道 racked: 2005-06-13 15:56