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古典的なヒステリー性格の特徴と自己愛性人格障害:他者への信頼感と共感性の視点
神経症(neurosis)は心理的原因による心身の機能障害と位置づけられますが、無意識的願望や二次的疾病利得が反映されるヒステリーの自己暗示的な側面について過去の記事で説明しました。ヒステリーの身体症状(麻痺・けいれん・感覚‐運動障害)を発症させる自己暗示は何らかの疾病利得と関係していることが多いですが、クラスターBの人格障害へと推移したヒステリー性格は『他者の注目・関心・評価』を求める外向型性格の過剰に由来しています。 ...続きを見る

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2008/05/31 05:42
東京都江東区潮見のマンションで起きた隣人による殺害事件:特異な反社会的人格と都会のマンションの盲点
東京都江東区潮見に立つマンションの最上階(9階)の一室から、僅かな血痕とピアスを残して忽然と23歳の女性が消えた事件は、当初から非常に奇異な印象を受ける事件で気になってはいました。行方不明になっていた23歳の女性は広告会社勤務の派遣社員・東城瑠理香さんであると発表されましたが、事件は予想される幾つかの蓋然性の中で最悪の展開へと進んでしまいました。日々の時間と出来事が絶え間なく流れていく中で、江東区潮見のマンションの失踪事件をほとんど意識することもなくなっていたのですが、東城さんが4月18日の午後... ...続きを見る

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2008/05/27 08:25
5月23日にGoogleの検索エンジンからのアクセスが減少傾向となり24日に回復基調に。
アクセス解析を見ると5月23日の午前中頃からGoogle検索からのアクセスが大幅に減少して、当ブログの検索エンジンからのアクセス比率が“Yahoo!:63.25%,Google:29.91%”となっていたのですが、5月24日のある時点から通常通りのアクセス比率に戻ってきたようです。5月24日のアクセス解析では、“Google:56.90%,Yahoo!35.19%(1ヶ月のスパンでみるとGoogle経由が6割程度のことが多い)”となりアクセス数もいつものレベル近くまで回復してきています。ウェブリ... ...続きを見る

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2008/05/25 01:54
情報化社会における著作権・知的財産権の問題4:リバタリアニズムと功利主義の視点から見る著作権の正当性
著作権の財産権としての部分はその意味でも自然権的な権利ではなく、システム(ビジネスモデル)や複製技術、マーケティング、法律制度によって担保される人工的な権利としての特色を持ちます。自然権から承認される私的財産権の大半には、税率の議論はあっても利益配分・権利の強さに対する議論の余地は殆どありません。一方で、無体財産権としての著作権については『利益還元率をどれくらいにすべきか・どれくらい強く複製を禁止すべきか』といった議論があるのですが、その理由としては、著作物(創作物)から獲得できる利益の大きさと... ...続きを見る

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2008/05/25 01:21
情報化社会における著作権・知的財産権の問題3:著作権ビジネスとマスメディアが生んだ創作物の経済価値
アダム・スミスの『国富論(諸国民の富)』では個人の利己的な利益追求が結果として全体的な利益(分業促進・技術開発)につながるという理想的な自由市場経済のモデルが語られますが、経済政策で干渉しない自由市場経済(市場原理)に富の偏在や格差拡大、景気の悪化といった問題があるとしても、私的所有権(私有財産権)には明らかに功利主義的(帰結主義的)な社会全体のメリットがあると考えられています。しかし、無体物に対する知的財産権である著作権の場合には、ロックの労働所有論から所与(当たり前)のものとしての著作権を取... ...続きを見る

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2008/05/23 02:31
情報化社会における著作権・知的財産権の問題2:文化発展の目的性と私的所有権を導く自己所有権の原則
著作権と聞いて一般的にイメージされるのは『著作者・著作権者の権利(利益)の保護』ですが、著作権法第1条の理念に示される立法趣旨には『著作者等の権利の保護』と『文化の発展』という二つの要素が示されています。一般的に著作権を守ろうという主張をする場合には『社会全体の文化活動の発展』と『著作者(創作者・アーティスト)のモチベーションの維持』が掲げられることが多いのですが、現実的な問題で対立点となるのは著作権の財産権としての部分をどれくらい強く守るのが公正なのかということでしょう。著作権には自分の作品を... ...続きを見る

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2008/05/20 18:29
情報化社会における著作権・知的財産権の問題1:著作権の排他的独占性とインターネットの影響
インターネットの普及とIT機器の発達は、個人の知的生活の効率性を加速させる一方で、グーテンベルク以降の出版印刷技術を遥かに凌駕する『複製技術の進歩』をもたらしました。パソコンを利用した“テキストのコピー&ペースト”や“音楽・映像のダウンロード(保存)&複製”は、個人の情報生活環境と知的生産効率を劇的に変化させた要因であると同時に、情報コンテンツの創作者が持つ独占的な権利であり“富の源泉”である『著作権(コピーライト)』との衝突を引き起こしました。 ...続きを見る

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2008/05/20 18:10
桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』の書評2:結婚と労働の規範性の相対化と現代の自由社会を生き抜く覚悟
人々に共有される社会規範としてあった一定の年齢で男女が結婚をして子供を産み育てるという『共通のゴール』が現代からは失われつつあり、男女の役割も相対化が進んできているため、現代では『こうすれば大丈夫・この選択のほうが望ましい・このようにすべきだ』という社会(多数派)の側からの価値の承認というのが極めて弱くなっている。その分、『他人と違う属性(結婚・出産・就労・性愛にまつわる少数派の属性)』を持つということに対する『世間の抑圧感(偏見・差別)』から個人はかなり解放されたが、そのメリットと引き換えに『... ...続きを見る

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2008/05/18 23:06
桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』の書評1:戦後から現代に至る社会の世相を反映した“三世代の女性”の物語
桜庭一樹という作家の小説は今まで読んだことがなかったが、『赤朽葉家(あかくちばけ)の伝説』は日本社会の規範と世相(流行)の変化を『三代の女の歴史』を通して描いた小説で結構楽しく読むことができた。戦後間もない時代を生きた女性から、現代を生きる女性へと移り変わる歴史は、『戦後の貧しさとイエ制度の名残・高度経済成長と女性の専業主婦化・政治(全共闘)の季節の終わり・記号的な消費文明と性道徳の緩和・男女同権と価値基準の多様化』によって目まぐるしい価値観の変化を体験させられた歴史であった。今でも昔ながらの結... ...続きを見る

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2008/05/17 16:59
清王朝における儒学的な中華思想(華夷秩序)の変質と雍正帝による中外一体(一君万民)の原則
前回の記事の続きですが、中国王朝が広大な版図を獲得できた理由の一つに異民族に莫大な恩恵(回賜)を与えた朝貢貿易があり、大半の異民族は本音で中華文明を崇拝しているかはともかく、形式的に中国王朝に帰属して朝貢貿易の実利を獲得しました。李成桂(りせいけい)が高麗へのクーデターを起こして樹立した李氏朝鮮(1392-1910)は、例外的に中華思想に基づく明の冊封秩序を積極的に受け容れていました。李氏朝鮮が明の冊封体制を好意的に認めていた背景には『李氏朝鮮が儒教の朱子学を国教とする王朝であったこと・国号の「... ...続きを見る

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2008/05/15 17:25
“言論・表現の自由”とインターネットの規制論議:青少年保護のためのフィルタリングと規制の強度の問題
青少年の健全育成と情報環境の調整を目的とするインターネット規制案が与党で議論されていますが、『公権力による法規制派』と『民間による自主規制派』とで意見が割れているようです。大きな流れとしては、自民党総務部会が自主規制派である『インターネット違法・有害情報対策プロジェクトチーム』を立ち上げたことにより、民間業者による自主規制と未成年のケータイのフィルタリングが採用される見込みが強くなっています。当面は、公的機関による情報の価値判断(有害性の認定)や強制削除という法的措置が取られる可能性は低くなりま... ...続きを見る

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2008/05/13 16:29
“時間資源”と“表現欲求”によって実現するウェブ時代の知的生活:知的消費と知的生産の循環
前回の記事では、ウェブが知の共有と創造的思考の可能性を高めたという話をしました。ウェブ時代は果てしなく広がり続ける『デジタル情報の大海』に溺れやすい時代だとも言われますが、各ジャンルで知的生産を続ける人にとっては『書籍情報の大海』よりはやや泳ぎやすい時代になった側面もあるのではないでしょうか。書籍(本)の場合は末尾に『索引(インデックス)』のような検索の手がかりはあっても、『複数の書籍にまたがる検索機能』はありませんから、数百冊以上の本の内容の中から自分の求める情報・記述をピンポイントで探し出そ... ...続きを見る

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2008/05/12 15:09
ウェブ時代における知的生産技術の進歩とツールとしてのブログの利用価値
梅田望夫さんのブログで『グーグルに淘汰されない知的生産術』という記事が公開されていたので、『ウェブ時代の情報整理&知的生活』について少し考えてみたいと思います。インターネットを介在してあらゆる情報にアクセスできる『ウェブの普及』は、ウェブサイト(WWWに公開されたコンテンツ)にアクセス可能な『情報端末の進歩』によって私たちの知的生活の基本条件を大きく変化させました。 ...続きを見る

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2008/05/12 14:57
地方武士の織田信長と百姓出身の豊臣秀吉が対峙した“血統(家格)・慣習・宗教”による伝統的権威
近世の江戸時代以前の日本社会では、政治的地位と家格的身分(血縁的身分)が比例しており、公家政権であっても武家政権であっても『天皇家・摂関家との観念的血縁』が政治権力の正統性の根拠になされてきました。無論、鎌倉幕府を創始した源頼朝の背後に北条時政・政子がおり、室町幕府を確立した足利将軍家の権威が戦国時代の戦国大名(一向宗の宗教勢力)に踏みにじられたように、日本史では『フィクサーとしての実質的権力者』にはある程度の流動性が見られます。しかし、伝統的権威性の象徴である『天皇・摂関家』、政治的権力の象徴... ...続きを見る

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2008/05/09 14:56
好きな相手との関係を終わらせないために『相手から欲望される』ということ:双方向の“贈与”の反復
前回の記事で書いたように、『相手からの贈与を受け取らないこと・相手についての詳細な情報を得ないこと・相手のプライバシーに踏み込まないこと』によって、応答の必要のある『他人』は応答の必要のない『他者』へと変質していきますが、これは自分に働きかけてくるすべての『他者』を『他人』として処遇することが物理的に不可能である以上、半ば自衛的で必然的なものであるとも言えます。贈与の最もありふれた形態は『パロール(話し言葉)』ですが、都会の雑踏で出会うナンパやキャッチセールス、夜間飲食店のスカウトの贈与(パロー... ...続きを見る

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2008/05/08 07:06
“贈与―応答の原理”によって維持されるコミュニケーション:贈与(パロール)と人間関係の距離感の調整
私たちの人間関係やコミュニケーション、経済活動の多くは『等価原理』によって大枠が規定され、『贈与と返礼の不均衡(バランスの崩れ)』によって関係性(コミュニケーション・ゲーム)が継続されます。『贈与(プレゼント)』というのは他者に何らかの恩恵・利益を与えたり、逆に他者に何らかの損失・被害を与えたりすることです。贈与を受け取った人間はそれが良きものであれ悪しきものであれ、ある種の『返礼義務・応答の責務』を心理的に負わせられることになります。 ...続きを見る

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2008/05/06 06:45
エミール・デュルケーム『自殺論』の類型論とアノミーな現代社会におけるメンタル面のリスクファクター
前回の記事の続きですが、具体的な個別の問題については、これからの人生をどのように考えて生きていけばよいのかという目的性(適応的な認知変容)を意識したカウンセリング的対応を行い、経済・生活・健康面の問題については利用可能な保健福祉制度(相談制度)や法律制度など社会的資源の情報提供を行っていく必要があります。硫化水素ガスを用いた自殺の場合には、本人とは無関係な周辺住民を巻き込む問題がありますが、本人の希死念慮(悲痛な絶望感)を緩和する心理的支援の方法と周囲の二次的被害の防止をどのような形で統合してい... ...続きを見る

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2008/05/05 17:51
硫化水素による自殺問題の波及とインターネット・マスメディアによる情報伝達の問題
3月から5月現在にかけて60人を越える人たちが硫化水素ガスによって自ら生命を絶ちましたが、『硫化水素を利用した自殺手段』がインターネット経由で広まったことが各種メディアによって批判されているようです。生きていくのが辛くて死にたいと思う感情が先か、自殺の具体的手段に関する情報が先かという根本問題を無視して、『目に見えるネガティブな情報』だけを確実に規制・削除すれば問題が沈静化するという単純な構造ではありませんが、『手段(道具・薬物)入手の容易性』が自殺既遂率に相関するというデータはありますので、具... ...続きを見る

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2008/05/03 23:00
中国王朝の中華思想・易姓革命による歴史観と満洲族(女真族)による“清王朝”の建国
中華思想とは、中原を抱えた中国こそが最も先進的な文化文明の中心地であり、完成度の高い漢字文明(儒教文化)と安定性の高い農耕文化を持つ漢民族こそが世界で最も優れた民族であるという自画自賛的・唯我独尊的な思想です。中華思想は前近代的な朝貢貿易・王道教化に象徴される儒教的な冊封体制との関連が深いため、近代国家として成立した中華人民共和国にそのまま当てはまるものではありませんが、現代のチベット問題をはじめとする中国周辺部の統治を巡る問題にも、清王朝の時代からの歴史的・思想的な関わりを持っています。『中国... ...続きを見る

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2008/05/01 23:36

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