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zoom RSS 上原多香子さんの不倫問題から考えたこと:弱った配偶者にショックを与えない離婚の困難

<<   作成日時 : 2017/08/14 09:52   >>

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元SPEEDの今井絵理子参院議員が橋本健市議と不倫した疑惑が報じられ、新幹線内での手つなぎやホテルにお泊まりしてパジャマ姿での勉強会などが批判されていた。今井絵理子議員の不倫報道や橋本健市議の記者会見は、『(宿泊したり手つなぎしたりはしたけれど)一線は越えていません』のフレーズを繰り返すどこか真剣味に欠けた雰囲気もあった。少なくともその不倫で、誰かが生きるか死ぬかの苦悩に追い込まれたという要素はなかっただろう。

不倫された橋本市議の奥さんとの『夫婦関係の実態の有無(約5年間も結婚生活が破綻していたから恋愛はOKと思い込んでいたとの橋本市議に対する妻からの異議申し立て・今井議員と親しくなってから突然に離婚を申し入れられて夫の橋本市議が勝手に家を出ていき生活費が減額された等)』に焦点が当てられたりもしたが、男女関係のどろどろとした愛憎劇というよりはドライな離婚闘争に発展する感じを受けた。

それに対して、ヒップホップグループET-KINGの歌手だった夫のTENNさん(享年35)が自殺した元SPEEDの上原多香子さん(34)は、夫を裏切った不倫がTENNさんの自殺の主要な原因の一つだったのではないかということで問題がより深刻なものとして受け取られている。

上原さんのW不倫の相手とされる阿部力(あべつよし)さんと共にネットではかなり厳しいバッシングを浴びていて、阿部さんの更新停止されたインスタグラムは炎上しているという。結果が結果なだけに、配偶者を裏切る不倫を超えて間接的な殺人のような勢いで攻撃する意見も見られる。

夫が自殺した直後は、TENNさんの遺族が遺書の公開を控えていたが、その遺書の内容に自分が子供を作れない体であることを謝罪して、上原さんの阿部さんとの不倫にLINEのやり取りや写真を見て気づいていたことを指摘し、自死と引き換えに二人の今後の関係を容認する内容があったのだという。

今まで芸能人の不倫報道は、矢口真里の夫が浮気男と鉢合わせした不倫やベッキーと川谷絵音のゲス不倫、渡辺謙の闘病中の妻を裏切った不倫、斉藤由貴の一瞬は気持ちが揺らいだと語った半ば開き直った不倫など色々なものがあったが、不倫で裏切られたことが一つの契機となって人が死ぬというのは、一般人の不倫では状況(精神状態)次第ではあり得るが、芸能界の不倫ではかなり珍しいケースにはなるだろう。

婚姻の貞操義務に違反して他の男性と関係を持ったとされる上原多香子さん側に大きな落ち度・問題があることは確かだが、たらればの話をすれば、TENNさんの精神状態や自尊心が極めて深刻な状態に陥っていなければ、自殺という最悪の結果だけは回避できたかもしれないと残念に思う。

とはいえ、配偶者が経済的にせよ精神的にせよ深刻に落ち込んでいる時にこそ、夫・妻として見捨てたり裏切ったりせずに最大限のサポートをすべきというのが正論ではあり、TENNさんの精神状態や自尊心がボロボロになっていると知りながら浮気をしていたのであれば悪質な裏切りと言える。

元々、二人の結婚は格差婚とも言われていたようだが、知り合ってからかなり短期間で夫のプロポーズがあって結婚したものの、その後に夫側の仕事があまり順調にいかなくなり月数万円程度にまで収入が落ち込んでいたと報じられていた。

妻が望んでいた子供が夫側の体の原因でできなかったこと、夫側の仕事が上手くいかなくなり当初あった格差が更に開いてしまったこと、結婚して間もなく起こったこの二つの要因によって、夫婦関係というか上原さんの気持ちが急速に冷え込んで婚外恋愛のほうに意識が向いてしまったということなのだろう。

それと同時に、男らしいストレートなプロポーズで上原さんの気持ちを射止めたとされるTENNさん本人が、『子供・仕事の要因』によって自己評価(自信)や自尊心を低下させて気持ちが落ち込んでいたとも考えられ、『惚れた上原さんとの婚姻関係』だけが心の支えのようになっていたのかもしれない。

自己評価(自信)や自尊心が低下して抑うつ的な気分になったことが、恋愛体質を残しながら結婚した上原さんにとって、『結婚前には感じることのできた自信・男らしさの魅力』がなくなってしまったように感じられた恐れはあるし、恋愛体質を終わらせる『出産・育児の転換点』を持てなかった不幸もある。

『恋愛・異性愛・子供』を抜きにした運命共同体としての長期的な結びつきや相互扶助の愛情が形成できていなかったとも言えるが、現代人(特に性的魅力があったり経済的余裕があったりする人)は過去に比べて『結婚制度に違反する感情(好き嫌い)の動き』をセルフコントロールして自制することができない人が増えているのかもしれない。

上原さんは元アイドルの目立つ美人であり、芸能界という魅力的な異性の誘惑が多い環境で働いていることもあり、結婚しているから絶対に他の異性と親密になり過ぎてはいけないという厳格なセルフコントロールができていなければ、色々な男性からの直接間接の誘惑に抗しきれない危険性は常にあるとも言える。また小さな頃からアイドル的な歌手として周囲からちやほやされて承認・評価されてきたこともあり、自分のストレートな欲求・感情を敢えて抑制するという自己制御が苦手になっている面もあるだろう。

芸能人の不倫が多い一因は端的にいえば、かなりの年齢になっても結婚して子供がいても、『高い性的魅力を維持している男女・経済的余裕のある男女』が多くて、仕事で色々な人と出会う環境があるからで、相当に婚姻規範や貞操義務、自己イメージ(不倫による仕事への悪影響)を意識して相手を裏切らずに家庭を守るぞという自己制御の意思がなければ、道を踏み外しやすいとも言える。

『経済的余裕がある・仕事で一人で長く出張することが多い・誘惑的な環境がある(周囲に魅力を感じる男女が多い)・自分の性的魅力が維持されている・現在の夫婦関係が冷え込んでいる(相手に対する強い独占欲や平穏な家庭生活の魅力がなくなっている)・子供がいない・恋愛体質が抜けていない』というのは、不倫・浮気を誘発する原因となるが芸能人というやや特殊な職業ではこれらの原因が複数備わってしまうことが珍しくない。

子供ができないことや仕事で収入が得られなくなったことは、芸能人でなくても一般人でも離婚原因になることは当然あるし、どうしても子供がいる家庭が欲しい(そのつもりで結婚した)という希望を持つ30代の人であれば、子供ができないことが確実になった婚姻関係を解消したいという人(倫理的・良心的な非難は受けるにせよ)も少なからずいるだろう。

配偶者がいる時期に相手を裏切る不倫などせずに、きちんと自分の希望していた結婚観・夫婦観・将来設計について話し合って、現在の結婚生活や夫婦関係を続けていくことができない(続けていくモチベーションや意味づけがなくなってしまった)ということを納得してもらうというのが最も望ましいやり方ではあるが、それでもお互いの気持ちが冷え込んでいない限りは『配偶者を傷つけない円満離婚』というのはかなり難しい。

特にどちらかが配偶者にまだ強い愛情・執着を持っていたり、あるいは自信・自尊心を失って落ち込んでいたり、仕事・収入状況が悪化しているような時には『配偶者を傷つけない円満離婚』というのはほぼ不可能である。日本の結婚制度は形骸化・未婚化やモラルハザード(離婚・不倫の多発)が指摘されながらも、基本的には途中での離婚・再婚を例外と考えており、死ぬまで連れ添う(少なくとも子供がいれば子供が自立するまでは協力し合う)『終身婚』が前提になっている。

TENNさんは子供ができないことや仕事が上手くいかなくなったこと(極端に収入が減ったこと)、上原さんの態度が変わったことなどで悩んでいた可能性は高いが、それらの問題はすべて容易に短期間で解決したり納得することの難しい問題であり、長期間にわたる配偶者のサポートや結婚の安心感のようなものも求められる。

健やかなる時も病める時も助け合って支えるのが結婚とするならば、『愛情・魅力・興味がなくなり気持ちが冷え切った時点で離婚してもいい(相手が弱ったり落ち込んだり経済・精神の助けにならなくなったら離婚の可能性が高まる)』というのは、シビアな現実の一面であるとしても、結婚制度の内実を空疎化・形骸化させることにもつながってしまう。

結婚する際の覚悟が低かったりお互いの価値観がズレたりしていれば、『結婚前に思い描いていた人生設計(生活水準・子供がいる・育児方針・相手への気持ち等)』と違ってくるにつれて、離婚の可能性は高まってしまう。

だが『相手が自分との離婚(別離)に耐えきれないであろうくらいに精神的に弱り切っていること、自分や自分との関係を非常に頼りにしていてそれで何とか立っていること』が察せられたのであれば、(DV・犯罪など自業自得な問題が無い限り)最も精神状態が危険な時期が過ぎ去るまでは、相手にショックを与える自分の感情・欲望は暫く抑えて、相手の立ち直りをバックアップしてあげてほしいと思う。

弱り目に祟り目ではないが悪い状況に悪い状況が幾重にも重なっていき、そこに最も愛して信用していた相手から思わぬ別れや裏切りを切り出されるというのは、普段はメンタルヘルスが安定している人でもかなり痛烈なつらいショックとなる。夫婦関係以外の仕事・人生設計などが順調で自分に自信があれば(配偶者への気持ちが冷めて依存度も減っていれば)また結果は変わってくるかもしれないが、精神的に疲弊して相手を頼みにしきっている弱った人であれば、猶更耐えがたいものになりやすい。


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