|
前の記事に書いた『ブログに移行しない理由』が、そのままブログ(Weblog)とウェブサイトの機能的特性やサイト管理者の目的志向性につながっていくのではないかと思います。 既に言い古された観もありますが、情報発信手段としてブログとウェブサイトのどちらを選択するのかを左右する基本的な差異の一つは、前提知識を必要とするか否かの違いです。 つまり、“サイト作成の知識がなくても簡単に即座に開設できるブログ”と“HTMLやFTP送信(アップロード)に関する最低限の知識を必要とするウェブサイト”の違いです。 開設の手軽さや更新の簡単さが売りであるブログは、とりあえずインターネットで自己表現してみたいと思うネット初心者や自分の書いた文章・記事だけをアップできればそれで良いというサイト管理者にとって最も魅力的なツールであると言えます。 私も基本的に、デザインやカスタマイズにはそれほどこだわりがなく、自分の書く記事を公開して読んで貰うことに意義があると考えるタイプなので、記事の文章だけを書いてすぐにブラウザから更新できるブログはとても便利だし実用的だと考えています。 時間のある時に、日常の自分の思考をまとめて公開したり、自分の専門分野や興味あるジャンルの知識を整理して紹介するという目的でネットを利用する場合に、個性的なデザインや独自のページ構成を細かく規定したいと思わないのであれば、ウェブサイトよりブログのほうが適しているかもしれません。 同じ知識や情報の整理でも『バラバラの時系列の更新』で興味の赴くままに更新したい場合はブログが最適ですが、『秩序だった知識体系の構築や百科事典的な情報公開』などを計画的に行いたい場合には、ブログよりもウェブサイトのほうが『自分好みのカスタマイズの自由度』や『効果的に情報を伝えるページ構成の工夫』などの面で優れていると言えます。 『知識の公開方法や情報の整理方法』という視点以外にも、ブログは、相互にトラックバックする事でGoogleのPageRankを引き上げ易く、アクセスアップがウェブサイトよりも比較的簡単に行えるというメリットもあります。また、そのメリットがある為に、無作為に大量のトラックバックを送りつけてSEOを図ろうとするトラックバック・スパムなどの問題も起きてきています。 ブログは、RSSリーダーで捕捉される更新頻度に影響されやすい動的なページ構成であり、時事問題やニーズのある社会問題やアクチュアルな政治情勢などの議論、個人の日記や身辺雑記などを書くのに向いた媒体であると言えます。 0からHTMLやCSS,JavaScript,Perlなどでサイトを構築して、自由にカスタマイズやページ構成の改変ができるかどうかといった差異もありますが、ある程度、HTMLやCSS,サイト作成の知識がある人であれば、無料のブログサービスを利用せずにMovable Typeを用いれば、自分の希望するデザインや構造のウェブサイト風のブログを作成することは可能ですので本質的な問題ではありません。 ブログとウェブサイトのアクセスやページ構成の差異は、『動的なページ構成で更新の鮮度・頻度に左右されるブログ』と『静的なページ構成で更新の鮮度・頻度に左右されにくいウェブサイト(ホームページ)』に集約し、コミュニケーション形態の差異は『各記事ごとにトラックバックを送り、コメントを書き込んで気軽にコミュニケーションできるブログ=ブログ記事とブログ記事をリンクする仕組み』と『記事・コンテンツの外部にある掲示板を中心として、じっくりとコミュニケーションできるウェブサイト=サイト管理者と訪問者あるいは訪問者同士が対話する仕組み』という事になると思います。 コミュニケーションを促進させるツール、交流範囲や人間関係を拡大させる媒体としては、ブログのほうが優れているでしょうし、緊密な人間関係の発展という意味では(束縛性や義務感が高まるデメリットもありますが)mixiなどのSNSがブログよりも有効なツールといえるでしょう。 ブログについて色々な事を言及するメタ・ブログの記事も、時間のある時に書いていければ良いなと思っています。 ■関連URL kyorecobaさんが、この記事の内容に的確なコメントを付してくれたトラックバックを寄せてくださいました。どうもありがとうございます☆ 既にトラックバックが来てますが、興味ある方は、『パンパでガウチョ』の『有名サイトがブログに移行しない理由』を読んでみてくださいね。 有名サイトがブログに移行しない理由の『ブログの時系列表示による情報の劣化』に対してつけられたコメントの内容は、『情報そのものが劣化すること』と『物理的に記事が流れて読みにくくなること』の区別を踏まえたもので示唆に富みますし、なるほどと思わされます。 私は、時間的な制約によって、時事問題に多く触れたりアクチュアルな社会問題の議論に応じたりすることが困難なこともあり、『時間経過に左右されない一般知識』に軽く私見や注釈をつけたような記事が多くなっていますが、それらの記事は情報の劣化を蒙りにくい一方で、大きな瞬間風速的アクセスは望めないという面があります。 瞬間風速的アクセスとは、記事を更新した瞬間にどーっと押し寄せてくるようなアクセスを意味していますが、情報の劣化を受け難い一般知識や解説的な記事の場合には、瞬間風速が弱い反面、かなり公開から時間がたっても検索エンジンを辿ったアクセスがぽつぽつと続く傾向があります。 “語るべき時期を踏まえないと読まれにくい時事・流行”や“議論の題材となりやすい現在進行形の政治問題”などは、時間の経過によって情報の劣化を受け易い記事だと思いますが、それらは一般的な教科書的知識や模範的な評論よりも読んでいて面白いですし、大勢の人に興味をもって読まれやすいというメリットがありますね。 トラックバックの記事にあるWeb2.0に関する『アルファ・ギークのブックマーク』のリンクも興味深いものでしたので、目を通してみると良いと思います。 |
| << 前記事(2005/06/18) | ブログのトップへ | 後記事(2005/06/21) >> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|---|
ウェブ上のコンテンツを閲覧(活用)される喜びとブログの情報価値のストック化
年齢を重ねるにつれて主観的な時間感覚というのは明らかに変化するし、積み重ねてきた人生経験による対人関係の質の変化によって『暇(退屈)な時間』は激しく増減するのではないかと思う。私は20代半ばくらいから主観的な体験としての『暇(退屈)』を意識することがあまりなくなったように感じるが、『やりたい事が見つからない時間(何をすれば良いか分からない暇な時間)が殆どない』という意識の転換に合わせてゲーム(室内娯楽)やレジャー(室外娯楽)を楽しむ時間も相対的に低下した。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2007/04/11 15:23 |
ウェブリブログのサービス会員への広告追加とブログのアクティブ率(更新頻度)の低下
ウェブリブログ事務局のブログに『サービス会員の皆様へ 「広告追加のお知らせ」』という記事が10月1日に掲載され、10月22日からそれまで広告が表示されていなかった『サービス会員(BIGLOBEのプロバイダ利用者)』のブログにも、一定の条件付きで広告が掲載されるようになりました。 ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2007/10/24 05:02 |
「アルファブロガー・アワード2007」に見るジャンルの多様化と質的な限界を目指して書き続けるブログ
先日、「アルファブロガー・アワード2007」の結果が発表されて15人の新たなアルファブロガーが選出されましたが、一部でブログ限界論が囁かれる中でもまだまだ読み応えのあるブログが多く存在していることを感じさせられました。私も3年近くブログを書いていますが、長年ブログを書いていると確かに忙しい時には更新する意欲が若干衰えることはあるものの、『ブログに書きたいと思う内容』そのものが完全に無くなってしまうということはありません。ブログに記述しておきたい情報やブログを通して伝えたいメッセージ性などが... ...続きを見る |
カウンセリングルーム:Es Discov... 2007/12/18 00:23 |
| << 前記事(2005/06/18) | ブログのトップへ | 後記事(2005/06/21) >> |