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恋愛心理と“市場経済・進化心理学”の視点による異性関係の解釈1:恋愛の選択は自由市場に似ているか?
恋愛心理と“市場経済・進化心理学”の視点による異性関係の解釈1:恋愛の選択は自由市場に似ているか? 恋愛論議や社会学では、現代の恋愛・結婚の相手選びを“市場の需給”になぞらえて考える『恋愛資本主義』という見方がありますが、恋愛資本主義の背景には生殖適応度を重視する『進化生物学』の知見が働いています。恋愛資本主義では、男女が自由競争で好きな相手を探して選ぶという『恋愛市場』を仮定しており、それぞれの男女が持つ魅力・能力・潜在力を元に相手を誘ってアプローチしたり、そのアプローチを受け容れるか否かを選択するわけですが、進化生物学ではそういった相手選びの仕組みを『性選択(性淘汰)』と呼びます。 ...続きを見る

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2011/08/31 02:11
欧米の財政難による“世界経済の不況・円高”と日本のメディア・財界・世論が後押しする“消費税増税論”
欧米の財政難による“世界経済の不況・円高”と日本のメディア・財界・世論が後押しする“消費税増税論” 菅首相が辞任の条件として上げていた『第二次補正予算案・特例公債法案(赤字国債法案)・再生可能エネルギー特別措置法案』の3つの法案が成立したことで、菅政権の退陣と民主党代表選が8月末に迫っているが、円高の続伸と世界同時株安、電力制約で日本経済の先行きは芳しくない。2008年のサブプライムローンの破綻を原因とするリーマンショックでは、世界的な金融危機による信用収縮・株価下落が起こったが、この時には民間の投資銀行・保険会社の信用が、担保のない無茶苦茶な証券化商品(デリバティブ)の濫発によって大幅に低下... ...続きを見る

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2011/08/25 23:25
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評6:サンデルの思想と現代の共同体の連帯
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評6:サンデルの思想と現代の共同体の連帯 前回の記事の続きになるが、目的論的な世界観を持つアリストテレスは政治についてもその目的を問い、『政治的共同体は何のためにあるのか?』という目的性の遂行にこそ正義があると考えるのだが、こういった政治理解も国民自らが投票と議会によって政治の方向性を決めていく自由民主主義の社会とは折り合いが悪いかもしれない。 ...続きを見る

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2011/08/23 15:54
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評5:ロールズの平等主義の正義とテロス
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評5:ロールズの平等主義の正義とテロス J.ロールズは彼以前の政治哲学や倫理規範において仕方が無いことや運命として見過ごされていた『道徳的恣意性(遺伝や身分、家庭、民族など偶然の要素による有利・不利)』をできるだけ縮減して無くそうとすることに正義を見出したのだが、ロールズのいう格差原理に基づく平等主義の正義論には、『実際には無くすことが難しい種類の格差(生まれながらの能力・環境)』が多いという限界も指摘される。 ...続きを見る

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2011/08/21 00:43
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評4:カントの定言命法とロールズの正義論
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評4:カントの定言命法とロールズの正義論 インマヌエル・カント(Immanuel Kant, 1724-1804)は外部の条件や他者の要求に従う『他律』ではなく、自分が定めた格律(行為規範)に従って行動する『自律(オートノミー)』こそが、真の自由であり責任能力の根拠であると主張した。I.カントは功利主義的な『結果(帰結)の利益』によって物事の善悪を判断する思想に反対して、自由な行動とは目的(利益)のための手段としての行動ではなく、目的そのものになる行動であり、行為の結果よりも動機づけのほうを重視した。 ...続きを見る

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2011/08/21 00:41
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評3:徴兵制と志願兵制(労働市場)の倫理学
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評3:徴兵制と志願兵制(労働市場)の倫理学 前回の記事の続きになるが、政府への服従を嫌う個人主義が根づいていたアメリカの北軍の勢力圏では『徴兵』は余り有効に機能せず、20万7千人に徴兵命令を送付しても、大半は逃亡するか障害申請で兵役免除を願い出たという。免除費を支払ったのは8万7千人、身代わりの傭兵を雇ったのは7万4千人で、実際に兵役に従事したのは4万6千人に過ぎなかった。鉄鋼王のアンドリュー・カーネギーや銀行家のJ.P.モルガン、合衆国大統領の親族をはじめとする金持ちのほとんどは、徴兵免除費を支払って兵役を免れていた。こういった状況を前... ...続きを見る

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2011/08/19 12:57
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評2:ベンサムの功利主義とミルの自由主義
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評2:ベンサムの功利主義とミルの自由主義 イギリスの哲学者のジェレミー・ベンサム(Jeremy Bentham, 1748-1832)は、人間の快楽と苦痛は計量可能な『量的』なものと定義して、『最大多数の最大幸福(あるいは人数にこだわらない最大幸福)』を原理とする功利主義(utilitarianism)を提唱した。ベンサムにとっては『快楽や幸福をもたらす効用(結果)のある行為』が善であるとし、快楽と苦痛を計測して快楽の総量が最大になる行為が正しいと考えた。 ...続きを見る

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2011/08/17 14:09
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評1:対話型講義と現代社会を動かす原理
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の書評1:対話型講義と現代社会を動かす原理 ハーバード大学教授であるマイケル・サンデル(Michael J. Sandel,1953〜)の『正義(justice)』について考える倫理学的な哲学が、現代において注目されている理由は何だろうか。その理由は色々と考えられるが、大きく分ければ以下の2点に収斂してくると思う。 ...続きを見る

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2011/08/17 13:58
デイヴィッド・リースマン『孤独な群衆』に見る他人指向型と現代社会における人間関係・承認欲求の不全感
デイヴィッド・リースマン『孤独な群衆』に見る他人指向型と現代社会における人間関係・承認欲求の不全感 前回の記事の続きになるが、人間の悩みや葛藤が強化される各種の原因として、『劣等コンプレックス・自己不信感・対人恐怖・喪失感・過去への執着と未来への不安』を取り上げてきたが、物質的な豊かさや個人の自由領域(他者との不干渉)の拡大、文明社会の利便性やシステムによる環境管理が増大していく現代では、『主体性の喪失・群集内での孤独感・自己愛の肥大・選択できないモラトリアムと虚無感・格差拡大(豊かさの中での貧しさ・無力感)・仕事のストレス増加』などが新たなメンタルヘルスの危機を招くリスク要因になってきている... ...続きを見る

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2011/08/17 13:51
“他人から愛されたい・傷つけられたくない自己防衛”による対人恐怖:フロイトの対象喪失と喪の仕事
“他人から愛されたい・傷つけられたくない自己防衛”による対人恐怖:フロイトの対象喪失と喪の仕事 社交不安障害(対人恐怖症)全般に共通する心理機序としては、『他人からより良く愛されたい・認められたい・尊重されて理解されたいという承認欲求の過剰』があり、その自己愛的な承認欲求が『絶対に他人から拒絶されたくない・嫌われたくないという非現実的な完全主義思考(一切の不確実性やリスクを排除して人と理想的な付き合いがしたいという思考)』と結びついてしまうことで、対人不安・対人緊張が強まってしまうのである。 ...続きを見る

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2011/08/14 15:50
劣等コンプレックスが形成される要因と社交不安障害に関係する“承認欲求・完全主義思考”の問題
劣等コンプレックスが形成される要因と社交不安障害に関係する“承認欲求・完全主義思考”の問題 前回の記事の続きになるが、自分が他人や人並みの水準よりも劣っているという劣等コンプレックス、あるいは自分には自分を幸福にしたり目標を達成したりする能力がないと感じる自己不信感(自己不全感)が生じる原因は、大別すれば以下の3つにまとめることができる。 ...続きを見る

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2011/08/10 09:17
A.アドラーとC.G.ユングの劣等コンプレックスに関する理論2:共同体感覚と勇気づけのカウンセリング
A.アドラーとC.G.ユングの劣等コンプレックスに関する理論2:共同体感覚と勇気づけのカウンセリング A.アドラーは幼少期に背骨の発育が障害されるくる病や声帯のけいれんがあり、そういった身体的な虚弱性・疾患が劣等感の原因になるという仮説を考えて、疾患・病弱・奇形など客観的に判断できる身体的脆弱性のことを『器官劣等性(organ inferiority)』と呼んだ。初期のA.アドラーは『自己の身体器官の未熟性・脆弱性・異常性などに対する引け目(劣っている感覚・恥ずかしさ)』が、強力な他者に対する依存性や従属性(憧れ)を生み出して、劣等コンプレックスの母体になると考えた。 ...続きを見る

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2011/08/10 09:15
A.アドラーとC.G.ユングの劣等コンプレックスに関する理論1:なぜ思春期に劣等感が強まりやすいのか
A.アドラーとC.G.ユングの劣等コンプレックスに関する理論1:なぜ思春期に劣等感が強まりやすいのか 人間の悩みや葛藤が強化される原因として『劣等コンプレックス・自己不信感・過去のトラウマ』などがあるが、自分に自信が持てない劣等コンプレックスが顕著に影響する精神障害として“社交不安障害(対人恐怖症)”がある。社交不安障害とは、他人と会話をしたり人前で何か話そうとしたり、社会的な場面に直面した時に、異常に強い不安感・緊張感を感じて、“手足の振るえ・大量発汗・心悸亢進・言葉の吃音(どもり)・息苦しさ・顔面紅潮”などの生理学的な自律神経症状が出る問題である。 ...続きを見る

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2011/08/10 09:12
桐野夏生『優しいおとな』の書評:大人に守られなくなった子ども達と家族的なものを模索する物語
桐野夏生『優しいおとな』の書評:大人に守られなくなった子ども達と家族的なものを模索する物語 日本経済が衰退して社会福祉が切り捨てられ、東京の至るところに途上国にいるようなストリートチルドレンが溢れている。経済格差が絶望的に拡大したことで、貧困層の児童遺棄(捨て子)が増大するようになり、“親のいない子ども達”は劣悪な生活環境の児童保護センターに収容されるか、自力で街を彷徨いながら犯罪も厭わずにサバイバルするかのどちらかの厳しい選択を迫られる。近未来の希望が萎んだ東京を舞台にして、子どもの権利も福祉も守られなくなった貧困な社会の非情さ・不平等を描きながら、『人間らしく生きるための条件』をテ... ...続きを見る

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2011/08/03 08:40
新田次郎『槍ヶ岳開山』の書評2:“悟り(煩悩消尽・自他救済)”につながる登山と瞑想の相関
新田次郎『槍ヶ岳開山』の書評2:“悟り(煩悩消尽・自他救済)”につながる登山と瞑想の相関 ストイックに自分と弟子を戒律と専修念仏で律し続ける見仏上人は、文政・天保の世の中を『末法の苦悩に満ちた時代』と看破しているが、この時代に衆生を地獄の苦しみに突き落としていた大飢饉と幕府・藩の苛斂誅求に対しては為す術を持っていなかった。本書の後半では、『天保の大飢饉(1833年〜1837年)』が発生して重罪・飢餓で苦しむ百姓たちが、仏教信仰や念仏の称名(功徳)に限界を感じて絶望したり仏法に反対したりするのだが、岩仏(播隆)は徹底的に追い詰められて二進も三進もいかなくなった衆生と自分を救済するために... ...続きを見る

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2011/08/02 02:31
新田次郎『槍ヶ岳開山』の書評1:笠ヶ岳・槍ヶ岳に登頂した播隆の信仰や煩悩を巡るストイックな物語
新田次郎『槍ヶ岳開山』の書評1:笠ヶ岳・槍ヶ岳に登頂した播隆の信仰や煩悩を巡るストイックな物語 日本の山の多くはアニミズム(精霊崇拝)や山岳信仰の影響を受けており、俗界を超越して高くそびえ立つ『山』は実在する神仏(権現)の象徴であり、神仏の住みなす霊域とされてきた。人を寄せ付けないほどに峻険で悪路を極める山は、俗塵に汚されない聖地であり、神仏の霊威が立ち込める特別な領域であるから、古代から日本の神官・僧侶の宗教者は世俗と遮断された深山幽谷に寺社仏閣を建設して、その地を仏教宗派・修験道の大本山としてきた。 ...続きを見る

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2011/08/02 02:28

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