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みんなの「精神医学」ブログ

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回避性パーソナリティー障害の主体性の喪失はなぜ起こるのか?:親子関係と子への期待・要求
回避性パーソナリティー障害の主体性の喪失はなぜ起こるのか?:親子関係と子への期待・要求 他人に対して抵抗・反発・批判をして、自分の意見を通すこと(相手の非を改めさせること)などとても無理だと感じている回避性パーソナリティーの人は、自分だけが受動的に相手に従うしかないような心理状態に追い込まれやすい。自己主張が強くて要求の多い相手と無理に付き合って、『理不尽な人間関係』にはめ込まれてしまいやすい嫌な経験を重ねているから、他者と距離感を縮めて親しくなることをかなり警戒していて不安に感じることにもなる。 ...続きを見る

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2017/09/23 02:51
回避性パーソナリティー障害(APD)と『大人としての成熟』が拒否されやすくなった現代
回避性パーソナリティー障害(APD)と『大人としての成熟』が拒否されやすくなった現代 仕事状況や学校生活、対人関係に適応しづらい性格行動パターンは、回避性パーソナリティー障害(Avoidant Personality Disorder:APD)の特徴が関係していることも多い。 ...続きを見る

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2017/09/23 02:48
自己愛性パーソナリティー障害のページのリライトと新規作成:時間経過による記事評価やウェブ環境の変化
自己愛性パーソナリティー障害のページのリライトと新規作成:時間経過による記事評価やウェブ環境の変化 2005年頃に開設したウェブサイトの各種コンテンツも公開から10年近く経った古いページが少しずつ増えてきて、コンテンツの内容や概念が古くなったものも出てきています。振り返ればあっという間でしたが10年以上もの歳月が経過する中で、心理学・社会学・カウンセリング・精神医学・哲学などのジャンルで同じテーマを扱ったサイトやブログもいつの間にか急増して、『コンテンツ評価の競争』も激しくなっています。 ...続きを見る

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2017/09/07 06:43
境界性パーソナリティー障害の人とどのように接すれば良いか?:共感・寄り添いの調整と自他の境界線
境界性パーソナリティー障害の人とどのように接すれば良いか?:共感・寄り添いの調整と自他の境界線 前記事はメラニー・クラインの精神分析的な理論の話になりましたが、境界性パーソナリティー障害(BPD)の人の激しい感情・衝動に巻き込まれ過ぎず、否定し過ぎずに対処するにはどうすれば良いかを考えてみます。BPDでは一般的に相手との心理的距離感が縮まって、何でも言える親しい関係になってきた時に、『怒り・悲しみ・寂しさ・空虚感(虚しさ)・不安感・恐怖感・絶望感・自己否定』などの激しい感情をぶつけてきやすくなります。 ...続きを見る

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2017/09/05 07:26
境界性パーソナリティー障害(BPD)の『理想化・こきおろし』とM.クラインの妄想-分裂ポジション
境界性パーソナリティー障害(BPD)の『理想化・こきおろし』とM.クラインの妄想-分裂ポジション 境界性パーソナリティー障害(BPD)の人に対する家族(周囲にいる人)の接し方は、『相手の激しい感情・気分・行動(自傷行為)に振り回されすぎないようにすること』と『相手のペースに巻き込まれて自分のメンタルヘルスを悪化させたりネガティブな感情を持ったりしないこと』が基本になります。 ...続きを見る

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2017/09/05 07:23
中学生・高校生の自殺問題2:“学校・家庭の世界”における視野狭窄・居場所喪失への支援対応
中学生・高校生の自殺問題2:“学校・家庭の世界”における視野狭窄・居場所喪失への支援対応 中学生・高校生の自殺問題の原因の多くは『学校の問題』であるが、具体的には『学業不振・進路(入試)の悩み・いじめを含む友人関係の悩み』に分類される。『学校の問題』に『家庭の問題』が加わると更に自殺リスクは高くなってしまうが、家族の問題というのは具体的には『親からの叱責や虐待・納得できない家庭環境や親子関係・家に居場所がないと感じる・親と何でも話せるような関係性がない』などになる。 ...続きを見る

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2017/07/23 12:26
中学生・高校生の自殺問題1:日本の統計的な自殺の推移・自殺企図の危機的な精神状態
中学生・高校生の自殺問題1:日本の統計的な自殺の推移・自殺企図の危機的な精神状態 21日に、愛知県犬山市内のマンション敷地内で、同市内の中学校に通う15歳の男子生徒が飛び降り自殺したことがニュースに出ていたが、少し前にも埼玉県の女子中学生がクラスで突然自分からテスト中の行為について謝罪した後に飛び降りた痛ましい自殺報道があったばかりであった。 ...続きを見る

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2017/07/23 12:23
自律神経失調症の『生活習慣病(現代病)・心気症』の側面と治療・自己改善:2
自律神経失調症の『生活習慣病(現代病)・心気症』の側面と治療・自己改善:2 固定した猫背気味の前傾姿勢、速くて浅い呼吸、マウスを持ったりスマホを持ち上げるような『腕を上げて固定した姿勢』、更に夜更かしのライフスタイルというのは、『頸性神経筋症候群・スマホ症候群』のような形で息苦しさ、意識変性のパニック感、胃の圧迫感(胃もたれ・胃痛)が出る自律神経失調症の原因になる可能性があるわけです。 ...続きを見る

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2017/04/08 15:56
自律神経失調症の『生活習慣病(現代病)・心気症』の側面と治療・自己改善:1
自律神経失調症の『生活習慣病(現代病)・心気症』の側面と治療・自己改善:1 自律神経失調症は『医学的な病気』ではないが『主観的なひどい不調』があるという状態(自律神経・筋肉のアンバランスが生む東洋医学の未病に近い状態)になりますが、要素還元的な西洋医学は一般的に『全体的な漠然とした心身の不調・慢性的な気分や体調の悪さ』の治療はあまり得意ではないところがあります。 ...続きを見る

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2017/04/08 15:54
自律神経失調症のつらい身体症状と原因の分かりにくさ:医学検査で異常はでないが症状が続く
自律神経失調症のつらい身体症状と原因の分かりにくさ:医学検査で異常はでないが症状が続く 自律神経系のバランスが崩れて発症する自律神経失調症は、精神疾患の一種のように捉えられることも多いですが、大元に何らかの精神的原因(大きな精神的ストレス)があって身体症状が出てくる『心身症(胃潰瘍・高血圧・頭痛など)』や『神経症(身体表現性障害・転換性障害など)』と比べて、より原因が何であるか分かりにくい特徴があります。 ...続きを見る

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2017/04/08 15:48
ADHDの不注意優勢型における注意力・集中力の障害と心理社会的ストレス(注意力のむら)
ADHDの不注意優勢型における注意力・集中力の障害と心理社会的ストレス(注意力のむら) 精神疾患全般の誘因として『心理社会的ストレス(原因論の素因ストレスモデル)』は作用するとされるが、大人のADHDが発見されるきっかけになるのも『思春期以降の社会的・職業的なストレス(就労困難・仕事がうまく遂行できない・集団関係に適応できない・一つの場所で集中できないなど)』が多くなっている。 ...続きを見る

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2017/02/23 14:53
大人のADHDの増加と“中枢神経の情報伝達・遺伝・近代的環境”のADHDの原因論:2
大人のADHDの増加と“中枢神経の情報伝達・遺伝・近代的環境”のADHDの原因論:2 ADHDの歴史的な原点は20世紀半ばの『MBD(Minimal Brain Disorder:微細脳機能障害)』にあるが、現在では脳組織に微細な傷があるとか脳の器質的な異常・病変があるとかいう『器質的な原因(検査によって確認できる脳の物理的な病変や病因)』はないことがわかっている。ADHDや自閉症スペクトラムなどで軽度の脳波異常は見られるケースもあるようだが、大部分のケースでは脳の中枢神経系にMRIやCTなどで確認できる種類の異常・病変はない。 ...続きを見る

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2017/02/23 14:51
大人のADHDの増加と現代で求められる知的学習・適応能力のハードル上昇:1
大人のADHDの増加と現代で求められる知的学習・適応能力のハードル上昇:1 発達障害の一つであるADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder:注意欠如多動性障害)は、かつて小児期(児童期)・思春期に特有の『子供の発達障害』と考えられていたが現在は『大人のADHD』が問題になることも多い。 ...続きを見る

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2017/02/23 14:50
自閉症スペクトラムの限られた分野の集中力とADHDの新奇性探求:時代・環境で変わる発達障害の適応度
自閉症スペクトラムの限られた分野の集中力とADHDの新奇性探求:時代・環境で変わる発達障害の適応度 児童期前後から競争原理や経済活動に全面的にコミットして、夫婦が共働きで必死に生きていくようになってきている物質的に豊かな先進国では、親が子供に十分に構って上げられる時間やスキンシップ、対話が少なくなりがちである。 ...続きを見る

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2016/11/12 01:10
生物学的原因を重視する発達障害と親子・養育要因を重視する愛着障害:社会階層の影響とADHD
生物学的原因を重視する発達障害と親子・養育要因を重視する愛着障害:社会階層の影響とADHD 幼少期の良好な親子関係の相互性を通した『愛着(attachment)』の形成は、自分の存在を支えて居場所を作ってくれる『対象恒常性』の確立につながりやすい。無条件の愛情を注いで傍にいてくれた『親・養育者』を原型とする対象恒常性は、自分の内面にある安定したイメージであり信頼・安心のある人間関係のパターンである。 ...続きを見る

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2016/11/12 01:07
ADHD(注意欠如・多動性障害)の発達障害と愛着障害の側面:なぜ先進国で多く途上国で少ないのか?
ADHD(注意欠如・多動性障害)の発達障害と愛着障害の側面:なぜ先進国で多く途上国で少ないのか? 発達臨床心理学・精神医学の専門家の中には、ADHD(注意欠如・多動性障害)を主に遺伝的要因(生物学的要因)によって発症する発達障害の一種として認めない人もいる。その理由は、ADHDの短期間での急増が『数十年のスパンの遺伝子の変異』によって生じたとは考えにくく、ADHDの発症率に『先進国と途上国の間』で大きな差があり、それを『先天的な遺伝子要因の違い』だけで説明することが困難だからだろう。 ...続きを見る

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2016/09/15 13:01
発達障害の遺伝要因と養育要因の影響:自閉症スペクトラムの社会階層性・能力特性
発達障害の遺伝要因と養育要因の影響:自閉症スペクトラムの社会階層性・能力特性 現代では、ADHD(注意欠如・多動性障害)や自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)をはじめとする広義の発達障害が急増していると言われる。発達障害の原因は、真面目に愛情をもって子供を育ててきた母親の養育責任や罪悪感を免除するという社会的配慮も含めて、『養育要因(環境要因)』は関係がなく『遺伝的要因・生物学的要因(脳の先天的な成熟障害・機能障害)』のみによって発症維持されると考えられている。 ...続きを見る

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2016/09/15 12:56
自己愛性パーソナリティーの『自己特別視・モラトリアム遷延』と人間関係をこじらせる問題点
自己愛性パーソナリティーの『自己特別視・モラトリアム遷延』と人間関係をこじらせる問題点 誇大自己を強化する自己愛のファンタジー(幻想)やイリュージョン(錯覚)、それを認めてくれる小さな世界がないと前向きに生きていけない人は多い。現代人は我慢・忍耐・屈辱に耐え忍んでなんとか生きていくというような生き方に容易に適応できないくらいには自意識・自己愛が肥大していて、その背景には格差のある豊かな物質社会における豊かさの氾濫があるからである。 ...続きを見る

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2016/09/03 00:05
自己愛パーソナリティーにおける夢・理想の追求と挫折:『なりたい自分』をどこまで目指すか
自己愛パーソナリティーにおける夢・理想の追求と挫折:『なりたい自分』をどこまで目指すか 自己愛性パーソナリティーの特徴は『自己愛の傷つきに対する脆弱さ』と『誇大な自己像を実現して自己愛を満たすための努力』である。自己愛の傷つきに対する脆弱さでは、周囲の小さな世界で認められていた自己愛が深く傷つけられると思春期挫折症候群にも似た絶望感や劣等感、虚無感、無気力に陥ってなかなか立ち直れなくなる(実際の自分に見合った自己イメージや周囲からの対応ではどうしても納得できない)ということにもなりやすい。 ...続きを見る

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2016/09/03 00:04
現代人の適度な自己愛の追求と誇大自己による不適応:自己像を楽しむフォトジェニック文化
現代人の適度な自己愛の追求と誇大自己による不適応:自己像を楽しむフォトジェニック文化 自己愛性パーソナリティーの人は、自分の持っている『誇大自己(自己愛のファンタジー)』に見合うだけの実力や魅力、ちやほやしてくれる周囲の反応があれば、それなりの現実適応のパフォーマンスを維持できる。 ...続きを見る

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2016/09/03 00:02
自己愛性パーソナリティーの人の“適応的な能力発揮”と“不適応な挫折・無気力”:自己愛の調整
自己愛性パーソナリティーの人の“適応的な能力発揮”と“不適応な挫折・無気力”:自己愛の調整 超自我の自己規律や自我理想の追求を前提にして自己アイデンティティーを構築していた時代には、超自我・自我理想に見合った自分の人格や人生を築き上げていくことが『自己愛の高まり』につながっていた。だが、現代ではより本能的かつ直接的に『誇大自己(現実の自分を超えた幼児的な全能感の幻想)』が満たされるか否かで『自己愛の高まり』が規定される時代へと変わってきているのだという。 ...続きを見る

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2016/08/18 00:05
20歳の女性アイドル刺傷事件とストーカー心理2:ストーカーの凶悪事件化は防げるか?
20歳の女性アイドル刺傷事件とストーカー心理2:ストーカーの凶悪事件化は防げるか? アイドル(芸能人)の若い女性というのは、最後は芸能活動(グループ活動)をやめるかアイドルとは別ジャンルの芸能活動(俳優など)に転身するか、私生活で誰かと結婚するかで、『絶対に実らない擬似恋愛』であることを踏まえた上で、ファンは期間限定の擬似恋愛的な感情の高揚や満足を楽しむというのが暗黙のルールだろう。 ...続きを見る

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2016/05/24 13:41
20歳の女性アイドル刺傷事件とストーカー心理1:アイドルとファンの距離感の縮まりと妄想
20歳の女性アイドル刺傷事件とストーカー心理1:アイドルとファンの距離感の縮まりと妄想 東京都小金井市でアイドル活動(音楽活動)をしていた大学生の20歳女性が、27歳の容疑者の男から刃物で30ヶ所以上も刺されて意識不明の重体となる凄惨な事件が起こった。容疑者の男は被害者の女子大生のアイドル活動のファンだったようだが、数ヶ月以上の長期間にわたってコンサート会場やSNS(Twitter)で執拗なつきまとい行為を行い、一方的に毎日のように多くのメッセージを被害者に送りつけていた。 ...続きを見る

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2016/05/24 13:33
連想活性化の脳機能と連想記憶ネットワーク:精神分析の無意識の言語化の仕組み
連想活性化の脳機能と連想記憶ネットワーク:精神分析の無意識の言語化の仕組み 人間の認知には“ある言葉(観念)”から“別の言葉(観念)”が自動的に連想されて、更に別の言葉(観念)が呼び起こされて次々につながっていくという『連想活性化(連合心理学の観念連合)』の機能がある。連想活性化は、自動的かつ反射的に働く“システム1”の脳機能であり、人間の持つ言語や観念のメカニズムをかなり強く規定している。 ...続きを見る

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2016/05/21 14:55
発達障害と愛着障害2:現代で求められる能力・適性のハードル上昇と先進国の家族・夫婦・婚姻の変化
発達障害と愛着障害2:現代で求められる能力・適性のハードル上昇と先進国の家族・夫婦・婚姻の変化 現代社会で発達障害が急激に増えている原因にはさまざまなものがあるが、最も大きな原因は『発達障害の診断・症状・概念に対する社会全般の注目度が上がったこと(精神医学・発達心理学の関係者だけではなく啓発的な書籍などを通して一般の人でも発達障害関連の知識・情報を持つようになり自分も当てはまるのではないかと自己分析して受診するようになったこと)』である。 ...続きを見る

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2016/05/03 14:32
発達障害と愛着障害1:抑制性愛着障害と脱抑制性愛着障害に見る愛着の偏りのパターン
発達障害と愛着障害1:抑制性愛着障害と脱抑制性愛着障害に見る愛着の偏りのパターン 子供時代に適切な愛情や関心を注がれずに、愛着形成のパターンが障害された場合に起こる社会性や人間関係の問題を、DSMの診断基準では『抑制性愛着障害』と『脱抑制性愛着障害』に分類している。 ...続きを見る

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2016/05/03 14:25
発達障害の生物学的原因(脳の機能性)と養育環境の要因(愛情・承認の不足)の比率
発達障害の生物学的原因(脳の機能性)と養育環境の要因(愛情・承認の不足)の比率 発達障害(developmental disorder)は『中枢神経系(脳)の成熟障害』という生物学的原因・遺伝的要因によって発症することが強調されている。 ...続きを見る

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2016/05/03 14:22
自閉症スペクトラムの認知機能の典型的特徴と早期療育・接し方の工夫
自閉症スペクトラムの認知機能の典型的特徴と早期療育・接し方の工夫 自閉症の人の青年期は、適切な療育や進路指導、環境調整を受けられなければ、『非行・逸脱・パニック・暴力(キレる)』などの二次障害が起こるリスクの高まる発達段階であるが、現在ではそれぞれの自閉症の人の能力水準・認知特性にフィットした療育・指導・助言・環境調整を行うことによって二次障害が起こりにくくなることがわかっており、青年期以降にもそれぞれのペースで認知能力や対人関係能力を伸ばせる可能性がある(自分なりの自分の個性・水準に合った適応しやすい場・関係を探索できる)と考えられるようになっている。 ... ...続きを見る

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2016/03/22 16:56
ローナ・ウィングの自閉症研究と自閉症児のコミュニケーション(人間関係)のパターン
ローナ・ウィングの自閉症研究と自閉症児のコミュニケーション(人間関係)のパターン 広汎性発達障害(PDD)や自閉症スペクトラムの不適応問題の中心にあるのは『コミュニケーション(言語機能)の障害+社会性(対人関係)の障害』であるが、アスペルガー障害など知的障害のない高機能群では『知覚過敏(視覚優位)・抽象的な概念の理解の困難・心の理論(他者の心の状態の推測能力)の障害』が目立ちやすくなる。 ...続きを見る

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2016/03/22 16:53
幻想的な自己愛が強まる現代社会2:小此木啓吾の自己愛の時代の未来予測と仮想現実・機械依存
幻想的な自己愛が強まる現代社会2:小此木啓吾の自己愛の時代の未来予測と仮想現実・機械依存 『自己愛の肥大(理想)+自己制限の決断(現実)との葛藤』に対して、現代社会に生きる多くの人が『自己責任・自己決定(自分が仕方ないとかこれが自分に合っているのだと納得して決めるということ)』でしか決着のつけようがない部分が増えていて、その決断の仕方や現実(他者)との折り合いに支障が生じると社会適応が困難になってしまう。 ...続きを見る

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2015/11/26 07:30
幻想的な自己愛が強まる現代社会1:思い通りにならない他者と“個人の想像・選択の可能性”
幻想的な自己愛が強まる現代社会1:思い通りにならない他者と“個人の想像・選択の可能性” 理想自己と現実自己が大きく乖離しているという状態が、自己愛パーソナリティーの特徴の一つでもあるだろう。自分の内面にある思考・願望が生み出している『理想自己の偶像・虚像』のほうが常に、自分の外部にある他者・環境からの評価(フィードバック)によって微調整される『現実自己の実像・リアル』よりも無意識的に優先されている人格構造が、自己愛性パーソナリティーなのである。 ...続きを見る

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2015/11/26 07:23
自己愛性パーソナリティー障害と他者・社会との関係性における不適応感
自己愛性パーソナリティー障害と他者・社会との関係性における不適応感 『自己愛の肥大』による自己愛性パーソナリティー構造(自己愛性パーソナリティー障害)は、自分以外の他者や環境への興味関心が弱くて、『客観的な自己像』を認識できないことによって形成される性格傾向の問題である。 ...続きを見る

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2015/11/26 07:20
マインドフルネス(mindfulness)とは何か?:注意散漫(過剰な思考)から離れた心と体の調和
マインドフルネス(mindfulness)とは何か?:注意散漫(過剰な思考)から離れた心と体の調和 私たちが自分自身の心の状態を改めて振り返って内省してみると、『今、目の前で起こっている出来事』や『今、そこにいる相手とのコミュニケーション』や『今、自分がしていること』だけに十分な意識・注意・感覚を向けきれていないことが多いことに気づく。 ...続きを見る

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2015/07/25 10:37
マインドフルネスと認知行動療法:“今・ここにいる自分の感覚・意識”に集中すること
マインドフルネスと認知行動療法:“今・ここにいる自分の感覚・意識”に集中すること フリッツ・パールズとローラ・パールズのゲシュタルト療法では『今・ここの原則』が重視されるが、心理的問題を解決に近づける心理療法の本質の一つは、“過去への執着”と“未来への不安”に過度に囚われないようにすることである。 ...続きを見る

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2015/07/25 10:33
星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』の書評2:ADHDの各種症状と発達障害の治療方略
星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』の書評2:ADHDの各種症状と発達障害の治療方略 ADHD(注意欠如・多動性障害)に対する一面的な見方として『落ち着きがなくて短気でキレやすい』ということがあるが、同じADHDでも多動性と衝動性が前面に出る“多動性・衝動性優勢型(ジャイアン型)”と注意散漫や忘れ物の多さ、片付けのできなさ、人付き合いや会話の苦手さが前面に出る“不注意優勢型(のび太型)”とでは問題状況の現れ方がまるで異なってくる。 ...続きを見る

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2015/04/01 17:14
星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』の書評1:大人の発達障害が見過ごされやすい要因
星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』の書評1:大人の発達障害が見過ごされやすい要因 中枢神経系(脳)の生物学的な成熟障害や機能不全によって発症する『発達障害(developmental disorder)』は、今まで子供に特有の障害と考えられてきたが、『子供時代の発達障害』を見過ごされたままで大人になってしまう人たちが少なからずいる。 ...続きを見る

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2015/04/01 17:12
摂食障害の生理学的要因(ドーパミンの感受性)と心理的要因の相互作用:食物・人間関係に対する依存症
摂食障害の生理学的要因(ドーパミンの感受性)と心理的要因の相互作用:食物・人間関係に対する依存症 非合法の薬物だけではなくタバコやアルコールの依存症でも、食欲が減退して体重が減りやすいと言われる。『タバコをやめると太りやすい』というのは定説のように語られるが、タバコに含まれるニコチンはシナプス間隙のドーパミン分泌促進の生理作用(神経活動の活性化・鎮静化)を及ぼすことで、『食欲の代わりとなる快感(ニコチンの生理作用による食欲の代理的満足)』を得ていると推測される。 ...続きを見る

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2014/10/25 16:04
快楽物質のドーパミンやエンドルフィンと依存症の精神病理:快感記憶の固着による依存性
快楽物質のドーパミンやエンドルフィンと依存症の精神病理:快感記憶の固着による依存性 ドーパミンという快楽物質は、思考や意欲、興奮、衝動、妄想(自動思考の過剰)などの“精神運動性”とも関わりがあるが、ドーパミンの過剰分泌は『統合失調症』の陽性症状(幻覚妄想・錯乱)とある程度相関していることが知られている。精神運動が活発かつ過剰になりすぎることによって、実際にはないモノや音を知覚してしまったり、意欲・活動性が強まりすぎてその衝動を抑えきれなくなったりする恐れが出てくるわけである。 ...続きを見る

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2014/10/17 05:59
脳内の『報酬系(ドーパミンの報酬回路)』の働きと依存症(病的嗜癖)の形成
脳内の『報酬系(ドーパミンの報酬回路)』の働きと依存症(病的嗜癖)の形成 脳神経科学やその知見のイメージを応用した性格テストでは人間の喜怒哀楽を『脳内ホルモン(情報伝達物質)の分泌の増減』によって解釈しようとするが、人間の“喜び・幸せの快楽の感情”には、ドーパミンやエンドルフィンといった脳内ホルモン(脳内化学物質)が深く関わっている。 ...続きを見る

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2014/10/17 05:56
佐世保市の事件と加害者の動機・人格を巡る臆測1:遺伝要因と環境要因の分断
佐世保市の事件と加害者の動機・人格を巡る臆測1:遺伝要因と環境要因の分断 長崎県佐世保市で起こった高校一年の少女による猟奇的な同級生殺害事件は、その後のメディア報道の氾濫や加害少女の断片的な供述によって、『事件の原因や少女の動機(性格形成)の推測』を巡って大きく意見が分かれているようだ。 ...続きを見る

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2014/08/08 09:53
現代人のモチベーションと自己愛・ナルシシズム:自己の承認と自己存在の持続性の願望
現代人のモチベーションと自己愛・ナルシシズム:自己の承認と自己存在の持続性の願望 現代では、A.アドラーのいう共同体感覚が衰退したり、他者と共有可能な活動・話題の領域が狭くなったりしたことで、主観的な理想の自己イメージだけを満たそうとする『自己愛(self-love)』が肥大しやすくなっていると言われる。 ...続きを見る

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2014/07/28 15:59
アスペルガー症候群の捉えられ方と広範な不適応との相関:現代の学校や仕事・人間関係の適応に悩む人たち
アスペルガー症候群の捉えられ方と広範な不適応との相関:現代の学校や仕事・人間関係の適応に悩む人たち アスペルガー障害においても、うつ病(気分障害)と類似した『診断基準の拡大的適応(既存社会や人間関係に適応できない人たちを押し込めるような診断・定義のあり方)』が起こりやすい時代背景もあると思われるのだが、それだけ『社会適応(仕事適応)・対人関係適応のハードル』が過去の時代と比較して高くなっている(誰もが特別な努力なしに普通に学校に行って就職してそれなりの人生を歩んでいけるという前提が成り立たなくなっている)という環境・意識の要因も合わせて考えていく必要があるかもしれない。 ...続きを見る

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2014/03/12 13:46
自閉症スペクトラムの子供に対する療育・特別支援教育とアスペルガー障害の診断増加
自閉症スペクトラムの子供に対する療育・特別支援教育とアスペルガー障害の診断増加 自分の体験や物事を一般化することができないという自閉症の認知的特徴も、『人間関係・学校環境の適応』を悪くしてしまう原因の一つであるが、自閉症児は『過去にしたことのある事柄』を一般化して認識することがなかなかできない。 ...続きを見る

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2014/03/12 13:42
自閉症スペクトラムの子供に対する療育と他者との愛着形成・知覚過敏の問題
自閉症スペクトラムの子供に対する療育と他者との愛着形成・知覚過敏の問題 重症の自閉症児は、乳幼児期の頃は他者への興味関心を全く示さないということも多いのだが、自然な心身の発達が進んで幼稚園・小学校に上がる頃になると、『母親に対する甘え・依存・寂しさの兆候』をそれとなく見せる子も増えてくる。 ...続きを見る

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2014/03/12 13:40
自閉症スペクトラムの子供が持つ“対人関係パターン”の3分類
自閉症スペクトラムの子供が持つ“対人関係パターン”の3分類 自閉症スペクトラムの人たちは、特定の重要な物事だけに集中して意識を向ける選択的注意が苦手であり、瑣末な細部に囚われることで全体の特徴(抽象的な概念)をなかなか認識することができない。 ...続きを見る

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2014/03/12 13:38
自閉症の体験世界と選択的注意の困難2:自閉症の認知機能の特徴と感覚遮断的な自己防衛
自閉症の体験世界と選択的注意の困難2:自閉症の認知機能の特徴と感覚遮断的な自己防衛 人間はモノよりも人のほうが好き、あるいはモノよりも人のほうに自然に意識・注意が向きやすい(他人が近づいたり話しかけてくれば気になってしまいその人に注意が集中する)というのが、乳幼児の行動観察から導かれる人間の精神発達の一般的な過程になっているのである。これらのことから、自閉症の人の認知機能の特徴として以下のようなことを想定することができる。 ...続きを見る

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2014/01/21 05:42
自閉症の体験世界と選択的注意の困難1:なぜ他者とのコミュニケーションが難しいのか?
自閉症の体験世界と選択的注意の困難1:なぜ他者とのコミュニケーションが難しいのか? 高機能自閉症の人は、他者と向き合って話をするのは非常に苦手であるが、自らの知的水準に合わせて『自分の内面心理(考え方・感じ方・記憶)』を文章として表現するのは得意なことがある。作家やライターとして活躍する自閉症スペクトラムの人も少なからずいるように、『話すこと(他者の目を見ること)の苦手さ』に対して『書くこと(自分を表現すること)の得意さ』があるというのが、自閉症スペクトラムの人の特徴の一つとされる。 ...続きを見る

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2014/01/21 05:40
軽度発達障害と境界知能の問題3:勉強の苦手意識がなぜ情緒不安定を生みやすいのか。
軽度発達障害と境界知能の問題3:勉強の苦手意識がなぜ情緒不安定を生みやすいのか。 なぜ知的能力の低さによって情緒・気分が不安定になるのかというと、同級生よりも自分が勉強でいつも遅れを取っているという意識から『自尊心の傷つき・劣等コンプレックスのこじれ』が生まれるからであり、一生懸命に自分なりに勉強を頑張っているのに結果が出ないことによって『努力することの意味づけ・モチベーション』が落ち込んでしまうからです。 ...続きを見る

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2014/01/16 21:17
軽度発達障害と境界知能の問題2:境界知能の知的能力のバラつきと適切な教育配慮
軽度発達障害と境界知能の問題2:境界知能の知的能力のバラつきと適切な教育配慮 実際、小学校低学年の子供では“約14%”が境界知能を示すという知能の統計研究もあり、勉強内容が急に難しくなってくる『小学校4〜5年生の時期の学習課題の壁・ハードル(俗に9歳の勉強の壁とも呼ばれる)』を上手く超えられるか否かによって、境界知能から正常知能に移行できるかどうかが決まってくる部分が大きいのです。 ...続きを見る

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2014/01/16 21:15
軽度発達障害と境界知能の問題1:小学校時代の児童の知能の不安定性と学校適応
軽度発達障害と境界知能の問題1:小学校時代の児童の知能の不安定性と学校適応 アスペルガー障害を含む『自閉症スペクトラム』では、知的障害を伴わずに社会性(円滑な人間関係・対話能力)の発達に困難が生じる『高機能自閉症群・高機能広汎性発達障害』に注目が集まりがちです。 ...続きを見る

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2014/01/16 21:13
上野玲『うつは薬では治らない』の書評3:SSRIの衝動性亢進の副作用と病者の主体性
三環系・四環系・SSRI・SNRI・NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性薬)の抗うつ薬に効果があるという根拠になっているのは、脳内の情報伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが不足することによって、うつ病や不安障害のような精神疾患が起こるという『セロトニン仮説(脳内モノアミン仮説)』である。 ...続きを見る

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2013/12/29 07:04
上野玲『うつは薬では治らない』の書評2:SSRIの市場拡大と副作用の不安
精神科や心療内科でうつ病と診断されれば、『薬物治療(抗うつ薬・睡眠導入薬・抗不安薬)+心身の休養(ストレス状態からの離脱)』が行われることになるが、著者の上野氏は自営業者として働く自分の仕事状況から『休みたくても現実的な理由から休めない人』が多くいるのだと語る。薬を服用する以上に、ストレスを感じる人や環境から暫く離れて、ゆっくりと休養することには確かに効果があるが、雇用・競争の状況が厳しくなっている現代社会では、誰もが病気だからといって十分な休養を取れるわけではないのである。 ...続きを見る

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2013/12/29 07:00
上野玲『うつは薬では治らない』の書評1:うつ病患者の増加と薬物療法の懐疑
うつ病の罹患者は10年で約2倍に増え、現在では日本国内に100万人以上のうつ病の人がいるとも言われているが、『うつ病に対する標準治療』は必ずしも成功しているとは言えない。 ...続きを見る

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2013/12/29 06:57
うつ病・燃え尽き症候群になりやすい執着性格と無理な頑張り1:物事のプライオリティ
うつ病のゲートウェイ(入口)になることもある燃え尽き症候群(burnout syndrome)や慢性的なストレス反応では、心身が共に限界までギリギリに疲れ果ててしまい、『短時間の休養による自然な体力・気力の回復』がほとんどできなくなってしまう。有害な心理的刺激であるストレッサーに晒されると、ハンス・セリエのいう汎適応症候群(GAS)が起こって、誰でも一時的に自律神経のバランスが崩れる。 ...続きを見る

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2013/11/26 23:09
機能不全家族の親子間のメッセージの問題点と『許すこと・憎むこと』の二元論で割り切れない心理
親が『自分の人生は自分で決めて生きなさい(あなたの人生は他の誰のものでもなくあなたのものなのだから自分で考えて生きなさい)・自分のやりたい仕事や学びたいことに向けて頑張りなさい・つらくて大変な時にはいつでも帰ってきなさい・一生懸命に目標や進路に向けて頑張るならこっちも応援するよ』などのメッセージを言葉や態度、雰囲気で子に伝えることができていれば、『親の期待や理想に応えるためだけの人生』という重たい義務感を感じずに済み、逆に子供のほうも素直(自然)な気持ちで、良くしてもらった親に感謝して恩返しをし... ...続きを見る

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2013/08/24 00:56
アダルトチルドレンやいじめ体験はなぜその後の性格形成・対人認知に大きな影響を及ぼしやすいのか?
過去の親子関係や友人関係から植え付けられやすい『基本的な自己認識・物事の考え方・世界(現実社会)のあり方』の影響力はとても強い。それらの内容が全て客観的な現実と一致していて、『自分の意欲・尊厳・価値』を貶めないものであれば問題はない。 ...続きを見る

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2013/08/24 00:54
買い物依存症・アルコール依存症などの物質依存と関係する『生理的興奮・消費行動の心理的効果』
買い物やギャンブル、ドラッグ、アルコール、嗜好品などにのめり込んで耽溺してしまう『物質依存症』は、脳内で興奮性のドーパミンや鎮静性のセロトニンを分泌する『報酬系』を刺激する行動パターンにはまることで発症して維持される。 ...続きを見る

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2013/08/10 03:08
“新しいタイプのうつ病”の性格傾向・適応水準・典型症状と古典的うつ病の病前性格
ストレス反応としての『抑うつ体験反応』は、抑うつ感や精神運動抑制の持続時間が短く原因が比較的はっきりしているが、症状そのものはうつ病と類似している。一方で、各部の身体症状だけが目立って自覚されるというタイプのうつ病もあり、そういった慢性的な原因不明の身体症状に悩んでいる人は、精神科・心療内科ではなく(身体のどこかに見つかりにくい異常があるはずという思いから)内科をドクターショッピングする傾向が見られやすい。 ...続きを見る

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2013/05/11 19:21
生物学的原因によるうつ病とライフイベントの影響による“抑うつ体験反応(ストレス反応)”
前回の記事ではうつ病の本能的・生理的欲求の障害としての『睡眠障害・食欲消失(摂食障害)』について説明したが、統合失調症の患者に“プレコックス感”と呼ばれる独特のかみ合わない感じ、現実的な認識を共有しづらい感じがあるように、うつ病患者にもうつ病に特有の『生命力の減衰・弱まり』を感じさせる兆候・雰囲気・外観がある。 ...続きを見る

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2013/05/11 18:10
うつ病の典型症状としての『睡眠障害・摂食障害(食欲消失)』はなぜ理解されにくいのか?
うつ病における中核的な感情障害は、身体感覚の不調・不快としての身体症状を伴う『身体感情』や具体的な対象は定まらないが長時間にわたって続く『不快な状態感情』に集約される。また、うつ病患者のもっとも典型的な主訴は『全身がだるくて重たい・身体が思うように動かせず気分がずっと悪い・身体のどこかに痛みや不快感がいつもある』という“全身的かつ全般的な身体症状”であり、その身体症状が基盤にある形で抑うつ感や無気力、不安感、悲哀感、自責感、希死念慮といった様々な精神症状のバリエーションが出現してくるのである。 ... ...続きを見る

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2013/05/11 16:35
『感情障害』の視点から見るうつ病:クルト・シュナイダーの状態感情・価値感情の分類
うつ病(depression)は“気分障害(mood disorder)”と呼ばれたり“感情障害(affective disorder)”と呼ばれたりするが、感情の根源的な性質は『快と不快の感じ方の区別』にある。前回、『なぜ現代社会でうつ病は増えているのか?』という記事を書いたが、現在のうつ病の生涯有病率は10%前後(時点有病率は約4〜7%)とされ、10人に1人以上くらいの割合で重症度の差はあっても、人生のどこかでうつ病を発症するという時代状況にある。 ...続きを見る

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2013/05/10 16:15
なぜ現代社会でうつ病が増えているのか?2:うつ病の治癒(寛解)をどう判断すべきか
うつ病の概念で大雑把に整理・理解されてしまうことが多い軽症うつ病や抑うつ状態、アパシー症候群、退却神経症、適応障害などは、『うつ病の概念的枠組みの拡大と患者数増加』を示している。これらのうつ病の部分的症状を伴いやすい心理的諸問題に対応するに当たっては、クライエント(患者)の抱えている心理社会的要因への関心を高めると同時に、その問題・悩みの解決に対してカウンセリング的な理論や技法を適用していくことが期待される。 ...続きを見る

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2013/05/02 13:09
なぜ現代社会でうつ病が増えているのか?1:心理療法と薬物療法のバランス
うつ病(気分障害)を誰もが罹り得る『心の風邪』と呼ぶことによって、社会的な啓蒙と治療機会の拡大が進められてきたが、『症状・原因・重症度・薬剤への反応』が多種多様なうつ病患者数の増大(国内で約100万人以上)によって治療方針の混乱(対処法の困難)が深まってきた。 ...続きを見る

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2013/05/02 02:37
モラルハラスメントが見過ごされやすい社会構造と『関係性による支配(相手の自由の抑圧)』
広義の精神的虐待である“モラルハラスメント(moral harassment)”は非常に射程の長い概念であり、職場でのパワーハラスメントや異性間のセクシャルハラスメント、家庭での虐待問題、学校でのいじめなども含まれます。モラルハラスメントは、フランスの精神科医マリー=フランス・イルゴイエンヌが提唱した精神的加害の概念です。 ...続きを見る

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2013/03/13 16:19
“親の基本的な考え方・世界観”に影響されやすい子どもの人生脚本とアダルトチルドレン
家庭内での親子関係やそこでやり取りされるメッセージは、交流分析でいう『人生脚本(Life Script)』を段階的に書き上げていきますが、この人生脚本というのは自分の人生がどのようなものであるのか(喜び・幸せが多いのか苦しみ・不幸が多いのか)、自分がその人生でどういった役割を果たすことになるのかという大まかなあらすじが書かれたものです。親や教師、友人との双方向的なコミュニケーションの積み重ねで書かれていく人生脚本は、『自己暗示的な作用・誘導的な行動選択』を及ぼす力を持っています。 ...続きを見る

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2013/03/01 10:58
フリードリヒ・ニーチェのアンチキリストと“自我・自己愛・孤独”に悩む人間の増加
欧米のキリスト教的な世界観では、東洋の儒教・仏教・道教では余り重要視されない『正義(異文化に対する優越性)』の観念の影響力が見られましたが、この正義と悪の二元論は、キリスト教以前の古代ギリシア哲学でも“アレテー(徳)”として尊重されました。プラトンの哲学思想でも、魂は『各部分のイデア(理想の範型)』を目指しており、魂の各部分が完全性に到達しようとするその指向性こそが『正義』であるとされています。 ...続きを見る

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2013/02/18 10:05
うつ病の罪悪感・自責感を“世間体(恥)の日本文化”から考えてみる
日本人は生身の人間ではない『神(宗教)・倫理・聖典』といった普遍的(絶対的)な規範と個人で向き合うという歴史をほとんど持っていません。そのため、『世間(社会)の中で自分はどういった役割を果たしているか』や『他人から自分の生き方や状態をどう見られているか』という一般的に“世間体・体裁”と呼ばれるものとその喪失が『罪悪感(自分が病気であることによって他人・社会に迷惑を掛けているのではないかという感覚)』の発生と相関しやすくなります。 ...続きを見る

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2013/02/18 09:55
境界性パーソナリティ障害(BPD)の自己アイデンティティ拡散の問題:ユングのシャドウとペルソナ
境界性パーソナリティ障害(BPD)の性格構造の形成は、“アダルトチルドレンとしての成育歴(機能不全家族の親子関係による傷つき)”と相関していることも多いが、それは『親の偏ったイメージの固定化+そのイメージが生むネガティブ(非適応的)な影響』として理解することができる。 ...続きを見る

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2012/12/01 16:12
境界性パーソナリティ障害(BPD)に対する構造化されたカウンセリングの適応・効果
前回の記事の続きになるが、世界的に著名な認知療法家であるアーロン・ベックやデビッド・D・バーンズ、マーシャ・リネハンなども、境界性パーソナリティ障害(BPD)の治療戦略として『激しい情動と極端な言動の認知的コントロール(なぜその出来事に対してそんなに激しく怒ったり悲しんだりする必要があるのかの探求と調整)』に重点を置いており、BPDを些細な刺激や変化に過剰に反応し過ぎる問題として解釈している。 ...続きを見る

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2012/12/01 15:18
境界性パーソナリティ障害(BPD)の形成と“母子間の愛着障害・嗜癖の依存性の要因”:2
幼少期からの親子関係の問題や愛情剥奪、守られている感覚の欠如などによって、『親や過去の記憶から与えられた自己像(その視点からの世界観・人間観)』に強く束縛されてしまい、自由な物事の認知や行動の選択ができなくなっているのがBPDの人格構造なのである。そのため、他人からの愛情や関心を失う事を恐れて異常なほどの執着心やしがみつき、つきまといをしてしまう事があったり、反対にわざと相手に迷惑や負担を掛けるような『拗ね・いじけ・攻撃性』を見せて自分への関わりを求めようとする事もある。 ...続きを見る

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2012/09/28 23:15
境界性パーソナリティ障害(BPD)の形成と承認不全を生む“家庭環境・親子関係の要因”:1
境界性パーソナリティ障害(BPD)の人は他者の愛情や優しさ、注目に対する飢餓感が強くて、慢性的な見捨てられ不安に苦しんでいることが多い。その根本的な理由として本人の口から『親に全く大切にされず愛してもらえなかった・親とほとんど何の情緒的な関係がないままに大きくなった・親に甘えたくても甘えることが許されなかった』といった事が語られることもあり、この理由はアダルトチルドレン(機能不全家族における成育歴)の精神的な脆弱性・不安定性とも関係している。 ...続きを見る

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2012/09/28 23:13
自己愛障害の視点から見た境界性パーソナリティ障害(BPD)とダブルバインドのコミュニケーション
自己愛(self-love)の発達過程や病理を研究した自己心理学のハインツ・コフートの理論を参照すれば、クラスターBの境界性パーソナリティ障害(BPD)と自己愛性パーソナリティ障害(NPD)は共に『自己愛障害(自己愛の肥大・萎縮)』として解釈することができる。自信過剰や傲慢な振る舞い、共感の欠如(他者の利用)が見られる自己愛性パーソナリティ障害は『自己愛の肥大の病理』であり、対人関係の不安定や自己否定・自傷行為、見捨てられ不安が見られる境界性パーソナリティ障害は『自己愛の萎縮の病理』である。 ... ...続きを見る

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2012/08/03 21:27
過去の親子関係(人間関係)のコンプレックスと投影同一視が生む“パラタクシス(並行的)な二重の関係”
父親から大きな愛情を受けていた人やその父親を早い段階で亡くしてしまった人は、『父親に近い年齢・外見・態度の男性』に対して、過度に馴れ馴れしく接して甘えたり頼りにしたりすることもある。反対に父親からの愛情や保護を知らずに育ってきて、父親というものに反発心を持っている人も、『父親に近い年齢・外見・態度の男性』に対して必要以上に攻撃的になったり挑発的になったりすることがある。 ...続きを見る

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2012/08/03 21:23
オットー・カーンバーグの境界性パーソナリティ構造(BPO)とメラニー・クラインの早期発達論の視点
自他の境界線が深刻に混乱して、思い通りにならない他者に激怒したり罵倒したり攻撃したりするような境界性パーソナリティ障害(BPD)では、『良い相手の部分(良い部分対象)』と『悪い相手の部分(悪い部分対象)』を分裂させて別人のように認識してしまう事がある。その混乱した心理状態には、メラニー・クラインの早期発達理論でいう『妄想‐分裂ポジションへの固着・退行』が関係していると推測することができるが、BPDでは分裂(splitting)の防衛機制が発動して、ある人を手放しで賞賛していたと思ったら、次の瞬間... ...続きを見る

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2012/07/27 09:28
境界性パーソナリティ障害と他者に対する両極端な評価3:メラニー・クラインの妄想‐分裂態勢
自己と他者の境界線が弱いという事は、他者の言動から暗示的な影響を受けやすく、相手の気分や感情に巻き込まれやすいという事を意味しているが、実際、BPDの人は自分が気分が悪くて機嫌が悪い場合には、その感情を相手に投影して『相手のほうが気分が悪い・不機嫌で怒っている』という風な事実ではない他者認知をしてしまいやすい。自他が未分離でストレス耐性が低く、独立した自我を確立できない状態が、原始的防衛機制の一つである“投影(projection)”を発動しやすくするのである。 ...続きを見る

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2012/07/27 09:06
境界性パーソナリティ障害とカウンセリング・人間関係のポイント:自己愛に対応する緩やかな構造化面接
カウンセリングの面接技法(対話技法)は、『共感的理解に基づく傾聴』によるありのままのクライアントの受容が基本になっている。しかし、『自己愛・依存性の過剰』を原因とするクラスターBのパーソナリティ障害(人格障害)では、共感と傾聴、受容だけでは上手くいかずに、余計にクライアントの依存性や不満感、要求水準を高めてしまう問題が起こってしまう事がある。 ...続きを見る

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2012/05/03 19:47
春日武彦『精神科医は腹の底で何を考えているか』の書評:経験をアレンジした100名の精神科医の事例集
精神の不調や不適応な状態、強いストレスの影響があっても、実際に『心療内科・精神科』を受診するまでには至らない人が多く、今でも心療内科・精神科に対して偏見や誤解、無理解を持っている人は少なからずいる。『心療内科』という心の問題や生活適応の悩みを専門に取り扱う診療科の新設も、『精神科』という言葉の持つネガティブなイメージや好ましくない先入観を和らげるために設けられたという経緯もある。 ...続きを見る

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2012/04/23 09:06
現代の精神医療と薬物治療の可能性と問題4:生物学的精神医学と医師(精神医療)―患者の信頼関係
精神医療の問題点として、自傷他害の恐れが強かったり現実適応(通常の対話能力)を完全に失っているような重症患者になると、医療機関であっても『行き場所(継続的に受診や入院をさせてくれる病院)』がなくなってきて、患者と患者の家族の立場が弱くなりやすく、医師の治療方針に疑問を感じたり自分には合っていないのではないかと不安に感じても、それを直接質問することは心理的にかなり難しくなってくる(医師によっては疑問・不安・質問でも自分の治療方針に対する不満や反対と受け止めて不機嫌になったりする事例なども)というこ... ...続きを見る

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2012/03/24 12:17
現代の精神医療と薬物治療の可能性と問題3:向精神薬の作用・副作用と抗うつ薬の効果の捉え方の変化
向精神薬によるそれぞれの副作用の症状は別の薬で抑えることができるようになっているが、それでも飲む薬が増えて筋肉・運動の異常反応が増えるというのは、本人にとっては辛くて苦しいことであり、副作用が重くなれば服薬遵守ができなくなるケース(自己判断の減薬)もでてくる。抗精神病薬の副作用は、ドーパミン受容体遮断による『錐体外路症状』と他の抗うつ薬などの向精神薬でも出やすい『抗コリン作用(口渇・便秘・排尿障害)』とに分けることができる。代表的な錐体外路症状は以下のようなものである。 ...続きを見る

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2012/03/21 17:07
現代の精神医療と薬物治療の可能性と問題2:抗精神病薬の開発と“精神病の寛解”を目指す医療
精神疾患の治療理念はある意味では、完治させられない“慢性疾患(アレルギー性疾患・腎障害・糖尿病・リウマチ・肝障害等)”の治療に当たる内科医が『薬で抑えて症状と上手く付き合っていきましょう』というように、今ある医学的手段によって症状をコントロールしていくことが目的になっているからである。 ...続きを見る

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2012/03/19 15:03
現代の精神医療と薬物治療の可能性と問題1:yomiDrの『医療ルネサンス』の事例を読んで
読売新聞の“yomiDr.(ヨミドクター)”の連載『精神医療ルネサンス』で、現代の精神医療と薬物治療に対する“批判・不満・不信のケース”が多く掲載されていて、近代以降の精神医学の成果と限界、問題について深く考えさせられる内容になっている。 ...続きを見る

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2012/03/19 15:00
境界性パーソナリティ障害に見られる典型的な“気分・感情・行動・対人関係の不安定さ”
境界性パーソナリティ障害(BPD)でそれぞれの不安定さの問題を見ていくと、以下のような不適応行動や問題状況、気分・感情の悪化、対人トラブルが起こりやすくなっています。 ...続きを見る

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2012/02/22 16:06
H.コフートの“理想化された親イマーゴ”と“依存症問題”から見る境界性パーソナリティ障害:2
二分法思考(白か黒か思考)は認知療法で『全か無か思考』と呼ばれているものですが、これはメラニー・クラインが定義した発達早期の非適応的な防衛機制である『分裂(splitting)』が関係した思考法です。 ...続きを見る

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2012/02/18 17:06
H.コフートの“誇大自己”と“理想化された親イマーゴ”から見る境界性パーソナリティ障害:1
前回の記事で説明したH.コフートの自己心理学では、向上心を伴う『誇大自己(grandiose self)』と理想を目指していく『理想化された親イマーゴ(idealized parent imago)』が相互作用することで進んでいく心的構造の形成過程を『変容性内在化(transmuting internalization)』といいます。H.コフートの自己心理学では、自己愛性・境界性・演技性などクラスターBのパーソナリティ障害の人格形成過程は、『変容性内在化(transmuting internal... ...続きを見る

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2012/02/18 17:04
境界性・自己愛性のパーソナリティ障害と自己愛の発達4:向上心と理想に支えられる健全な自己愛
自分で自分を大切にしたり自分の能力・努力の価値を信じたりする“健全な自己愛”が無ければ、現状よりも自分の能力や状況を高めていこうとする『向上心』が持てず、自分が将来的にいつか到達したいと思う『理想』のイメージを構築することも難しくなります。 ...続きを見る

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2012/01/25 23:26
境界性・自己愛性のパーソナリティ障害と自己愛の発達3:コフートの自己心理学と愛情不足・過保護の影響
境界性パーソナリティ障害でも自己愛性パーソナリティ障害でも、『自律的な自己アイデンティティの形成』ができないという問題が見られ、自己アイデンティティが拡散して依存性や自己顕示性が強まることで『他者との対等な人間関係』を築くこともできなくなります。 ...続きを見る

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2012/01/25 23:25
“A群〜C群のパーソナリティ障害”に見られる中心的な性格傾向と正常とされるパーソナリティ特性について
パーソナリティ障害はその中心的な性格傾向と行動様式に基づいて、『A群・B群・C群(クラスターA・クラスターB・クラスターC)』に分類されていますが、A〜C群で見られる中心的な性格傾向と問題行動はその程度を弱めれば、誰もが多かれ少なかれ持っている性格上の要素ではあります。それぞれのパーソナリティ障害(人格障害)の詳細な内容と診断基準を知りたいという方は、ウェブサイトのにある『人格障害の解説の項目』を参照してみてください。 ...続きを見る

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2011/12/31 11:00
境界性パーソナリティ障害(BPD)の“発達的な原因論”と“対象恒常性の形成‐欠如の考え方”
前回の記事の続きですが、思春期の学校生活における友達関係への馴染みにくさや孤立感・疎外感の長期の継続、いじめられるトラウマ体験なども、『自己愛・承認欲求・自己防衛・人間不信の過剰』を伴う人格構造の変化に影響を与えると考えられています。しかし、物事・過去の受け止め方としての『認知』には大きな個人差があるので、同じような体験をしたからといって同じ人格構造の変化が見られるわけではなく、『性格・人格の長期的な形成過程』には一般的理論の枠組みだけでは解明しきれない要素や特性が沢山あるというのも事実です。 ... ...続きを見る

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2011/12/25 11:35
境界性パーソナリティ障害の性格行動パターンの特徴と早期母子関係に注目する原因論の移り変わり
『感情・気分・行動・人間関係・自己アイデンティティの不安定性』を特徴とする境界性パーソナリティ障害(BPD)の人に見られやすい“行動・対人関係のパターン”には、以下のようなものがあります。 ...続きを見る

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2011/12/21 05:09
パーソナリティ障害における“問題状況(不適応)のパターン化”と“主観的な悩み・他者への影響”
パーソナリティ(人格)とは発達過程の各種の要因によって形成される『一貫性と持続性のある思考・感情・行動・コミュニケーション・対人関係のパターン』です。日常生活や人間関係の中で“その人らしい性格特徴・行動様式・感情表現・考え方・物言い”として周囲に認識されているものがパーソナリティですが、臨床心理学(心理療法)・精神分析ではそのパーソナリティの形成プロセス及び内的構造が分析的に理解されることもあります。 ...続きを見る

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2011/12/21 05:05
新型うつ病の“選択的なストレス反応”と先進国に共通する“労働・仕事の不適応問題”の時代的要因:6
新型うつ病(非定型うつ病)では、自分が好きなことやストレスのない活動をしている時にはうつ病の心身症状が出なくて、自分の嫌なことやストレスの多い仕事をしている時に症状が出やすいという特徴がありますが、このことはアパシーシンドロームや退却神経症の問題とも重なっています。そして、新型うつ病やアパシーシンドローム(意欲減退症候群)をはじめとする『選択的なストレス反応・本業に対する不適応感覚』の問題は、労働・仕事のストレスや困難に対する適応能力あるいは適応意志の低下という問題につながっています。 ...続きを見る

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2011/12/02 14:20
新型うつ病の労働適応とポストモダンの環境管理型権力5:精神医学的な正常‐異常の基準・働く事の本質
前回の記事の続きになりますが、ポストモダン(後期近代)の社会では、教育制度や命令規則によって行動基準を内面化させる“規律訓練型システム(権力)”に代わって、本人が操作されていると気づかないうちに環境条件の調整によって本人の行動選択を無意識的に誘導するという“環境管理型システム(権力)”が中心になると考えられています。しかし、労働の動機づけや仕事のストレス対応、職場適応といった部分では環境管理型システムも余り上手く作用していないのではないかと思います。 ...続きを見る

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2011/12/02 14:17
新型うつ病と規律訓練型システムによる超自我の形成4:“中心的・権威的な価値規範”との向き合い方
前回の記事の続きになりますが、従来のうつ病は『〜しなければならない・〜できない自分には価値がない』という社会的・権威的な価値規範への同一化があり、それが実行できない自分に罪悪感や自罰感情を感じることが多かったのですが、新型うつ病では通俗的な道徳や価値規範を懐疑しつつも、『自分がどのように生きていけば良いのか分からない』という自己アイデンティティの拡散(=方向感覚・価値規範の喪失)のほうが大きな悩みになっています。 ...続きを見る

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2011/11/28 18:19
新型うつ病の“選択的なストレス反応”と“仕事上の適応困難”3:仕事のストレス増大要因の考察
新型うつ病はある意味では『ストレス環境(主に労働環境)への適応問題』へとシンプルに還元することが可能な病気なのですが、それはそれだけ現代の先進国に見られる豊かな社会が『仕事(労働)・お金の問題以外のストレス』から解放されている証拠でもあるように思います。 ...続きを見る

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2011/11/28 18:17
新型うつ病の“選択的なストレス反応”と“仕事上の適応困難”2:増加する職場のメンタルヘルス問題
新型うつ病(非定型うつ病)の増加は『社会一般のメンタルヘルスの問題・悩みの増大』とも無縁のものではなく、基本的には『経済的・福祉的に豊かな社会』に特有の精神疾患として理解できます。飢え・病死と隣り合わせでその日を生きていくのに精一杯な環境、社会福祉(公的扶助)もない貧しい途上国では殆ど発症しないタイプの疾患なのですが、高度資本主義の先進国に特有のストレスやアノミーな価値観の分断によって、新型うつ病の発症リスクが上がっているのではないかと思います。 ...続きを見る

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2011/11/28 18:15
新型うつ病の“選択的なストレス反応”と“仕事上の適応困難”1:ストレス回避の過眠・過食の症状
従来の古典的うつ病と非定型うつ病(新型うつ病)の大きな違いは『選択的なストレス反応の強さ・自罰感情の有無』にあり、従来のうつ病と比べると非定型うつ病(新型うつ病)のほうは症状がかなり軽症化していて、自分の興味や喜びが残っているという違いがあります。『精神運動抑制(抑うつ感・無気力・興味の消失)』の症状は軽症化しているが、慢性的に長期化するというのが非定型うつ病の特徴でもあります。向精神薬(抗うつ薬)が効きにくく決定的な治療法もないために、一般的に経過観察をしても大きな変化が起こりにくく、『環境不... ...続きを見る

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2011/11/28 18:12
性格心理学と“性格はどこまで変えられるのか”という問い2:宮城音弥の気質論と自己一致
『性格は変えることはできるのか?』という問いは、ここまで書いてきた“ペルソナ・役割演技・認知(物事の受け止め方)”の概念や実際とも関係しているが、カウンセリングの大きな目標である“言語的あるいは非言語的コミュニケーションによる人格(性格)や心理行動パターンの変容”にも深く関わっている。 ...続きを見る

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2011/10/27 09:52
性格心理学と“性格はどこまで変えられるのか”という問い1:ペルソナ・役割演技による社会適応と自己
心理学の性格理論では、性格傾向の典型的な形式(タイプ)を分類する『類型論』でも性格構造のいろいろな因子・特徴を抽出して組み合わせていく『特性因子論』でも、個人の性格傾向は大きく変わらないという前提に立っている。乳幼児期から青年期に掛けての性格形成過程(発達過程)では、家庭環境や親子関係、友人関係、教師からの影響によって、性格の特徴は可変的な部分があるが、それでも生得的な『遺伝要因・体質・気質』に関しては固定的に考えられることが多い。 ...続きを見る

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2011/10/27 09:48
社会的ひきこもりの定義と心理行動パターン2:非社会的問題行動と相関する心理社会的な要因の分類
人間の『生の本能』を有効活用する『森田療法』を創始した森田正馬(もりたまさたけ)は、他人から見られたり他人と話す場面において、自分が他人に不快な影響を与えないか、相手から自分がバカにされないかという過剰な不安が生じ、その結果として対人関係から逃避してしまう神経症的病理を『森田神経質』と名づけた。 ...続きを見る

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2011/07/08 01:08
社会的ひきこもりの定義と心理行動パターン1:他者に対する優越感・劣等感と思春期的な挫折体験
現代の日本では、社会活動や職業活動に参加しない“非社会的問題”としてのひきこもりが増えていると言われる。ひきこもりの人の数は、自宅・自室から全く一歩も出られないような重症例の人は数万人〜10万人程度とも言われるが、軽度のうつや対人不安、自信喪失、モラトリアム、就労拒否、アパシーなど『買い物や遊びでの外出・親しい周囲の人間関係』には適応できるが職業活動(社会参加)が続かないという人まで含めると、約130万人以上にも上ると推計されていたりもする。 ...続きを見る

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2011/07/05 07:24
“盲視覚・半側無視・失語症”から推測される無意識の認知プロセス:意識的自覚の欠如と無意識の行動
脳損傷患者の行動変化や認知的特徴を研究する『神経心理学』の事例では、視覚野の脳神経障害によって視野が欠けているはずの患者が、見えないはずの光刺激や形態の分別を何らかの方法で知覚できる『盲視覚』がワイスクランツ(Weiskrantz)によって指摘されています。盲視覚では、何がどういう風に見えたかを言語的に報告することはできないのですが、光刺激が与えられた場所などを指でなぞったりすることができるといいます。しかし、この盲視覚の実在性については、周辺の見えている視野を担当する視覚細胞が機能しているだけ... ...続きを見る

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2011/05/17 11:43
メンタルヘルス(こころの健康)と生産的なスローライフ2:流動的思考による認知(考え方)の転換
前回の記事の続きになりますが、『現在の時点』や『今取り組んでいる事柄』に意識を集中して楽しむこと、極端に義務や忍耐、勤勉さで自分を追い込み過ぎないことは、チクセントミハイのいう『フロー体験』の発生頻度を高めるメリットがあるだけではなく、メンタルヘルスを向上させる各種の要素を無理なく活性化しやすいという利点もあります。 ...続きを見る

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2011/04/13 18:54
東日本大震災の復興支援とPTSD・苦悩感に対するメンタルケア:災害心理学から考える心理的支援
東日本大震災(東北地方太平洋沖大地震)では約40万人以上の人たちが、物資・食品・暖房(燃料)・医薬品が乏しく衛生環境も厳しい避難所で、不便な避難所生活を余儀なくされている。今、被災者の方たちに最も必要なのは毎日の生活に必要な物資・食品・医療品を十分に準備して上げて、快適かつ衛生的にトイレをしたり入浴できたりする設備を整えて上げることである。物理的な環境面での不快さや不潔さ、不便さを段階的に取り除いていき、生活環境を改善していくプライバシーを保てる仮設住宅の建設を急ぐことが当面の課題であり、『飢え... ...続きを見る

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2011/03/27 05:29
自分の感情を認識するための自己知覚・原因帰属2:生理的興奮と情動のラベリングによる感情の意識化
前回の記事の続きになりますが、『シャクター=シンガー理論』とも呼ばれる『シャクターの情動二要因説』は、社会心理学者のスタンレー・シャクターとジェローム・シンガーによって提唱されたものです。シャクター=シンガー理論では、生理学的興奮(身体的変化)とその原因の事後的認知によって、喜怒哀楽などの『情動の種類』が自覚されるとしますが、ここでは生理学的興奮そのものは、どんな感情としても認知され得る一般的な興奮(潜在的可能性)と仮定されています。 ...続きを見る

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2011/02/16 06:38
“幸福感・充実感・リラックス感”を得るためのカウンセリング的な視点3:今・ここにある幸福への感度
カール・ロジャーズの来談者中心療法(クライエント中心療法)の『徹底的な傾聴』とも重なってくるが、カウンセリング技法の基本中の基本である『傾聴』は聴いて貰う側だけに心理的な効果や支持があるわけではない。前回の話題の続きになるが、相手の話を集中して丁寧に聴いているカウンセラーの側のほうにも、他者を理解しようとすることの喜びや自己を客観視して落ち着ける効果というものがある。 ...続きを見る

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2011/02/04 05:10
“幸福感・充実感・リラックス感”を得るためのカウンセリング的な視点1:マルチタスクの焦燥感の改善
肩に力の入り過ぎた緊張感を和らげることができれば、緩やかなリラックス感を得ることができるし、自分の立てた目標・計画を思い通りにこなすことができれば、自分が物事を上手くやり遂げたという充実感を感じることができる。不安や気がかりの原因となっている問題や物事を首尾よく完璧に解決することができれば、長く続く安心感を得ることもできる。そして、一般に人間が幸福感を感じるためには、『自分の望み通りの状態』がテンポ良く実現するか、『期待通りの他者の反応(承認・評価)』が得られなければならないと思われている。 ... ...続きを見る

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2011/02/04 05:00
マゾヒスティック・パーソナリティの“苦労・努力の自己選択”と“他者への依存性・他者の支配欲求”
前回の記事の続きになりますが、受動攻撃性パーソナリティは『不満・反発を感じながらも、経済的・実際的には依存しなければならないという苛立ち』によって突き動かされる未熟性を孕んだ人格構造であり、基本的には『依存的パーソナリティの側面』を強く持っているので、依存している対象からの『保護・恩恵』を受けられなくなるほどの徹底抗戦には踏み切れないという事になります。 ...続きを見る

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2011/01/27 01:31
拒絶性パーソナリティ障害の消極的抵抗やサボタージュを生む“被害者意識・恩恵の期待・自信低下”
依存性パーソナリティ、演技性パーソナリティに続いて『依存性・他者中心性』が強いとされる人格構造は、受動攻撃性パーソナリティ(拒絶性パーソナリティ)とマゾヒスティック・パーソナリティですが、これらのパーソナリティはDSM-Wには正式採用されていないものの、現実の社会生活や人間関係、職業活動で多く見られる『消極的な抵抗・皮肉・当てつけなどの問題』と深く関係している人格構造です。 ...続きを見る

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2011/01/18 21:59
“依存の極”と相関するパーソナリティ障害・人格特性とアパシー2:演技性パーソナリティ障害
依存性パーソナリティでは『自分のやりたいこと・好きなことへのこだわり』よりも、『他人が自分をどう見ているか・他人がどれくらい自分を肯定して支持してくれるのかという依存性(他者配慮性)』のほうが強くなるので、自分をひっぱっていってくれるリーダー的な存在がいたり、何をすべきか指示・助言してくれる他者がいれば、それなりの社会参加や仕事への動機づけが出来る面があります。 ...続きを見る

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2011/01/18 21:55
“依存の極”と相関するパーソナリティ障害・人格特性とアパシー1:依存性パーソナリティ障害
アパシーシンドローム(意欲減退症候群)と関係する悩みの一つに、『自分のやりたいこと・好きなこと』が見つからないという事があり、何もやりたい事がないから意欲・やる気が大きく低下して、モラトリアム(社会職業上の不決断)が長く続きやすくなります。 ...続きを見る

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2011/01/18 21:52
アパシーシンドロームによる無気力化・無関心化と自己アイデンティティ拡散:ウェブサイトの更新
大学生の『学業・進路選択=本業』に関する無気力や意欲減退が持続する状態を、ハーバード大学の心理学者P.A.ウォルターズはスチューデント・アパシー(student apathy)という概念で表現しましたが、アパシー(意欲減退)の問題は青年期の大学生に限らずさまざまな年代や状況で起こる可能性があります。 ...続きを見る

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2010/12/11 00:24
植木理恵『ウツになりたいという病』の書評3:認知の歪みの改善とうつになりにくい物事の考え方
社会の標準的な価値観や常識と距離を置いて、『自分なりの人生観・価値観』を持つことができれば精神的な葛藤や焦燥(苦悩)を緩和できるとは思いますが、現実には『社会的な価値観と最低限の生活水準がセットになりやすい』という圧力もあるので、なかなか現代人が自由な価値観を持ってそれに従ったライフスタイルを作り上げるというのは難しいとも思います。 ...続きを見る

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2010/11/22 05:13
植木理恵『ウツになりたいという病』の書評2:現代の競争社会の圧力とセリグマンの学習性無力感によるうつ
『第一章 ウツ気分を大量生産する社会の秘密』では、どうして現代の日本でうつ病(ウツ気分)や自殺者が増加しているのかという社会的要因を考察しているのですが、著者は現代の競争社会が生み出す学習性無力感をクローズアップしています。 ...続きを見る

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2010/11/19 01:50
TAT・描画法の科学的研究と標準化・信頼性の困難:科学の懐疑主義を臨床心理学にどう生かすか?
リリエンフェルドの『臨床心理学における科学と疑似科学』は、臨床心理学の定説や成果を批判的に検証した本ですが、臨床心理学の『科学哲学的な考察・科学的視点にフォーカスした論考』に関心を持っている人であれば一読の価値があります。『臨床心理学における科学と疑似科学』は、科学としての心理学と技術としての心理学の境界線を明確化する目的で書かれていますが、冒頭では疑似科学・経験論を承認しやすい人間心理の仕組みについても言及されています。 ...続きを見る

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2010/09/26 09:04
心理検査(心理テスト)の科学的研究の論点:解釈の多義性を持つ『投影法』の標準化と限界
クライアント(被検者)の性格傾向や精神病理などを目的に合わせて調べる『心理アセスメント』には、調査的・診断的面接を補助するさまざまな種類の心理検査(心理テスト)があります。臨床心理学(clinical psychology)を実証性・客観性を重視する科学的心理学の観点から考えると、『心理検査の科学的・統計的根拠』が評価されることになりますが、心理検査の多くは『信頼性・妥当性・評価基準(統計的偏差)・標準化』によって科学性が担保されていると推測されます。 ...続きを見る

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2010/09/26 09:00
認知症の人にとってのコミュニケーションと主観的な現実感:“環境世界の共有”による癒し
前回の記事の続きになるが、敬意を持った声掛けや明るい笑顔での挨拶、認知症の人の話を興味を持って聞こうとする姿勢、スキンシップを交えた簡単な会話などによって、ポジティブな情動の共有が起こりやすくなる。 ...続きを見る

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2010/09/15 05:57
“情報交換のコミュニケーション”と“感情共有のコミュニケーション”:認知の低下とことば
コミュニケーションの目的には大きく分けて『情報交換・情報共有による意思疎通』と『感情交流(感情共有)・共感伝達による相互承認』とがあるが、一般社会のビジネスや教育の場面で重視されるのは前者の『正確な情報交換とその内容の理解』である。 ...続きを見る

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2010/09/11 04:12
ブレンダ・ボイド『アスペルガー症候群の子育て200のヒント』の書評:育児のトラブルにどう対処するか?
アスペルガー症候群(AS)の子どもを持つ親が、日常的な子育てや指導・援助で悩みやすいポイントとその対処法を、実際の育児経験の試行錯誤に基づいてまとめた本です。広汎性発達障害(PDD)の専門書ではないので難解な専門用語や理論的な解説が無くて、『実践的な子育ての方法やアドバイス』にテーマを絞っているので、アスペルガー症候群の子どもやコミュニケーションが苦手な子どもの支え方や教育方法について色々な気づきを得られます。 ...続きを見る

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2010/08/28 16:13
企業の定期健診に導入予定の『うつ病兆候のチェック項目』と職場におけるメンタルヘルスの関心の高まり
うつ病(気分障害)に関する啓発教育や情報提供が進んだこともあり、うつ病発症の疑いがある人が『睡眠障害・食欲不振・抑うつ感などの自覚症状』をきっかけにして、心療内科・精神科を受診するハードルは下がってきている。 ...続きを見る

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2010/08/18 16:50
臨床心理学的な“正常‐異常の基準”は何を基準にしているのか?:個人と環境の相互作用と適応基準
前回の記事の続きになるが、医学的な病理性の診断を行う『精神病理学』に対して、臨床心理学では『異常心理学+心理アセスメント』によってクライアントの心理的問題の異常性を判断することになるが、異常心理学には精神疾患の名称・分類・特徴も含まれているので精神病理学とオーバーラップする項目も当然に多い。異常心理学の想定する精神状態・行動様式の『正常と異常の基準』は多次元的に設定されることになるが、それは精神医学的な病名診断よりも広範な基準に基づいている。 ...続きを見る

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2010/07/11 04:46
“生物―心理―社会モデル”によるメンタルヘルスや認知傾向の多面的な理解:対人援助の相補的協働
臨床心理学やカウンセリングで解決すべきとされる『問題・異常』の範囲は、精神医学や特定の環境・集団で解決すべきとされる『問題・異常』の範囲よりも一般に広い。精神医学では個人の精神疾患(精神障害)の症状・特徴について現象学的な分類と医学的な診断を行い、脳神経系の原因を仮定しながら薬物療法を実施する。 ...続きを見る

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2010/07/11 04:38
コミュニケーションの作用論とカウンセリングのラポール形成:相手の行動・返答を制限する効果的な質問技法
カウンセリングや心理療法の技法の多くでは『言語的コミュニケーション』が手段として用いられるが、言語的コミュニケーションの果たす相互作用の役割は大きく分けて以下の3つにまとめることができる。 ...続きを見る

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2010/06/30 18:44
非定型うつ病の“ストレス反応性・拒絶過敏性・依存行動”を緩和するための認知転換とストレスコーピング
非定型うつ病は従来のうつ病とは違って、自分の好きなことや楽しいことをしている間だけは気分が明るくなり行動力が回復するという『気分反応性(ストレス反応性)』が見られます。その為、周囲から擬態うつ病や詐病と疑われやすいのですが、『睡眠障害(過眠)・摂食障害(過食)・パニック発作・鉛様の身体の重さ・気分の落ち込み・衝動性と自傷行為』といった苦痛な症状は実際に起こるので、“病気であることを意図的に演じている状態”とは全く異なります。 ...続きを見る

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2010/06/02 10:30
うつ病の発症リスクとなる性格行動パターン(病前性格)とセルフヘルプによる予防的対処
うつ病患者の増加や自殺問題の深刻化を受けて、国もうつ病の『早期発見・早期対応』についての取り組みを強めていますが、うつ病には抑うつ感や絶望感、自己否定感を感じやすい『病前性格』が関係しているとされています。 ...続きを見る

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2010/05/27 12:47
“ネガティブな感情・気分”の悪循環を断ち切るための認知療法とセルフヘルプによる気分の改善
A.ベックの認知療法やA.エリスの論理療法(論理情動行動療法)では、『認知(物事の捉え方)が気分や感情を規定する』という認知理論の前提に立って、『自分にとって苦痛で不快な感情(気分)』を変容させることを目指していきます。『客観的な出来事』と『自分の感情・気分』が直接的に結びついていると、『嫌な出来事・つらい状況』があると反射的にネガティブな感情が起こったり気分が激しく落ち込んだりします。 ...続きを見る

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2010/05/08 00:27
子どもの火遊び対策としての“ライター回収”と行政の裁量範囲:衝動制御障害としての火遊び
ここ1ヶ月ほど『子どものライターを使った火遊び』を原因とする火事の報道が続いたことで、使い捨てライターの安全管理が問題視されている。統計上では使い捨てライターによる火事件数が近年、増加傾向にあるというわけではないが、『使い捨てライターによる火事』は見過ごすことのできない問題であるということで、マスメディアが規制の必要性を前提とした報道姿勢を強めているようである。 ...続きを見る

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2010/04/16 10:22
ハーマンの記憶回復療法とトラウマ記憶の暗示的な再構成の問題:抑圧理論と人間の記憶の曖昧さ
前回の記事の続きになるが、J.L.ハーマンの『心的外傷と記憶』のPTSD理論から始まる一連の論争や訴訟には、プロテスタンティズムの倫理観念・教会の礼拝が浸透しているアメリカの地域の『宗教的な迷信・風説(悪魔崇拝のカルト宗教・性的行為を儀礼化した異端宗教の伝聞など)』の影響もある。 ...続きを見る

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2010/04/10 08:10
トラウマティックな体験の“客観的事実性”と“誘導的・暗示的な質問(作られる記憶)”の問題
PTSD(心的外傷後ストレス障害)では、『暴行・災害・虐待・性被害・凶悪事件の目撃』など生死の恐怖(自己存在の否定)を感じたトラウマ体験が病因とされる。『トラウマに関係する記憶・感情』を取り扱う心理療法(カウンセリング)の技法には色々なものがあるが、その作業のプロセスでは、『ラベリング(レッテル貼り)の危険・特異的な自己アイデンティティ確立の問題』を含めて幾つかの注意点がある。 ...続きを見る

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2010/04/02 17:03
“精神医学の近代化”と“向精神薬(薬物療法)・神経科学的仮説の発見”の歴史
1950年代の抗精神病薬の発見によって、精神医学の治療法は『エビデンス(統計学的根拠)のある薬物療法』へのパラダイムシフトを体験することになりました。一番初めに統合失調症の治療薬として使い始められたクロルプロマジン(商品名:コントミン・ウインタミン)は、繊維を染める合成染料フェノチアジンの開発過程で偶然に生産されたものでした。 ...続きを見る

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2009/12/16 00:47
サラリーマン(働いている人)のストレス状況と効果的なストレス対処:自律神経系の失調の問題
20代〜30代の社会人男性500人を対象とした『ストレスに関するアンケート』で、ストレスによる睡眠障害や消化器の症状が指摘されています。ストレスが原因と思われる心身症状があっても、『忙しくて時間がない・大した症状ではないと思う』ということでメンタルクリニックの受診機会を持てないサラリーマン(働いている人)も多いようです。 ...続きを見る

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2009/12/05 06:44
“非定型うつ病の特徴”と“うつ病の特徴”の比較:非定型うつ病のストレス反応性・過眠過食・疲労感
現在では、古典的な大うつ病性障害(メランコリー親和型性格に由来するうつ病)の症例が減って、『精神運動制止(一切の活動性の喪失)・自責感・自罰感情・罪悪感』の症状がほとんど見られない軽症うつ病(プチうつ)や新型うつ病が増えているといわれます。無理して仕事をしている時やストレスを感じる嫌なことをしている時にだけ、状況反応的なうつ状態に陥る新型うつ病には、『擬態うつ病(詐病)』と『非定型うつ病』という2つの可能性を考えることができます。 ...続きを見る

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2009/11/14 21:00
うつ病の古典的病因論と“気分変調性障害・気分循環性障害”の慢性化の問題について
うつ病(気分障害)には、病因論や重症度、循環性(双極性)などに基づく分類がありますが、うつ病全般に共通する基本症状として以下の2つが典型的なものとしてあります。 ...続きを見る

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2009/11/10 17:20
強迫性パーソナリティ障害の精神分析的な解釈:“完全主義・義務意識”と“罪悪感・自己嫌悪”の相関
幼少期には、母親・父親から受ける『躾(しつけ)の強度や方法』によって人格構造(性格特性)の基礎が形成されてくるが、理不尽な体罰や配慮のない人格非難などを受けた場合には『怒り・反抗・攻撃にまつわるサディズム(嗜虐性)』が起こってくることがある。大半の子どもは、身体的虐待を受けようが精神的侮辱を受けようが、両親がいなければ生きていけないという現実的な不安や自分の親が根っからの悪人であるはずがないという縋るような期待によって、両親に物理的に反撃しようとするサディズムは抑圧されることになる。 ...続きを見る

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2009/10/01 12:22
強迫性パーソナリティ障害と硬直的な対人関係や感情表現の問題:自律性の発達課題と完全主義思考
精神分析ではS.フロイトやK.アブラハムの性格理論によって、『強迫性障害(強迫性パーソナリティ)』は2〜3歳頃の肛門期性格と結び付けられてきたが、肛門期性格の特徴は『融通の効かない頑固さ・細かい部分が気になる几帳面さ・出し惜しみしたり貯め込む吝嗇(ケチ)・楽しめない感情表現の硬さ・規則や秩序を過度に好む志向性・ミスを許せない完全主義』などにある。 ...続きを見る

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2009/09/28 04:47
社会不安障害・強迫性障害に見られる“完全主義思考の認知の歪み”と認知療法による発想の転換
社会不安障害では、『他人から嫌われたらおしまいだ・他人から拒絶されるような自分には価値がない・他人に好意を持たれないことはつらくて耐えられないことだ』といった人間関係にまつわる偏った認知が見られます。論理療法(論理情動行動療法)を開発したアルバート・エリスは、こういった『〜でなければならない。〜できなければ最悪の事態になる』という完全主義思考を、自分を苦しませるだけで効果の乏しい“イラショナル・ビリーフ(非合理的な信念)”として分類しました。 ...続きを見る

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2009/09/14 07:33
“破局的・悲観的な認知”による精神症状の形成と認知療法に基づく“機能的な認知”の獲得
アーロン・ベックが開発した認知療法(cognitive therapy)では、うつ病(気分障害)の気分の落ち込みや意欲の低下の原因を『非機能的な認知(認知の歪み)』に求めて、この非機能的な認知を現実的に反駁することで『適応的な認知』を獲得しようとします。 ...続きを見る

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2009/09/11 01:04
H.S.サリヴァンの対人関係論的なパーソナリティ理論とカレン・ホーナイの神経症的葛藤に基づく性格分類
H.S.サリヴァンは対人関係における社会的相互作用を重視したことから『対人関係学派』に分類されるが、社会的・文化的要因を中心にして精神活動を分析しようとした『新フロイト派(ネオ・フロイディアン)』としても知られる。新フロイト派の代表的な分析家・学者としては、女性精神分析家で対人関係における葛藤の処理を考察したカレン・ホーナイ(Karen Horney, 1885-1952)や、精神分析と社会学を融合させてファシズム(ナチズム)を分析し『自由からの逃走』を書いたエーリッヒ・フロム(Erich Fr... ...続きを見る

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2009/09/01 09:27
『精神医学は対人関係論である』としたH.S.サリヴァンとシンタクシスを目指す対人関係様式の課題
『精神医学は対人関係論である』という著作・標語で知られるアメリカの精神科医ハリー・スタック・サリヴァン(Harry Stack Sullivan,1892-1949)は、S.フロイトの性欲理論(リビドー仮説)を否定して、人間の精神発達プロセスに与える『社会文化的要因・対人関係の要因』を重視した。H.S.サリヴァンは、イントラパーソナル(intrapersonal)な『個人内の心的過程(内面世界)』を解釈して取り扱う精神分析を、インターパーソナル(interpersonal)な『個人間の対人関係』... ...続きを見る

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2009/08/26 05:37
境界性パーソナリティ障害における『対象恒常性の欠如』と『自己アイデンティティの拡散』
境界性パーソナリティ障害(BPD)では、他者のことを継続的・安定的に信頼することができず、絶えず分かりやすい形での愛情や承認、保証を求めているので、『現時点における相手の反応・態度』だけを手がかりにして相手の全体像を評価しようとするのです。BPDを持つ人は、理想化(褒めごろし)と脱価値化(こきおろし)で対人評価が両極端にコロコロと変化しますが、それと同じように自分に対する自己評価も『自己肯定』と『自己否定(自己嫌悪)』の間で激しく揺り動きます。 ...続きを見る

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2009/08/12 17:44
境界性パーソナリティ障害の『二分法思考』に基づく認知の歪み:『分裂』の防衛と見捨てられ不安
BPDの対人関係の不安定さは、相手との関係が良い時には『相手の長所・利点』だけしか認知できないようになり、相手との関係が少し悪くなると『相手の短所・欠点』だけしか認知できなくなる二分法思考にありますが、ひとりの人間の中に『良い部分(長所)』と『悪い部分(短所)』の両方が同時に存在することをなかなか受け容れることができないのです。 ...続きを見る

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2009/08/07 15:51
境界性人格障害の特徴としての『衝動性・依存性・空虚感・不安定さ』と対人関係のトラブル
境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)は、『衝動性・依存性・攻撃性・空虚感』を特徴とするクラスターBの人格障害で、『対人関係のトラブル・コミュニケーションの緊張』を引き起こしやすくなります。境界性パーソナリティ障害を抱える人の『人格構造』は極めて脆弱でストレスに弱く、『相手の反応・環境の変化・悲観的な推測』などによって感情や気分が急速に不安定になります。 ...続きを見る

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2009/08/07 15:45
PTSDの発症に関係する神経系・内分泌系の『闘争‐逃走反応』と罪悪感・自責感を生む“凍りつき”の問題
強烈なストレスやトラウマ事態に対する『生理的・身体的な防衛反応(ストレス反応)』は以下のようなメカニズムになっていますが、PTSDでは交感神経系の過剰興奮やコルチゾール(ヒドロコルチゾン)の減少によって『闘争‐逃走反応』の緊張状態を解除することが難しくなります。 ...続きを見る

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2009/07/01 00:38
PTSD(心的外傷後ストレス障害)を形成するトラウマ体験と自律神経系の過剰亢進による身体症状
PTSD(心的外傷後ストレス障害)を誘発するトラウマ(心的外傷)というのは、個人の『ストレス耐性の限界』と『問題対処能力(状況対応能力)の限界』を越えた強烈なショック体験によって刻まれる精神的ダメージのことです。トラウマの精神医学的な定義では、生死の危険を感じるような体験をしたり、他者が生死の危険に陥っている状況を目撃することによって受ける精神的ダメージとなりますが、厳密には『死・傷害の恐怖』だけではなくて『極度の自尊心(自己信頼感)の傷つき』によってもトラウマが形成されます。 ...続きを見る

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2009/06/27 01:57
S.フロイトの精神分析における“無意識の原因論”と“欠如した物語性の回復”:幼少期記憶の位置づけ
S.フロイトの精神分析は神経症(精神疾患)の原因論として『幼児期のトラウマ・抑圧されたエス(本能的衝動)』を仮定し、夢分析や自由連想といった技法は、それらの否定的な記憶・感情の想起(言語化)を目指すものである。抵抗や苦痛があって自分では思い出すことができなかった『無意識の内容』を意識化(言語化)することによって、心身症状が軽減・回復するというのが精神分析療法であるが、想起される過去の不快な記憶や苦痛なトラウマは必ずしも客観的な現実とは限らない。 ...続きを見る

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2009/05/25 20:57
“不況による雇用悪化・生活苦・うつ病”などの影響で30代の自殺者が増加。うつ病原因論の問題点
世界同時不況が拡散した昨年から非常に厳しい経済情勢と将来不安が続いていることもあり、2008年の自殺者(警視庁発表)は前年より844人(2.6%)減ったものの、11年連続で3万人超の自殺を出すことになってしまった。 ...続きを見る

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2009/05/16 07:57
エリック・バーンの交流分析と人生脚本(基本的な構え):不快なラケット感情を繰り返し受け取る“ゲーム”
アメリカの精神科医エリック・バーン(1910-1970)が創始した『交流分析(TA:Transactional Analysis)』は精神分析の簡易版といわれますが、人間の性格特性やコミュニケーション・パターンを分析するために役立つ技法です。交流分析は人間の精神構造を3つの自我状態(P・A・C)に分けて分析する性格テストの『エゴグラム(egogram)』でも有名ですが、交流分析では幼少期の親子関係や早期決断によって自分の人生の大まかな予測・計画である『人生脚本(life script)』が作成さ... ...続きを見る

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2009/05/11 07:16
認知療法による非合理的思考や悲観的な思い込みの改善:ネガティブな自己アイデンティティの問題
認知療法や論理情動行動療法は、『不快な気分・苦痛な感情・意欲の喪失』を生み出す非合理的思考(irrational belief)に着目して、自分で自分を苦しめて絶望させる『認知の歪み(cognitive distortion)』を修正するところに特徴があります。私たちが精神的ダメージを受けたり他者に抑えがたい怒り(不満)を感じる原因は、常識的には『客観的な現実・事象』にあると考えられていますが、『非合理的思考』をセルフモニタリング(自己観察)すると、『客観的な現実(出来事)の受け止め方』には複数... ...続きを見る

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2009/04/06 20:36
適応的な精神機能が低下する“精神衰弱”と完全主義欲求・自己不確実感によって持続する“強迫性障害”
古典的な神経症(neurosis)とは『不安症状・恐怖症状・強迫観念・ヒステリー(心因性の心身症状)・心気症(病気発症の非現実的な不安)』の総称ですが、フランスの精神科医ピエール・ジャネ(1859-1947)は内因・性格要因を重視した『精神衰弱』という概念で神経症症状を理解しました。 ...続きを見る

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2009/03/09 12:33
優劣判断される“能力面の個性”と価値判断されない“人格面の個性”:理想自我と現実認識のバランス
『個性教育・個性尊重』と『社会適応・職業選択』のバランスについては、「過去の記事」で掘り下げて書いたことがあるのですが、『個性』に関連したエントリーについて読んだので個性と適応性について補足的に考えてみたいと思います。 ...続きを見る

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2009/02/28 10:44
青年期のモラトリアムや中年期のアイデンティティの危機と関連するアパシー・シンドローム(選択的退却)
仕事・学問といった『本業』に対する意欲(やる気)が大幅に低下しているのに、趣味・アルバイトといった『副業』に対してだけは活動的に振る舞えるという“選択的退却”の問題があります。退却神経症とアパシーについては『仕事中だけ鬱になる“新型うつ病”』の記事で詳しく考察しましたが、退却神経症は発達段階(年齢・社会的役割)によって『青年期のモラトリアム(スチューデントアパシー)』と『中年期の危機(自己アイデンティティの回顧と人生への懐疑)』に分けることができます。 ...続きを見る

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2009/02/24 04:48
景気悪化・雇用調整による自殺リスクの問題:自殺予防対策につながる社会の相互扶助と他者への共感性
世界的な景気悪化・雇用調整で、派遣社員の『派遣切り』や正社員のリストラが続いており、今年前半に製造業を中心として数十万人以上の人が現在の仕事(職業)を失うと見られています。ほとんどの人は企業で働いて得る労働所得(毎月の給与)によって生計を得ているわけですから、失業して仕事(収入)が無くなるということは下手をすれば生死に関わる問題でもあり、『政治・行政・企業』の積極的な雇用対策(再就職の促進)・緊急的な生活支援(次の仕事が落ち着くまでの衣食住の確保)が求められる状況になっています。 ...続きを見る

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2009/02/12 14:27
A.エリスのABCDE理論のモデルと“不快な気分・苦痛な感情”を改善する合理的信念の効果・特徴
認知療法を参照した『怒りの感情』のコントロールでは、『怒りの発生原因』と『他者への要求・報復』に着目して自分の情動的な怒りを自発的にコントロールすることを目標にしました。アルバート・エリスの論理情動行動療法(REBT)の『ABCDEモデル』やアーロン・ベックのうつ病の心理療法に応用される『認知理論(抑うつスキーマ・モデル)』では、『客観的な出来事(A)』と『結果としての感情・気分(C)』が直接的に結びついているとは考えないところに特徴があります。 ...続きを見る

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2009/02/11 13:42
認知行動療法で前向きに生きるモチベーションを高める要素:“セルフ・エフィカシー”と“原因帰属”
A.バンデューラのセルフ・エフィカシー(自己効力感)は、『肯定的・適応的な認知』を獲得して目標課題を達成することを目指す認知行動療法の作用機序にも関係している。セルフ・エフィカシー(自己効力感)とは目的を達成しようとする遂行可能性に対する確信であり、『自分は問題状況を解決できる・自分はストレス事態を乗り越えることができる』という内言によって支えられていて、『感情・気分・行動・生理のセルフ・コントロール(自己制御)』にも影響を与えている。 ...続きを見る

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2009/01/04 14:49
“シャイネスの心理”と社会生活・コミュニケーションへの適応:社会不安障害・ひきこもりとの相関
生後5〜8ヶ月頃に多く見られる『人見知り不安(stranger anxiety)』は、他者や社会的状況に対して気恥ずかしさを感じる『シャイネス(shyness)の気質』の起源であるとも考えられているが、シャイネスという心理状態は誰にでも起こり得る一般的なものである。他者とまともに会話ができないほどの極端に強いシャイネスは、社会不安障害(対人恐怖症)やひきこもりの原因になることもあり、回避性人格障害の重要な性格因子の一つであるとされているが、社会的場面で軽度の緊張や恥ずかしさを感じるというレベルの... ...続きを見る

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2008/12/15 17:44
社会不安障害(SAD)における『対人不安・回避行動・環境不適応』の症状:対人恐怖症の自己認知の障害
社会不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)は社会的な場面や対人的な行為に非常に強い『不安・緊張・恐怖』を感じて、その社会的な場面をできるだけ回避しようとする不安障害の一種です。通常の社会生活(仕事・通学)をするためには、他者の前で話したり書いたりする行為を回避し続けることはできませんから、社会不安障害の症状が強まってくると社会的・職業的な不利益が大きくなり日常生活に支障がでてきます。大勢の人の前でスピーチをしたり、権威ある人物の前や重要な会議で発言をするときには誰でも... ...続きを見る

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2008/11/20 03:34
ギャンブル依存症と家族関係の問題の相関における類型:ジャック・ラカンの欲望の概念と意味への意志
ギャンブル依存症から離脱できないテクニカルな要因として、『勝利の快感・興奮が忘れられないという正の強化』と『今までの損失を忘れて“損切り”することができないという合理的判断の欠如』の二つを上げることができる。依存症が重症化すると『ギャンブルをするためにギャンブルをする(勝つか負けるかは二の次で毎日ギャンブルさえ出来ればそれで良い)』という悪循環のループにはまり込んでしまうが、ギャンブル依存症から回復できない根本的要因は『人生の方向感覚の混乱・生き甲斐の実感の喪失』にあると考えられる。 ...続きを見る

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2008/10/09 09:56
ギャンブル依存症の簡易チェックシートと『損失補てんの焦燥感・刺激的興奮の追求』によるハイリスク行動
大阪市浪速区にある個室ビデオ店で15人が死亡、10人が負傷する悲惨な放火事件が起こり、46歳の小川容疑者が逮捕された。この事件にある背景として『ギャンブル依存・借金苦・家庭崩壊』と『個室ビデオ店の防火管理体制の不備(個室ビデオ店の簡易宿泊所化)』が指摘されているが、人間が人生の途上で失敗したり大きな借金を背負い込む三大要因として『アルコール(及びドラッグ)・異性(女)・ギャンブル(賭博)』がある。ここでは、ギャンブル依存症(病的賭博)の問題を中心にして、依存症の病理の特徴と心理的原因について考え... ...続きを見る

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2008/10/06 04:18
パラノイア(妄想症)の特徴とジャック・ラカンの『エメの症例』に見る自罰パラノイア・理想自我の投影
統合失調症の陽性症状(妄想・幻覚)と混同されやすい精神疾患に『パラノイア(paranoia, 妄想症・偏執症)』がありますが、近代精神医学のテキストや精神分析の臨床事例で頻繁に用いられていたこのパラノイアという疾病概念は最近では用いられることが殆どなくなっています。その理由の一つは、統合失調症であれパラノイアであれ妄想症状に対する標準療法としてメジャートランキライザー(向精神薬)が用いられるようになったことであり、妄想の経過や内容そのものを丁寧に粘り強く傾聴する精神療法的アプローチは減りました。... ...続きを見る

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2008/09/19 09:15
ピエール・ジャネの精神衰弱概念と不安障害・強迫性障害につながるパーソナリティ特性
S.フロイト(1867-1939)が創始した精神分析は神経症(neurosis)を主要な研究対象とし、“不安・恐怖・強迫観念・ヒステリー”という感情の病理性を自我防衛機制との相関で考えました。特定の対象に対する明確な恐れを感じる“恐怖”と不特定の対象に対する曖昧な恐れを感じる“不安”の大きな違いの一つは、『将来に対する不安・自分の能力に対する不信』にあります。 ...続きを見る

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2008/09/11 06:00
J.バビンスキーの“無意識的な観念”の作用と認知療法の“認知の歪み”の変容:抑圧による病理形成
自己暗示として機能する『無意識的な観念・思考』が『身体的な行動(反応・症状)』や『感情・気分の変化』を生み出すというバビンスキーのアイデアは、アルバート・エリスのABC理論やアーロン・ベックの認知療法(認知理論)にもつながっていく画期的な基本図式を含むものでした。前回の記事で書いたように、バビンスキーは日々抱いている意識的な観念・思考が次第に習慣化していくことで、意識的だった観念・思考が無意識領域へと移行していき、その思考内容が本人に自覚できない自己暗示として『本人の行動・症状』を変化させると考... ...続きを見る

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2008/09/10 08:35
仕事中だけ鬱になるという“新型うつ病”についての雑感2:退却神経症とアパシーを巡る労働意欲の問題
前回の記事の続きになりますが、職場・仕事・人間関係の精神的ストレスが抑うつ感や意欲減退の原因になっているのであれば、基本的な対策としては『ストレスを消極的に回避する』か『ストレスに積極的に対処する』かのどちらかになってきます。精神的ストレスを低減させる本人の否定的認知の修正やコミュニケーション内容の改善と合わせて、周囲の上司や同僚の協力を得ることで、職場への再適応のハードルは下がってくると思います。精神的ストレスや不適応を強める労働環境の要因として『長時間労働・サービス残業・パワーハラスメント・... ...続きを見る

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2008/09/02 14:44
仕事中だけ鬱になるという“新型うつ病”についての雑感1:一般的なうつ病とストレス反応の異同
8月初めに仕事中だけに抑うつ感や無気力などうつ病の精神症状が出て、帰宅後や休日には活発に行動できるようになるという“新型うつ病(メディアの通称)”が話題になっていましたが、精神的ストレスの強い状況や活動だけに反応して精神症状が発症するというストレス反応性障害は何十年も前からあります。重症度の高い精神病である“うつ病(気分障害)”という疾病概念を、広範囲の抑うつ状態・無気力感に安易に用いることには賛成できませんが、新型うつ病といった曖昧な認識を持ち込むことで、本来のうつ病患者ではない人(セロトニン... ...続きを見る

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2008/09/01 05:46
自己顕示的なパーソナリティ障害における“虚言癖・演技性の心理”と“他者操作・場の支配の影響”
古典的な性格心理学では、カール・ヤスパースなどが相当な無理や演技をして『自分を現実の自分以上の存在として顕示すること』をヒステリー的な自己顕示と定義したが、これは演技性人格障害の特徴に近い自己顕示のやり方であると言える。しかし、他者危害性の小さい演技的(オーバー・おおげさ)な自己顕示の問題が“病理的”であるとまで言えるかは微妙であり、自己顕示の最も病理的な現れとしては『欺瞞・虚言・犯罪に基づく顕示的な言動』などを想定することができる。 ...続きを見る

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2008/07/11 12:31
パーソナリティ障害(人格障害)における“内向性・外向性の過剰”と“自己顕示欲求の表現形態”
性格構造の形成要因には『遺伝・体質・気質・性格(パーソナリティ)・態度・環境』などがあるが、人間の選択する行動の多くは『欲求の充足・緊張の緩和・社会的な役割・自尊心の維持』によって理解することができる。欲求の充足のより高次な形式には『意味の追求』や『自己アイデンティティの確立』があり、そこに社会的存在としての自己概念が加わってくると自己の欲求と社会貢献(他者への奉仕)のバランスが自然に取れてくることもある。『人格(パーソナリティ)』という概念が内包する意味には日本と欧米で大きな違いがあり、最近で... ...続きを見る

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2008/06/27 16:45
ジョゼフ・バビンスキーの自己暗示による神経症論(ヒステリー麻痺形成)とバビンスキー反射
自分が致命的な重い病気であることをしきりに訴えるヒポコンドリー(心気症)や手足が振るえたり身体がけいれんしたりするヒステリー反応も、自分の周囲に他人が存在する場面のほうが起こりやすいという傾向があり、他者からの認知・承認を求める心理が大きな要素となっています。前回の記事の続きになりますがS.フロイトやP.ジャネ以前の神経精神医学では、『神経学的異常(脳障害)あるいは身体的原因があって精神症状が発生する』という器質因論(身体因論)が主流でしたが、ジャン=マルタン・シャルコーの催眠療法によってヒステ... ...続きを見る

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2008/06/22 04:52
古典的なヒステリー性格の特徴と自己愛性人格障害:他者への信頼感と共感性の視点
神経症(neurosis)は心理的原因による心身の機能障害と位置づけられますが、無意識的願望や二次的疾病利得が反映されるヒステリーの自己暗示的な側面について過去の記事で説明しました。ヒステリーの身体症状(麻痺・けいれん・感覚‐運動障害)を発症させる自己暗示は何らかの疾病利得と関係していることが多いですが、クラスターBの人格障害へと推移したヒステリー性格は『他者の注目・関心・評価』を求める外向型性格の過剰に由来しています。 ...続きを見る

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2008/05/31 05:42
東京都江東区潮見のマンションで起きた隣人による殺害事件:特異な反社会的人格と都会のマンションの盲点
東京都江東区潮見に立つマンションの最上階(9階)の一室から、僅かな血痕とピアスを残して忽然と23歳の女性が消えた事件は、当初から非常に奇異な印象を受ける事件で気になってはいました。行方不明になっていた23歳の女性は広告会社勤務の派遣社員・東城瑠理香さんであると発表されましたが、事件は予想される幾つかの蓋然性の中で最悪の展開へと進んでしまいました。日々の時間と出来事が絶え間なく流れていく中で、江東区潮見のマンションの失踪事件をほとんど意識することもなくなっていたのですが、東城さんが4月18日の午後... ...続きを見る

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2008/05/27 08:25
エミール・デュルケーム『自殺論』の類型論とアノミーな現代社会におけるメンタル面のリスクファクター
前回の記事の続きですが、具体的な個別の問題については、これからの人生をどのように考えて生きていけばよいのかという目的性(適応的な認知変容)を意識したカウンセリング的対応を行い、経済・生活・健康面の問題については利用可能な保健福祉制度(相談制度)や法律制度など社会的資源の情報提供を行っていく必要があります。硫化水素ガスを用いた自殺の場合には、本人とは無関係な周辺住民を巻き込む問題がありますが、本人の希死念慮(悲痛な絶望感)を緩和する心理的支援の方法と周囲の二次的被害の防止をどのような形で統合してい... ...続きを見る

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2008/05/05 17:51
“制縛型の自己不確実者”と“敏感型の自己不確実者”の持つ不安感情と強迫症状の特徴
前回の記事の続きになりますが、エルンスト・クレッチマーの言う内的活動を外部に表現する『転導能力』には、精神内界の表象(イメージ)や感情を外部に発散して内界に留めないというカタルシス機能があります。しかし、転導能力が障害された自己不確実者は、一度体験した強烈な出来事に伴う表象(イメージ)や感情を外部に発散(表現)することができないので、長期間にわたってその表象・感情に伴う不安感に悩まされ続ける恐れが出てきます。 ...続きを見る

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2008/04/29 16:56
“内的表象による不安症状”の持続性と“外的対象による恐怖症状”の即時性:行動力を抑制する自己不確実感
心理的不快をもたらす精神症状の代表的なものとして『不安(anxiety)』がありますが、持続期間の短い『正常圏の不安』には『恐怖(phobia)』と同じような特定可能な理由が見つけやすく、持続期間の長い『病理的な不安』には特定可能な理由が見つけにくいという特徴があります。他人に『不安の内容』を具体的に説明しやすく、不安な問題について話を聴いてもらうと気持ちが落ち着いて、自然に不安が和らいでいくという場合には病理的な不安とまでは言えないでしょう。反対に、『不安の内容』についての自己理解が難しく他人... ...続きを見る

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2008/04/17 09:18
ヴォルフガング・ブランケンブルク『自然な自明性の喪失』の考察:“当たり前(常識)”を共有できない苦悩
統合失調症の陽性症状(幻覚・妄想)は健常者には存在しない心的過程を経験することを意味しているが、精神病理の苦悩の多くは『日常性・自明性からのズレ』によって生まれている。病態水準の重い精神疾患や妄想・興奮に基づく逸脱行動は、多くの場合において、既存社会に適応している人たちの不安や恐怖を高めやすい。そのため、精神保健福祉領域の歴史的活動は『精神疾患にまつわる誤解・偏見の除去』に当てられ、精神病者の社会復帰を促進するためのデイケアやケースワーク、集団精神療法などが創意工夫されてきた。現実社会への適応力... ...続きを見る

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2008/03/27 06:25
自己暗示的な神経症症状(自律神経失調)と精神的ストレスへの逃避的適応:古典的神経症における疾病利得
『前回の記事』では、『身体的疲労・精神的ストレス・睡眠不足』によって作業効率や仕事能力が低下する神経衰弱を解説しましたが、19世紀の古典的な精神医学では神経衰弱はノイローゼ(neurosis, 神経症)の下位分類に置かれていました。過去に書いた記事で神経症(neurosis)の定義を、『精神的原因による器質的障害を伴わない心身の機能障害』としましたが、古典的神経症の下位分類で最も代表的なものが多面的な症状・問題を有するヒステリーです。 ...続きを見る

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2008/03/24 03:04
大学での発達障害の学生に対する教育的支援の取り組み:知的能力とコミュニケーション能力のアンバランス
大学教育機関で発達障害の診断基準に該当する学生が増えているというニュースがあり、京都大学や富山大学、信州大学では発達障害を持つ学生に対する支援体制の整備が進められているといいます。記事のタイトルには『自閉症などの発達障害』とあり、複数の下位分類がある発達障害の中でも、知的障害・言語障害のない広汎性発達障害(PDD)を中心とした学生支援のあり方が考えられているようです。 ...続きを見る

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2008/02/24 05:04
過労状態によって発症する神経衰弱と仕事(勉強)の効率性:睡眠を取れないマウスの脳下垂体の損傷
仕事や勉強の『量』を増やす為には、仕事や勉強をする『時間』を増やさなければならず、『仕事・勉強の時間』を極限まで増やそうとすれば睡眠時間や休養時間を減らす必要が出てきます。受験前の学生は睡眠時間を削って一日の大半を勉強に費やすこともありますし、人員(労働力)が恒常的に不足している企業や厳しいノルマを掲げている企業の場合には、休み返上で毎日長時間労働をしなければならないこともあります。 ...続きを見る

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2008/02/19 20:02
ストレスフルな現代社会における『自己への適応』と『環境への適応』:自由主義と自己アイデンティティ形成
精神疾患の多くは素因ストレスモデルによってその発症を理解することができますが、双極性障害(躁鬱病)や統合失調症など精神病圏の問題を除いて、『環境への不適応による持続的なストレス状況』を引き金にしてメンタルヘルスの不調が起こってくるケースが多く見られます。精神の正常性と異常性の境界線を規定する基準として『標準性・価値認識・適応性・病理性』を考えることができますが、生物学的(進化論的)あるいは異常心理学的にもっとも基本になるのが『環境適応性の基準』です。 ...続きを見る

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2008/01/15 07:46
“他者の注目”を求める演技性人格障害と“社会的な価値(他者の好意)”を拒絶する反社会性人格障害
ウェブサイトで演技性人格障害と反社会性人格障害の特徴と概略についてまとめましたので、興味のある方は読んでみて下さい。クラスターB(B群)の人格障害に分類される『境界性人格障害・自己愛性人格障害・演技性人格障害・反社会性人格障害』に共通する特徴は不安定な対人関係(感情機能)と抑制困難な衝動性であり、その根本には自己と他者の境界線が曖昧になるという『自己愛と対象関係の調節障害』が横たわっています。自分で自分のことを尊重して大切にする自己愛(self-love)は適度なレベルで働けば、自分の能力・実績... ...続きを見る

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2007/12/30 10:30
脳が認知できない『見せ掛けの現実』と『物理的な現実』の差異:認知的トリックの世界を生きる人間
大脳新皮質を進化過程で獲得した人間は、低次・高次の脳機能によって『環境(外界)・他者・言語・自己』を認知(知覚)して、適応的な行動(運動)をすることが出来る。しかし、認知科学や脳神経科学の研究成果から分かってきたことは、人間の認知機能にはエラー(誤謬)や錯覚が多いが、人間はそれに気づくことが極めて難しいということである。日常生活の中で人間は知覚・判断・予測のエラーを数多くしているが、通常、『現実世界の認知的な歪曲(捏造)』が実際的な不利益や心理社会的な障害につながることはまずない。人間には個別差... ...続きを見る

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2007/12/20 22:15
多様な価値・現実を生成する“社会構成主義”と意味生成的なカウンセリング技法への応用
主観的な人生観(脚本)の再構成や適応的な認知スキーマの獲得を目指すカウンセリングでは、社会構成主義(social constructivism)の立場が前提とされている。社会構成主義では、『社会的な関係性・対人的なコミュニケーション・政治的な力関係・時代の価値観・公的な制度設計』などによって暫時的な現実や価値が生成(構成)されると考える。この相対主義的な社会構成主義のスタンスは、『人間個人の主観的な振る舞いとは無関係に正しい事実や規則がある』とする近代的な科学主義に批判的な立場であり、すべての人... ...続きを見る

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2007/12/07 10:22
演技性人格障害の“自己アイデンティティの拡散”と“性的アイデンティティの未成熟”の問題
前回の記事の続きになりますが、演技性人格障害の全般的な印象としては、物事への注意深さや慎重な判断が不足がちで、長い時間をかける熟慮を好まず相手への親身な共感性に欠けているという印象があります。大雑把な直感(好き嫌い)やその場限りのノリだけで物事を判断してしまうので合理的な問題の解決が苦手であり、勢いで軽はずみな対応をした時には『他人からの信頼』を失いやすいというリスクを孕んでいます。 ...続きを見る

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2007/11/12 09:29
他者の注目と好意を求めるハイテンションな演技性人格障害の特徴と表層的な人間関係
前回の記事では、衝動性・依存性・自己中心性・感情の不安定性などを特徴とするクラスターBの人格障害では『他人から認められたい(愛されたい)という外向的な承認欲求の過剰』があり、内向性・非社交性・妄想性・自閉性などを特徴にするクラスターAの人格障害では『他人と関わりたくないという内向的な不安の過剰』があるという話をしました。クラスターB(B群)には、『境界性・自己愛性・演技性・反社会性』の四つの人格障害が分類されていますが、このうち境界性・自己愛性・反社会性の人格障害については過去記事で詳述してきた... ...続きを見る

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2007/11/04 16:46
他者(社会)からの影響を拒絶するA群(クラスターA)の人格障害:現実と想像の境界線で孤立しやすい人
過去の記事でクラスターBの人格障害について解説したが、クラスターAの妄想性・分裂病質・分裂病型の人格障害に共通する精神力動は『自己の主観的かつ妄想的な世界像』を懸命に維持するために、現実社会や対人関係を無視して拒絶することである。自分の都合のいい現実解釈や世界認識に執着してその妄想を修正することが困難であり、『自己の内面世界のイメージ及び悲観的な物語』を絶えず外界に投影しようとする特徴を持つ。何故、このように自分の想像力や無意識的欲求が作り上げた『非現実的な世界像』にこだわるのかというと、A群の... ...続きを見る

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2007/11/02 20:55
自殺を“個人の問題”に還元しない自殺対策と自由主義社会におけるアトミズム(個人化)の問題:2
他人からの干渉を排除して、自分が選好する最低限の相手とだけ付き合えば良い自由主義の価値観は、他人の援助を必要としないほどに心身が健康な個人、一定の経済力がある個人にとってはそれ以上ない最高の価値観ですが、当然、行き過ぎた自由主義と個人主義には幾つかの副作用が生まれてきます。 ...続きを見る

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2007/10/28 11:01
自殺を“個人の問題”に還元しない自殺対策と自由主義社会におけるアトミズム(個人化)の問題:1
現代日本のメンタルヘルス(精神保健福祉)の喫緊の課題として年間約3万人にものぼる『自殺対策』の問題がありますが、最悪の結果である自殺を予防し抑止する為には『公的な支援・専門的な支援・個人的な支援』の三者をバランスよく統合して自殺志願者の生への意欲を強化していく必要性があります。意識的・病理的な自殺という行動は、高度な自己概念と自尊心、複雑な経済社会(生活環境)を持った人間特有の行動であり、『自殺の予防対策』では直接的・間接的な支援(援助)を通して、健全な自尊心と生存欲求を強化していくことが目標と... ...続きを見る

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2007/10/26 14:15
双極性障害(躁鬱病)の“T型・U型”の分類と“軽躁エピソード”が持つ幾つかの問題点:2
前回の記事の続きになりますが、単極性のうつ病や双極T型障害と違って双極U型障害は、ある意味で活動と静止のバランスが取れた精神疾患であり、軽躁状態をどのように使うのかによって『行動性・衝動性・感情制御の問題の深刻度と性質』が変わってきます。また、躁病エピソードと比較して軽躁エピソードの場合には、『社会的な生産性・発想面の創造性・職業的な適応性』などが残存していることが多いので、双極性障害そのものの存在が見過ごされやすくなります。クライアントが周囲から社会的に有能でエネルギッシュな人物として評価され... ...続きを見る

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2007/09/13 00:11
双極性障害(躁鬱病)の“T型・U型”の分類と“軽躁エピソード”が持つ幾つかの問題点:1
気分障害(mood disorder)や感情障害(affective disorder)というと、抑うつ感・気分の落ち込み・意欲の減退・希死念慮などの精神症状が顕著な『単極性のうつ病』をイメージしやすいですが、実際の症例では抑うつ感と軽度な高揚感が交互に生起する『双極性障害(躁鬱病)』が見られることも少なくありません。躁病相とうつ病相が繰り返し出現する躁鬱病というと、統合失調症と並ぶ二大内因性精神病の印象が強く、重症度の高い精神疾患という固定観念があるのですが、軽度の気分の高揚である『軽躁(けい... ...続きを見る

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2007/09/11 12:55
他者の評価や反応を求めるB群(クラスターB)の人格障害:“特別な自分の価値”を自己顕示する方法の違い
人格障害(personality disorder)は、社会環境に適応可能な『平均的な性格特性』から過度に偏った性格行動パターンのことであり、社会環境や対人関係に上手く適応できないために『主観的な苦悩』や『社会的(経済的)な不利益』が生じてくる。人格障害は厳密には精神病理ではなく精神疾患との連続性(スペクトラム)や近縁性を示しながらも、『正常圏における性格の偏り・歪み』と考えられている。 ...続きを見る

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2007/07/15 15:21
大泉実成『人格障害をめぐる冒険』の書評:2
客観性の高いDSMの統計学的な診断マニュアルからこぼれ落ちてしまうものは、人間の精神障害を解説する具体的な心的プロセスであり、葛藤(苦悩)を生み出す精神力動に対するナラティブな哲学である。つまり、DSMには『個人の内面心理や価値判断のプロセス』に対する共感的関心が致命的に欠落しているので、適切な治療法を選択できる客観的診断はできても、クライアントの内面に深く寄り添っていく主観的理解へつなげにくいという問題が潜んでいる。 ...続きを見る

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2007/07/03 08:31
大泉実成『人格障害をめぐる冒険』の書評:1
司法精神医学に基づく精神鑑定の重要な鑑定事項として、『加害者の法的な責任能力』の判定と『刑罰の適用可能性』の判定があるが、現在の日本の刑法では心神喪失者や心神耗弱者と鑑定されれば刑罰の量刑が減免される可能性が高くなる。私も本書『人格障害をめぐる冒険』を読むかなり前に、過去の幾つかの記事において(最後に挙げる関連URL参照)重篤な精神障害と法的な責任能力の問題について考えてきたが、刑法の責任原理が有効になるためにはその人間に『善悪を判断する自由意志』が存在しなければならない。 ...続きを見る

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2007/07/02 06:29
神経心理学による言語障害の研究とノーム・チョムスキーの生成文法の言語観
人間の心の機能や精神病理を『脳の構造と機能』に還元するという生物学主義の影響は精神医学でも臨床心理学でも強くなっているが、人間の精神を物理的な基盤である「脳」と同一視する心脳一元論は近代科学との相性が良い。要素還元主義を原則とする近代科学は、世界にある全ての対象(現象)を物質やエネルギーの構成要素へと還元して分析することで、科学的パラダイム(仮説‐実験系)において普遍的に通用する一般法則を定立することが出来る。 ...続きを見る

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2007/06/20 12:37
自己愛性人格障害に特有の“自己対象転移”の分類定義と転移分析を活用する心理療法
精神分析学のリビドー発達論を前提にして考えると、自己愛性人格障害の人は過去にトラウマや母性剥奪(愛情喪失)を受けた時点へと精神を退行させて自己を防衛する。 ...続きを見る

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2007/05/18 12:22
性格心理学の類型論(タイプ論):C.G.ユング、クレッチマー、シェルドン、シュプランガーの仮説理論
その人を特徴づける持続的で一貫性のある行動・感情・認知・人間関係のパターンで幾つかのタイプ(性格類型)に分類した仮説が『類型論(タイプ論)』ですが、類型論による性格心理学の起源は、古代ギリシアの時代に遡ります。医聖ヒポクラテス(B.C.468〜377)が考案した四大体液説(血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁)と古代ローマの医学者ガレノス(A.D.131-199)が提示した体液理論(体液病理学:humoral pathology)に類型論の原初形態があると言われます。 ...続きを見る

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2007/05/09 01:56
JR北陸線の電車内で起きた暴行事件・バージニア工科大学の銃乱射事件・アメリカ合衆国と武装権
2006年8月にJR北陸線の特急電車「サンダーバード」の車内で若い女性が暴行され、解体工の植園貴光被告(36)が再逮捕された事件が話題になっている。植園被告の性犯罪に至る経緯や心理については詳細を考察するだけの情報がないが、サンダーバード車内での事件以降にも更に同様の女性暴行事件を引き起こしていたことから犯行の常習性や罪悪感の無さを疑わせる。累犯性のある性暴力(異常性欲)や強迫性のある性衝動の問題に確実に対処できる司法矯正のメソッド(更生プログラム)の開発が急がれるが、被害者が受ける深刻な精神的... ...続きを見る

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2007/04/25 14:04
“自己愛性・強迫性・依存性”を特徴とする摂食障害と精神の退行を伴う自己愛障害
摂食障害の病態には『特別な自己アイデンティティの獲得』を目指す自己愛性と『見捨てられ不安の退行的な補償』を求める依存性の特徴が見られるが、『摂食障害の病理学と家族療法的アプローチ』では拒食と過食・嘔吐によって家族関係をコントロールしようとする強迫性についても取り上げてみた。 ...続きを見る

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2007/04/24 11:24
『脱価値化』が緩和する嫉妬感情と『共感性の欠如(他者の利用)』に根ざす自己愛の反社会性
前回の記事では、不適応で不安定な対人関係をもたらす『分裂』と『脱価値化(devaluation)』の防衛機制について解説したが、脱価値化は『過去に価値を認めていたものを潔く断念する』といった肯定的な効果を生み出すこともある。しかし、過去に親密だった人間関係をあっさりと断ち切る脱価値化を頻繁に用いると、一般的には、根気のない飽き性や身勝手な気分屋、友人に対して不誠実な人という批判を受けやすくなるだろう。 ...続きを見る

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2007/04/17 04:29
潜在的(covert)な自己愛障害とシャイネスの強い社会性不安障害(対人恐怖症)の関連性
前回の記事と関連して、自己愛障害の人が自分の自尊心(自己評価)や理想自我を傷つける他者を無価値なものと見なす『脱価値化(devaluation)』の心理機制について補足しておく。原始的防衛機制として知られる『分裂(splitting)』は、他人を『完全に良い人』と『完全に悪い人』の二つに断定的に分類して、自分を否定的に評価する『完全に悪い人』を攻撃して消滅させようとする心理機制である。 ...続きを見る

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2007/04/16 06:05
自己愛障害(自己愛性人格障害)に見られる“自己中心性・承認欲求・脱価値化・カリスマ性”
広場恐怖をともなうパニック障害の病理学の記事で、精神疾患全般に共通する中核的症状として『不安・緊張・抑うつ・恐怖・混乱・強迫性』を上げたが、性格傾向の過度の偏りや対人関係が上手くいかない問題で重要になってくるのが『自己愛の障害』である。 ...続きを見る

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2007/04/16 03:16
パニック障害の認知モデルと破局的認知を修正する認知的・行動的なカウンセリング
前回の記事で書いた呼吸性アルカローシスを伴うパニック発作や過換気症候群が慢性化する理由については、バーロウ(Barlow)の“誤った警報理論”やクラーク(Clark)の認知理論などに代表される『パニック障害の認知モデル』によって理解することができる。認知行動療法を実施する場合には、認知モデルを前提としたパニック障害の基本メカニズムをクライエントに教えるようにするとスムーズに技法を適用できる。 ...続きを見る

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2007/04/08 21:58
広場恐怖をともなうパニック障害の病理学と過換気症候群の症状との類似性
現実吟味能力が保たれた精神疾患(精神障害)全般に共通する中核的症状として『不安・緊張・抑うつ・恐怖・混乱・強迫性』などがあるが、気分が落ち込み意欲を喪失するうつ病(depression)と並んで発症者数が多いのが不安障害(anxiety disorder)である。うつ病や統合失調症といった精神病と不安障害の不安症状(情緒障害)はオーバーラップ(重複)することが多い。それは、人間の精神の病理性の根本に『未来が現在よりも悪くなるのではないか(未来で何か悪いことが襲いかかってくるのではないか)』という... ...続きを見る

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2007/04/08 21:47
武井麻子『ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代』の書評:2
『善意の職業(善意の人)』という社会通念によって押されたスティグマ(烙印)に過度に束縛されて過剰適応すると、与えられた社会的役割に機械的に従う無感情なパフォーマー(演技者)になったり、フラストレーション(欲求不満)による攻撃性を爆発させて職業倫理から逸脱したりする恐れが高くなります。 ...続きを見る

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2007/04/03 16:56
武井麻子『ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代』の書評:1
社会の中での役割や位置づけによって自己の同一性や連続性を確認することを『社会的アイデンティティ』といい、生活を支える為に仕事を持つ多くの社会人にとって、社会的アイデンティティは職業アイデンティティとほぼ同じ意味をもっています。 ...続きを見る

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2007/04/03 16:48
認知療法の『認知の歪み(思考の誤り)』とアーロン・ベックの『認知的三角形』
自分を苦しめる不適応(否定的)な思考パターンや行動パターンの適応的変容を合理的に目指す認知療法(cognitive therapy)では、『なぜ、そのような不適応な感情・気分・行動が生起したのか?』という問題状況や心理状態の形成機序(メカニズム)に焦点を合わせます。広範な適応症と対象事例を持つ認知療法は、『認知の傾向・思考の内容』によって『感情・気分・行動・生理』が決定されるという認知理論(認知モデル)を前提としています。 ...続きを見る

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2007/03/13 15:01
発達早期の母親剥奪(mother deprivation)とナルシシズム(自己愛)の歪曲の問題
幼少期から思春期の子供の育児をするにあたって最も重要なことは、自立心と依存心のバランスの取れた親子間のコミュニケーションを心がけることです。家族関係からの切り離しの作用を持つ『父権主義的なアプローチ』によって子供の自己愛(self-love)は対象愛(object-love)へと転化されやすくなり、家族関係への包み込みの作用を持つ『母権主義的なアプローチ』によって子供の基本的信頼感が培われ自己愛と対象愛のバランスをとりやすくなります。 ...続きを見る

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2007/02/12 00:05
生物学的精神医学の黎明期:B.A.モレルの変質概念やE.クレペリンの分類体系など
フィリップ・ピネルの弟子であったジャン・エチエンヌ・ドミニク・エスキロール(J.E.D.Esquirol, 1772-1840)は、ピネルの疾病分類を更に精密化して『メランコリー(melancholy)』を、単極性障害(うつ病)に該当する『リペマニー(lypemanie)』と妄想症状(気分高揚)を中核とする『モノマニー(monomanie)』に分類した。 ...続きを見る

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2007/01/29 15:04
精神病理学の歴史と『鎖からの開放』を企図したフィリップ・ピネルの疾病分類学
生物学的精神医学では、各種の精神疾患の原因を観察可能な身体因(個人要因)に求めて、解剖学的方法によって原因を発見し、薬物療法や電気ショック療法に代表される物理的な療法で病気を治療しようとする。生物・社会・心理(bio-social-psycho)の領域を横断する精神医学の理論モデルの中で、最も自然科学に近いモデルが要素還元主義に根ざした生物学的精神医学である。 ...続きを見る

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2007/01/26 03:07
子どものトラウマに対応するプレイセラピー(遊戯療法)とユング心理学のコンステレーション(布置)の関係
ウェブサイトの記事で子どものトラウマと心理療法を書いたが、この記事では、機能不全家族で成長したアダルチルドレンや養育者から受けた虐待によるトラウマを中心にして「トラウマに対処する心理臨床」を考えてみた。 ...続きを見る

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2006/12/28 19:22
反社会性人格障害の診断と社会防衛的な精神医学の視点の問題
前回の記事と関連する内容ですが、行為障害と反社会性人格障害のアクティング・アウトとしての側面と精神医学の対象疾患が増えることによる“過度のラベリングの問題”について触れておきたいと思います。 ...続きを見る

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2006/12/21 12:50
DSM-Wによる行為障害と反抗挑戦性障害の診断基準:発達過程における反社会性の問題
発達障害(Developmental Disorder)とは、中枢神経系の成熟障害や神経伝達過程の異常によって発達早期に発症する問題ですが、発達障害の概念には『医学的な障害(disorder)』という意味合いと同時に『社会的不利益(handicap)』が強く含意されています。自閉症スペクトラムに代表される発達障害の多くは、生命の維持や身体の健康に直接関わるような症状を呈するのではなく、既存の社会環境(学校生活)や職業活動(経済生活)に適応できないために社会的・経済的な不利益を蒙りやすいという問題... ...続きを見る

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2006/12/21 11:05
ADHDに対する心理学的なアプローチとリタリンによる薬物療法の概略
前回の記事では、ADHDのDSM‐Wの診断基準と学校生活を困難にする症状について説明しましたが、今回は、療育を含むADHDへの基本的な対処法とリタリンによる薬物療法の概略について書こうと思います。 ...続きを見る

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2006/12/12 00:05
DSM‐WによるADHD(注意欠陥多動性障害)の診断基準と学校生活への適応の問題
学校教育システムの機能不全の露呈と生徒が所属する集団(グループ)の発達変遷過程の記事では、児童期から思春期に至る不安定な集団関係(対人関係)の問題を、『ギャンググループ・チャムグループ・ピアグループ』の集団発達概念を用いて考えましたが、発達臨床心理学的な問題であるADHD(注意欠陥多動性障害)や行為障害について補足しておきたいと思います。 ...続きを見る

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2006/12/11 18:20
心理アセスメント(心理検査)の目的と適応を考えたテスト・バッテリーの問題
『ロールシャッハ・テストとTATに代表される投影法の心理テストの有用性と問題点』では、結果の再現性や鑑別の正確性といった科学的客観性に焦点を合わせて投影法の利点と限界を考えてみました。ロールシャッハ・テストに限らず、無意識領域(意識化されていない区域)にある感情や性格傾向を探る投影法の最大のメリットというのは、心理テストそのものに治療効果が期待でき、通常の対話では得られにくい情報が手に入るということです。 ...続きを見る

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2006/12/06 11:56
DSM-Wの臨床診断と薬物療法の安全性を担保する臨床試験(治験)のエビデンスの問題
『前回の記事』で、精神分析に基づく力動精神医学から薬物療法を主力とする生物学的精神医学への移行についての概略を説明したが、勿論、薬物を用いた治療には大きなメリット(効果)がある一方で、それと拮抗するデメリット(副作用)が発生するリスクがある。 ...続きを見る

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2006/11/23 19:54
精神分析に基づく力動精神医学から記述主義と薬物療法を前提とする生物学的精神医学への転換
ドイツやオーストリア、イギリスなどヨーロッパ諸国からアメリカ合衆国へ移住した精神分析家達の啓蒙活動と臨床成果によって、1950年代から60年代にかけて精神療法としての精神分析は全盛期を迎えた。心理的な苦悩や病理を無意識の言語化によって治療するという精神分析は、プロテスタンティズムの信仰の伝統に欠けていた『カトリック的な罪悪・信仰の告解(懺悔)』の代理物としての役割を持っていたので、『赦しの秘跡(サクラメント)』の精神療法としてアメリカ国民の富裕層に受け容れられた部分もあった。 ...続きを見る

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2006/11/23 17:57
三権分立を前提とする近代法の原則:心神喪失者等医療観察法の理念と処遇について
『行為の法的責任』を何処に求めるか?の記事で、重篤な精神病などで善悪の判断能力を障害された場合や年齢が成人に満たない場合の道義的責任と社会的責任について考えましたが、自由意志の有無と刑罰の有効性(適法性)の関係というのは非常に難しい問題です。 ...続きを見る

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2006/11/19 18:35
ロールシャッハ・テストとTATに代表される投影法の心理テストの有用性と問題点
臨床心理学の臨床実践と研究調査は、『心理療法(カウンセリング技法)・異常心理学(精神病理学)・心理アセスメント・心理統計学』の領域によって支えられています。有効性と安全性の高い心理療法を選択して、問題解決(症状・悩みの改善)につながる心理臨床を行っていく為には、異常心理学に基づく精神病理(異常心理)の正確な知見だけでなく、心理アセスメントによるクライエントの全人的な理解が必要になってきます。 ...続きを見る

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2006/11/17 13:07
“抑うつ的な希死念慮”を構成する心理的要素が“強迫的な焦燥感・責任感”と結びつく危険性
去年9月の北海道滝川町の江部乙小学校のいじめ問題、先月の福岡県筑前町の三輪中学校のいじめ問題に続いて、岐阜県瑞浪市の瑞浪中学でもいじめの問題が発覚し最悪の結末を招くに至った。いずれの事件も、単なる一過性のいじめやいじめによる精神的打撃(長期的苦痛をもたらすトラウマ)に留まらず、いじめの状況に懊悩した生徒が最も回避すべき自殺の行動を選択したという点で共通している。 ...続きを見る

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2006/11/02 00:10
フラストレーション攻撃仮説・モデリング・社会的動機と自己呈示行動:攻撃行動の発現に関する仮説
精神分析を含む心理学史を振り返ると、人間の精神や行動の基本原理として『欲求(desire)』を仮定した心理学理論(心理学派)が数多くあり、人間性心理学(ヒューマニスティック心理学)のアブラハム・マズロー(A.H.Maslow, 1908-1970)は、自己実現を最上位の欲求とする『欲求階層説』を提示しました。 ...続きを見る

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2006/10/25 05:30
学校環境でのいじめや対人関係で追い詰められた子どものクライシスコール:遺書を作成する行為と心理
前回の記事が長くなりすぎたので記事を分けたが、福岡県筑前町の三輪中学校と北海道滝川市の江部乙小学校のいじめ問題において生徒が遺書を書き残していたという事が気にかかっていたので、いじめを苦にして遺書を書き残す生徒児童の心理について思考のメモを書いておきたい。 ...続きを見る

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2006/10/18 00:05
『行為の法的責任』を何処に求めるか?:道義的責任(主体責任)と社会的責任(結果責任)の比重
理性的抑制と本能的欲望が葛藤する脳の構造:『認識能力』と『行動制御』で構成される責任能力の記事で、脳の生理学的機序と刑法の責任能力について雑多な感想を書きましたが、それと関係して、近代法の理念や少年法の問題について書きかけていたので公開しておきます。 環境と遺伝に関係した性格心理学などの問題にも踏み込みたかったのですが、時間がなかったのでまた心理学やカウンセリング関連の記事を書く時に、性格理論・行動原理と遺伝などについても考えてみたいと思います。 ...続きを見る

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2006/10/13 22:01
理性的抑制と本能的欲望が葛藤する脳の構造:『認識能力』と『行動制御』で構成される責任能力
『泣くから悲しい』のジェイムズ=ランゲ説が発表当時にもたらした衝撃は、『涙腺から涙が出る』という生理学的変化が『悲しみを感じる』という情動反応よりも時間的に先に起こるという事でした。 ...続きを見る

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2006/10/07 22:29
“心脳一元論における責任能力の曖昧化”と“刑法39条の責任阻却事由の原理的考察”
『物理的な脳と心理的な意識の並行関係と機械論的生命観の限界』で、人間の脳器官と精神機能の相関関係について考えましたが、精神科医や心理学者、生物学者の中には、『脳の機能(状態)』と『人間の心(精神)』を同一のものと見る唯物論的な精神観を持っている人が少なからずいます。 ...続きを見る

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2006/10/06 01:43
ニート(NEET)と発達障害に相関はあるのか?:ニートの定義の曖昧さと発達障害の問題の多様性
『ニートに「発達障害」の疑い、支援に心理専門職も』という新聞報道では、仕事も通学もせず、職業訓練も受けていない15〜34歳の若年層であるNEET(ニート)に発達障害の疑いのある者が少なからず存在していると伝えられている。 前回の記事の最後で書くといっていたニートと発達障害の保有率の問題についての記事を書いてみようと思う。 ...続きを見る

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2006/08/26 17:28
対象関係論の草創期に活躍したクライン、フェアバーンらとカーンバーグの境界例研究
前回の記事で、アンナ・フロイトの自我心理学と対立した対象関係論の始祖メラニー・クラインについて触れましたが、精神分析には大きく分けて『本能的欲求であるリビドーの充足』を精神活動の基本動因とする正統派の自我心理学派と『最適な対象関係の希求』を基本動因とする対象関係論学派(英国独立学派)があります。 ...続きを見る

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2006/07/30 11:36
乳幼児の幻想的無意識を構想したメラニー・クラインとエディプス葛藤を重視したアンナ・フロイト
フロイト以後の精神分析には多数の学派があるので、対象関係とは何かという問いについては一義的に回答を返すことは出来ませんが、シグムンド・フロイトからアンナ・フロイトへと継承された自我心理学派では、『プレ・エディパル(pre-oedipal, エディプス・コンプレックス以前)な乳幼児は、自他を区別する“自我”が形成されていないので対象関係を持てない』と考えます。 ...続きを見る

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2006/07/27 19:50
『無意識の決定論』を前提とする精神分析の合理性とエビデンス・ベースドな精神医療の科学性
19世紀末から20世紀初頭に、宗教的世界観の迷信を打破する科学主義の洗礼を受けたシグムンド・フロイトは、科学的客観性の高い物理学を模範とする自然科学としての心理学を理想として、人間の心理世界を統御する一般法則を発見しようとしていた。 ...続きを見る

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2006/07/24 15:32
臨床コミュニティ心理学が目指す“共生的な地域社会”とリエゾン精神医学の“協働的な専門家システム”
前回の記事で、有機的な社会システムの一部としての心理臨床活動について触れましたが、心理学以外の専門的な関連領域との協働関係(collaboration)は、クライエントの病態や希望に合わせて多面的かつ総合的であることが望ましいといえます。 ...続きを見る

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2006/07/18 00:19
『対人援助・心理教育・コミュニティ支援』を行う社会資源システムの有効活用とシステムズ・アプローチ
過去にカウンセリングの広範多岐な適応領域に関する記事を書きましたが、『心理学的アプローチによる対人援助(問題解決の支援)』を企図する心理臨床活動(カウンセリング活動)を、社会システムの内部と周縁に分けて考えてみたいと思います。 ...続きを見る

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2006/07/16 07:37
『家族システムの機能的な正常化』と『家族間の相補的なコミュニケーション』を志向する家族療法
精神の健全性や情緒の安定性は、家族間の相互的な人間関係や自立・依存を巡る精神力動と密接に関係しているが、健康な心身や幸福な日常を実現する為にどういった家族関係が最適なのかという単一の正答を出すことは難しい。 ...続きを見る

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2006/07/03 20:22
『セリグマンの学習性無力感による意欲減退』と『個人の認知的スキーマを形成する中核的信念』
人間の精神的な苦悩や葛藤の多くは、生活状況や対人関係、記憶情報に関する『悲観的な認知(pessimistic cognition)』によって生起し、実際に経験する様々な欲求の挫折や願望の途絶によって『悲観的な認知が正しい』という学習が強化されます。 ...続きを見る

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2006/06/18 06:34
心理・生理・家族構成・職場環境の変化と関係した中年期のメンタルヘルスと特徴的な症候群
前回、中年期の『体力の低下・人生の有限性』の意識変化という記事を書きましたが、今回は、発達心理学的観点から中年期の男性・女性のメンタルヘルスの問題点を少し詳しく説明していこうと思います。 中年期のライフサイクルの特徴や心理・生理・社会・家庭での変化と関係した中年期に好発する各種症候群についても触れていきます。 ...続きを見る

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2006/06/08 10:05
中年期の『体力の低下・人生の有限性』の意識変化:心身機能の低下を予防する柔軟な認知・適度な運動
生涯発達の前提に立つ中年期の発達課題とアイデンティティ・ステイタスの変化に対する適応では、『中年期の精神的危機』を『生活状況と人間関係の変化によるアイデンティティ拡散の危機』として説明しました。 ...続きを見る

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2006/06/06 23:28
生涯発達の前提に立つ中年期の発達課題とアイデンティティ・ステイタスの変化に対する適応
ユングの『人生の正午』概念に内包される『中年期の危機』に記したように、30代半ば頃から現役引退までの中年期は『生活状況が安定しやすい平穏期』であると同時に『青年期に確立したアイデンティティが揺らぎやすい危機期』でもあります。 ...続きを見る

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2006/05/30 07:22
ビネー式知能検査に関する補足と臨床診断的に用いられるウェクスラー式知能検査:サイトの更新
心理アセスメントとしての知能検査の歴史とアルフレッド・ビネーが開発したビネー式知能検査については、心理アセスメントで用いる心理検査とインフォームド・コンセント:ビネー式知能検査による一般知能の評価と『集団知能検査の開発を促進した第一次世界大戦:投影法の性格検査と無意識概念』の記事でその内容を概説しました。 ...続きを見る

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2006/05/21 16:12
ユングの『人生の正午』概念に内包される『中年期の危機』:中年期におけるアイデンティティ拡散と再体制化
『エリクソンの心理社会的発達理論』に関する記事において、人間の社会的関係性の発達を前提とした8つの発達段階で区切られるライフサイクルで人間の心理発達を考えました。 ...続きを見る

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2006/05/18 14:29
心理検査(心理テスト)の前提にある人間観2:個人に固有のパーソナリティの総合的・歴史的理解
行動科学モデルや認知理論モデルといった基礎理論に基づく心理テストの最大の特徴は、『客観的に観察可能な臨床的有効性やカウンセリング効果』を引き出す為の簡略化された質問紙法を採用するということです。 ...続きを見る

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2006/05/15 00:10
心理検査(心理テスト)の前提にある人間観1:統計的な信頼性と妥当性を重視する心理測定論
心理検査(心理テスト)作成の根底にある基礎理論には、『精神分析(力動的心理学)・行動科学モデル・認知理論モデル・(統合的)生態システム論』など様々なものがあります。 ...続きを見る

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2006/05/14 23:06
集団知能検査の開発を促進した第一次世界大戦:投影法の性格検査と無意識概念
『心理アセスメントで用いる心理検査とインフォームド・コンセント』の記事で、クライエントの利益増進や問題解決につながる心理アセスメントの種類(面接技法・心理検査)と目的について書きました。 ...続きを見る

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2006/05/13 01:21
心理アセスメントで用いる心理検査とインフォームド・コンセント:ビネー式知能検査による一般知能の評価
臨床心理学の研究分野を構成する主要分野には、『心理療法の理論と技法・心理アセスメント・異常心理学(精神病理学)』があり、心理検査(心理テスト)を中心とする心理アセスメントでは、クライエントの問題解決や利益増進を目的とした各種テストを行ってその後のカウンセリング計画や治療方針を立てていきます。 ...続きを見る

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2006/05/08 06:59
『泣くから悲しい』のジェームズ=ランゲ説:生理的反応と情動体験の認知の関係
人間の情動の形成機序と情動の適応機能について、過去の幾つかの記事で説明してきましたが、その多くは『認知→情動・感情・気分→行動』という時間的順序を前提としたものでした。 ...続きを見る

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2006/04/08 22:59
『問題行動の修正と学習』を重視する行動主義と『支持的関係性と心の変容』を重視する心理主義
前回の記事では、『人間の行動の原因』を、個人の心理に求めるのか頻度依存行動のような集団力学(グループダイナミクス)に求めるのかといった話をしました。 ...続きを見る

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2006/04/03 14:25
青年期危機説と青年期平穏説:学校・企業・家庭の環境への適応と社会的自立の問題
心理学者のエリクソン(E.H.Erikson 1902-1994)は、ライフサイクル理論において、青年期の発達段階を『自我アイデンティティの確立』におきました。 ...続きを見る

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2006/03/19 00:01
心理学分野の『発達概念』と『社会的価値観』:自我アイデンティティの固有性と社会性
発達心理学など心理学分野でいう発達とは、生物学的な身体の発達過程を研究するものではなく、『個体の身体・心理・行動』と『個体が所属する社会環境』との相互作用によってもたらされる環境適応的な成長を伴う発達のことを指示します。 ...続きを見る

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2006/03/18 15:12
摂食障害や睡眠障害を誘発する生活習慣と感情生活の乱れ:ストレス解消と摂食行動の条件付けの弊害
不快な心理的ストレスやフラストレーション(欲求不満)による葛藤の影響がダイレクトに反映されやすいのが、睡眠・食欲といった生物学的本能の領域です。 ...続きを見る

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2006/03/10 05:33
クレペリンの早発性痴呆、ブロイラーの精神分裂病から現代の統合失調症へ至る歴史的変遷
前回の記事で、古典的な精神分析の精神病への適応の難しさについて述べましたが、現在の精神医療では、統合失調症患者に対しては、メジャー・トランキライザー(強力な向精神薬)による薬物療法が第一選択になっています。 抗精神病薬のクロルプロマジン(商品名コントミン,ウインタミン)の誕生(1952年)が、精神医療にもたらした恩恵は非常に大きなものがあります。 ...続きを見る

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2006/02/17 10:22
『問題解決志向』の認知療法と『自己探求志向』の精神分析:心理面接の枠組みの重要性
幻覚妄想などにより現実検討能力を喪失した重度の統合失調症者とは、相互的な言語的コミュニケーションが不可能であり、心理療法は奏効しないというのが精神医学的な一般論でした。 ...続きを見る

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2006/02/15 06:42
生態(人間の心)と環境(外部の事象)をつなぐアフォーダンス:情動機能の肯定的な側面について
生物学的な個体としての人間は、絶えず外部環境と相互作用し、外部で生起する事物や現象から意味や使用方法をアフォード(提供・付与)されます。 ギブソンの知覚理論が提起したアフォーダンス(affordance)概念では、環境世界に普遍的な意味や価値がちらばっていて、人間の知覚機能はその意味や価値を自動的にピックアップすることが出来るのです。 ...続きを見る

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2006/02/12 05:33
カウンセリングにおける情動の制御困難と過剰抑圧の問題:感情の受容とコントロール
カウンセリングにおいてクライエントの問題として持ち上がってきやすいのが、情動の制御困難と過剰な抑圧の問題です。 ...続きを見る

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2006/02/12 05:25
『言語的アプローチによる心への影響』と『物理的アプローチによる脳への作用』:情動の表現・特定・制御
標準化された心理アセスメントや神経心理学的な精神活動の機序など科学的根拠を持つカウンセリング(心理療法)の研究は、最終的には、効果測定による有意性が確認された認知行動療法的な技法に帰結する可能性が高いように思われる。 ...続きを見る

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2006/02/01 13:28
『心の世界の魅力的な物語性』と『心の世界の客観的な解明』:心理学の科学性の社会的認知
前回の記事に書いた心理学的アプローチの効果測定に関する技術的な問題とは別に、臨床心理学のEBM化と逆行する『心(魂)の領域を特別視する人間心理』も、実証科学を目指す心理学の流れに対する防波堤となっている面があります。 ...続きを見る

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2006/01/30 06:20
科学的実証主義を前提とするEvidence-Basedな臨床心理学と統計学的な根拠に関する話
認知行動療法は、認知的介入と行動的介入を折衷したプラグマティック(実利的)な技法であり、evidence-based(客観的根拠に基づく)な心理療法であると言われます。 エビデンスに基づく心理療法(カウンセリング)というのは、EBM(Evidence Based Medicine:根拠に基づく医療)という科学的医学モデルを心理学的アプローチに導入しようとしたものです。 ...続きを見る

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2006/01/24 10:48
『人格障害の分類と定義』が持つ臨床的意義と倫理的問題:多角的で相対的な人格評価の重要性
前回の記事では、クラスターB(強い衝動性や自己愛を持ち、対人関係の困難や反社会的行為を伴いやすい群)に分類される境界性人格障害の症状と自傷癖の問題を概述しました。 ...続きを見る

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2006/01/21 02:04
『自己否定的な衝動性の行動化である自傷行為』とそれが持つ心理学的意味
前回の記事の続きで、境界性人格障害(BPD)などで起きやすい自傷行為についてもう少し深く掘り下げ、自傷行為が暗黙裡に突きつけてくる『心理学的な意味』について分析してみたいと思います。 ...続きを見る

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2006/01/21 01:32
境界性人格障害(BPD)という自他の関係性の障害:トラウマによる自己否定的な認知と自傷行為の嗜癖性
境界性人格障害の全ての事例が、過去の幼少期における外傷体験や喪失体験に原因を持っているわけではありませんが、『対人関係にまつわる情緒不安定性(感情易変性)』と『衝動性の制御困難』という症状が神経症水準を明らかに超えている場合には、心的外傷(トラウマ)や生物学的な内因が考えられます。 ...続きを見る

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2006/01/17 18:59
自立心と依存心の葛藤によって表出する思春期〜青年期の『家庭内暴力・怒りの感情』の問題
前回、『個別的な多様性を見せるトラウマの影響』という記事を書き、トラウマとなる外傷体験の個別的な心身への悪影響と、性的逸脱など自傷的な意味合いを持つ行動の心因について考えて見ました。 ...続きを見る

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2006/01/12 19:48
青年期のアイデンティティ拡散と非社会性の問題:搾取から保護への子どもの権利獲得の歴史
現代社会では、身体的・精神的な児童虐待によって傷つけられる子どもの存在がある一方で、大多数の子どもは親から愛情を受けて幸福に健康になるようにと大切に育てられます。 日々のニュースの中では、子どもを虐待して殺害してしまった親やパチンコや異性関係などの遊興に耽溺して育児を放棄する親が取り上げられたりする機会が多くありますが、それでもやはり大部分の親は子どもが元気に幸せに成長してくれることを願って自分の子どもの生命や権利を大切にしています。 ...続きを見る

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2005/12/28 10:41
ネットの依存性とテクノストレス症候群:QOLを向上させるITライフの重要性
心理臨床や精神医学の分野でも、正式なテクニカル・タームではないもののパソコンやIT機器を長時間利用することによる“テクノストレス(テクノストレス症候群)”の問題が指摘されることがあります。 テクノストレスという用語そのものは、アメリカの臨床心理学者クレイグ・ブロード(Craig Brod)が1984年に提唱したものです。ITとインターネットが世界で最も早く発達したアメリカで確認されて以降、パソコンの普及が進みインターネット利用者が増加した国や地域で見られるようになり、特に、『非社会的な行動パタ... ...続きを見る

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2005/12/21 18:26
匿名掲示板・SNS・ブログといったメディアの特徴と差異:ネットの匿名性・依存性・ストレス
先日書いた記事の事柄を踏まえながら、ネットのメディア関連の考察とネット利用のメンタルヘルスの雑記を付け足しておきます。 書き終えてみると余り一貫性のない雑駁とした文章になりました。 冒頭で、匿名掲示板とSNSのコミュニケーションや利用法の違いを提示し、インターネットの『匿名性・依存性・コミュニケーション特性・テクノストレス』などについて色々と思いを巡らしてみました。 ...続きを見る

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2005/12/14 14:18
個別的な多様性を見せるトラウマの影響:セクシャリティの外傷や家族間の虐待の再現性の問題
過去の記事で、トラウマとは具体的にどのような状況下や体験で起こるのかについて概略を述べたり、自我の統合性を障害する解離性障害とトラウマの関係を考えたりしてきました。 また、トラウマが生み出す精神症状の特性として『反復性・強迫性・侵入性』を挙げて、これらの悪影響を低減させることがカウンセリングの果たす役割であり効果であることを述べ、古典的な神経科医シャルコーのトラウマ理論を振り返ったりしました。 それらのトラウマに関係する関連URLは、この記事の最後に提示していますので興味のある方は読んでみて... ...続きを見る

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2005/12/11 07:06
トラウマの形成維持と心的防衛機制の関係:シャルコーのトラウマ認識の視座
神経症や神経疾患、原因不明の慢性疾患などを専門に研究していたパリの19世紀の医師シャルコー(Jean Martin Charcot 1825〜93)は、フロイトの指導医としても有名ですが、精神疾患の病因としてのトラウマの研究もしていました。 老人性疾患を含む神経医学領域の当時の権威であったシャルコーと精神分析学の創始以前にシャルコーから多くの影響を受けたフロイトについては、過去の記事でも扱っているので興味のある方は読んでみてください。 ...続きを見る

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2005/12/04 21:15
トラウマを原因とする精神症状の特徴としての『反復性・強迫性・侵入性』:自我の統合性の観点から
過去のトラウマに関する記事で、トラウマとは『自己の生命の維持や精神の統合性を脅かす体験』であるという話をしましたが、自己の統合性は、『過去から現在に至るまで、私の存在は一貫していて連続している』というアイデンティティの意識に支えられています。 ...続きを見る

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2005/11/28 13:41
人生の幸福や物事の喜びを奪う『不合理な信念と不適応な仮定』について
前回の記事で、『価値判断のスキーマの複層化』の意義を提示するために以下のような比喩を用いた文章を書きました。 ...続きを見る

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2005/11/26 13:15
恋愛(結婚)関係を破綻させない適切な距離感と情的コミュニケーションの必要性
今回は、前に書いた『恋愛関係の維持の話題』に関係した補足記事を少し書いてみようかと思います。 ...続きを見る

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2005/11/14 11:09
『認知・気分・行動・環境・生理』の相互作用を前提とする認知療法
過去の記事で、『スキーマの主体的な変容の可能性』をジャン・ピアジェの構造主義や思考の発達論を元に書いたので、今回は認知療法の基礎と具体的な進行過程について書いてみようと思います。 ...続きを見る

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2005/11/12 05:43
日常生活におけるうつ病の徴候の発見:義務(仕事)と欲求(趣味)を切り分けるストレス対処
■日常生活におけるうつ病の徴候 周囲にいて日常生活を共にしている家族や友人などが気付き易いうつ病(気分障害・感情障害)の徴候としては、以下の行動や態度の特徴を挙げることができます。 DSM−Wなどの専門的な精神医学的診断ではありませんが、以下の『行動面・情緒面・思考面での特徴』が顕著な場合には、何らかの気分障害(気分や感情の不安定や落ち込みを特徴とする精神疾患)の可能性が考えられるので、適切なストレス・コーピングや肯定的な認知への転換、リラクゼーション、生活環境の見直しなどの対策が必要になっ... ...続きを見る

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2005/11/05 17:05
認知療法・精神分析・クライアント中心療法の異同と特性
アーロン・ベックやティーズデイル、サルコフスキスなどの認知理論を基盤とする認知療法は、心理療法の中で唯一、薬物療法と同等の効果が実証的に認められている技法です。 エビデンス・ベースド(実証的根拠のある)な技法である認知療法の特色を簡潔に言い表すと、『科学的な実証性(evidence)』『臨床的な有効性(effect)』『実践的な適用性(apply on a wide case)』『学習と実行の容易性(easy)』のバランスが非常に良いということになるでしょう。 ...続きを見る

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2005/10/30 08:29
カウンセラーという職業の多様な活動領域とカウンセリングが要請される時代背景
カウンセリングという職業、あるいは、心理臨床や心理相談の活動に含まれる仕事というのは実に広範多岐な領域にまたがっています。 簡単に思いつく活動領域を挙げてみても、医療臨床分野、学校教育分野(スクールカウンセリング)、司法矯正分野、公共機関相談分野、産業(企業)支援分野、児童保護分野、障害者福祉分野、社会学的な統計調査分野、コーチングやメンタルトレーニングなど職業能力開発分野、独立開業の心理相談分野など実に多種多様な領域があります。 ...続きを見る

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2005/10/23 00:02
女性のメンタルヘルス2:月経前不快気分障害と妊娠期の薬物療法の問題
月経前症候群の症状が重くなり、日常生活や対人関係に及ぶ障害が大きくなると、月経前不快気分障害(PMDD)という精神障害となります。PMDDは、その症候群の特徴から大きく3つの類型に分類することができます。抑うつ症候群は、うつ病(気分障害)の活動抑制的な精神症状とほぼ同一の症候群です。 ...続きを見る

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2005/10/18 10:23
女性のメンタルヘルス:女性ホルモンと精神機能の相関関係
前回の記事で、女性のうつ病発症率の高さについて言及しましたが、その原因は単一の原因ではなく、ホルモン分泌など生物学的要因、社会的経済的要因、対人関係や喪失体験など精神的要因が相互に複雑に絡み合ったものです。 また、あるストレス事態や不快な対人関係に対処する場合に、消極的に思い悩み続ける内向的な性格類型の女性やひとつの事柄に過度に執着して不快な過去ばかり振り返り続ける傾向の人、怒りや悲しみの感情を生じやすく情動のコントロールが苦手な人などはうつ病発症のリスクが増大します。 ...続きを見る

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2005/10/10 01:02
不安な心理と身体の不調の簡易なチェックシート
前回の記事で、『“正常圏内の不安”と“病理水準の不安”』について概略を述べましたが、『不安の性質・強度・持続性』の観点から不安の病理水準を測定する心理アセスメント(不安評価尺度)には以下のようなものがあります。 ...続きを見る

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2005/10/06 07:36
器質的な身体疾患から派生する症状精神病:心身一如の存在としての人
うつ病の精神症状として出てくる『抑うつ感・憂鬱感・不安感・焦燥感・不穏・イライラ・疲労倦怠感』や躁鬱病(双極性障害)に見られる過剰に精神活動が活発化した躁状態、観念奔逸などは、器質的な身体疾患によっても発症することがあります。 ...続きを見る

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2005/10/02 01:12
“正常圏内の不安”と“病理水準の不安”
フロイトが創始した精神分析療法の主要な適応症とされた神経症(neurosis)は、心因性の精神症状と身体症状を発症する疾患です。 最新の精神病理学のテキストに神経症の表記がなくなり、国際標準の精神障害の診断・統計マニュアルであるDSM−W(1980年制定のDSM-Vから消滅)からも神経症の分類が消滅しているように、現在では神経症は古典的な名称となってしまった観があります。 ...続きを見る

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2005/09/29 08:12
ストレスを溜め込みやすい行動パターンとストレス・コーピング(ストレス対処法)
精神的ストレッサーは、家庭・学校・職場などの生活環境への不適応や不満、対人関係の悪化やトラブル、感情や気持ちを伴うコミュニケーションの擦れ違いなどによって起こってくるストレッサーですが、それらは『その出来事や状況をどのように理解して解釈するのか』という認知に大きく依拠するストレッサーでもあります。 ...続きを見る

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2005/09/25 06:42
トラウマ(心的外傷)を生む危機的状況:トラウマの間主観的な受容の重要性
トラウマの原因となるショック体験には、生命の危機を感じるような事件・事故・犯罪への遭遇、圧倒的な破壊力を持つ自然災害(地震・津波・土砂崩れ・火災など)の体験、死の恐怖をリアルに感じる戦争体験などがあります。また、直接、脅威的な事態や危機的な状況に遭遇しなくても、自我の発達が未熟な子どもなどの場合には、自分自身が対処不能な恐ろしい事件や事態を目撃するだけでもトラウマになることがあります。 ...続きを見る

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2005/09/09 00:21
精神分析とうつ病・大人の無意識的願望と子どもの憂鬱感
20世紀初頭、フロイトを始祖とする精神分析は、近代精神医学に比類なき大きな影響を与え、人間の精神現象の理解にパラダイム・シフトをもたらしました。 かつて、精神療法の代名詞でもあった精神分析学は、人間の精神構造の仮説(無意識・前意識・意識)を打ちたて、精神病理のメカニズムを臨床経験を通して解釈して、独自の精神療法体系を築き上げました。 しかし、精神分析の無意識と自我構造論を前提とした精神病理学には、科学的方法論を用いていない故の限界があることもまた事実です。 ...続きを見る

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2005/08/15 01:37
赤ちゃんの精神発達と『母親からの分離・個体化期』の重要性
人生全体のライフ・サイクル(生活周期)の発達段階をエリクソンの理論を通して大まかに眺めてきましたが、人間の発達早期(乳幼児期)の母子関係を中心に子どもの発達を研究した精神科医にM・マーラーがいます。 M・マーラーは、実際に多くの小児を観察して発達理論を考案したわけではないシグムンド・フロイトやエリクソンとは異なり、実際の小児精神科臨床の経験を通して、『分離・個体化』の母子関係の変遷概念を中核とする“乳幼児の発達理論”を構築しました。 ...続きを見る

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2005/08/14 01:05
エリクソンの“心理社会的発達理論”と過去に束縛される“アダルト・チルドレンの苦悩”
過去の記事において、『自己愛と対象愛の発達』と『正常な自己肯定感としての自己愛』について説明しましたが、人間の精神発達理論の古典として最も著名で簡潔にまとめられたものに、精神分析学者エリク・エリクソンのライフ・サイクル理論というものがあります。 ...続きを見る

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2005/08/09 00:09
『大人の体罰による躾の問題』と『子どもの暴力・衝動性の問題』
『少子化社会の不確定なジェンダーと核家族の子育て』と銘打った一連の記事では、母性と父性が衰微する現代での子育て方法と親として生きる大人たちの不安定なジェンダーについて書いてきました。 ...続きを見る

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2005/07/31 00:20
私たちの健康に悪影響を与えるストレスの種類と強度について
ストレッサーとは、人間の身体や精神に影響を与える外部環境からの刺激であり、大切な相手の喪失や生活環境の急変、人間関係の対立などストレスの原因を意味します。 代表的なストレッサーの種類には、温熱、寒冷、痛覚、圧力、光、騒音といった“物理的ストレス”、薬剤、有害化学物質、環境ホルモン、化学合成物といった“化学的ストレッサー”、細菌、ウイルス、カビなどの“生物学的ストレッサー”、人間関係の葛藤や社会的行動に伴う責任や重圧、将来に対する不安、大切な人の喪失体験、経済的困窮などの“精神的ストレッサー”が... ...続きを見る

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2005/07/28 00:15
大勢の人の前で緊張せずに話をする方法
普段から、対人緊張、吃音(どもり)、対人恐怖を感じている人でなくても、大勢の人の前で講演したり演説したりすることには一定の緊張と苦手意識を感じるものです。 しかし、人前で流暢に話す技術、特に大勢の聴衆の前で緊張せずに話せる心を持つことの重要性と必要性を多くの人が感じています。 ...続きを見る

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2005/07/13 07:54
現代社会のストレス過剰の主要原因とストレス・トレランスのチェックシート
現代社会が、精神的ストレスが過剰な社会だといわれて久しいですが、その主要な原因を考えてみると大きく分けて以下のようになるでしょう。 総合的に考えれば、現代社会特有の精神的ストレスは『他者の承認・評価・愛情・尊敬・注目』を集めたいという承認欲求と、『私は社会においてどのような存在であるのか』という自己アイデンティティの乖離によって発生するストレスということができ、情報化の進展と欲望の肥大によってそれらのストレスは更に強くなっていく可能性があります。 ...続きを見る

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2005/07/10 16:41
ストレスによる生体への悪影響:ハンス・セリエの汎適応症候群(GAS)
あらゆる心理的な問題や精神障害(精神疾患)、対人関係の確執には、精神的ストレスが何らかの形で作用しています。 まず、身体の遺伝要因・体質気質類型・生理学的障害などの生物学的基盤があり、その基盤に精神的ストレスが過度にかかることによって全ての精神障害や心理的問題(深い苦悩・悲哀・抑うつ・怒り)が発生してくるというのが『素因・ストレスモデル』と呼ばれるものです。 素因ストレスモデルは、“人間の先天的な生物学的素因”に“後天的な環境的要因(心理社会的因子)”が相互作用することによって、精神の病気や... ...続きを見る

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2005/07/08 00:12
心身症的な仮面うつ病とうつ病に罹りやすい性格傾向
現代の代表的な精神障害であるうつ病は、抑うつ感、無気力、不安感、集中困難といった精神面の症状だけでなく、頭痛や胃部不快感、関節痛、肩凝り、激しい動悸といった身体面の症状を伴うケースが多く見られます。 ...続きを見る

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2005/06/25 01:55
人間の豊かな心理世界を悠然と浮遊するイメージ療法の実際
過去の記事で、意識水準の低下と言語的暗示による催眠療法の概略について説明しましたので、今回は自発的にイメージを浮かべて主体性を失わずに実践するイメージ療法の概観について述べてみたいと思います。 イメージとは、心の内面に浮かび上がってくる視覚化された映像・光景・現象・事物のことですが、イメージを浮かべるのに慣れていない時には、なかなかイメージを視覚化できず、感覚で感じることが難しかったりします。 ...続きを見る

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2005/06/24 00:30
催眠の応用としての前世療法やインナーチャイルド・ワークとリアリティの問題
催眠のトリックを暴けば、暗示的な言葉を素直に受け容れ易くなっている状態を、治療目的で意図的に作り上げることなのですから、『暗示的な言葉に従いたくないという抵抗』を打ち崩して催眠の効果を発揮することは出来ないのです。 故に、臨床心理学や心理療法の観点から見た催眠には、相手の意志や考えに反する行動を無理矢理取らせる力はありません。 ...続きを見る

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2005/06/23 06:27
意識水準の低下と暗示性亢進を利用する“催眠療法”について。
イメージとは、精神世界に浮かび上がる表象であり、内面で視覚的に映像化される心像ですが、イメージは緊張して覚醒した意識状態よりも弛緩して低下した意識状態において発生しやすくなります。睡眠時に見る夢の内容や光景も一種のイメージですが、夢のイメージは、眠っている間に自律的で自動的に発生するものなので、リラクセーションや自己催眠によるイメージよりも無意識に接近したイメージであると解釈することが出来ます。 ...続きを見る

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2005/06/21 00:12
“アレキシシミア(Alexithymia)”と感情生活の豊かさを求める“イメージ療法”
自分の感情を洞察したり、自分の気持ちを言葉で表現することが苦手な“アレキシシミア(Alexithymia:失感情症)”や自分の身体感覚に気付くことの出来ない“アレキソミア(Alexisomia:失体感症)”の状態にある人は、職場や家庭での対人関係で過剰適応を起こしやすく、“胃・十二指腸潰瘍、本態性高血圧、狭心症、気管支喘息、頭痛、過敏性腸症候群、過呼吸症候群などの心身症”を発症するリスクが高くなります。 ...続きを見る

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2005/06/17 21:14
パニック障害に対するカウンセリングと薬物療法について
脳内の視床下部青斑核のノルアドレナリン系神経細胞(ニューロン)の異常興奮、ニューロン間のシナプス間隙におけるセロトニン(5-HT)の不足やセロトニン受容体の感受性亢進などの神経生理学的原因を仮定して、その生理学的障害を改善する事を治療方略とするならば、その治療法の主体は医学的な薬物療法となります。 精神科や心療内科で行われるようなパニック障害の薬物療法で主に使われるのは、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬(マイナー・トランキライザー)ですが、その他にも、抗うつ効果と精神安定作用のあるMAO阻害剤(モ... ...続きを見る

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2005/06/15 00:19
予期せぬパニック発作の恐怖と混乱に襲われる“パニック障害”について:2
パニック障害がどのようなメカニズムを経て発症するのかという症状形成過程については、神経生理学や薬理生理学の知見から大部分が解明されてきています。 パニック発作は、乳酸の静脈注射を行ったり、吸入する空気の二酸化炭素濃度(5%の二酸化炭素を約10分吸入)を上げることで、人為的に誘発することが出来ることが知られていますが、パニック障害に罹患していない健常者群では二酸化炭素濃度が多少上がってもパニック発作が起きない事が多いのです。 この事から、パニック障害患者は、二酸化炭素によってニューロンの電気活... ...続きを見る

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2005/06/14 14:42
予期せぬパニック発作の恐怖と混乱に襲われる“パニック障害”について:1
日常生活を通常通り営むことを困難にする“不安感の情動障害”と関連した精神障害に、パニック障害(panic disorder)があります。 パニック障害は不安障害の下位分類ですが、別名・恐慌性障害とも言われるように、突発的なパニック発作(不安発作)によって慌てふためき混乱する症状を中心に、心悸亢進や大量発汗、胸痛など幾つかの生理学的症状を呈す精神疾患です。 ...続きを見る

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2005/06/13 06:38
多彩な症状を呈する神経症(neurosis)とは何なのか?
フロイトを始祖とする精神分析の主要な適応症とされた古典的な精神疾患として神経症(neurosis)があるが、神経症とは単一の病態や特定可能な症候群を指示する病名ではなく、多種多様な複数の心因性疾患が寄せ集められた“総合的な病的状態”を意味する用語である。 同じ神経症患者であっても、ある人は立ち上がれなくなり、ある人は声を発する事ができなくなる。また、ある神経症患者は、異常な興奮を示して神経過敏になり攻撃的な性格を示し、ある人は自己顕示的で虚言癖や操作的な振る舞いを特徴とする演技的な人格を示す、... ...続きを見る

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2005/06/11 00:26
精神の正常と異常を区別する心理学的な相対的基準(適応・価値観・平均・病理の視点)
精神医学の精神病理学は『健康な人間・病気の人間』の二項対立図式を前提としていますが、臨床心理学の異常心理学(abnormal psychology)はその名前からも推察されるように『正常な心理・異常な心理』の二項対立図式を前提としています。 ...続きを見る

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2005/06/10 00:04
カウンセリング理論(心理療法理論)の実践と異常心理学(精神病理学)の発展の相補性
精神医学には、精神病理の病態を研究対象として、診断基準や治療法を考える“精神病理学”がありますが、臨床心理学の領域で、精神病理学に相当するものとして“異常心理学”があります。 ここでは、過去の記事で何度か書いた『正常と異常の区別の倫理的問題』『近代社会の差別構造』などには触れずに、精神の病理や心理の問題を研究する事の意義や目的について述べ、異常心理学と心理アセスメントとの関係などについて考えていきたいと思います。 ...続きを見る

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2005/06/09 22:10
精神障害の診断・統計マニュアルDSM-Wと実践的カウンセリングの関係
精神医学領域における精神障害の定義分類・診断基準として主流になってきているのは、アメリカ精神医学会(APA:American Psychiatric Association)が作成編集したDSM-W(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition)である。 精神疾患のみならず身体疾患も含む総合的な医学的病理診断基準として国際的な信頼を得ているものとしては、WHO(World Health Organizatio... ...続きを見る

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2005/06/08 00:29
うつ病の意欲の減退と動機付けの低下を促す“学習性無力感”の関係:2
意欲や気力、興味関心、爽快感、リラックス感といった好ましい気分と密接な関係にある神経伝達物質として知られているものには、セロトニン(5−HT)やγアミノ酪酸(GABA)、ドーパミン、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)などがあるが、これらの物質が精神状態と関係しているとする仮説を“脳内モノアミン仮説”といい、向精神薬の薬理作用機序や症状の変化などの経験的事実から帰納推測された仮説である。 その為、脳内モノアミン仮説が客観的な正当性を間違いなく備えたものであるか否かを断定することは出来ないが、薬... ...続きを見る

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2005/05/24 18:49
うつ病の意欲の減退と動機付けの低下を促す“学習性無力感”の関係:1
“心の風邪”とも呼ばれる精神疾患であるうつ病(気分障害)は、確かにその生涯有病率が先進国で概ね10%前後であり、風邪のように比較的ありふれた病気、言い換えれば、誰がいつ罹ってもおかしくない発症頻度の高い精神疾患である。 しかし、精神の風邪の症状の苦痛と疲弊は、身体の風邪の症状の苦痛を遥かに凌駕し、時に、重症化すれば人間の生きる意志そのものを希死念慮の暴威によって根こそぎ奪い取ろうとすることさえある。 ...続きを見る

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2005/05/22 08:16
精神疾患と精神障害の概念の移行と精神保健福祉行政:DSM-Wの功罪
医学には、身体の疾患と異常を対象とする“身体医学”、精神の疾患と異常を対象とする“精神医学”があり、その両者を架橋する医療分野として“心身医学”があります。 精神医学では、伝統的に“心の病”の事を総称して“精神疾患(mental disease)”と呼んできましたが、精神疾患の標準的な診断基準マニュアルとして認知されてきているDSM−Wで“精神障害(mental disorder)”の呼称が用いられたこともあって、現在では精神疾患という呼称よりも精神障害という言い方が一般的になってきています。... ...続きを見る

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2005/05/18 01:03

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