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楽天やユニクロが『英語』を社内で近年中に公用語化するというニュースがあったが、これは一般に日本企業をグローバリゼーションや世界市場に適応させようとする試みだと理解されている。楽天の三木谷浩史社長は既に楽天社内で英語を公用語にする方針を実施しており、2012年度までに必要限度の英語のコミュニケーション能力を習得できなかった幹部は雇用しないという。世界の主要都市に店舗を拡大しているユニクロ(ファーストリテイリング)の柳井正社長も、2012年度までに社内で英語を公用語化する方針を明らかにしている。 兼ねてからグローバルな企業環境・労働市場で通用する三種の神器として『英語・IT・金融』が言われてきたわけだが、ここに来て新興企業が『英語』の本格的な社内導入に取り組み始めたのはなぜなのだろうか。最大の理由は、人口減少による将来の日本市場(日本のGDP)の縮小を前提とした『長期戦略の策定』であり、日本で巨大化した自社のビジネスの仕組みをグローバル展開させることで『企業の成長と存続』を確保しようということである。 日本経済は消費が冷え込んでいるとは言え、現在のところ、貿易依存度は輸出・輸入共に18〜20%以下で推移しており、必ずしも日本経済全体が外需に依存しているわけではない。日本のGDP約500兆円超のうち、その8割程度は内需(国内消費)が生み出しているが、日本で外需(輸出産業)が注目されやすいのは『成長可能性・海外市場の開拓余地』などの要因があるからであり、為替・投資・景気の変化によって『輸出産業の業績(営業損益の数字)』が大きく揺れ動くからである。 また日本は資源の少ない国というイメージが強く持たれていて、輸出によって得た外貨で必要な資源・物資を輸入し続けなければならないという切迫感も影響している。しかし、規模の大きな企業を持続的に成長させようとすれば、人口減少傾向が緩やかに続く『国内市場』に留まらず『海外市場』に進出していく必要に迫られるし、慣れない海外市場で日本と同じように商品・サービスを売るためには、『現地のビジネス環境・コミュニケーション』に適応できる人材育成が求められる。 楽天とユニクロの英語の公用語化も、自社のビジネスと人材をグローバルに展開していく中長期の新世界戦略に基づくものだが、全幹部(全社員)が英語を使えるようになる必要性があるのかというと、その『教育コスト対実際の効果』は微妙であるように思う。 ユニクロは欧米先進国を中心に出店する店舗を増やしていてブランドの認知度も上がっているが、楽天のECサイト(テナント出店型のウェブショッピング)を中心としたビジネスとブランドは必ずしも海外で認知度・利用率が高いわけではない。Eコマースやオークション、SNSなどのウェブサービスには、eBayをはじめとして英米圏で成功していても日本ではいまいちパッとせずに撤退したものも多く、日本語圏で飛躍的に成長した楽天のビジネスモデルが英米圏や新興国でどのくらい浸透するかは未知数である。 英語を話せる国内のマネージメント層の人材を育成してから海外に送り込むというやり方は、現地で外国人のマネージメントのキャリアを雇用するよりも高コストなので、実際に海外のビジネスがどれくらい成長するのかの目測・実績が曖昧なうちに、全ての幹部に英語を公用語化すること(英語を使えないというだけで国内で実績を出せる幹部の人事評価を下げたり解雇すること)の実際的なメリットは乏しいかもしれない。 企業内部の英語の公用語化には『海外市場の開拓・企業成長の持続』と『日本人の人材のグローバル化(英語圏への適応)』という二つの目標があるが、前者を実現するために後者が必要条件になっているわけではない。その為、楽天のように国内市場で成長を持続させている企業であれば、『日本市場で強みを発揮できるローカルな人材』を安易に切り捨てることは得策ではなく、国内で通用するローカルな人材の価値や活用の場というのは依然として残るはずである。 店舗運営・営業活動・サービスのグローバル展開を主導するトップマネージメント層であれば、ビジネスや文書処理に関する英語の運用能力が求められるが、社員全員が英語スキルを高めなければ企業がグローバル化できないというわけではない。大規模なグローバル企業になるということは、事業・ノウハウの現地化や外国人の管理職層の増加などが起こるということでもあり、世界各地の全ての営業拠点において、本社所属の日本人社員が管理者にならなければならないというわけでもない。 また、翻訳家や通訳、帰国子女のようにネイティブ並みの高度な英語スキルを持っている人が、必ずしも有能で行動力のあるビジネスマンになれるわけではないように、『英語スキル』と『ビジネススキル』はある程度区別して考えなければならない部分もある。 もちろん、英語は使えないよりは使えたほうがいいし、英語が公用語化した海外市場に送り込まれる人材であれば、『最低限度の会話・交渉・説明』ができる英語スキルは必須となる。社員それぞれの能力・適性に合わせて割り振る役割や目標によって、求められる英語スキルのレベルというのは自ずから変わってくることになるが、国内で英語が苦手(不向き)な人材に無理に英語を習得させるコストというのも合わせて考えていく必要があると思う。 国内で強みを発揮して実績を出せる『ローカルな人材』と海外で通用する英語スキルや環境適応力を持つ『グローバルな人材』とを、適材適所で柔軟に使い分けていく人事配置が求められるのではないだろうか。 楽天やユニクロの英語の公用語化の話題は、“人・モノ・カネ・情報”が国境を越えて行き交うグローバル経済(グローバリゼーション)への適応を目指すという話であるが、世界を資本主義陣営と共産主義陣営にブロック化していた冷戦の崩壊後に『グローバリゼーション』というキーワードが頻繁に使われるようになった。グローバリゼーションやグローバリズムという言葉自体は、既に使い古されていてインパクトが無くなっているが、グローバリゼーションが私たちの生活・仕事・社会・人間関係に直接的な影響を与えてくるのはおそらく“これから”であろう。 経済社会や労働市場のグローバリゼーションが何を引き起こすのか、何がグローバル化の現象を引き起こしたのかということについては、過去にトーマス・フリードマンの『フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来』の書評で説明したことがある。グローバリゼーションについてナヤン・チャンダの『グローバリゼーション 人類5万年のドラマ』を読みながら、もう少し続きの記事を書きたいと思います。 ■関連URI 本田直之『レバレッジ英語勉強法』の書評:“完璧な英語”ではなく“使える英語”を学ぶ勉強法 太田雄三『英語と日本人』の書評2:“教養・知識としての英語”と“実用・道具としての英語” 大英帝国のコーヒーハウス文化の衰退と国民各層に普及した“紅茶文化”:紅茶の国イギリスの近代化 大航海時代とスペイン・ポルトガルの最盛期を支えた『非ヨーロッパ世界からの富の流入(収奪)』 ■書籍紹介 |
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ITやインターネットが促進する“現代のグローバリゼーション”と人類の歩んできた歴史過程
トーマス・フリードマンは『フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来』でインターネットと情報端末の普及で情報化社会が整備されることにより、生まれた国や地域とは関係なく『個人が平等な競争をする労働市場が広がる』という予言をしているが、グローバリゼーションによるフラット化は先進国と新興国を包摂する『生産‐流通‐消費の一大システム』の構築を促進して、個人と企業を取り巻く国際競争は厳しさを増していく。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2010/07/06 17:50 |
たかがユニクロされどユニクロ
今日は最近の個人的に話題のユニクロについて語ります。私の周りではユニクロについて話す機会が多く、皆さんそれなりのマニアになっています。そんなことで私もインターネットでユニクロについて調査してみることにしました。*今日のママコーデはしまむら&ユニクロ&モロッコ*|目指せ素敵ママ ...rococoの目指せ素敵ママdiary*・おしゃれで可愛いプチプラとプチセレブが好き&NaturalHappyな子育てBlog*・赤ちゃん生まれました(*^_^*)の記事、*今日のママコーデはしまむら&ユニク... ...続きを見る |
ユニクロ 2010/07/11 17:31 |
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