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前回の記事では、『自分の持っている恋愛・自己に対する認知(考え方)』や『二人の置かれている環境・関係』、『その時点での心理状態・生理学的状態』の要因を上げましたが、それぞれについて簡単に説明すると次のようになります。 ○自分の持っている恋愛・自己に対する認知(考え方) 自分の恋愛欲求を自覚して恋愛の価値に対する肯定的認知を持っていれば、恋愛感情や対人魅力を感じやすくなる。自分から積極的に恋愛をしようとしたり他人の良い部分を見つけたりしようとすることで、異性との出会いの機会やコミュニケーション内容に正のフィードバックが働きやすい。 過去の体験・知識によって、恋愛の欲求や価値そのものを頭から否定するような認知を持っていれば、恋愛感情や対人魅力を感じにくくなる。自分の本当の感情と恋愛に対する否定的認知が矛盾している場合には、『認知的不協和』による葛藤・不快を感じやすい。 自己に対する肯定的認知を持って自分で自分を大切に思うことで、自分と同じように他者を大切にしようとする『共感感情の基盤・情緒的な安定性』が形成されやすくなる。自分に適度な自信と自己評価を持つことで、『拒絶されるかもしれない不安・ショック』に圧倒されずに『相手への恋愛感情・対人魅力』を率直に感じて表現しやすくなる。 ○二人の置かれている環境・関係 職場・学校などが同じで頻繁に会ったり話をしたりする環境があれば、『単純接触効果』で相手に関心や好意を持ちやすくなる。 相手が『自分の能力・努力・苦労』などを積極的に承認して褒めてくれるような関係では、『好意の返報性』によって自分の側にも相手に対する好意的な感情が生まれやすくなる。 余り親しくない関係では『容姿・性的魅力のダイレクトな承認』は逆効果やセクハラになることも多いが、相手に自分に対する個人的な興味・関心が生まれていれば『容姿・性的魅力の承認』が恋愛感情を引き出しやすくすることがある。 『共通の趣味・娯楽・活動・価値観』があることにお互いが気づいた時には、親近感や好意が高まりやすくなる。他人と共有しにくいようなニッチな話題や趣味を一緒に楽しめた時にも、相手に居心地の良さや対人魅力を感じやすくなる。 スキーや海水浴、海外旅行、夜の繁華街、イベントなど『非日常性(ハレの空気)』が強調されやすい環境では、相手からアプローチされた時に恋愛感情や対人魅力を感じやすくなる。 周囲にいる友人知人がみんな恋人を作っていたり(結婚していたり)、恋人が参加するイベント・行事への憧れを持っていたり、恋人(配偶者)がいないことにコンプレックスを感じていたりすると、『同調圧力・自己価値の確認(見栄)・劣等感の補償』などの社会的要因(環境要因)で恋愛感情や対人魅力を感じやすくなる。 ○その時点での心理状態・生理学的状態 『非日常的な遊び・環境・パーティ(宴会)』などの中で、楽しくて気分がハイテンションになっている時には、恋愛感情や対人魅力を感じるための閾値(ハードル)が低くなりやすい。 生理学的な興奮(心拍数・血圧の増加によるドキドキ感)を恋愛感情の高まりと錯誤する『吊り橋効果・ジェットコースター効果=原因帰属の誤り』によって、恋愛感情や対人魅力を感じやすくなることがある。 ロマンティックな景色の見える場所、気分がリラックスして心地よくなる状況、意識レベルが低下する酩酊の状態など、感覚的・心情的に気持ちのいい環境では『フィーリンググッド効果』によって対人魅力や好意を感じやすくなることがある。 恋愛感情や対人魅力を感じやすい要因をいろいろと列挙してみましたが、厳密には『異性として好きな恋愛感情』と『人間・友人・仲間として好きな好意感情』とは異なります。 『AさんやB君のことは好きだけど異性としては見ることができない』というお断りのフレーズがありますが、相手を好きな感情が恋愛感情なのかそうでないのかは、一般的には『セクシャリティ(性的指向)の選好・親和欲求』や『排他的な独占欲』『実際的な援助行動』によって区別することができます。 セクシャリティの選好……その相手を性的な関心の対象(相互的な性的欲求の対象)として見ることができ、実際に触れ合いたいと感じられるか。 親和欲求……相手と長く一緒にいて、『親密な時間』を過ごしたいと感じられるか。相手と一緒にいられない期間が長くなってくると、淋しさや孤独感、胸の痛みが強まってきたりするか。 排他的な独占欲求……自分以外の異性と親密に交際したり性的関係を持つことに対して、嫉妬感情や情緒的な不安定を感じるか。相手の自分に対する誠実さや強い愛情・関心を望んでいるか。 実際的な援助行動……その相手が困っていたり落ち込んでいる時には、自分の利害にこだわり過ぎずに(ある程度は自己犠牲を払ってでも)、積極的に援助して手助けしてあげようと思えるか。 細かく見ていけばいろいろな例外や個別的な恋愛関係・性的指向のあり方もあるのですが、恋愛感情には『排他性(浮気されたくない独占欲)・両価性(嫉妬などの愛憎)・観念性(ロマンティックの要素)・新奇性(感覚的生理的な興奮)』の要素が見られやすいと言えるでしょう。 反対に、異性としては好きになれないけれど、人間・友人・仲間として評価していて好きだという場合には、『人格・能力・実績に対する尊敬』や『雑談・付き合い・遊びにおける楽しさ』、『性格・趣味・価値観の類似性』、『他の異性とその人が結びつくことの支援・紹介』などが強調されやすくなり、性的な欲求や身体的なふれあいの要素が排除されやすくなる傾向があります。 ■関連URI 人の恋愛感情はどんな時に高まりやすいのか1:相手の『特徴・属性』と『行動・対話』に感じる魅力 精神分析的なエロス論と大人の性愛コミュニケーションに内在する“退行・依存”の要素 恋愛における相手の性格行動パターンの変化と恋愛関係に問題を引き起こしやすい“認知の歪み” 眼差しと微笑みと言葉による求愛行為:様々な経路で伝わってしまう気持ちと印象 “恋愛の関係性”+“性愛の快楽”+“コミュニケーションの楽しさ” ■書籍紹介 |
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異性からの恋愛感情と『好意の返報性』:恋愛・結婚・別れによる自己アイデンティティの変化
前回の記事では、異性に対する恋愛感情が高まる一般的な要因について書きました。今回は、もう少し個人単位で『異性から恋愛感情を寄せられやすいポイント』を見ていきながら、恋愛の本質について考えてみます。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2010/01/05 16:50 |
人間はどんな相手に“恋愛感情・安心感”を持ちやすいのか?:社会的交換理論による対人認知
『好意の返報性』はやんわりとした相手の好意・関心を引き出しますが、より恋愛感情に近い親密な好意・関心を引き出したい時には、『相手の求めている異性像の特徴(好みの異性のタイプ)』に自分を近づけるという方法もあります。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2010/01/06 20:57 |
(1/14)テーマで投稿キャンペーン 記事一覧ページ開始!
みなさまこんにちは、ウェブリブログ事務局です。現在ウェブリブログで現在開催中の「テーマで投稿キャンペーン」でキャンペーンに参加している方の新着記事一覧が出来ました! ...続きを見る |
ウェブリブログ事務局 2010/01/14 15:19 |
(2/17)締め切り間近!テーマで投稿キャンペーン!
【締め切り間近!】まだ間に合います!指定されたテーマでブログを書いて、図書カードを当てよう!さらに、検索で上位1位の方には、1万円分のデパート賞品券をプレゼント!!締切は2月28日まで! ...続きを見る |
ウェブリブログ事務局 2010/02/17 17:40 |
どうして、“恋愛・結婚”で自分が不幸せになりそうな相手(状況)を選んでしまうことがあるのか?
男性でも女性でも、好きな相手に求める属性・特徴の上位には『誠実さ・真面目さ・信頼感・温厚な優しさ』などが上がってきますが、これらは総じて『性格の良さ』という風にまとめることができます。反対に、『誠実ではない・不真面目である・信頼できない・暴力的である』などの属性を持った性格に問題のある異性を、初めから求めているという人は滅多にいないわけですが、実際には性格・人格に大きな問題のある相手と繰り返し付き合ってしまうという人も少なくありません。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2010/06/07 20:35 |
視線を用いた非言語的コミュニケーションと優劣関係のディスプレイ:目で好意・悪意・恐怖を伝達する
人間や類人猿、サルにとって、『他の個体』を長く凝視したり目を合わせたりすることは特別な社会的意味を持つ行為である。サル山にいるニホンザルの目を人間が長く見つめると、サルは歯を剥き出して大声で吠え、今にも飛び掛ってきそうな形相をし始める。サル同士でも序列関係が下位のサルが上位のサルの瞳を長く見つめていると、『俺から目を逸らせ』とばかりに目を見開き歯を剥き出しての威嚇行為が始まる。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2010/08/01 10:02 |
自分の感情を認識するための自己知覚・原因帰属2:生理的興奮と情動のラベリングによる感情の意識化
前回の記事の続きになりますが、『シャクター=シンガー理論』とも呼ばれる『シャクターの情動二要因説』は、社会心理学者のスタンレー・シャクターとジェローム・シンガーによって提唱されたものです。シャクター=シンガー理論では、生理学的興奮(身体的変化)とその原因の事後的認知によって、喜怒哀楽などの『情動の種類』が自覚されるとしますが、ここでは生理学的興奮そのものは、どんな感情としても認知され得る一般的な興奮(潜在的可能性)と仮定されています。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2011/02/16 06:39 |
恋愛・結婚におけるカップリング(相手選び)の心理学1:年齢段階と人生経験による異性の魅力の多面化
恋愛では自分が好意や関心を寄せている相手に、会話を投げかけたり食事に誘ったりするアプローチをして、そのアプローチが受け容れられることによって二人の関係が始まります。その男女の関係が恋愛関係にまで進展することもあれば、一度だけの食事や数回のデートだけで終わってしまうこともありますが、多くの男女関係では『何度かの二人きりの食事・会話・外出』を重ねることで、相手への興味関心や信頼感、好意感情を掻き立てられることでカップリングが成立します。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2011/07/29 07:19 |
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