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zoom RSS 前向きなモチベーションを持続させること2:責任転嫁・被害意識から問題解決への転換

<<   作成日時 : 2017/05/04 03:42   >>

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『その相手からの評価・承認を得るためだけ』に頑張っているという外発的モチベーションは、その相手がいなければ別にそんなことはしたくないし興味もないという意味で、内発的モチベーションがかなり低いことが多い。そして『相手との相互依存的な関係性』だけを頼るべき生きがいにしていると、『挫折・失敗・裏切り(依存できる関係の破綻)』に対して極端に脆弱になってしまう。

その相手からの評価・承認を得るためだけに頑張っている外発的モチベーションが更に、『その相手から嫌われたくない・否定されたくない・見捨てられたくない』という必死にすがり付くような心理(相手から嫌われないための必死の努力)にまでなると、相互依存的な関係性が情緒不安定で病的なものになってしまう。

前向きなモチベーションを持続させること1:特定の相手からの評価・承認に依存するリスク

『見捨てられ不安』によって狂気的なしがみつきや怒り発作、自傷行為、抑うつ的な気分まで出てくるようになると、愛着障害や境界性パーソナリティー障害といった問題も起こりやすくなる。

また『その相手から嫌われないため(見捨てられないため)の努力』というのは、自分が何者であってこれから何をやりたいのかという『自己アイデンティティー』を拡散させやすく、その相手に情緒的に依存できなくなった時にあらゆる前向きな意欲・努力ができなくなってしまいやすい(できないことを相手に責任転嫁して延々と苦しみやすい)のである。

誰か・何かのために努力するという外発的モチベーションは意欲(やる気)を出すために有効なものなのだが、誰かのためだけに(特に誰かに嫌われないためだけにしがみついて)努力するとか人生を賭けるとかいうのは、『一つの関係が終わった時・一つの目標が失われた時』『無意味感(徒労感)・自暴自棄・責任転嫁(被害者意識)』に長く打ちのめされやすいリスクがある。

その意味で、誰か・何かのために努力するという外発的モチベーションは、『自分がやりたいこと・興味を持って深めていきたいこと・熱中して没頭できること』といった内発的モチベーションとのバランスを取ることが大切になってくる。

特に、誰かに嫌われないため(見捨てられないため)だけに頑張ってする外発的モチベーションは好ましくない結果につながりやすい部分がある。

それは相手との相互依存的な関係が上手くいかなくなり気持ちがすれ違い始めると(別れの兆候が見え始めると)、どうしても『今までこんなに相手のために良くしてあげたのに〜,大きな自己犠牲を払って尽くしてあげたのに〜,相手のためだけを思って必死に生きてきたのに〜』という相手からの見返り(恩返し)を期待する心理、全く見返りが得られないと他責的に相手を責めて恨むような(いじけてやる気全般を無くすような)心理に落ち込みやすいからである。

特定の誰かのために奉仕・貢献したり自己犠牲を払って尽くすことそのものは、人間としての幸福・喜び(家族家庭を維持するための献身・思いやり)にもつながる価値のあることである。

だが、『自分自身の主体性や興味関心がほとんどない時』や『自分の気持ちだけが強くて相手からの評価・承認にすっかり依存してしまっている時(相手から嫌われないため見捨てられないためだけに必死になっている時)』には、自分がやりたいことをやりたいからやるという『内発的モチベーションとのバランス』を少し意識してみたほうが良いかもしれない。

内発的モチベーションの魅力の一つは、『他者の反応に簡単には左右されないということ(他者に否定されたからといってやる気がなくなる性質のものではないこと)』、『上手くいかなくても人を責めたり恨んだりせずに済むこと(相手からの見返り・関わりがなくても他責的にならないこと)』である。

苦しいことやつらいこと、悲しいこと、怒りを覚えることは人生には無数にあるかもしれないが、外発的モチベーションだけでは自分の前向きな意欲や価値観を支えきれないような時に、自分がやりたいことに熱中するという内発的モチベーションが助けになってくれたりもする。

苦しいことやつらいこと、悲しいことがあった時に、自分を支持してくれなくなった他人を責めず、人と比べて不遇な環境を恨まず、更に自分も責めないという心理状態こそが『持続的で前向きなモチベーション』を保つ鍵になる。

物事や人間関係が上手くいかない時に、自分も相手も環境も責めず恨まずに『自分が直面している苦悩・問題』とまっすぐ向き合いながら、どうすればこの苦悩を軽減できるか、どうやってこの問題を解決できるだろうかと考えることこそが『持続的で前向きなモチベーション』の中核にある思考パターンだからである。


こういった強度のストレス(挫折体験)に負けない安定した心理状態、誰か・何かに責任転嫁して腐らない自意識は、一朝一夕で作り上げられるものではなく、誰かの役に立ったとしても、『自分の行動・努力は究極的には自分のためにしたことである(自分がやりたいからやったのだ)』という自己責任感と潔い決断力が求められる。

『持続的で前向きなモチベーション』を保つことは確かに簡単ではない。人生や物事が上手くいかなくなった時に『誰か・何かを責めたり恨んだり傷つけたりすることに使う時間や労力(悪者探しのためだけの時間・労力)』を、『苦しくてつらいけれどこの厳しい現状をどうすれば改善できるか(今の自分にできそうなことは何か)』という問題解決的な認知の方向に修正していく意識を持つことがまず大切である。

人から評価されたり承認されたりすること(さまざまな人間関係から得られる自己評価の高まりや役割・貢献意識)は確かに人間にとっての大きな喜び・幸せ・生きがいではある。それと同時に、自分が興味のあることや価値があると思えることに熱中して取り組める内発的モチベーションに基づく意欲的な体験は、やはり『主体的な人生の生きがい・やる気・達成感』を静かに支え続けてくれるものである。


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